廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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#無事、エクセルも再インストール完了しましたので、
 今日は、↓これです。



(1)このところ
 預金取扱金融機関全体での預金はあまり増えていないのに、
 銀行の預金がこのところ勢いよく増えているのはなぜ?


(2)国債の残高全体は一貫して増え続けているはずなのに、
 銀行の保有残高は04年から08年にかけて20兆円以上減っていた。
 この間、国債の保有を増やしていたのは一体誰?


です。



(1)について

下のグラフをご覧くださいませ。


イメージ 1

出展:日銀「資金循環統計」


これを見ると、

銀行の預金が増えている要因としては、

まず、第一に、

預金の合計は99年以降「あまり増えていない」のは確かですが…、なんだかんだ言って、少しずつ増えていることが挙がります。

バブル崩壊(89年)の時点で増加ペースが落ち、さらに99年以降はガクッと落ちているとは言え、漸増であります。


第二に、

郵貯が99年以降急激に減少しています。

なお、郵貯は06年までは資金循環統計の中で独立した区分になっていたのですが、07年以降は「中小企業金融機関」に統合されています。

それから、ちなみに、

旧日本郵政公社の「ディスクロージャー誌」
http://www.japanpost.jp/financial/past/disclosure/2007/pdf/08.pdf

には、郵貯が減っている要因として
郵便貯金業務においては、

個人資産の貯蓄から投資への流れ等により、

郵便貯金残高は減少傾向にあります。

書いてありますが、

貯蓄から投資→郵貯が減少

という分析について、皆さん、上のグラフを見てどう思われますか?


これはより正確には

預金が郵貯から銀行にシフト→郵貯が減少

となるように思われますが、いかがでありましょうか?


さて、そんなこんなで

銀行の預金が一貫して増えている理由は

預金全体の漸増+郵貯から銀行への預金シフト

と考えて良さそうです。




(2)誰が銀行の代わりに国債を買っていたか?

まず、国債保有者の全体像を見てみたいと思います。

イメージ 2



これを見ると、
銀行を含む「預金取扱金融機関」が最大の保有者となっていることが分かります。


このグラフ、もう少し細かく見てみますと、

リーマンショック前の2年間は、「預金取扱金融機関」の国債保有残高はほぼ横ばいとなっています。


で、「預金取扱金融機関」が横ばいの中で、誰が増やしたかというと、

一番大きく増やしたのは

「海外」

でした。

その次が、

「社会保障基金」(公的年金など)、「保険・年金基金」(保険会社と企業年金)、「家計」

という具合です。

面白いことに、この期間、

「中央銀行」と「その他仲介金融機関」(証券会社など)が大きく減らしています。


それでもって、「海外」が増え、「中央銀行」が減って、

「海外」と「中央銀行」の国債保有残高が同じくらいになっているのも興味深いところです。

日本国債は海外勢が見向きもしない、という説があるとすれば、
それは明らかな間違いですね。

だって、
中央銀行がこれだけ減らしている中で海外勢が増やしているのですから!


さて、
この間(リーマンショック前の二年間)、横ばいの人、増やす人、減らす人がそれぞれいたのですが、

なんだかんだ言っても、全体としては増えています

イメージ 3




ここまで、預金取扱金融機関とそれ以外の部門について見てきましたが、

今度は、預金取扱金融機関の内訳を見てみましょう

イメージ 4




04年6月から07年末まで、
銀行は国債保有を大きく減らしています(106兆円→68兆円で38兆円減)。

(なお、この間、非金融法人企業の民間金融機関からの貸し出しは0.48兆円の増加です)

でも、預金取扱金融機関全体ではほぼ横ばいだったのは、

郵貯が大きく国債保有を伸ばした(約60兆円増)からでした。


はて、郵貯は預金を大幅に減らしていたはずですが、なぜ…

というと、郵便貯金の総額が減る中で、

財政融資資金預託金
(→資金循環統計では「一般政府」ではなく「公的金融機関」の負債)

を大幅に減らし、それが国債にシフトしているからです。

このあたり、深入りするとややこしくなり過ぎるので、この辺で止めます。



今日は若干取り留めのない話になりましたが、
いくつかのポイントをおさらいして終わります。


・99年以降、預金の合計は漸増。
 この中で郵貯→銀行への預金シフトが起こった。


・預金の合計は増えているので、「貯蓄から投資で預金が減る」というのはウソ


・リーマンショック前の二年間で、
 中央銀行と証券会社が国債保有を大幅に減らすなか、
 海外勢が国債保有を増やしていた。

 →海外勢が日本国債に見向きもしないというのはまるでウソ
 

・04年6月から07年末まで銀行が国債保有を減らす中、
 郵貯が国債保有を大幅に増やしてていた。

 →ここで、郵貯は官から民へ、つまり、
  国債ではなくて、民間への貸し出しを増やすべきだったのでは?
  という疑問が残るような気もしますが、
  そのあたりはまた後日!
  (もちろん、
   結論は「民間に資金需要がないから、これで良い!」です^^)



「とりあえず、【貯蓄から投資】で貯金が減るというのはウソ!、【海外勢が日本国債に見向きもしない】もウソ! というのはナットク^^」 と思われた方は、下のリンクのクリックをお願い致しますm(_ _)m

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すいません、一つ質問なんですが、

どうして、99年を境に郵便貯金から銀行預金へのシフトが起こったのでしょうか?

両者の間に、金利差が生じたのでしょうかね。

2009/9/5(土) 午後 2:31 [ 丸坊主 ]

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嫁から聞いた受け売りなのですが、当時郵便局は預金獲得キャンペーンを90年初頭に行い銀行金利よりも高かった定額貯金が満期を迎える99年に迎え、その預金が金利の高い銀行に動いていると教えてくれました。

2009/9/5(土) 午後 3:04 [ リキンキ ]

katakataponさんの質問と同じ事を考えました^^;;

2009/9/5(土) 午後 3:14 [ 古の碧き泉より ]

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預金取扱金融機関の国債保有残高内訳のグラフを見ていますと、郵便貯金が2007年12月に大幅に下落し、中小企業金融機関が大幅に上昇しています。

郵便局の民営化にともない、郵便貯金の分類が、中小企業金融機関に移った為だと思われます。

これって、ヨッシーニさんのせいではなく、もとになったデータが、そのような分類をしていたわけでしょうが・・・郵政公社が、中小企業って、金融機関分類担当した奴って・・・「頭、おかしくない?」と、突っ込みいれたくなりました。

2009/9/5(土) 午後 4:29 [ R ]

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R様、私も最初はそう思いました。よく考えたら、
中小企業金融機関とは、中小企業向けの金融機関ということみたいでsyね。

2009/9/5(土) 午後 4:42 [ gra*h_j* ]

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1999年を境に郵貯から銀行へのシフトが起こった理由について、私が推測するに、

当時、満期を迎えた高利回りの定額貯金を再び郵貯で元利併せて運用したくても、郵貯の預け入れ限度額1000万円の規定のため、郵貯での運用を一部断念せざるを得なくなった(少なくとも1000万円を超過した部分については、郵貯以外で運用せざるを得なくなった)。

こともあるのではないかと思います。

預け入れ限度額1000万円の規定は、それより以前からも勿論存在していましたが、結構「お目こぼし」していたこともあったと思われます。たしかこの頃、「郵貯の民業圧迫」論がかなりうるさくなって、限度額規定を厳格に運用しようという機運が高まったと記憶しております。

2009/9/5(土) 午後 11:42 [ KM ]

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ニュー定期1カ月ものに1口1000円で預けると0.1%以下の
低い適用利率にもかかわらず、実質利回りが1.2%になると
いう裏ワザが封じられたのが1998年末というのも一因では
ないでしょうか。

http://house.goo.ne.jp/useful/knowledge/M00188.html

2009/9/6(日) 午後 3:59 [ いつもは無言 ]

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KMさんのおしゃるとおりではないのでしょうか
私も定期預金(父が預けてた、知らんうちに)で良い思いをしたのを覚えています。
それから、マル優が廃止されたのもこの頃からではなかったでしょうか。(脱税の温床になってるとして)

2009/9/6(日) 午後 4:21 [ nmg**962 ]

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郵貯が99年を境に減り始めたことについて、

皆さん、いろいろ情報をお寄せ頂きありがとうございます。

私自身、ちょうどそのころに郵貯の定額預金のうまみがなくなったので、都市銀行の方にお金を移した記憶があります。

つまりは、

金利差の縮小

ということは大きな要因だったようですね。

ほかにも色々と優遇措置が消え…という具合でしょうか。

いずれにせよ、
それで預金は「官から民へ」が進みましたが、
民間資金需要の低迷は変わらず、
結局その預金の運用先については「官から官」で変わらずという塩梅ですね。

2009/9/6(日) 午後 4:32 [ ヨッシーニ ]

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Rさん、gra*h_j*さん

中小企業金融機関等というのは、

信金中央金庫、信用金庫、商工組合中央金庫、全国信用協同組合連合会、信用組合、労働金庫連合会、労働金庫

と言った、

中小企業向けの金融機関

なのですが、


なぜここにゆうちょ銀行が統合されたのかは謎です…

2009/9/6(日) 午後 4:42 [ ヨッシーニ ]

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貯金が減り続けた件に関しお答えいただいた皆様、有難う御座います。

99年を境に貯金が減り「続けて」いるのは、後に満期が来た分が順次解約されていったからだ、という理解でいいのでしょうね。

2009/9/6(日) 午後 5:34 [ 丸坊主 ]


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