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椎名林檎、ミッシェル・ガン・エレファントと紹介してきましたこの書庫ですがこの二組が来たら次に紹介するのはブランキー・ジェット・シティーしかいないでしょう。私的に(笑)

日本ロック史上最強のトリオと言っても良いでしょう。ショッキングな才能のマッド・ドラマー中村達也と骨太で寡黙なフレージングとバンドの幾つかの重要レパートリーの作曲者でもある照井利幸

二人の強烈なリズム隊の個性が主張する身を切るような激しい轟音アンサンブルをグレッチのギターをかき鳴らしながら自ら形成しつつ内省的かつ映像的で繊細な世界観を唄うベンジーこと浅井健一

彼らの暴力的なサウンドとはっとするような美しく切ない叙情が交錯する世界は他に類を見ないもので浅井健一がその中核を担ってることに異論を挟むものはいないだろう。





"もしも僕がこの世界に生まれてこなかったなら 僕のこの赤いギターは一体誰が弾いていたんだろう?"

"もしも僕がこの世界から跡形もなく消え去ったら 履きなれたこの黒いブーツはもう二度とどこへも行けなくなる"「狂った朝日」



"ノイローゼになってしまった友達が僕に言う あの楽しそうなディズニーランドへ一緒に行こうよって"

"でも僕は行く気がしない何故なら彼は気が狂ってるから 一緒にいるのがとても恥ずかしくてたまらないから"「ディズニーランドへ」



"悪いひとたちがやってきてみんなを殺した 理由なんて簡単さそこに弱い人達がいたから"「悪いひとたち」



"ヘッドライトの枠のとれかたがいかしてるあの車の前で 気取って写真を撮らないか 失うものなんて何もない"「ヘッドライトの枠のとれかたがいかしてる車」



"メロンソーダとチリドッグ そいつがあれば生きていけると思ってる俺はケツの青い 最新型のピストル"「DIJのピストル」







赤裸々な言葉の数々は繊細で時に狂気に、時にバイオレンスに、そしてロマンチックに大きく振り切れる

そんな彼のセンチメントな部分を抽出した繊細で壊れそうに透き通った世界がここにある。彼がBJC時代バンド活動の傍らではじめて手に染めたソロ・プロジェクトシャーベット(後のシャーベッツ)

アコースティックなサウンドを主体に最小限の編成で彼の表現の核を唄いきった事でBJCから現在に至る彼の活動歴の中で異色作であり最高傑作と私は思ってる





"いつかあのステキな遊園地が廃墟になったら僕はきっと恋人を誘ってそこで暮らすことだろう。。。"


他愛の無い妄想。でもどこか懐かしくてどこか切なくて泣けてしょうがないのだ。

なんでだろう?それはきっと私がどこかで無くしてしまったピースの一遍なのだ。もう忘れてしまった幼い頃の宝物を偶然見つけてしまった。。。そんな感覚


「ゴースト」/シャーベット




"何をおそれているのだろう 柔らかな風が吹いてる 想い出は雪だから 透き通った水へ帰ってゆくだけ"「水」




"目の前に舞い降りた小鳥のしぐさを 見つめていたのは倒れたひまわり"「ひまわり」




"冷酷だよとささやく君は床に座り靴を履いてる セブンアップのシールのついた古いカバン肩にさげてる"「ブラックバタフライ」



"ふりしきる雪の中を走ってゆく美しいソリの音が聴こえるだろう"

"たずなをひく手が寒さで凍えそう 真っ赤なほっぺたにぶつかる粉雪が ニセモノだなんて誰が言えるの"「ソリ」







ミッシェルのチバユウスケのような研ぎ澄まされた鋭利さが浅井の書く詞には感じられない

彼は内から生まれてきた気持ちを無造作に飾ることなく唄う。それが彼にとって一番格好良い表現法なのだ

気の利いた修辞上のレトリックや押韻を踏むことなど彼には興味がない。その為、時に拙く、とりとめがない。活動全体を見てもムラの多い表現者だ。

しかしそれゆえのセキララな表現の魅力は誰も持ち得ないのもまた事実である

ブランキー・ジェット・シティーの紹介はまた改めて・・・今日は、浅井健一の紹介になってしまいました。ブランキーの魅力はまた別な所にもありますいずれ機会があればまた。。。





サリンジャーやジム・キャロルが好きでアメリカン・ニュー・シネマの世界に憧れる彼は殆ど私と同い年だ。(いわゆる学年が一緒)

幼い頃に聴いた映画音楽が彼の創り出すせつない音世界のベースになっている。。。

私が悶々とした日々を送る中、ロック歌手としては遅咲きの27歳で彼は(彼らは)デビューした。早熟の天才なら表現し尽くしてこの世とお別れするような年齢だ

ネコが死んだ悲しみだけをロックビートに乗せてテレビのオーディション番組で少年のような金切り声で唄った彼を見た時から彼は有る意味私の分身だった。

彼は私がどこかでなくしてしまったピースの一遍を聴かせてくれる。その恋しい温もり。それはどうしようもなく私の胸を打つのだ。。。






『セキララ』シャーベット/1996年発表




01.水

02.760

03.PEACE「きせき」

04.ソリ「Snow Mobile」

05.丘へ行こう

06.麦

07.ブラック・バタフライ

08.ひまわり

09.ゴースト「サボテン」

10.ラズベリー

*シークレットトラック有り

閉じる コメント(21)

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AJICOは好きで、アルバムも買いました。でも他のはあまりちゃんと聴いた事ないです。この曲もそうだけど、ベンジーの曲って歌い方もあるんだろうけど、なんか切なさを感じますよね。

2007/7/22(日) 午前 6:39 にゃごにゃご

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「イカテン」に出てましたね、途中でとっとと辞めて、プロになってしまいました。

2007/7/22(日) 午前 9:01 bornin195151

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BJCについてのコメは記事待ちにしますね(^^
このアルバムの存在は知りませんでした。この詩の世界は若い頃、どこかで、何かで触れたことがありますね。音楽ではなかったと思います。演劇だったかな。そういう意味では興味津々です。
この曲のメロディもちょっとノスタルジックな雰囲気で良さ気ですねえ♪
どこかで見かけたら買っちゃいそうです(^^

2007/7/22(日) 午前 9:06 rainsong

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こんにちは、BJC時代はライブも5回ほど観に行きましたし、アルバムでは『BANG!』、『LOVE FLASH FEVER』、『SKUNK』とか大好きでしたね。僕は浅井氏の感性に基づいたまま生々しく荒削りでポエティックとも言える詞をそのまま出す雰囲気と弱者側から徹底的にピュアに現実を見詰める繊細さがとても好きです。

チバユウスケがバロウズやケルアック的ビートニクなリリシストとしたら浅井氏は記事のようにサリンジャーの趣きがありますよね。

最近の活動の性急さと多岐さにはさすがについていけなくなりつつありますが、このアルバムから『シベリア』辺りのシャーべッツやAJICO、JUDEまでは僕にとってもエスペシャルな方でもありました。思えば、98年位のときは、ミッシェルとBJCって僕たちからすると日本のロックのバイブルで、フェイクじゃない「希望に近い何か」でした☆

2007/7/22(日) 午前 9:26 [ - ]

BJC、ラジオで聴くくらいで、詳しくありません・・。ただ、あの3人、全部でいくつタトゥーを入れてるか、興味あります・・。

彼らの歌詞の一節にあった
「きつねのえりまき」とは、どのようなものであるかも気になっています・・。

2007/7/22(日) 午後 0:45 [ カール(カヲル32) ]

ブランキーはサウンドはめっちゃ好きなんですけど、なぜかもう一歩踏み出せないでいます。
歌詞も、サウンドも好きなんですけど、ベンジーの声が甘すぎるのがあかんのかなぁ〜。やはり、彼の普段のトークは好きですけどね。広島弁も含めてw

2007/7/22(日) 午後 5:03 だっち

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GROOVEさんこんばんは。なぜサンプル盤を?!

まぁそれはともかく持っているのなら是非聴いてみてください。

独特な世界です。

2007/7/22(日) 午後 9:25 [ ekimaejihen ]

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にゃごにゃごさんAJICOも好きです。UAも好きですし(^^

なんか切ないんですね、あの歌の世界観と少年の叫びみたいなベンジーの唄い方が妙にマッチしてます。

2007/7/22(日) 午後 9:28 [ ekimaejihen ]

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borninさんイカ天は私も見てました。ブランキーはかなりあの番組にあって異質な存在でした。
学園祭ノリの中で一組だけ本気みたいな感じでしたね。

2007/7/22(日) 午後 9:30 [ ekimaejihen ]

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rainsongさんノスタルジックで繊細、繊細すぎる世界なんですね。その辺のはぐれもの感がよく判るというか。。。

彼の世界観は私の世界観に似てるところがあって大人になりきれない青臭さも含めて特別な存在なんです。機会があれば是非(^^

2007/7/22(日) 午後 9:35 [ ekimaejihen ]

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letmeslowさんこんばんは。ブランキー、ミッシェルが同時代に最高のロックバンドとして君臨し(こんなバンドが2つ現れた事自体奇跡のようでした)椎名林檎やドラゴンアッシュがロック界に新しい概念と感覚を持ち込み、一方で宇多田ヒカルが怪物のようなセールスと新しいリズムを持ち込み、ミスチルやスピッツがメジャーシーンで確信に満ちた音を鳴らし続ける。。。
良い時代でした。ブランキー、ミッシェルが相次いで解散した事でそれも終わってしまった脱力感と寂しさがありましたけど。

私も最近のベンジーのとっちらかった奔放さには少しついて行けないんですが(^^;常に気になる存在です。もう少し焦点を絞れば素晴らしい作品が創れると思うんですけど(今がダメというわけではありませんが)
AJICOやJUDEの最初の2枚など本当に素晴らしかったのですが、その後の彼の音楽はあまりにむき出し過ぎて。。。

2007/7/22(日) 午後 10:03 [ ekimaejihen ]

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kaoruさんこんばんは。タトゥーはベンジーは左の二の腕にワンポイント的に1個だけですね、髑髏にファザー&マザーと書かれてます(笑)後の二人は凄いですよ数えれないでしょう。。。(^^;

「きつねのえりまき」は「サタデイナイト」だったっけな?意味なんてないですよ、そういう人だからベンジーって
語感と直感でやってるからインタビューとか読むとあまりにスカスカで気持ちがいいんですよね、何聞かれても「知らん」「わからん」「カッコいいじゃん」(笑)

ブランキーとミッシェルについては個人的な意見としては同時代の海外のバンドよりずっと真摯にロックしてると思いました。音も詞も突き刺さりましたしね。
90年代に出てきたガレージ系のバンドとかって正直あまり聴く気になれなかったですから

2007/7/23(月) 午前 0:49 [ ekimaejihen ]

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だっちさんこんばんは。ベンジーの声は確かに好き嫌いあるでしょうね(^^;正直私もこれで声がよければ。。。と思ったこともありましたから。でもあれも個性として彼の大人と少年の間にある静かな世界にあってると思います。
彼の話は私も好きです。あれは名古屋弁ですね、だがや〜ですから。広島だとじゃけんのうになってしまいます(^^

2007/7/23(月) 午前 0:49 [ ekimaejihen ]

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今年一番驚いたことのひとつに 吉井さんよりもベンジーのほうが二歳も年上だったことがあります。たまたま同じファッション誌にでていました。浅井さんはBJCのときとほとんどかわっていませんでした。チバさんはバースデイになってもライブに行こうと思いましたが
ベンジーはライブにいく決心がつきませんでした。たぶん、少し揺れているかも。最近のPVをみるかぎり。またブランキーのときにコメします。

2007/7/23(月) 午前 10:11 [ SYD ]

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うーーーん。じっくり読めました。
感じるところは多種多様。
言葉で表現するのはほんとに難しいですねぇ。

2007/7/23(月) 午前 11:17 reigo5

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SYDさんどうも。ということは吉井さんは私より2個下なんだ。。。
ベンジーはあんまり煮詰めないで出来たものそのまんま出してく感じだからホームランもあるし三振もあるって気はします。
若い時はホームランが多かったけど今はどうかなぁ。。。それでも気になるんですけどね(^^;

2007/7/23(月) 午後 0:19 [ ekimaejihen ]

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reigo5さんどうも。言葉って難しいですね。差し出す側と受け取る側の感覚は違いますから。。。

そこが面白いのかもしれませんが。

2007/7/23(月) 午後 0:22 [ ekimaejihen ]

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ブランキーで止まっていて,シャーベットに行かない私・・・

一度は聴いてみるべきなのかな。

2007/7/23(月) 午後 6:36 [ - ]

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雷鳴さんこんばんは。このアルバムは特に異質なものでブランキーとはまた違った静かで美しい世界です。

聴いて見て損は無いと思いますよ。機会があれば。。。

2007/7/23(月) 午後 10:51 [ ekimaejihen ]

素晴らしいレビューですね。

僕もセキララが最高傑作だと思います。
次点が深緑。
レッドギターが本来の魅力をそのまま伝えられたレコーディングだったらきっと素晴らしい作品になってたと思いますが。

2018/9/11(火) 午前 0:51 [ cwx***** ]


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