廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788



当ブログのランキング状況は、 こちらをクリック





本日は、

【不動産、機械装置は「純資産」】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21678278.html

【新株発行マジック!】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21694691.html


について、いろいろ説明不足な面があったように思われますので、補足します。


不動産や機械装置といった有形資産



株式・出資

が、「ビールの泡のようなプラスαの資産」という話について。


この話の出発点は、

金融資産と負債は釣り合って、金融純資産がゼロになる

という資金循環統計です。


資金循環統計では、いわば、負債側に全ての借金が入っているわけです。

そして、その対になる金融資産と釣り合っている

ただし、

釣り合っている状態であるのは、本来負債ではない株式・出資を発行元の負債と見なして、負債に入れているからです。


さて、

資金循環統計

全ての部門の資産側の株式・出資



全ての部門の負債側の株式・出資


それぞれ合計してみると…


イメージ 2



で、一致するわけです。

そして、これを踏まえて、

国内部門(政府+民間)と海外部門を全部足し合わせたバランスシートは↓こうなります


イメージ 1



一番左が、資金循環統計スタイルのバランスシートです。

金融資産と負債が釣り合って、差し引きゼロになります。

厳密には、政府と中央銀行保有の金とSDRが、対応する負債が無いので、
 3.2兆円ほど資産超過になりますが)


次に、中央の図です。

株式・出資は本来、発行元にとって返済義務はありませんので、負債ではありません。

よって、株式・出資を負債から消し去ると、

株式・出資の金額分がそのまま金融純資産(この場合、国内と海外部門を含めた金融純資産)となります。


最後に、右の図です。

債権者のいない債務は存在し得ません。

よって、基本的に負債というのは、他の誰かの金融資産(債権)です。

よって、負債は金融資産(債権)と釣り合って完結します。


これに

本来負債ではないので、一方的に資産のみである株式・出資



金融資産以外の資産、つまり、不動産や機械装置などの有形資産

を加えると、


純資産はプラス側に伸びる一方となります。


上図で、黄緑色の破線枠は、
対応する負債のない資産、つまり、相手方が純資産となる資産群を示しています。



で、

なぜ、こんなことになるのか?

なぜ、こんな「純資産」が存在し得るのか?

ということの仕組みについて、具体例を挙げて説明したのが、


【不動産、機械装置は「純資産」】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21678278.html

【新株発行マジック!】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21694691.html


というわけです。

説明の方法は下の二種類でした。

(1)具体的な取引事例を簿記の仕訳を用いて説明(これは、
   説明のため仕訳という手法を用いて、ある瞬間を切
   り取ったものと捉えて下さい)。


(2)株や不動産の売買があっても、お金は買い手から売り手に渡るだけ。
   預金の量が変わることは無い。
   よって、株や不動産の価格を決めるのはお金の回転スピード
   (というのを図説)。

と言った具合です。


そして、結論としては、


株や不動産の価値総額というのは、

ビールの泡のようなもの、お金の回転速度や景気のバロメーター、速度メーター。


あるいは、


株や不動産の価値総額というのは、

預金などの「安定資産」の上に乗っかっている、バネのようなもの。

景気が良ければバネが伸び、景気が悪ければバネが縮む。


となります。



というのは、
株がどれだけ減っても、時価総額で数百兆円規模の減少があっても、

預金は減るどころか、むしろ増えている、という下の図を見ていただけると、かなり納得ができるのではなかろうかと思います。


イメージ 3



上図では、

☆株式・出資の合計額(青)

☆預金総額(黄色)

↑これら以外にも、参考情報として、

☆日経平均株価(ピンク色、右軸)

も掲載しました。


で、ここで、注目していただきたいのは、

株式・出資の合計額(青)

・バブル期のピーク(89年3月)



・直近のピーク(07年6月)

の時の日経平均です。

(株式・出資のピークと日経平均のピークは若干ずれていますが、日経平均は月データなのに対し、株式・出資のデータが年度末データしかないためです。悪しからず)


イメージ 4



日経平均は、ほぼ半減なのに、

株式・出資の時価総額が、バブル期よりも07年の方が大きかった!

(但し、しつこいようですが、この時期、緊縮財政の外需頼みで日本の名目GDP成長率は世界最低です(笑))

のでした。


これは、意外に思われる方が多いのではないでしょうか?


もちろん、

日経平均が日本の株の全てを示す指数ではないので、

株式・出資の時価総額のピークと日経平均のピークがずれていても、何ら不思議ではないのですが、


株式・出資の数、発行株数というのは、バブル時よりもずっと増えているということなのでしょう。

つまり、

89年以降の新株発行というのが少なからずあった(新興市場を含めて)ということです。


現在は、89年の時価総額を下回っていますが、

07年6月時点では、

【新株発行マジック!】

で述べたような、株式増発による「信用創造」が起こっていたと言えそうです。



もう一つ別の説明をしておきますと、

07年6月のピーク 1,067兆円から
09年3月の底 487兆円まで、

580兆円も時価総額が激減したとは言え、


それでも、株式・出資は487兆円あったわけです。


もし、
これまでに日本の企業が一社たりとも株式・出資を発行していなかったら、この487兆円は0円です。

しかし、株式の発行だけでは、預金は右から左に移るだけで増えも減りもしないわけです。


つまり、

株式・出資の新規発行の積み重ねによって、
最近では底の時ですら、預金とは別の、本来ゼロであるはずの金融資産が、上乗せで487兆円もあったわけです。

より正確には、「あるように見えた」と言うべきかも知れませんが^^)。


【新株発行マジック!】では、
上記のようなマクロにおける摩訶不思議な現象を、簡易に説明することを試みた、ということなのであります。




但し、繰り返しになりますが、


「所詮、株式の価値というのは、

 ビールの泡のようなもので、価値変動が激しいもの。取扱注意」

です。


「それにしても…、一時的とは言え、株式・出資の時価総額が07年にはバブル期を凌いでいたとは、意外かも @o@」 と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたします

https://blog.with2.net/in.php?751771

  ブログランキングに参加しております。ご協力、ありがとうございます!

【「国債を刷れ!」補足集】の一覧はこちらをクリック


http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788



当ブログのランキング状況は、 こちらをクリック




以前は、

国債発行+財政出動+ベースマネー増発(お札と当座預金の増発)

によって、

金融機関を介した信用創造

お金、マネーが増える様子


【国の借金の限界は?】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/19296332.html


やりました。


銀行を介在させると、かなり複雑でしたね。


ということで、今日

・銀行なし。
・中央銀行もなし。

で、超シンプル信用創造(Money Creation)をやってみます。


つまり、銀行と中央銀行の中抜きです。


政府が国債を発行し、

国債のまま国民に渡す

という形態です。



で、詳しく書きましたが、


国債は、見方を変えれば譲渡性預金の一種です。


特に、短期国債や変動金利国債は、

価値変動が極めて僅少、ないし、変動ゼロ

ですから、通貨そのものと言って差し支えありません。


と言う前提で、

以下、1年もの国債を使ったシミュレーションを仕訳でやってみます。


下記で、

・「国債1」というのは、年始に発行された1年もの国債です。
 「国債2」年末に発行される2年目の1年もの国債です。


イメージ 2




・上表で「国民」は家計+非金融法人企業と捉えてください。

・年末に
  (1)所得税等の徴税・納税
  (2)利息の支払いと利息に対する徴税・納税
  (3)「国債1」から「国債2」への借換え(ロールオーバー)
 が一括で行われるものとします。

・税率は20%としています。


で、上記仕訳の結果が、下の財務諸表です:


イメージ 1



・政府の純負債が8.8兆円増加

・国民の純資産が8.8兆円増加

・政府+国民の連結では、
   資産と負債が両建てで8.8兆円増加し、純資産の変動はゼロ


前回の記事でも書きましたが

民間純資産増減+政府純資産増減+海外部門純資産増減=0

です。

とりあえず海外部門をおいておけば、

政府の負債(純)が増えること



国民の資産(純)が増えること

というのは完全に1対1です。



ということで、銀行と中央銀行を中抜きすれば、

信用創造というのが、かなりすっきりした形

政府負債の増加⇔国民の金融資産の増加

ということが分かって頂けるのではなかろうかと思います。



しかし、

中央銀行がないと気持ちが悪い

という方もいらっしゃると思います(実は私自身を含めて)ので、



中央銀行など影も形もない、江戸幕府にタイムスリップしましょう。

八代将軍の御世に行われた元文の改鋳です。


元文の改鋳については「国債を刷れ!」でもかなり詳しく解説しましたが、
ここでは、仕訳を書き出して見たいと思います。


その前に、この改鋳について、さらっと振り返っておきますと

・小判の金含有量を1/2にして、小判の量を倍にした。
・古い小判を1枚持ってきた国民には、1.6枚と交換した。

という話です。


下記で、

・幕府の負債側に「発行小判」という項目を立てましたが、
 現在の日銀がお札を発行すると負債側に「発行銀行券」という項目
 を立てるのに習ったものです。

 本来、返済義務はないので負債ではないですが、
 現代のシステムに模して負債としておきます。


イメージ 3


イメージ 4



・「古い小判を1枚持ってきた国民には、1.6枚と交換した」
 というのは、お金持ちほど得をする給付金のようなものです。

 上記では、「幕府振舞(ふるまい)金」と表現しました^^


・幕府振舞金については非課税。


・その他の幕府支出は、公共事業その他で町人にとっての所得となるので、
 税率2割として徴税しています。


・小判は国債と違って利息なし。返済期限なし。
 よって、利払い、借換えなし。





「発行小判」を負債に計上する事で

幕府の純負債が9.2万両増加

町人の純資産が9.2万両増加

となり、

この元文の改鋳も、

幕府と町人の連結では純資産変化なし

です。


つまり、

小判だろうが国債だろうが大した違いは無い

ということになります。


逆に、見方を変えれば、

小判を永久無利子国債

と見なせば、本当に何らの違いは無いわけです。


さらに、

小判の金含有量を減らして、小判の枚数を増やす

というのが、

無の状態から国債をいきなりポーンと発行する

ということと、特に違いはありません。


さらに、

日銀の「発行銀行券」というのは、

永久無利子 日銀債

と考えてみればどうなるでしょう?


「国債を刷れ!」でも書きましたように、

日本政府は日銀の55%株主(持分が過半数を超える株主)

・日銀は日銀法で株主から一切口出しを受けないことになっているが、
 国会は5年に一度、日銀のトップ人事を決める権限がある。

・日銀の株主への配当は日銀法で資本金の100分の5が限度。
 現在、資本金が1億円なので、利益が6000億円あっても、配当は
 たった500万円。ほぼゼロと同じ。

・それでいて、日銀の利益のほとんどは「国庫納付金」で政府に戻っている

という状態です。

つまり、
日銀は実質的には政府のほぼ完全子会社といえます。


ということは…

「お札 = 永久無利子 日銀債 ≒ 永久無利子 国債」か? と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたします

https://blog.with2.net/in.php?751771

  ブログランキングに参加しております。ご協力、ありがとうございます!

【「国債を刷れ!」補足集】の一覧はこちらをクリック

開く トラックバック(1)



http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788



[1] http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/21770319.html からの続きです。



さて、

上のグラフは線が多くて、ごちゃごちゃし過ぎているので、

一般政府、国内 政府以外(≒民間)、海外

三つに集約したグラフを作ってみました:



イメージ 1



90年代後半以降、

民間(政府以外)の黒字が、やたら大きくなっています。

それと同時に、

政府の赤字がやたら大きくなっており、海外の赤字(つまりは経常黒字)は横ばいから若干の増加となっています。


つまり、

民間の貯蓄余剰が大きいがために、政府の赤字と経常黒字が大きくなっている

そんな塩梅です。

民間黒字↑ = 政府赤字↑ + 経常黒字↑

というわけです。

あるいは、

民間資金フロー↑ + 政府資金フロー↓ + 海外資金フロー↓ = 0

です。


ここで、

経常黒字を増やせば、つまり、海外から入ってくる資金フローを増やせば

政府の赤字を減らしながら、民間の黒字を維持できるじゃないか?

という意見もあるかもしれません。


しかし、

この世界同時不況で、海外から資金を奪うなんてこと、できるでしょうか?

もし、そんな政策(つまり、こんな状況下での無茶な財政再建&無茶な輸出増進・為替操作政策)を取るつもりであれば、

それには、

全世界からアルカイダ以上の敵と見なされる覚悟が必要

ということになります。念のため。



以上、まとめますと:

・私と、私の友達と、私の会社の貯金は、政府と外人さんの借金。

・政府の借金が増えれば、私たちの貯金が増える。

・政府の借金が減れば、私たちの貯金が減る。

・世界中の政府と民間の貯金、借金を全部足し合わせれば、打ち消されてゼロ。

・ゼロはゼロ以下にもならないし、ゼロ以上にもならない。なり得ない。

・誰かが借金を増やさない限り、私たちの貯金が増えることは無い!

・どうしても政府の借金を減らさないと気が済まない人は、
 自分の貯金を取り崩して使い切るか、政府に全財産寄付して、
 勝手に【ひとり大恐慌】しててください♪


・少なくとも、

「自分自身がせっせと蓄財し、政府の借金増加に絶賛貢献中の方々には、政府の財政再建を要求する資格は、全く、ショーン・コネリーの頭頂部の髪の毛ぐらい、完全に無いです。」と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたします

https://blog.with2.net/in.php?751771

  ブログランキングに参加しております。ご協力、ありがとうございます!

【「国債を刷れ!」補足集】の一覧はこちらをクリック


http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788



当ブログのランキング状況は、 こちらをクリック




今日は、

なぜ今まで一回たりとも使わなかったのか、自分でも不思議でしかたが無い

資金循環統計の「フロー」データです。


題して

【あなたの黒字は他人の赤字!】


では、グラフをばご覧くださいませ:

イメージ 1




このフローについては、

資金過不足

とありますが、

資産のフロー(プラス)と負債のフロー(マイナス)の純計

ということになります。


#もちろん、資金循環統計の場合は、資産は金融資産のみです!

なんじゃそりゃ?

と言いますと、


資産のフローというのは

資産の獲得 から 資産の引渡し を差し引いたものです。


これは、ちと、ややこしい概念ですが、

株を買った

はどうなるかというと、資産のフローはゼロです。


なぜなら、株式の購入

株と現金預金の交換

となるため、

資産の獲得 と 資産の引渡し が相殺されてしまうからです。



なお、

負債のフローの方は、

負債の獲得 から 負債の返済 を差し引いたものです。



ところで、

以前、資金循環のことを「キャッシュフロー」と表現してしまっていたことがありますが、これは間違いです^^;。


キャッシュフローの場合は、

借金の増加であろうと、それがキャッシュ(現金および現金同等物)が手元に入ってくれば、プラスのキャッシュフローです。

しかし、資金循環の負債のフローの場合は、

借金による資金調達は、キャッシュの増加(資産の獲得)と負債の獲得で相殺されるので、フローはゼロになります。

そして、
借金による調達資金を使ったときに、負債のフローがマイナス(純粋に負債の獲得のみになるため)となります。


この辺り、キャッシュフローの概念と異なりますので、ご留意を。


さて、
ここで、資産や負債が時価評価されず、価値固定された状態であれば、


資産のフローの累積 = 資産残高

負債のフローの累積 = 負債残高

資金過不足の累積 = 純資産残高

となりますが、

現実には、資産も負債(※)も時価評価されるので、フローの累積と残高とは異なる数値になります。

※資金循環統計では、株式が時価で発行主体の負債に算入されますので、「負債」もガッツリ時価評価されます。念のため。



おっと、
前置きが長くなり過ぎましたので、もう一度グラフを掲示します:



イメージ 1




とりあえず、まずは、

非金融法人企業

ご着目ください。


93年を境に、

マイナスのフローの減少が始まります。

つまり、借金増加モードから、借金返済モードに転換しているわけです。

更には、

98年以降はマイナスからプラスへと大幅にシフトしています。

つまり、貯蓄モードです。


それと入れ替わりに家計の貯蓄モードが減速しています。

よく、

家計の貯蓄率が減って、国債が消化できなくなる。日本終わり。さようなら

という「専門家」の方がいらっしゃりますが、


上のグラフを見れば、一目瞭然。

「家計の貯蓄が減る」代わりに「企業の貯蓄が増える」

というだけのことですね。



なお、
よく言われる貯蓄率はこの資金循環統計のデータではなく、国民経済計算のデータで計算されています。

そして、貯蓄率と言えば、

純貯蓄÷純可処分所得など

計算されます。


この純貯蓄というのは、

貯蓄から固定資産減耗(つまり、住宅建物の減価償却)を差し引いています。


固定資産減耗

なんて、資金の動きと何の関係もありません

よって、「貯蓄率」は、国債の資金調達とはそもそも何の関係も無いわけです。


しかも、貯蓄率というのは家計だけの数値で、企業部門を考慮していません

つまり、

この貯蓄率というものと国債の資金調達とをつなげて考えるのは、二重の意味でナンセンスの極みなわけです。


この話は

【貯蓄率低下で財政破綻?】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/20393615.html

で、貯蓄率低下の中で国債金利も低下しているのはおかしいだろ!

ということと絡めて書きましたが…。



さて、

資金過不足というのは

若干強引に簡単に言い直せば

黒字、赤字

と言えます。以下、簡単のため、黒字、赤字と書きますね。


さて、

金融機関、非金融法人企業、一般政府、家計、対家計民間非営利団体、海外

という全ての部門の黒字、赤字を足し合わせるとどうなるでしょうか?


もちろん、ゼロです。

上記グラフのデータを表にしたものを掲示します:

イメージ 2



右端に全部門の合計の欄を示しています。

ご覧の通り、

合計すれば、ゼロです!!!!

↑これは極めて重要です。


全ての日本経済関係者の資産(金融資産)フローと負債フローは、相殺されてゼロになるわけです。

つまり、

誰かの金融資産が増えることは、他の誰かの金融資産が減る、あるいは、他の誰かの負債が増える

ということであり、

誰かの負債が増えるということは、他の誰かの負債が減る、あるいは、他の誰かの金融資産が増える

ということなのです!!!!!!!


だから、

これ以上国の借金が増えると、国債の買い手がいなくなる

なんてことは、全くあり得ない話になります。


もちろん、

国債の保有者の海外割合が増えると…

という問題がああります。


この問題は、海外部門のフローの問題です。


海外部門の資金過不足というのは、

経常収支とほぼ同じです。

ただし、符号が逆です。

海外部門の「赤字」は、経常黒字とほぼ一致するということになります。



で、

現状は、海外部門「赤字」=経常黒字

なので、海外に対する資産の増加の方が、負債の増加よりも大きいので、


国の借金については、本気で何の心配も要りません。



さて、仮に

海外部門「黒字」=経常赤字

で、海外に対する負債の増加の方が大きい状態になったとするとどうでしょう?



それでも、です。

海外に資金が流出した、といっても、'円建て預金そのものがこの地球上から消滅するわけではありません。


外国人が手にした円をドルと両替したとしても、
その円を他の誰かが受け取らない限り、
その両替は成立しないのですから。

つまり、
持ち主が変わり続けるとしても、必ずどこかで誰かが円預金を持っています。


そして、その円建て預金は、円建て資産で運用されることになります。


円建て預金を預かっている、つまり、円建ての借金を負っているのに、

それの裏づけ資産として米国債で運用しようという酔狂な銀行というのも、
なかなか無いでしょう。


結局、

国内で企業や家計が貯蓄余剰を邁進するのであれば、

外国に渡った円預金の裏づけ資産は、安全、確実、大量に確保できる日本国債以外に存在しない、ということになります。


ということですので、

国全体(民間+政府)の借金が、自国通貨建ての割合が大きい場合は、
国全体で破綻することの方が難しいということになります。

ただし、

経常赤字が継続すれば、円売りドル買い(というか外貨買い)が継続するため、円安に傾きます。

しかし、

円安になれば、また今度は輸出に有利になりますね。

輸出が伸びて経常赤字が減り、黒転し、円高になり、そして・・・

と言う繰り返しになります。

日本「経済」新聞


http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xJ2bE3HTL._SL160_AA115_.jpg

「国債を刷れ!」「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」アマゾンでのご購入は こちらです→ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4883926788



当ブログのランキング状況は、 こちらをクリック





昨日の日経新聞夕刊3面に、

非常に面白い記事が載っていました。
これぞ、マクロ経済!
という意味において。

【米家計、純資産が増加 4〜6月】

【1年9ヶ月ぶり 株価上昇が寄与】

米連邦準備理事会(FRB)
17日発表した2009年4〜6月期の資金循環統計によると、

米家計の同期末の純資産残高(季節調整前)は
約53兆1399億ドル(約4843兆円)となり、

前期末に比べて約2兆ドル増えた。

前期末比でプラスに転じたのは07年9月末以来、1年9カ月ぶり。

株価上昇などで金融資産が増えたことが背景。

ただ、
米家計は負債圧縮などバランスシート(貸借対照表)調整を進めており、純資産の増加が消費拡大に直結する可能性は低い。


家計の純資産残高は、資産残高から負債残高を差し引いたもの。
資産には株式など金融資産のほか、不動産などの有形資産なども含まれる


資産残高は約67兆2079億ドルで、
前期末に比べ約2兆ドル増加した。

このうち約1兆8000億ドル分は、金融資産の増加。
預金は減っており、株高が資産価値を押し上げたとみられる。

一方、負債は約14兆680億ドルで小幅減にとどまった。

(web版はここまで)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090918AT2M1801418092009.html


この記事の元ソースはこちら:

FRB 「Flow of Funds Accounts of the United States」
Release Date: September 17, 2009


「Balance sheet tables」

B.100 Balance Sheet of Households and Nonprofit Organizations (1)

※本来、資金循環統計は金融資産と負債しか載りませんが、
 FRBは、家計と非金融企業については、有形資産を入れたバランスシートを
 作成しています。


Web版でも、

米家計は負債圧縮などバランスシート(貸借対照表)調整を進めており

とあって、まさに

バランスシート不況

の話を書いていますね。




※読者の方から

「バランスシート不況」というよりも「借金返済型不況」の方が分かりやすいように思いますが、いかがでしょう?

という内容のコメントを頂きました。

言い得て妙ですね^^
(altさん、ありがとうございますm(_ _)m)




さて、

紙面版はもっと秀逸な続きがあります。

こちらは、資金循環統計の「Flows tables」を参照した内容になっています。

家計の負債残高の推移(季節調整値)でみると、
4〜6月期末の残高は前期末に比べて年率換算で1.7%減少した。

家計部門は過去の借金返済を優先し、新たな借り入れには慎重になっている。


企業の負債残高は前期末に比べて1.8%減


連邦政府や州政府などの地方自治体は景気対策などで負債が膨らんでいる


経済活動が低水準で推移するなか、

民間部門がバランスシート調整を継続する一方、

政府部門が負債を膨らませて需要を補う構図が鮮明になっている。

もう、「素晴らしい!」の一言です。


先の衆院選挙前

日本の公的債務GDP比は先進国最悪

という記述が繰り返し掲載され、当方、辟易としていました。



国の借金を語るときは、当然のことながら、マクロ経済の視点が必要不可欠です。

なぜなら、マクロ経済の制御こそが政府の最大の存在意義なのですから。


国の借金だけしか見ないような経済記事は、

「マクロ経済」ならぬ「真っ黒経済」記事としか言いようがありません。本当に。


課長・島耕作ならぬ、課長・視野狭窄です。本気で。



ところが、今回紹介の記事はというと、

家計のみならず、企業についても負債圧縮に走っている中で、

政府が景気対策しなければならず、公的部門の負債が膨らんでいる

のように


政府、家計、企業としっかり視野を広げた、

正真正銘、真っ当至極なマクロ経済の記事

になっているわけです。



日経の記事で、久々(半年ぶりくらい?)に感動しました。

「経済新聞」の面目躍如と言うべきでしょう。


あとは、

「日本」経済新聞なのですから、日本の↓こんな状況を踏まえ、

イメージ 1

出典:日銀「資金循環統計」


民間が橋本政権以来の緊縮財政下でひたすら負債を減らす、バランスシート調整(借金返済型・長期景気低迷)をしている中、

リーマンショックで外需が激減した。


それに対応すべく、

「麻生政権は景気対策で需要を創出し、経済が恐慌を来たすことを見事に防いだ。 そのため、日本政府の負債を急速に膨らませたが、これは地球上の全人類にとって必要不可欠な措置であった」とまで書いてくれれば、まさに正真正銘「日本経済新聞!」、と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたします

https://blog.with2.net/in.php?751771

  ブログランキングに参加しております。ご協力、ありがとうございます!

【「国債を刷れ!」補足集】の一覧はこちらをクリック

開く トラックバック(1)


[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事