廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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【1】http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/20195939.html
からの続きです。


基本的には、

経常収支の黒字 = 資本収支の赤字 + 外貨準備の増加

の関係が成り立ちます。



イメージ 1



例えば、
トヨタがプリウスを輸出して、ドルを稼いできたとします。

これは、経常黒字(の一部)になりますね。

そのドルをトヨタが銀行で円と両替したとして、

銀行はそのドルを運用する必要があります。
(現金であればそのまま持っておくことも可能ですが、預金であれば、銀行は相手方の資産が必要になりますので、必ず運用しなければいけません)。

そこで銀行が、半分だけ自分で米国債を買ったとします。
それが、資本収支の赤字(流出)です。


残り半分のドルについて、
政府が為替介入で、日本国債と引き換えに銀行から吸い上げ、それで米国債を買ったとすれば、外貨準備高が増加します。


イメージ 2



上記のパターンでは、
経常収支の黒字で稼いできたドルのうち、

民間がアメリカ国内の資産を買った分が、資本収支の赤字で、

政府がアメリカ国内の資産を買った分が、外貨準備高の増加

ということになります。


ところで、
上記

経常収支の黒字 = 資本収支の赤字 + 外貨準備の増加

の式で、左辺と右辺が一致せず、ズレが生じることがあります。

そのズレ

誤差脱漏

と言います。

この暑い季節のBGMの定番は、私の世代ではTUBEか山下達郎ですが、

誤差脱漏については、↓こちらをご参照下さい
【Q&A【3】】 http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12538120.html


#なお、以前は気付いていませんでしたが、

 経常収支の黒字でドル預金ではなく、ドル現金を受け取り、そのままドル現金を持って
 いたとすれば、
 預金とは違って現金は相手方の資産は不要、米国内に戻して運用する必要がない
 ことになります。(タンス預金と同じ)

 よって、ドルを現金で受け、そのまま持っている分があれば、
 それは誤差脱漏に参入されることになりますね。



ちなみに、

経常収支の累積は、対外純資産となります。

ただし、
資産負債の時価変動によりその累積値と対外純資産の時価の間にズレが生じます。

その辺りの説明は、↓財務省HP参照です。
http://www.mof.go.jp/bpoffice/qa/relationship.htm

で、要するに、今回の記事の趣旨は、何かと言うと、↓こういうことです。
・中国の外貨準備、つまり政府保有の対外資産が大きくなった。
・でも、それは、中国の対外純資産の一部に過ぎない。
・対外純資産世界一は、一応、今のところ日本
・「中国の外貨準備が2兆ドル超えた」云々を1面トップにするくらいなら、「日本の対外純資産18年連続世界一」を1面トップにしやがれ!!!

ということです。


さて、経常収支、資本収支、外貨準備のパターンについて、もう少し違うものも見てみましょう。

政府が、経常黒字以上の為替介入をした場合のパターン(パターン)です。

(このようなパターンは、2003年度に実際に起こりました。)


イメージ 3


イメージ 4



ここでは、アメリカ人が、日本株を買った、という筋書きにしています。

さて、上記パターンで、日本が為替介入しなかった場合(パターン’)はどうなるかというと、


イメージ 5


イメージ 6



のようになります。

さて、

パターンと’を比べると、

実は、対外純資産の増減は同じになります。

基本的には、対外純資産の変動は経常収支の分だけです(誤差脱漏がなければ)。


それと、もう一つ重要なのは、

国際収支のやりとりだけでは、日本円の量も、米ドルの量も、一切変わらない、ということです。

変わるのは為替レートだけです。

米ドル(預金)がアメリカから出て行っても、結局は運用先を求めて最終的には米国内に帰ってきます

帰らざるを得ません(もちろん、米国以外のドル経済圏で回る分もあるでしょうが、そのような「経済圏」は実質、米国内と同じです)。

だから、
資金が逃げるとか、資本が流出するとか言うのは、
あくまでも、
本当におカネが逃げて、蒸発するわけではなく
あくまでも、
それは、為替レートで、資金が逃げた国の通貨の下落という形で現れるだけです。


「資本の流出」によって、為替レートの変動はあっても、自国通貨が減ることはありません

よって、
自国通貨建ての債務で政府が行き詰まることはない、ということを、改めて確認してみました。



で、ちょっと話は戻りますが…

「なあんだ、外貨準備って、『対外資産のうちの政府保有分』てだけのことじゃん」 と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

https://blog.with2.net/in.php?751771

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閉じる コメント(10)

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いつも誠意ある御教授ありがたくお受けさせていただいております。
ただ、今回の説明図はちと、難しゅう御座いました。でも、後で又しっかりと勉強させていただきます。傑作です。ポチッ!!

2009/7/16(木) 午後 9:31 [ step1 ] 返信する

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今日も勉強になりました。
私も説明図が難しくて、朝からずっとにらめっこしてやっと理解できました^^

2009/7/17(金) 午後 4:30 [ 鉄人4号 ] 返信する

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中国がまた国債札割れしたそうです。(三橋氏のところから拾ってきました)

中国の国債入札:2週間で3度目の札割れ−資金は株式・不動産へ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=a.BIjDGWALsc&refer=jp_asia

2009/7/17(金) 午後 8:50 [ alt ] 返信する

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>中国の外貨準備が2兆ドル超えた
>日本の対外純資産18年連続世界一

上を報じて、下を報じないマスコミは、
”日本は衰退に向かっている、中国は勢いがある”
日本=ダメ、中国礼讃、の方向にもっていきたいようですね。

中国の外貨準備をニュースにするなら、
日本の対外純資産のことも取り扱って、
18年連続世界一だ、まだまだ捨てたもんじゃないぞ
とするのが、公平な報道だと思うのですが。 削除

2009/7/17(金) 午後 10:05 [ 田舎の空手マン ] 返信する

大風呂敷はいいがどうするのか・・・膨らませた風船はいつか破裂するぞ。破裂して破片を撒き散らした挙句、日本に掃除させないでほしいのだが。。。嗚呼

2009/7/18(土) 午前 1:38 [ 古の碧き泉より ] 返信する

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理解も出来ずに、
傑作です。ポチッ!!
とは・・・ 削除

2009/7/18(土) 午前 10:53 [ トンでも ] 返信する

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トンでもさん

いや、eonet.ne.jpをお使いの「竹田国彦」さん(2009/7/11(土) 午前 10:30)、

いや、同じく「国債」さん(2009/7/5(日) 午前 10:02)、

IPアドレスが…、一部を伏せますと
**.70.*.197
ですね。

次に「成りすましコメント」をされると、
「もれなくIPを思わず完全公開キャンペーン」という大特典を差し上げたくなる衝動に駆られるのですが、大丈夫そうでしょうか?^^

2009/7/18(土) 午前 11:37 [ ヨッシーニ ] 返信する

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IPを公開されることの意味を理解されてるのか疑問ですので、トンでも様に一言申し上げますと、IPの公開で、何処に住んでいるのかある程度特定できます。気をつけてくださいね。
ネットの匿名性を妄信しすぎると危険ですよ?

2009/7/18(土) 午後 1:11 [ alt ] 返信する

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alt師匠、

解析ツールの導入方法を教えていただき、まことにありがとうございましたm(_ _)m。
eonetは関西電力提供なので、あるときは「トンでも」さん、またあるときは「竹田国彦」さんは、とりあえず関西にお住まいであられますね^^

2009/7/18(土) 午後 2:00 [ ヨッシーニ ] 返信する

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ヨッシーニ様

師匠なんてとんでもない。
私の方こそ教えられてばかりなんですから、気恥ずかしいので勘弁してくださいw
ググッたものですが、少しでもお役に立てているみたいで光栄の極みであります。

"who is"でググると、ちょっと楽しい気分になりますw

2009/7/19(日) 午後 2:26 [ alt ] 返信する

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