廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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FRBの「利益」の行方


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まずは、管財務大臣閣下について。

日曜日(3日前)の「NHK日曜討論」や「サンプロ」で
↓こんな感じのご発言をされていました(記憶に頼って書きますので若干不正確ですが)


1.財政規律は大事

2.しかし、「プライマリーバランスの黒字化」は間違い。
 それは自民党政権が証明した。

3.公共事業は乗数効果が低い
 (実際には「乗数効果」とは言わず、「1の支出で1しかGDPが増えない」のような言い方)

4.それゆえ、公共事業を減らし、その分、1の支出で何倍もの効果のでるような政策に回せば、
 政府の支出を増やさなくてもGDPを増やすことが出来る。

5.外需か内需ではない。
  需要を増やすべきというのは、外需も内需も両方増やすべきということ。

6.現在の日本は需要不足。終戦直後の供給不足の状況とは全く違う。


いや、正直なところ、かなりまともなことをおっしゃっていますので、実際のところ私、管大臣のお話を実に気分良く聞いておりました。


ただ、ちょっとだけ…

3.の「公共事業の乗数効果1」というのは、ちょっと言い過ぎかと思います。
内閣府シミュレーション
http://www.esri.go.jp/jp/short/index.html
の「乗数詳細表」からきっちり計算すると、

金融緩和とセットであれば、

1年目1.2倍
2年目1.6倍
3年目1.8倍

になります。

この「乗数詳細表」は単純に乗数(○○倍を示す数字)を記載しているのではなくて、実績値との乖離値の表ですから、厳密には実績値を引っ張ってきて掛け算しないと正確な数字が出せません。

(あと細かいことですが、「公的固定資本形成」だけでなく、「政府最終消費支出」も合計して計算しないと不正確になります)


次に、
4.の公共事業よりも乗数効果の高い・・・というのは、多分主に子ども手当てですが、
残念ながら子供手当ての乗数は恐らく公共事業よりも低くなるでしょう。

乗数の計算上、子ども手当ての最大の弱点は…

「子ども手当て」は単なる所得移転であり、減税と同じで、政府が「支出」した時点ではGDPに算入されないと言う点です。
これでまるまる1.0倍損します。

そういうこともあるので、当ブログでは


において、政府が支出した時点で確実にGDPに加算される項目に絞る案を示させて頂いていたりします。


いや、しかし、
2.の「プライマリーバランス」の否定や、5.の「外需も内需も増やすべき」、それに6.の「終戦直後と現代はまるで違う」という部分については、非常に素晴らしいとしか言いようがありません。

これがあの「無駄を削るのだから(GDPが)マイナスにはならない」というようなことをおっしゃっていた管さんのご発言とは、にわかには信じられないくらいに。

あのあと、かなりご勉強されたのではないでしょうか…


それにしましても、

どうせプライマリーバランス気にしないのなら、ガンガン積極財政して欲しいなあ、と思う今日この頃。

(ただ、それだと外国人参政権等々、経済政策以外で何かと不安要素の多い鳩山政権が続いてしまうという点で悩ましい限りでありますが…)




ところで、

どうも現在の供給過剰の日本の現状と、終戦直後の深刻な供給不足の時代の区別を一切せず、

「国債をドンドンすれば、インフレになる〜」「日本はもうダメ。お前はもう死んでいる」

という論調の方が後を絶ちませんね。


現在の日本は内外から供給された食料の2割を廃棄している一方(農林水産省「食品ロスの削減に向けた検討会」資料)、世界では飢餓状態におかれている人々が8億人くらいいるそうです。

これで日本のどこが「もうダメ」なんでしょうか?意味不明です。



国の借金が問題ないのは、死ぬほど供給過剰だからです。

供給が死ぬほど有り余っているから、ちょっとくらい働かない人がいても全然平気だし、カネを幾ら刷っても、国債を幾ら発行しても全く平気です。


逆に、モノ不足なら皆、誰に言われずとも必死で働くでしょう。

ただ、将来のモノ不足、食糧不足、エネルギー不足の懸念は常にあるわけですから、そこは今のうちから頑張って備えとかんとダメです。



昔、工学部で「パターン認識」の講座を受けたことがあります。

「パターン認識」の分野では、理解すること=区別すること

と教わりました。


「モノ不足」と「モノ余り」という極めて単純な事象の区別の付かない、つまり理解できない人は、

まずマクロ経済を理解することは不可能でしょうし、そもそも経済についてああだこうだ発言することを厳に慎むべきでありましょう。

ハタ迷惑にも程があります。

日本がダメだダメだと言っている皆さんには、いっぺんアフリカの奥地の難民キャンプに行って来て欲しいものです。

それで飢餓というものが一体どういうものなのか、是非、実体験して来て下さい。

そうすれば、モノ余りとモノ不足の区別を頭では理解できなくとも、体で間違いなく理解できるようになるでしょう。まあ、その前に無事に生きて帰って来れるかどうか保証の限りではありませんが。


そして、

闇雲に「国の借金が大変だ」という有害無益な新興カルト宗教を信じ、無責任極まりない妄言を撒き散らして世界諸国民に多大な迷惑をかける前に、

A.食べ物だけあってカネが無い世界

B.カネだけあって食べ物が無い世界

この二つのうちどちらか一方に住むことを選ばなければならないとすれば、あなたはどちらを選びますか?

という単純な問いについて、まずしっかり自問自答し、整理すべきです。

その上で、国の借金なるものは単なる手段、人間さまが生活を続けるための道具・方便に過ぎないということを徹底的に考え抜いて理解すべきです。


それから、

外貨建ての借金と自国通貨建ての借金の区別することですね。

↓それに関連して、本日の本題です。



さて、

FRBの利益はどこへ行きまんねん

というお話です。



日銀の場合、利益のかなりの部分は

国庫納付金

として政府に帰って行きます。

だから、日銀の資産のうち最大部分を占める国債の金利については、かなりの部分が政府に帰って行く仕組みです。


で、前々から疑問に思っていたアメリカについても、実は同じ様になっている模様であります。


【FRBの純利益 昨年4兆7000億円】

【政府への納付額45%増】

米連邦準備理事会(FRB)は12日、2009年の決算概要を公表した。

純利益は521億ドル(約4兆70000億円)。

関係法令に従い461億ドルを米財務省に納付する。

政府への納付額は08年比で45%増で、1913年のFRB設立以来、最大となった。

金融危機に対応した資金供給策の一環としてFRBは大量の有価証券を購入。

同有価証券から生じる収入が膨らんだ。

(日経新聞 09/01/13朝刊7面)


FRBであれ、日銀であれ、中央銀行は

・お札を発行する

・「帳簿操作」で預金準備(当座預金)を増やす

と言う形で、タダ同然でおカネを創り出せます。

そして、タダ同然で創ったおカネで

国債などの有価証券、というか、金融商品を買うことが出来ます。

そして、その有価証券の利子等を受け取って利益を稼ぐことが可能なわけです。

つまり、タダで手に入れた資産から収益することが可能という、実においしいシステムとなっています。


ところで、

日銀の場合は政府が55%株主ですが、
FRBの株主は100%民間(らしい)です。

FRBの株主が誰かというのを調べようとしたことがあるのですが、

FRBのサイトには無く(単に見つけることが出来なかっただけかも)

一次ソースを見てないので、「らしい」としか言えないですが…


それで、

日銀と違って、FRBの場合は利益は民間株主が丸儲けなんかな、と思っていましたが、

ちゃんと日銀法みたいな法律があって、制限されていたんですね。


純利益521億のうち461億ドルが政府に召し上げられるということで、

461÷521=88%

9割がた政府に納付とは、いや、こりゃあ、ちっくと驚きましたキニ(ん?おかしな土佐弁・・・)


ということはです、

中国様が米国債を売るらしい、とか、ちっとも怖くないですね。

だってFRBがタダで引き取れますから。まあ、やろうと思えばですが。


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