廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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前置きが長くなりましたが、今回は、

為替レートと物価の関係

について、確認しておきたいと思います。


今回は米ドル。次回はメキシコ・ペソです。




イメージ 1

出典:
 名目実効為替レート http://www.federalreserve.gov/releases/h10/summary/
 消費者物価指数 http://www.bls.gov/cpi/home.htm
 輸入物価指数 http://www.bls.gov/mxp/



ここで、
名目実効為替レートというのは、貿易量に応じて加重平均した為替レート指数ですが、


上記のグラフでは、

逆数(マイナス1乗)

を示しています。


というのは、

通貨安と物価高を同じ向きにしたかったからです。


なお、

Broad は アメリカの主要な貿易相手国全体

Major は Broadに含まれる通貨のうち、発行国外で広く流通している通貨セット

計算されたものです。


なお、

今回は実質実効レートではなく、あくまでも名目実効レートを見ています。

なぜなら、実質で見てしまうと物価指数と比較する意味が無くなるからです。



で、私としては実は、このグラフ、目論見が外れています。

というのは、

「米ドルは長期的に安くなっているが、その米ドル安と米国内の物価はどんな関係にあるのか」

ということを見たかったのですが、

Broadの名目実効為替レートは、むしろ過去30年ほどで大幅に高くなってしまっているのです。


Majorは安くなっているのですが…


Majorに含まれる通貨は、明記されていないのですが、定義からすると主に

ユーロ、日本円、英ポンド、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドル

といった通貨だと思われます。


これらに対して、ドルは長期的に安くなっているものの、

Broadのより広い範囲で見てみると、むしろ高くなっている。


ということになってしまいます。むむむ…



まあ、それは、さておきです。


上のグラフの ↓と書いてある部分に注目してみて下さい。


,魯廛薀狭膂嫩掌の期間を指しています。

・Majorの実効レートは急激なドル安です(一応、Broadもそれなりにドル安)

・輸入物価もそこそこ急激に上昇しています。

しかし、

・消費者物価の上昇は為替レートや輸入物価と比べて非常に緩やかです。



△2000年代半ばについても

・Majorの実効レートは急激なドル安です(一応、Broadも緩やかにドル安)

・輸入物価はMajorの実効レートとほぼ同じくらい急激に上昇

しかし、,汎韻厳晃

・消費者物価の上昇は為替レートや輸入物価と比べればかなり緩やかです。



輸入物価の上昇に比べて、消費者物価の上昇が緩やか。


これは、なぜでしょう?


売上(=消費者物価)のうち、輸入原価が占める割合が例えば、20%とします。

そして、

輸入原価が倍になったとして、その輸入原価の上昇分をそのまま売上高に加算すると仮定します。




イメージ 2





すると、上の図のように、

輸入原価が+100%

になっても、

売上(=消費者物価)は+20%

済むことになります。

現実には輸入物価の上昇分をそっくりそのまま売価を上昇させることは難しいでしょう。

ということは、
消費者物価の上昇はさらに緩やかになることになります。


為替レートが安くなるだけでは、意外と強烈な物価上昇は起こり難いということになりますね。

(ただ、これも程度問題であり、先進国だから言えることです。メキシコはまた状況が異なっています)



以上は国内売上ですが、ついでに輸出はどうなるかも考えて見ましょう。


為替安だけが原因で輸入物価が上昇したのであれば、輸出物価も同じように上昇します。


ということで、下の図のようになりますね。



イメージ 3





輸入物価が倍なら、売上高も、粗利も倍になるという寸法です。


もちろん、こういう場合、競争に勝ち抜くために、値下げすることが多いでしょうから、

1個の商品あたりの売上や粗利が倍

ということにはならないかも知れません。


しかし、
いずれにせよ、為替安では上記のような構造で輸出産業が有利になるという構図になるわけです。

ただ、
繰り返しますが、
私は別に単純化して為替は安くなった方がいいとか、高くなった方がいいとか言うつもりは全くありません



どちらであっても有利、不利、利と害の両方があります。

禍福はあざなえる縄の如し

です。


また、

どちらであっても、急激な変化は利よりもむしろ害が多くなることは間違いありません。


何事であっても、急激な変化があった場合、ついていけなくなってしまう個人や企業が続出してしまうからです。


それゆえに政府の役割として期待されるべきは、安定化装置(スタビライザー)としての機能を果たすことにあると言えます。




さて、今回のまとめです。

・急激な為替安、輸入物価だからといって、急激な消費者物価の上昇になるとは限らない


でも、
今回は↓こっちのオマケの方が面白かったかも知れないですね…

「・安くなり続けているというイメージの米ドル。Majorでは確かに安くなっているけれど、Broadで見るとむしろドル高?とは、驚き桃の木山椒の木」 と思われた方は、↓下のリンクのクリックをお願いいたしますm(_ _)m

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「『さらば、デフレ不況』、何度も読み返しています」というコメントを複数頂きました。著者として感無量です。


この数ヶ月、本当に苦心して作業してきた甲斐がありました(私のみならず、関係者一同)。


本当にありがとうございます。m(_ _)m



アマゾンでも、
本書の内容を網羅的にかつ簡潔にまとめたレビューを書いてくださった方(じゃがー様)がいらっしゃいます。


タイトル:「財政赤字は国民が幸せになるためにある」


少しだけ引用させて頂きますと、

需要不足によるデフレ対策は政府支出の拡大であり、将来の少子化に際に予想される供給不足に対応すべきとの国家論にも胸打たれる


まさに
私が本書で最も強調したかった部分であり、
このように書いて頂き、私も心が打たれます(T T)


それに続けてこんなことも書いていらっしゃいます:

極端な話、財政赤字は国家の存在理由だ!


これは、端的で実にうまい表現ですね!


リンクは↓こちらです(短縮していますが、ちゃんとアマゾンに行きます^^)
http://bit.ly/9mpy8k




前回の

【「失われた12年」大正〜昭和初期編】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/24544679.html

で、大正〜昭和初期の驚異的なデフレのグラフを示しまし、

分析は後回しにしていましたが、

皆様から

「原因はこういうことでは?」というようなコメントを多数頂きました。


・緊縮財政(軍事支出含む)

・金融引締め(金本位制で金融緩和にしばりがあった)

といったことで要約できそうですが、


結果だけお示しして、皆さんに原因は何かというコメントを頂くスタイルも面白いかも知れません。


私にとっても、かなり勉強になりましたので、今後、このスタイルに味をしめてしまうかも、です(笑)。



とりあえず、財政とか金融のデータをまたお示ししたいと思いますが、

紙ベースの数値表を打ち込む必要があるため、

残念ながら、気力と時間が有り余っていないとできないのであります。

来週は三橋貴明後援会パーティーもあったり、色々アレですので、しばしお待ちの程をm(_ _)m





今回は、


【超円安:1ドル=1000円シミュレーション】
http://blogs.yahoo.co.jp/eishintradejp/24482017.html

補足です。


まあ、この記事の趣旨は、

・極端な通貨安になっても、悪いことばかりではなく、良い面もあるんですよ

ということを確認したかっただけです。

別に私が近い将来1ドル=1000円になると予想している訳ではありません
また、
それを望んでいるわけでもありません

念のため…


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