廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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本日は、消費税です


とりあえず、自民と民主の公約を並べておきますか。

自民:消費税増税は経済状況の好転後、遅滞無く実施

  「首相は…記者会見で『中福祉には中負担が必要だ』と指摘」


民主:消費税増税に触れず(4年間は上げない方針)

  「民主党の鳩山由紀夫代表は政権を獲得しても4年間は消費税率は上げない
   と明言している」

(日経新聞09/08/01朝刊3面)



結局、
消費税に関しては、自民と民主の違いは、

自民:今回の選挙で政権を維持できたら、景気回復させた後で消費税増税しまっせ〜

民主:今回の選挙で政権取ったら、4年間は消費税増税しまへん。
   増税するとしても、次の衆院選以降にするかも。

ということになるようですね。


さて、

私の見解としましては、

未来永劫、消費税は増税しなくて良いです。

ということになります。



その理由は、
税の持つ意味は、

バブルと不況を緩和させ、

景気(=経済の巡航速度)を安定させるための制御手段である。

(注:もちろん、税の存在意義は、「財政再建」のためとか、「国の借金を返すため」
   では決してありません。念のため。)  


その景気の制御手段としての税

累進性
景気加熱のときは加速度的に増税景気悪化のときは加速度的に減税する仕組み)
持っていることが好ましい


そして、

消費税は、法人税や所得税のような累進性が無い

ので、

消費税は、景気の制御手段としての機能が弱い


よって、

消費税の増税は無用

という理屈です。


詳しくは、


【インフレとデフレの制御】 http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/16925533.html

ご参照下さい



それでもって、

なぜ、ヨーロッパでは軒並み高率の消費税(というよりは付加価値税)になっているのか?

ということですが、


ネットサーフィンして色々見てみますと、
どうやら↓こういうことのようです

1.フランスでは昔から消費税(付加価値税)が導入されていた

その流れ、惰性(?)で、

2.EC(欧州委員会)の「指令」で消費税(付加価値税)
  の施行が義務付けられている(1977年)

3.2の理由:
   陸続きの欧州で国ごとに税制が大きく異なる
   域内の経済活動を阻害してしまうから

→つまり、一言で要約すると

おふらんすジョーク

ということですかね(笑)。




さて、

消費税(日本の消費税)については、

累進性が無い

と先ほども触れましたが、


家計の収入に対する実質的な負担率はむしろ逆進性を持っています。

というのは、

財務省の資料でも示されていたりします:

「収入階級別の実収入に対する税負担(平成18年分)」
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/105.htm

↑これを見ると、


世帯収入の大きい世帯ほど、消費税の負担額は大きい(上のグラフ)

のですが、

世帯収入の大きい世帯ほど、負担率が小さくなっています(下のグラフ)
(逆に言えば、世帯収入が小さい→負担率が大きい


この逆進税だと、

景気の過熱時には、
世帯収入の増加 → 実効税率が小さくなって、更に景気を加速させてバブルを煽り

景気の後退時には、
世帯収入の減少 → 実効税率が大きくなって、更に不況を加速

させてしまいかねない、

ということになってしまいます。


逆進性を排除するため、欧州では

日用品などは税率を低くし、ぜいたく品は税率が高く

なるような

複数税率を適用

することにより、

消費税に累進性を持たせています。


これも、
↓財務省HP参照下さい

「主要国の付加価値税の概要(未定稿)」
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/108.htm


ところで、
【消費税】 http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/18850071.html

にてグラフ付きで説明しましたように、


日本の消費税の特徴は、

景気によらず、税収がかなり安定していること

にあります。


それゆえに、

自民党は消費税を福祉の財源にしようとしている、

ということなのだと思います。


しかし、
前述のように、そのことは

消費税の税収が安定している = 累進性が弱い = 景気の制御機能が弱い

ことに他なりません。


そして、

消費税率を一律に増税することは、

逆進性の観点から、難しいでしょう(批判も大きくなると思われるので)。



そうなると、

欧州のように、複数税率を適用して累進性を強化する

ことになります。


すると、

消費税の特徴である、景気にあまり左右されない税収の安定性を捨てる

ことになってしまいます。


それでは、

福祉財源としての安定性が失われることになってしまいますので、


消費税の増税→福祉の財源の安定化

というのは、なかなか実現が難しいと言えます。


もちろん、以前にも書きましたように、

消費税の増税で、国民の安心感が高まる

という効果がある可能性は無きにしもあらずですが…

「自民も民主も、『消費税率は未来永劫上げません!』と言ってくれるとスッキリするのだけどなあ…」 と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

https://blog.with2.net/in.php?751771

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「景気回復後」ってがポイントになるんでしょうねぇ、たぶん

2009/8/8(土) 午後 4:47 [ 古の碧き泉より ]

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マスコミは格差問題是正しないと駄目だと言いますが
そのためには税制を所得税の累進課税方式が一番なのですが
なぜか格差税のために消費税増税をと不思議な事を言いますよね?

景気を考えても、累進課税を高めて、そのかわり消費に関する
税控除を増やしたら方が良いと思うのですが、やっぱり所得税
増税されたら、自分たちの負担が増えるからいやなのかな・・・。

2009/8/8(土) 午後 10:13 [ かしお ]

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三橋氏のブログで知って以来、本ともども読ませていただき、
勉強させていただいております。
最初から読み進めて、やっとこの記事まで追い付きました。
以前時給200円だとおっしゃってましたが、今後ほころびだらけの
国歌破綻論の幻想が砕かれ
政府の運営が積極財政路線になっていく過程における
ヨッシーニさんの功績は河村氏もそうだと思うのですが、
名誉という形で得られる、正しくタダの紙切れごときでは
代替できない、何事にも代えがたい報酬ではないでしょうか…
というとえらそうですが、私も、世界観を変えてくれる程の
記事の連打に圧倒され、
ヨッシーニさんは神格化してしまっているので、
あながち過言というわけでもないかと思いますのです。

幸福実現党は消費税をなくすと言っているらしいですね><
新・日本国憲法 とか言いださなければ1議席ぐらい
とれるかも知れないのに><

2009/8/9(日) 午前 0:32 [ - ]

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消費税は税収が安定しているから、財務官僚は逆に景気を考えなくていい便利な税金と考えているのではないかと経済コラムマガジンの筆者さんが言及していました。
公約を見てみると、自民も民主も同様に景気を考えたくないのかもしれません。
それはそれで政治家失格だし、財務官僚も行政家失格ですね。

2009/8/9(日) 午前 1:28 [ minase ]

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>minase
>景気を考えたくない
それだ!「増税は権益拡大」というのはあまり感覚的に理解は出来なかったんですよ。この説でかなり氷解しました。

2009/8/9(日) 午前 6:22 [ あかさたな ]

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ええっと・・・質問なんですが。

最近のニュースなんですが・・・地方の財源が足りないので、消費税率を1%上げて、その分を地方財政に上乗せして欲しいというのがあったような。それはどうなんでしょうか?

ソースは現時点でちょっと見当たらないのですが・・・すいません。

2009/8/9(日) 午後 7:40 [ 9696 ]

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以前から、日本の福祉はその内容に比して、負担が少なかったことは確かなので、
その対策が消費税であることはさておき、増税によって国民に負担をしていただく必要があると
明確に謳っている自民党は民主党に比して潔いと思いますね。

ただ、それでも結局民主党が政権を取るのでしょうが・・・。
さてさてその後の経済的混乱は誰が取ってくれるのか。

2009/8/9(日) 午後 8:20 [ ことぶき ]

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福祉の話が出ているので質問したいです。
介護というのは、よく生産性が無いと言われますが、本当に無いのでしょうか?

介護報酬=利用者の収入の時間割合+税金だと思います。
家庭内で賄われている作業は経済活動になりませんが、飲食やクリーニングのように外部に頼めば、経済活動です。
しかし、介護は飲食やクリーニングと違って、報酬にも税金を投入します。ですので、税金を投入した分だけ、マイナスのような気もするのです。
どちらなのか、私の頭では判別が付きません。財務省の言い分だとマイナス、ヨッシーニさんの言い分だとプラスになる気がします。

2009/8/10(月) 午前 7:27 [ ドレミ ]

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ドレミ様
ヨッシーニ師匠に代わり弟子の私が^^;

介護や医療などは、一部負担金として利用者や患者が支払いますので、消費に入ります。また、残りの報酬は政府支出としてGDPにカウントされますから、プラスだと思いますが・・・

財務省は、さかんに国は財政赤字だから診療報酬の削減を言いますが、実際は医療や介護、年金などの社会保障費には支出をして、国民の暮らしの基礎に力を注ぐべきだと思います。

2009/8/10(月) 午前 8:21 [ 鉄人4号 ]

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消費物価が依然デフレ傾向にある今消費税のアップは得策とは言えないと思います。「牛角」や「和民」に客が集中するような環境下では消費税もコストに取り込まれてしまうでしょう。企業にとっても流動資産の上昇に変わりなく資金繰り悪化を招きかねません。
先ずは、「計画インフレ」を目指しましょう。
単なる財政出動ではなく、かつてあった「建設国債」(四条国債)のような「目的国債」を法制化して、今この国に必要な施策に充てることが最重要事項と思います。例えば、「福祉国債」とか「介護国債」といった特定の目的のために国家資産を潤沢に注入出来る仕組みを作って、インフラの拡充とそこに従事する雇用と賃金を大幅に引上げることによって社会全体の消費バランスを向上させることが可能ではないかと思います。後は、個別に効果的税制改革を進めて行くことです。企業の法人税を1%上げても「交際費等賦課金」を撤廃した方が必ず世の中の景気は良くなります。

2009/8/10(月) 午前 11:33 [ 伴睦 ]

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はじめまして、こちらでは毎日色々と勉強させていただいています。
一つ分からないことがありますので、教えてください。
今日、同僚と話していたのですが、国債を増発した後、金利が上がってきた場合、中央銀行が市中から国債を買い入れると、金利は上昇するのでしょうか?それとも下降するのでしょうか?
私のつたないマクロの知識で考えると、既発の国債に関しては需要が増すので金利は減少するように思いますし、以後発行される国債は期待インフレ率の高さから上昇するような気がします。なんだか矛盾しているようで分からなくなりました。
どなた様かご教示お願いいたします。

2009/8/10(月) 午後 0:46 [ 勇者LV1 ]

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国の借金、過去最大の860兆円=国民1人当たり674万円−6月末
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090810-00000090-jij-pol

マスコミはいつになったら、この論調を改めるんですかねぇ。
そして、コメント欄を見る限り、なかなか正しい認識って広まりませんねぇ。
悔しいなぁ。

2009/8/10(月) 午後 5:57 [ ジッポ ]

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>norucatさん

当たりです。中央銀行が市中から国債を買い入れると、金利は下降します。既発の国債に関しては需要が増すので金利が下降し、以後発行される国債が期待インフレ率の高さから上昇するのも正解です。

以後発行される国債の金利が上がるのは、実質金利(下降トレンドです)+インフレ率(上昇トレンドです)の合計である名目金利が上昇するため。長期金利は長期のインフレ予想が入り込んできますから、要素分解してどちらがどれだけ含まれているかを見極めることが大切です。

最新の財務省・貿易統計によると
輸出 2兆9013億円(一年前:4兆8542億円:−40.2%)
輸入 2兆6501億円(一年前:4兆7439億円:−44.1%)
差し引き +2,512億円(一年前 +1,103億円)
貿易黒字ではあるものの輸入が減っています。僕はこれを、いわゆる「逆Jカーブ効果」の作用ではないか?と疑っています。逆Jカーブ効果なら、放っておくと悪質な貿易赤字とデフレが襲い掛かります。

大規模な長国買いオペを実施すれば内需で吸収できるので、日銀の決断を期待したいところです。

2009/8/11(火) 午前 4:58 [ HM ]

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HMさん、朝早くからご回答ありがとうございました。
デフレギャップを埋める程度の買いオペでしたら、新規分も金利は上がらないということですね。

貿易収支に関してですが、貿易の需給は国外事情があってのことですので、必ずしも逆Jカーブ効果には当らないのではないでしょうか?
また、資源価格の下落も大きく作用しているような気がします。

2009/8/11(火) 午前 9:55 [ 勇者LV1 ]

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こちらこそどうも。

ていうか、デフレギャップが存在するなら中央銀行の金融緩和と中央政府の財政不均衡は絶対に必要なんです。メディアを見ていると増税する・しないとか国債金利の急騰が怖いとかで下らない言い争いやってますが、日本の経済状況では金利が2%まで行けば景気が過熱してるでしょう(笑)

貿易の需給と国外事情に関しては、海外の輸出業者は大口の買い手がいるなら北朝鮮相手に密輸してもOKなくらい切羽詰まってるでしょうから、ちょっと当てはまらないと考えています。

資源価格の下落で景気が刺激されているなら、これは「正の供給ショック」ですから、卸売物価・小売物価が下降してもGDPデフレータが上昇してますから、これは好材料として評価できますね。

しかし何せGDPギャップが巨大(10%〜10数%)すぎて、予断を許しません。適正コールレートの計算モデルであるテイラールールで日本の適正な政策金利を弾き出すと、なんと−6〜−7%という理論値になるそうです。

そんだけ大規模な金融緩和と財政不均衡が必要とされている訳です。

2009/8/11(火) 午前 10:33 [ HM ]

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ジッポさん。
その通りですね。債権関係は意外と知らない人が多く、元証券マンでも、日本の国債を国民の借金だから破綻だ、大変だといってる人がいます(金融関係に勤めてていて、経済全ての分野が詳しいわけではありません)。

2009/8/11(火) 午後 7:56 [ たこまる ]

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消費税廃止を主張する者です。

消費税を5%上げた場合、100円の物が105円になる、普通はそれで終わりと思われがちですが、企業も仕入れや諸経費で消費税を払っています。その分は小売価格に転嫁しなければ赤字になってしまいます。
100円の物は110円近くで売られなければいけないはずなのです。
そのようになっていたでしょうか?なっていなかったと私は思います。(勿論、ゆっくりと調整されたでしょうけれども)
では、その分はどこから調達されたのか?そう、人件費からです。
リストラの嵐が吹き荒れた原因の一つに消費税がある訳です。

消費税は物価を引き上げ雇用を縮小し景気を悪化させました、スタグフレーションです。

消費税がある限り、経済に活力は甦って来ない、私はそう思います。

スタグフレーションを起こす消費税を廃止しましょう。
(現在デフレにあるのは海外の安い製品が入っているからですね、それが消費税効果を上回っているに過ぎません。増税すれば逆転する可能性もあるでしょう。)

2009/8/14(金) 午前 9:04 [ ao ]

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faceoffactor さん、

>以前時給200円だとおっしゃってましたが、今後ほころびだらけの国歌破綻論の幻想が砕かれ
>政府の運営が積極財政路線になっていく過程における
ヨッシーニさんの功績は河村氏もそうだと思うのですが、
名誉という形で得られる、正しくタダの紙切れごときでは
代替できない、何事にも代えがたい報酬ではないでしょうか…

ありがとうございます。
まさに、そのようにまで言って頂けるのが何よりの報酬でありますm(_ _)m

2009/8/15(土) 午後 8:08 [ ヨッシーニ ]

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T-Macさん

>最近のニュースなんですが・・・地方の財源が足りないので、消費税率を1%上げて、その分を地方財政に上乗せして欲しいというのがあったような。それはどうなんでしょうか?

そうですねえ、1%上げずに、現在の国税4%、地方税1%という配分を、国税3%、地方税2%に変更するのも一案ではないでしょうか。

2009/8/15(土) 午後 8:15 [ ヨッシーニ ]

顔アイコン

Xマンさん

>ヨッシーニ師匠に代わり弟子の私が^^;

恐縮です。ありがとうございますm(_ _)m

2009/8/15(土) 午後 8:16 [ ヨッシーニ ]

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