廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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本日2件目の記事です。
1件目はこちら⇒http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12420412.html


日経新聞 09年3月13日(3面)
世界の工場稼動稼動6−7割

09年見通し 自動車・半導体など
余剰感 長引く恐れ

自動車や半導体などの工場稼働率が通常の八−九割から
2009年は通年で六−七割にまで落ち込む見通しだ。

新興国の需要増をにらんで生産能力を拡大したところを世界同時不況による需要急減に見舞われた。

日米欧などの需要低迷の長期化で世界の市場規模が不況前の2007年の水準に戻るのは2012年以降になるとの見方も出ている。

在庫調整が進んでも生産設備の余剰感が来年以降も続き、企業収益の改善への足かせになる可能性が出てきた。

つまりは、世界中で生産設備がもの凄い規模で余っているということになりますね。

つまり、生産供給力が大幅に余っている

供給>>需要(供給過剰、需要不足)


デフレ不況です。

こんなデフレ不況ときこそ、

政府支出を増加して需要を補うこと


が、有効な経済政策ということは疑う余地もありません

本日1本目の記事では米国の長期的なインフレ率の推移のグラフを掲載しましたが、

今回は、最近のものを↓(出典:Bureau of Labor Statistics
イメージ 1

インフレ率は急激に低下しており、
需要不足が鮮明になっていると言えます!

昨日の日経夕刊1面トップ
財政出動
米「GDP比2%協調を」
G20で提案
という見出しで、記事の内容は、
G20の会合
アメリカのガイトナー財務長官
各国に「もっと政府支出を増やせ!」
呼びかけたということです。

日本国内では・・・

「国の借金が大変だ」ということで、
歳出削減を主張していた構造改革派の皆さんも、政府紙幣を発行してバラまけ!方向を転換済み

同じく「国の借金が大変だ」ということで、
増税を主張していた増税派の代表格である与謝野さんも、宗派を変えて、赤字国債容認に転換済みです。

ということは、与党内では
構造改革派、増税派、積極財政派
3派ともが、とりあえずは積極財政を主張するようになっています。

今こそ財政出動で需要を補い余剰生産力を活用しろ!と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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Q&A【2】

Q&A第2回です。(第1回はこちら⇒http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12370609.html)

と、その前に前回のQ1に関して
「国債を刷れ!」を読んで日本における国債発行は、
国民に対する借金だから問題が無い事は分かりましたが、

外国に国債を売ってるアメリカはどうなのでしょうか?

ナチスドイツみたいに大量の国債を発行して
経済を回復させたのは良いが、国家財政は火の車になって
国債発行もままなら無くなり、
(中略)
このまま国家破綻(=ハイパーインフレ)か戦争するしか
なくなったわけで、それと同じようになるのではと心配
になります。
というご質問を頂きましたので、これにお答えをさせて頂きたく思います。

まず、ナチスドイツから。

第1次世界大戦後、ドイツは、
戦勝国であるイギリスやフランスは対して
莫大な賠償金を支払う義務を負いました。

そして、その莫大な賠償金は外貨建て(マルクではなく、英ポンドや仏フラン)
でした。

 ⇒ここが、現在の日本政府の借金が日本円建てのみ、アメリカ政府の借金も米ドル建てのみ、
  ということと、根本的に違う点です。

 ⇔逆に、2001年に破綻したアルゼンチン政府は自国通貨ペソではなくて外貨(米ドル建て)の
  借金が返せなくて破綻しました(その後、一部踏み倒し、また、世界中が好景気を
  謳歌するなかで自国通貨対米ドルレートを1/3にして輸出を伸ばすなどして急速に経済
  は回復しましたが)。
  また、現在通貨危機に見舞われているアイルランド、ハンガリー、韓国などは、
  民間部門の外貨建て借金(米ドル、円、スイスフランなど)が返せなくなりました
  それらの通貨危機の国の政府は外貨建ての借金については外国の支援を頼るほかないことになります。
 

さらには、フランスが賠償金の早期支払いを要求すべく、ドイツの大工業地帯であるルール地方を占領しました。⇒これで、ドイツの国としての供給力が大幅に低下しました。

このようにして一次大戦後のドイツは、
1.需要>>供給の状況で、
2.外貨建て借金を背負い
3.経済を破綻させないように大量に通貨を発行
という条件がそろい

天文学的なハイパーインフレが発生しました。

その後、
賠償金を軽減してもらったり、ルール地方も返してもらったり
ハイパーインフレは解消

更には米国向け外需経済は回復して行きました。

そして、1929年の大恐慌で、外需が失われ、ドイツ経済は再び急激に悪化しててしまうのですが、
外需が失われて不況、ということは、
需要<供給
需要不足、デフレ不況ですね。

そのデフレ不況下でヒトラーが出てきて、
・一次大戦の賠償金は完全に踏み倒し、
・軍備増強・経済立て直しを、マルク建ての国債発行、つまりは、自国通貨建ての借金
 で調達した資金での積極財政政策により行ったわけです(デフレ不況の積極財政による克服

さて、このような状況の中で
「このまま国家破綻(=ハイパーインフレ)か戦争するしかなくなった」
という判断で戦争を選択したのだとしたら、

それは、その当時のドイツ人にとって、まだ記憶に新しいあの激しいハイパーインフレに対する恐怖心を拭いきれなかったからだと、勘考いたします。

戦争をするなら、むしろ却って、国の借金をどーんと増やさなければならないので、もし「国の借金が問題、国の借金をそれ以上増やすと国が破綻する」のであれば、戦争をする方が財政破綻を早めるはずです。

しかし、実際には、
もしアメリカという強大な国家が大西洋の向こう側からしゃしゃり出てこなければ、一時は欧州のほぼ全域を支配したナチスドイツは、そのまま支配を続け得たかも知れません。

もっとも、非人道的なことをやり続けることで、各地で反乱が頻発するなどして、政権を維持できたかどうかは疑問ではありますが。

第二次大戦では、日本もアメリカも国の借金をどーんと増やして戦争を継続しました。


日本は負け、国内も爆撃でずたずたになり、生産供給力は一気に落ち込み、戦後は年率300%台のインフレが生じましたが、
一次大戦後ドイツの最大月間約3万%のハイパーインフレとは比べ物になりません!

(ドイツの最大月間約3万%のハイパーインフレの出典:英国テレグラフ紙2008年11月13日記事

米国では、1940年からの5年間で1940年のGDPの2.1倍も借金が増えました。
これは、今の日本のGDPで比較すると、たった5年間で1000兆円以上も国の借金が増えるような感覚です。
それでも、その5年間の各年のインフレ率はほとんどの年で10%を切っていました
(米国のこの辺りの話は「国債を刷れ!」p.48に書いてある通りです)

更には、米国では戦後もインフレ率が10%を上回ったのは朝鮮戦争と二度のオイルショック期のみ(下図参照)です。
イメージ 1

しかも2009年1月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比は0.0%です。
つまり、アメリカでは現在インフレよりもデフレが問題なのです(米国CPI出典:Bureau of Labor Statistics)。


また、米国債10年物の金利は、1958年以来約50年ぶりの低水準をマークしていますので、基本的に資金調達には困らないと考えられます(下図。出典:FRB
イメージ 2


「国債を刷れ!」の第2章で、
「国の借金は、悪性インフレの発生を防ぐためのシステムの副産物」
のように書きました。

政府が直接紙幣を発行すれば、基本的には国の借金は必要のない概念のものです。
しかし、
政府に紙幣発行を任せていると、際限なく発行して悪性インフレを起こす懸念があるので、
紙幣発行は政府からは一応は独立した中央銀行に任せるシステムができていると、私は考えています。

よって、日本政府と同様、インフレ率が低く、国債金利も低くなっている米政府が破綻するリスクは、極めて低いと考えられます。

また、この不況のご時世では、民間部門も大量の資金を運用するのに、日本国債や米国債ほど安心できる運用先がないので、
結局は日本国債も、米国債も消化に困ることはなかなか起こることはないと考えられます。

ただ、
日米のどちらがより余裕があるかというと、それはやはり、外国からの借金が極めて小さい日本の方だと思います。


すみません、長くなってしまいました。
また、本日は日経新聞で面白い記事が二件ありましたので、そちらの紹介を後ほど
こちらです⇒http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/12421943.html)

Q&Aの続きはまた後日m(_ _)m

アメリカも一応は大丈夫っぽいかも、と思われた方は、こちらのリンクのクリックを↓

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