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オリンピックも終わって1週間?。。。始まる前に想像したよりも楽しかったね、いろんな感動がそれぞれあったと思うけど・・・
みんなサッカーのことなんて忘れてしまっただろうな?そう男子サッカー(笑)”男子サッカー”って言い方がもう現状を物語ってるっていうか。。。
なでしこジャパンは確かに頑張ったけど。男子も言われるほどには酷くなかったと思うけどね、曲がりなりにも23歳以下の選手がオランダをほぼ抑え込んで押し込んでたわけだから
昔の日本サッカーを考えたら隔世の感すらあるわけだけど。。。結果全敗だし褒めるほど良くもなかったけどね(笑)
これは持論であって一般論として受けとって欲しくないんだけど・・・オレはサッカーは点が入らないから面白いと思うんだ
サッカーが好きになれない人の中に”点が入らないから”っていう意見も多いようだからあえて言うんだけど。。。
点が入らないからこそ、入った瞬間の奇跡のような喜びがあるわけでね、天啓を待つようにゴールの瞬間を待ちわびるその時間が幸せなんだ。。。
ところで話は変わるけど。今オレは毎日けっこうハッピー♪ふた月前ぐらいは最悪だったけどね。そうだな、今はイイ感じ、なんかイイ感じ。。。
なにが楽しいかって・・・楽しむことに夢中になれてるから。ゴールを決めることが目的でもないし、するつもりもないから楽しいんだと思うんだよね。これは試合じゃないから、先の結果を考えないで今を楽しむことに決めたんだ。
ゴールがなんなのか?どこにあるのか?見えてないってこともあるんだけど。オレはゴールしないよ多分。。。それは望みじゃないんだ。奇跡の瞬間を待ってるわけじゃないし。
ただ楽しいんだ、陽光の中で芝生を走り回ったり、波打ち際を走ったり(笑)それで十分幸せなんだよ
1999年という年は先の無い終末観や不安に覆われていて、それはいろんなものに目に見えずともいろんな影響を与えてたと思う。
オレ自身世界はそこで終わっていて次のページは無いんだと、どこかで本気で信じていたからね。それは生き方にも少なからず影響を与えていたんだ。いつもどこかに諦めたような楽しめない気分があったような。。。
今にして思えば馬鹿げてるように思うけど、そんな気分に囚われてた人って多分オレだけじゃないと思う。それがもう日常だったんだよね。世界の終わりがすぐそばに待ってる・・・そんな気分の夏だったんだ。
世界が滅びた後のラジオ・ステーション。。。横風が吹くたびにノイズが激しくなって、えらく音が聞き取り辛い。。。でもイイや、どうせ誰も聴いてやしないんだから。
でも音楽は終わることがない。。。廃墟の街に軽やかな足取りで散歩にでも出かけるように。少しこもったピアノの連弾が聞こえてくる。。。「ユートピア・パークウェイ」この歌から受ける印象はこんな風だ。
力の抜けた独り言みたいな素敵なポップソング。1999年の青空に溶けるように響くメロディでアルバムは始まる。。。
公園通りのユートピアをオレは進むんだ!俺は今夜王様だ!オレだけの世界の王様だ。。。
夢想の果ての崖の上に作ったハリボテの城に旗をなびかせてコブシを強く握り締めた、たったひとりのユートピア宣言
誰の指図も聞かないよ、だって世界は僕のものだから。。。モラトリアムな勝利宣言。でもそこには勝利なんてないんだ。でもそれが美しいんだなきっと。
気が抜けた炭酸飲料みたいな甘いポップソング。ご他聞にもれずビートルズやビーチボーイズの影響を色濃く受けていてビートとメロディのバランスがオアシスやチープトリックを思わせたり
コーラスワークにトッド・ラングレンやジェフ・リンの面影を見たり。。。ポップの王道の如くそれはキラキラ輝いてる。。。
ここで「レッド・ドラゴン・タトゥー」を聴いてもらおうかな?女の子の気を惹くためにビビリながら赤い龍のイレズミを彫ったぜ!見て見ていかしてるだろ?これはシールじゃないぜBABYって感じのアップなポップソング
「レッド・ドラゴン・タトゥー」
ブリンズレイ・シュワルツに興味を持ち始めたエルヴィス・コステロの大ファン。マシュー・スウィートの友達でエリオット・スミスのまた従兄弟。ブレンダン・ベンソンは腹違いの弟。
TFCやジェリーフィッシュは隣のクラスの仲良しで、全体的にはブリティッシュな香りを漂わせグランジとロウファイを通過したアメリカ産のバブルガムポップ。
舗道には壊れた夢が敷き詰められていて海へ向かうと倦怠と退屈が蜃気楼みたいに浮かんで見える夏の白い砂浜
白紙の絵日記に書き連ねた妄想にオチが付けられずに迷子になった言葉たちが不安げに音符の上を転がって行く。。。
登場人物はどこかでなにかを諦めていて、でもなにかにすがり信じずにはいられない。。。描かれてるのはそんな普通の人たちの日常だ
ファウンテンズ・オブ・ウェイン。彼らもまたスターにはほど遠い普通の人たちだ。アダム・シュレシンジャーとクリス・コリングウッドの二人のソングライターコンビを中心としたユニット。
先にも書いたように90年代のビートルズフォロワーのひとつでブリット・ポップに反応したアメリカの普通のあんちゃんが演奏するなにかが損なわれたような気分で奏でられる王道ポップス。
どことなくダイナソーやペイブメント、REMの潜在的な影響も感じる
いわゆるパワーポップ、ギターポップなんてジャンルに無粋にカテゴライズされてるけど。このアルバムのなんともいえない緩さ、ヌルさ、余白・・・完成されてない、創りこんでない甘さに”パワー”って言葉は似合わない
創り込み過ぎて神経質になってしまった。。。みたいな完成度を求めてない感じが好きだな。完成度で行くと次作である3rdが圧倒的かもしれない。素晴らしい曲がたくさん収められ力強いアルバムだ。
勿論それも良いんだけど余白を残した地図のようなこのアルバムが自分は大好きだ。天井が嵐で吹っ飛んじゃって吹き抜けがイイ家みたいな。。。風通しが気持ちよい。
無機質でグランジーなギターポップにビーチボーイズ風なコーラスを重ねたポップチューン「愛しのデニス」
アコギとキーボードの脱力したマッチングも絶妙でクールなブルーアイドソウル「ハット・アンド・フィート」郷愁を誘うメロディにハードで生々しいディストーションが絡む「ヴァレー・オブ・モールズ」
個の実存への不安や焦燥、疎外感が歌われている。なにかが微妙にずれてる違和感と説明の出来ない喪失感を皮肉を交えたユーモアでやり過ごそうとする等身大の姿と曖昧な態度に共感を覚える
Aに含まれるBの話がBを含むCの話になりCにはAの要素が含まれてる。。。はっきりしたコンセプトを持たない中で、それぞれの曲が呼応しあってコンセプチュアルな印象を受ける
どこかで繋がってるような控えめな世界観のフォルムが美しい。。。
もやのかかった朝のようなコーラスに包まれたバラード「トラブルド・タイムス」のどこにも行けないような曖昧な美しさは秀逸だ
「トラブルド・タイムス」
メロディラインがちょっとオアシスを思わせる「ゴー・ヒッピー」やオールドスタイルのブギーに乗せてスタジアムバンドを皮肉る「レイザー・ショー」
チープトリックみたいなポップンロール「ロスト・イン・スペース」など難しい理屈を抜きにしてドライブ感を前面に押し出したバラエティに富んだタイプの違ったロックンロールは文句ナシに格好良いし
人生への諦めや人間への諦めを声高に叫ぶこともなくパレードにもってこいの素晴らしい日だと嘆く悲しい老女のバラード「ファインデイ・フォー・ア・パレード」
コステロっぽい皮肉な雰囲気を湛えたアルバム中もっとも好きな曲。ロンセクスミスがコーラスで参加している。
続く「アミティ・ガーデンズ」も同じような世界観の中で自分の行き場所を探すナンバーだ。いずれも過去の亡霊に囚われて先の物語の見えない人たちだ。
十代のイノセンスへのありがちな別れを歌った「プロム・テーマ」の淡々とした描写、泣けなかった卒業式みたいな微妙な空気感も誰もみな共感を覚えるはずだ。。。
「イット・マスト・ビー・サマー」では賑やかなギターのディストーションに包まれて喪失感の中の恋が爽やかに歌われ、ラストの「セネターズ・ドーター」では辿り着かない恋のさすらいを肩の力を抜いて描いてる。
スローなテンポのせつないエピローグのような余韻を残すアコースティックなこのバラードも出色の出来だ。
彼らはゴールの無いポップの王道を歩いている。ここで言うゴールとは多分チャートのNO1やスタジアムでのライブに代表されるようなスピードライフだ。それが似合うバンドはその場所を楽しめる。
そんな場所が用意されてなくても、語りたいことがあって歌いたいメロディがあるならそれで十分に歩いて行ける。。。
彼らの歌が生まれる瞬間を想像してみる。ラズベリーズやフーのレコードが足場の踏みようも無いほど雑然と床に散らばった部屋。
ビッグスターのサードのジャケットを手に取って眺めながらターンテーブルで回ってるのはバッドフィンガーの『マジッククリスチャンミュージック』だ。
思いついたようにギターを手に取り、メロディを逃がさないように思いついた言葉をノートにペンを走らせる。出来るものなら幸せな歌を書こうと思う。それが目的に辿り着かなかったとしても最初はそのつもりだったのだ。。。
歌を創るのも人生と同じように必ずしも思った方向に進んではくれない。。。ユートピアにはまだ遠い。。。永遠のモラトリアムな夏のかげろうの中から僕は抜け出すことが出来ない。。。
Utopia Parkway
/Fountains of Wayne
01. Utopia Parkway
02. Red Dragon Tattoo
03. Denise
04. Hat and Feet
05. Valley of Malls
06. Troubled Times
07. Go, Hippie
08. Fine Day for a Parade
09. Amity Gardens
10. Laser Show
11. Lost in Space
12. Prom Theme
13. It Must Be Summer
14. Senator's Daughter
/1999年発表
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