廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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経済破綻と回復


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今回は、

近年「政府債務不履行」や「通貨危機」などの

経済危機が起こった国々危機とその後の回復について。



とりあえず、

・米ドル建てGDP(名目)

・対米ドル為替レート(大きいほど通貨高、小さいほど通貨安)

・経常収支(対GDP比)

グラフをざっと見て頂きたく↓

*以下、全てのグラフのデータ出典:IMF World Economic Outlook Database
http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2009/02/weodata/index.aspx


まず、ロシアです。98年、政府が務不履行、つまり、財政破綻しました。



イメージ 1



破綻→通貨安→経常赤字が黒字化→回復(米ドル建てGDPが)

というパターンですね。



次に、

アジア通貨危機の韓国



イメージ 2



民間の外貨建て債務不履行→通貨危機→通貨安→経常赤字から黒字化→回復


次に、

アルゼンチン破綻(政府債務不履行)



イメージ 3



これも判で押したように同じパターンですね。



次に、

メキシコ債務危機(政府債務不履行)



イメージ 4



メキシコの場合は、82年の政府債務不履行と、その後95年にも通貨危機に陥っています。

82年の「破綻」は上記各国の危機と全く同じパターン


95年の通貨危機は、経常赤字→黒字転換こそ無いですが、

通貨危機→通貨安→経常赤字の激減→回復ということで、ほぼ同じパターンです。



さて、「回復」の定義

米ドル建てGDPが危機前の水準以上になること

ということにしますと、

回復に要した年数


ロシア危機 6年

韓国通貨危機 7年

アルゼンチン破綻 7年

メキシコ債務危機 9年

メキシコ通貨危機 5年



さて、これら危機に陥った各国の回復の原動力はというと、上記のように

通貨安 経常黒転(ないし経常赤字大幅減)

でした。


その「経常黒転」(または経常赤字削減幅)の引き受け先はというと

もちろん、

世界の他の国々(英語で言えば"The Rest of the World")の経済規模拡大であり、

中でもとりわけ
アメリカの経済規模拡大および経常赤字拡大です。



イメージ 5




おおむね、
上記各国の危機が起きるたびに、それを契機にアメリカの経常赤字がどーんと拡大しています。


80年代半ばについては、

アメリカも「俺だけにやらすな、コラー!」と他の先進各国に泣きつき、
プラザ合意で米ドルのレート切り下げを行ったことで、
経常赤字を大幅削減していたわけですね。


最近にわかに議論が盛んになっている

世界経済の不均衡 = 経常収支不均衡

是正の話は、何も今に始まったわけではないわけです。

世界はこれまでも支え合って来たし、これからも支え合って行くというのが、この世界の実態

であるものと思われます。


さて、最後に、

危機と債務の種類を分類した図表を示します。



イメージ 6



「終戦直後の日本」については、

戦時国債が紙くずになった

というような話です。


これは、実際には

返済期間が繰り延べられただけのようです。

が、
返済期限までに借金を返せなくなること債務不履行ないし財政破綻というのですから、これはやはり「破綻」と言えます。

そして、
終戦直後のインフレは、
この返済を延ばしていた戦時国債を、日銀がお札を刷りまくることで一気に償還したために起こったようです。

インフレで通貨価値が下落したため、「戦時国債が紙切れになった」ということですね。


なお、終戦直後のインフレはというと

1944年→1951年の7年間

物価が148倍(「日銀新指数」から算出)というかなりのものですが、

年率約13000%(1年で約131倍)の「ハイパーインフレ」には程遠いほどマイルドなインフレです。


また、
このインフレ
経済危機というよりは軍事的破綻により国土が焦土と化し
生産供給能力の著しい低下(=供給不足)したという

著しいモノ不足

の状況の中で、お札が刷りまくられたから起きたものでした(のようです)。

(しかも、ハイパーインフレには程遠いほど低いインフレ率のインフレ)

現代の【供給過剰、モノ余り】の状況とは全く正反対の状況下での「債務償還の繰り延べ」であり「破綻」であり、インフレであった
わけです。



現代の日本がこのタイプの「破綻」を来たすようなことは、
アメリカ人を対象に政府ぐるみで無差別テロを繰り返し行い、その報復として徹底的に空爆でもされない限り、なかなか生じさせるのは困難であるでしょう。

(もちろん、テロまでしなくても、ジンバブエのムガベ政権のように、外資を全部無理やり追い出して資産を収奪し、欧米人を死ぬほど怒らせ、徹底的に経済封鎖してもらうという手もあります。)


ということで、

この世界的供給過剰の現代においては、

基本的に怖いのは過剰な外貨建て債務だけです。


#昨年「破綻」したアイスランドが「回復」に要する期間は、
 世界経済の回復速度に依存することになりますが、
 遅かれ早かれ、いずれは回復するときが来るでしょう。
 「いつ」になるかはハキとは分かりかねますが…


さてさて、

世界最大の対外純債権国である日本が「破綻」するには、
常軌を著しく逸脱した異常なまでの努力を要するだろうということは、
全く疑う余地もありませんが…、

「【破綻】とか【通貨危機】になれば多くの国民が痛い目に遭うに違いないが、【破綻】とか【通貨危機】と言ったって、別に『この世の終わり』ってわけじゃ無いわな。 でなければ、敗戦でボコボコになった日本が世界随一の債権大国になれるわけもなし、『破綻』各国が数年で『回復』するわけもなし。これぞ『国破れて山河あり』か!?」と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたしますm(_ _)m

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閉じる コメント(9)

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そういえば、韓国は今年は経常収支が大幅に黒字になりましたねw

2009/10/9(金) 午後 4:38 [ 鉄人4号 ] 返信する

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■この破綻国家の比較は素晴らしいですね!日本の財政破綻論者に見せてやりたいです。

■最近、世論無視の『東アジア共同体』に憤りを覚えております。経済的に反対するロジックは、何かないでしょうか?

反日教育を行っている国家と価値観共有というバカバカしさは、左曲がりの連中以外は誰でも分かっているんですけど、もっと経済的な主張が欲しいです。

EUにおける共通通貨や人の移動の自由化について功罪の『功』だけがやたら主張されすぎています。ここらへんをヨッシーニさんに解説して頂けたら最高ですね。

2009/10/9(金) 午後 5:15 [ M ] 返信する

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>終戦直後のインフレはというと1944年→1951年の7物価が148倍「日銀新指数」から算出)というかなりのものですが、年率約13000%(1年で約131倍)の「ハイパーインフレ」には程遠いほどマイルドなインフレです。

10000円が7年間で148分の1すなわち約68円になるのであれば,1年間で131分の1(7年間でその乗数としても)とは,損失金額では,9932円の損失と10000円の損失との差であり,実質的には大した相違はないように思えます。
確かに,ハイパーインフレをおそれなければ,どのような経済政策も可能なのでしょうね!

2009/10/10(土) 午前 6:41 [ おじゃま ] 返信する

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おじゃまさん

1944年から1951年の8年間で148倍なら、1年あたり1.9倍弱だから、1年で131倍という定義のハイパーインフレに比べてマイルドだと書いてあるのでは?

逆にハイパーインフレ131倍を8年間続けて見た天文学数字と、8年間で148倍を比較しないとおかしいのでは?

年間1.9倍弱のインフレなら世界にいくらでも例がありそうな気がします。戦中戦後のアメリカのインフレ率やイタリアの1980年代から2000年あたりまで。

ヨッシーニさん、他の国ではインフレの変遷はどのようなものでしょう?

2009/10/10(土) 午後 1:07 [ - ] 返信する

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おじゃまさん、samurai_miroku さん、

おじゃまさんの
>損失金額では,9932円の損失と10000円の損失との差であり,実質的には大した相違はないように思えます。

という比較方法はなかなか新鮮ですね。高々年2倍のインフレが毎年7年も続くというのがかなりのインパクトになるというのが分かりやす苦なると思います。

>年間1.9倍弱のインフレなら世界にいくらでも例がありそうな気がします。

>ヨッシーニさん、他の国ではインフレの変遷はどのようなものでしょう?

いまさっと「国債を刷れ!」から引っ張りますと、

「近年では、1989年アルゼンチンで3000%、2000年コンゴで550%(以上IMF)、2008年ジンバブエで1120万%(CNN.co.jp 2008/08/19)というもの凄いインフレが起こった」

ということで、年31倍、6.6倍、11.2万倍というのが起きていますね。
(続きます)

2009/10/10(土) 午後 10:41 [ ヨッシーニ ] 返信する

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イタリアは私が把握しているデータでは最高で1980年の22%つまり1.22倍です。

大戦中のアメリカの最大が1942年のたったの10.9%で約1.11倍です。大戦中のあれだけの凄まじい国債増発+積極財政でもこれはやはりすごいですね。戦勝国と敗戦国の供給能力の差(ダメージを受けたか受けていないかの違い)は、天と地ほどに開きが出る、ということになりますね。そこから這い上がってきた戦後の日本は、やはり歴史上稀有の存在と言えるでしょう。

2009/10/10(土) 午後 10:44 [ ヨッシーニ ] 返信する

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すみません、訂正です。

×分かりやす苦なると思います。

○分かりやすくなると思います。

2009/10/10(土) 午後 10:47 [ ヨッシーニ ] 返信する

過剰な外貨建ての借金のない日本が財政破綻等と…どうしてマスゴミはいい加減に認識を改めないのか。「女王の教室」ばりに

「いい加減目覚めなさい」

とクールに言ってあげたい。

2009/10/11(日) 午前 0:28 [ 古の碧き泉より ] 返信する

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泉さん、

>「女王の教室」ばりに「いい加減目覚めなさい」
とクールに言ってあげたい。

いいですね。天海祐希さんに是非言ってもらいたいですね^^

あとアントニオ猪木氏に全身全霊で気合を入れてもらってほしいですね。気絶するくらい…

2009/10/11(日) 午後 3:51 [ ヨッシーニ ] 返信する

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