廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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いつも、ありがとうございますm(_ _)m




昨日の続きを始める前に、


読者の方が財政問題について

民主党の政調に電話質問されたということで
コメントを書いてくださったので、

ご本人の了承を得て、紹介させて頂きたく思います:
faceoffactor様、ありがとうございます!

Q1.首相や財務相がいってるが、赤字国債発行はなぜダメか

A1.長期金利が上がるから。


Q2.過去、そんなデータはないのだが?

A2.民主党としては↑で述べた考えを元にしています。


Q3.大規模財政出動の麻生政権を批判し、補正凍結した理由は?

A3.自民党の政策は、天下り〜略〜とかがあるからダメだ。
  あと、実際補正予算で各省庁に金を廻しても、
  そこで資金が滞留して民間に金が回っていない。
  事業のアイデアがなく、どうしていいかわからないのだろう。
  だから子供手当とかで国民に所得を配分する政策を優先する。



#実際のやり取りは↓こちら(ニコ動。要ID(メールアドレス登録))
http://www.nicovideo.jp/watch/nm8521280


#ちなみに、
 上記「A1.」につきまして、
 過去に掲載した(「国債を刷れ!」にも掲載)
 国の借金と金利のグラフを再掲します



https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/9f/c5/eishintradejp/folder/725004/img_725004_14938145_0?1239633140




元の音声を拝聴致しますと、

民主党としては「市場関係者から国債を増発すると長期金利が上昇するからダメだと聞いている」という具合のようです。

現実には、国の借金が増えるなか、金利は低下し、世界最低水準をまい進中なのですが…


いずれにしても、民主党の政調の方はご自身の知り得る範囲内で、
 丁寧に答えておられるというのは間違いのないところであろうかと
 思われます。

#もちろん、自民党関係者や官僚の皆さんは、反論したいことが山ほどあろうか、とも思われますが…



さて、
昨日の続きですが、

まずは、ご要望のありました昨日のグラフで日本のデータだけ色づけしたものを:


イメージ 1




日本の財政赤字GDP比の過去29年間における最大値

8%(2002年)

です。

これをグラフ上で赤点線で示しましたが、

グラフを見ると、
その日本の最大値よりも大きい赤字を経験した国はいくらでもあるわけです。

データがある中で最大の赤字は、

1981年イスラエルの17.4%

です。

これだけの大規模な赤字でしたが

実質成長率は4.7%となっています。


日本政府の財政赤字について、

大変だ〜!

というのは、
GDP比17%を超えてからでも遅くはないように思いますが、いかがなものでしょうかね^^




さて、次に予告しておりました
5年以上連続で財政赤字になっているケース
データです。


あくまでも、前回と今回のテーマ
「長期的に財政赤字だと成長しない」というけど、ちゃんとキッチリ成長してますやんか
というのを検証することなので、
赤字が続いてもちゃんと成長してるよん
というデータさえ示せばそれで済む話なのですが、

一応ついでに、参考程度の位置づけで

5年以上連続財政黒字のケース

のデータも併せて示します。



まずは、

財政収支(横軸)と【実質】成長率(縦軸)のグラフ


イメージ 2




↑5年以上連続で財政赤字
という場合でも
実質3%以上の成長(複利ベースの年平均成長率)
を遂げているケースは吐いて捨てるほどありますね^^


次に、

財政収支(横軸)と【名目】成長率(縦軸)のグラフ


イメージ 3




日本の93年−08年(16年連続赤字)の名目成長率(複利ベースの年平均成長率)の低さが目立ちます。
これは構造改革が足りないからですね^^。


というのはもちろんウソです。


日本では97年以降、緊縮財政で政府支出が横ばい、または、減少しているのですが、

これだけ継続して政府の支出が増えないケースというのは私の知る限り、
近年の日本以外には存在しません。

GDP = 民間消費 + 民間投資 + 政府支出 + 純輸出

という
小学校低学年にも理解可能と思われる単純な足し算に従って考えれば、

近年、日本の名目成長率が世界最低水準であることは、あまりにも当然の帰結と言えるでしょう。

財政を拡大しながらの構造改革だってあるはずです
(私の言うところの「第三の道」)


我々が名目GDPの成長をなせるかどうかは、

上記の足し算を実践する意思を持つかどうかだけの問題と言えるでしょう。


実質GDPについても、
現在の供給過剰の状況を考えれば、
名目さえ伸びれば、実質も伸びるのは火を見るよりも明らかです
(いわゆる需給ギャップ、デフレギャップがあるので)。



さて、最後に

上記グラフを表にしたものを示します:

*見どころは後で書きますので、この表は読み飛ばしてください^^


イメージ 4

イメージ 5




↑この表では、

20年以上連続して財政赤字

のケースを

一番右の欄で太字

にしてあるのですが、


改めて、
20年以上連続して財政赤字のケースにおける
年平均実質GDP成長率(複利ベース)を↓書き出してみます

オーストリア 2.3%

ベルギー 2.2%

キプロス 4.2%

フランス 2.0%

ギリシャ 2.2%

イスラエル 3.8%

イタリア 1.7%

ポルトガル 2.7%

スペイン 3.0%

台湾 5.3%


20年以上連続という長期継続的な財政赤字であろうと、しっかり成長していますね。

特に、
台湾は08年まで20年継続して財政赤字ですが、平均実質成長率が5.3%という高度成長です。


一方、

アイルランド
07年まで5年連続して財政黒字でしたが、
危機的状況に陥ったことから、自国通貨を捨ててユーロに参加することを模索し始めました。


韓国
08年まで9年連続して財政黒字でしたが、
しっかり通貨危機に陥りました。



長期継続的に財政赤字であるからといって、長期的に経済成長できないということは、上のデータからして明らかに間違いです。

また、

継続的に財政黒字であったからと言って、万事安泰というわけでも何でもありません。

それが厳然たる事実なのです。

閉じる コメント(11)

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要望にお答えいただき感謝いたします^^

2009/10/16(金) 午後 3:27 [ 鉄人4号 ]

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内緒さま、

財政よりもむしろ金融が足りていないのでは、というご指摘ですが、そのようなことはないと考えております。

というのは、

・日銀の国債保有残高はバブル崩壊直後20兆円だったのが現在は70兆円、つまり3倍以上になっている。

・長期金利が世界最低水準になっている(つまり、十分に資金を供給しているということです)。

からです。

また、

・01年から06年の量的緩和の際は国債保有残高は100兆円に達しまし、金利も現在より一段と低かった(10年もの国債が一時は0.4%にまで低下)しましたが、それでもデフレ脱却はできなかった

のですが、そのときは、緊縮財政というデフレ圧力がかかっていたからと考えられます。

この量的緩和の期間で名目GDP成長率が堂々の世界最低であったというのも厳然な事実です。

量的緩和にも関わらず、その量的緩和の期間中、名目GDP成長率が世界最低になっていたのは

GDP=民間消費+民間投資+政府支出+純輸出

の式からも、政府支出が減っていたのですからもまったく至極当然であると考えられます。
(続きます)

2009/10/16(金) 午後 4:42 [ ヨッシーニ ]

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なお、金融と財政の関係につきましては


【与謝野 VS クルーグマン対談】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/17642987.html

【インフレとデフレの制御】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/16925533.html

などの記事もご参照ください

2009/10/16(金) 午後 4:43 [ ヨッシーニ ]

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ご返信誠に有難うございます。
事実は事実としてもう一度検証させていただきます。
マクロ経済学をかじった者としては中長期的には貨幣は中立で価格は伸縮するとの
絶対法則があり、それにこだわりすぎているのかもしれません。
ただ、長期金利が低いのは資金供給が潤沢だからで片付けていいでしょうか?
インフレ期待がなく、資金が国債にシフトしてしまっているからではないか、と。
もし、十二分な資金供給がなされれば、また日銀が確固たるインフレ誘導を表明すれば、例えば銀行券ルールを撤廃し長期国債を買い切りオペするなど...資産インフレが起きたのではないかと感じてしまうのです。
廣宮さんもこのブログで書かれてましたが、先だっての量的緩和は短期国債の現先オペで非常に弱いインフレ誘導だったと思います。
また、当時の政府が緊縮財政でした。とんでもない愚行だと思います。
上げていただいたブログも参考にしながら、もう一度検討させていただきます。
貴重なご意見ありがとうございました。

2009/10/16(金) 午後 5:10 [ yut**328* ]

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>マクロ経済学をかじった者としては中長期的には貨幣は中立で価格は伸縮するとの絶対法則があり、それにこだわりすぎているのかもしれません。

マクロ経済学をかじったならお分かりでしょうが、長期=均衡、短期=不均衡のことです(金利の短期<1年未満>、長期<1年以上>は会計学の定義に沿ったもの)。つまり日本経済は「短期」が長期間つづいているわけで、長期における貨幣の中立性・フィッシャー効果を前提に考えるのはまずいと思います。

古典的IS-LMモデルで考えたほうがいいでしょう。

僕は「金融緩和が足りていたか、足りていなかったか」や「金融政策と財政政策のどちらが優先されるか」でヨッシーニさんと意見が異なるのですが、金融の緩和に財政の拡張が伴わなかったのは致命的であった。という点では一致しています。

財政と金融の歯車が噛み合っていれば、国際金融のトリレンマ(マンデルフレミングモデル)はあまり気にしなくて良くなりますしね。

2009/10/16(金) 午後 8:13 [ HM ]

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GDP = 民間消費 + 民間投資 + 政府支出 + 純輸出

これの各項目が増えればGDPが増える=経済成長するって理論(?)は、私みたいな素人にもものすごくわかりやすいですし、説得力があると感じます。
GDPの解説、Y=C+G+I+(X-M)の式はマクロ経済学どころか、経済学入門用の教科書でも最初に出てきますよね。でも、経済成長の視点で見て、各項目を増やしていけばいい、という発想はありませんでした。

思うんですけど、世の中の経済学者はこの考え方をどう見るんでしょうね。
経済成長理論っていつも、生産性がどうとか産業の振興がどうとかっいう話ばかりのような気がします。「経済成長理論」などでウィキペディアを見ても、どうもピンとこない。
経済学者は複雑な経済モデルにとらわれて、廣宮さんのようなシンプルな見方ができてないのではないでしょうか。

いずれみせよ、この見方はもっと一般認識として広まって欲しいです。

2009/10/17(土) 午前 8:23 [ nanasi ]

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HMさん
短期現象が15年も続いているのがおかしいと言ってるんです。
それは短期的な要因ではなく、中長期的に貨幣供給量が足りていないんじゃないか
ということです。
古典派の理論が中長期にあてはまるのは、コンセンサスを得ています。
現に、世界主要国の中銀は財政出動の拡大とともに、通貨供給量の増大を行っております。日本にはその視点が欠けていたのではないかと考えるのです。
15年にも及ぶ価格の不均衡は短期の積み重ね、まさに中長期の議論です。

2009/10/17(土) 午後 1:01 [ yut**328* ]

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yut**328*さん、HMさん、

「財政拡大と金融緩和を両方とも同時にやるべし」という点で我々3人とも一致しているように思うのですが、いかがでしょうか^^。

なぜ私が財政を強調するかというと、現に政府の支出がこれだけまとまった期間減っていたのは近年では日本だけだからです。

財政ではなく金融緩和が足りないのが問題だ

と言っている限り、

緊縮財政で財政再建しながら金融緩和すべし!

という結論が導かれ、他国の政府が毎年のように政府の財政規模を拡大(赤字であれ黒字であれ、支出規模そのものは拡大)している中で、日本はいつまでたっても横ばい又は減少を続けることになろうかと思うのです。

95年には18%あった世界におけるGDPシェアが07年には8%に減っている中、そんなことを続けていれば、いずれ日本の存在感は皆無になるでしょう。
(続きます)

2009/10/17(土) 午後 2:41 [ ヨッシーニ ]

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ジャパン・アズ・ナンバーワン
→ジャパン・バッシング(日本たたき)
→GDPシェア減少→ジャパン・パッシング(日本素通り)
→GDPシェアさらに減少
→ジャパン・ナッシング(日本の存在感ゼロ)
になるというわけです。


「政府の財政規模の拡大」よりも
「財政再建→GDP横ばいor減少→ジャパン・ナッシング」になることを多くの国民が望むのであれば、それはそれで仕方がないと思います。

そうなった方がむしろ多くの国民が目覚めて終戦直後のようなハングリー精神を発揮できるようになるかも知れません。

「経済的豊かさだけが幸せではないのだ。
たとえ終戦直後のような貧困に逆戻りしてでも
精神的活力を取り戻すべきなのだ!」
と言われれば、
それはそれで首肯せざるを得ないやも知れません…

2009/10/17(土) 午後 2:41 [ ヨッシーニ ]

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nanasiさん

>経済成長理論っていつも、生産性がどうとか産業の振興がどうとかっいう話ばかりのような気がします。「経済成長理論」などでウィキペディアを見ても、どうもピンとこない。


実を申しますと、3年前にこのGDPの足し算の式を知るまでは、「ゾンビ企業を切り捨てて生産性を上げないとダメなんです」といった生産性がどうたらこうたらという理屈を素直に信じておりました^^;

経済学の入門書で最初にこの足し算の式をみたときは本当に衝撃でした。

と同時に、
この基本中の基本の単純な足し算の式を、テレビでも新聞でも語っていたり書いてあったりするのを、一度も聞いたり見たりしたことがなかった、ということにも非常に驚きと疑問を感じたものでありました…

2009/10/17(土) 午後 2:53 [ ヨッシーニ ]

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ヨッシーニ様
私も、昨年三橋氏の『ヤバ韓』読むまで、この足し算を知りませんでした。
なんでこんな単純な足し算が、経済学者は教えてくれないのか、不思議でした。

2009/10/17(土) 午後 3:18 [ 鉄人4号 ]


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