|
最近すっかりレイディオヘッド漬けになって頭の中で虹色の文字が躍ってる(苦笑) 朝の出勤時ぐらいはすかぁ〜っとアメリカンなロックでもかけて気合ぶちこんで仕事に向かおうかぁ、なんて感じで最近聴いてるのがルシンダ・ウィリアムズ オルタナカントリー・ロックorフォークみたいなカテゴリーなんだけど、難しいこと言わずにアメリカン・ロックでいいんじゃない?これがまたロックの真髄得たり!みたいなアルバム。 カテゴライズってくだらないよね、聴き方次第なんだから。まぁ俺もよくやってるわけだけど(苦笑)まずはここから紹介がてら名詞代わりに1曲行っとこうか? 「ライト・イン・タイム」 http://www.youtube.com/watch?v=wa0Wajk8vF0 こんなの聴いたら朝から気分も”アガリっぱなし”ってなもんでね。実に気合の入ったアメリカンなロックなんだけど。。。今日紹介したいのはこれじゃなくて昨年初頭に出てた彼女の最新アルバム『ウエスト』 こちらはやさぐれた夜の匂いがするこれまたアメリカ南部の地方都市の、けだるく無駄に長い夜を思わせるような。。。傑作アルバム。 これは仕事終わりの車の中で1日をゆっくり振り返るときに聴くのがいい感じかなぁ。疲れた心を癒したり、鼓舞したり。。。そんな音楽 新作が出てることにまったく気づかずに、偶然見たグラミーの候補リストに彼女の名前があがっていて(ウィルコの名前を見つけたときだね) 早速購入したらこれが激渋!かつ重厚にロックしてるんだな。先に聴いてりゃ間違いなく25枚の中にこれが入ってた。彼女の4年ぶりのニューアルバム。 はじめて彼女を聴いたのは前々作『エッセンス』で。。。これは80年代ロックを聴いてた人はおそらく知ってるであろう、あの”チャーリー・セクストン”が共同プロデュースに関わったアルバム 20年も昔、17歳で鮮烈なデビューを飾ったギタリスト&ヴォーカリスト&ソングライターなんだけど、まぁこれは余談(^^2001年発表のアルバム(これもグラミーを受賞) この年タイム誌が”アメリカ最高のソングライター”の称号を彼女に与えてるんだよね、日本での知名度は???なわけだけど。。。素晴らしいミュージシャン。 お気に入りは先に紹介した「ライトインタイム」収録の『カー・ウィールズ・・・』でこれがR&B、フォーク、カントリー、ブルーズ、ロックンロール。。。 おおよそアメリカン・ロックの美味しいスパイスをすべてぶち込んでかき混ぜてぶちまけたような最高のアルバム。 でぇこの新作その『カー・ウィールズ・・・』のような爽快感は無く、重ねた時間の分だけ実にヘヴィーで説得力のある深遠さを増した味わい深いアルバムになってる。 でもそこでブルーな気持ちに沈み込むことなく”この野郎関係ねぇ!"的なパワーをグイグイ感じるんだね。。。とにかく気持ちが良い! ライナーノーツによるとこの1、2年母親を亡くしたり、恋人との激しい恋愛に終止符が打たれたりと彼女にとって辛いことが続いたようで このアルバムにもその喪失の影があるんだけどそこから紡ぎだされる音は繊細というよりは骨太な迫力が先にたつんだね、強烈なパーソナリティは50歳を超えてパワーを増した感じってんだから参っちゃうよね。。。 悲しみの中に、それでも生きてやる!何がなんでも生き残る!みたいな大らかな意志を感じる。 言葉がとにかくシンプルでアルバムを追うごとに言葉数が少なくなって焦点がどんどん絞られて言いたいことが剥き出しにソリッドになってずっしり胸に迫ってくるって言うか。。。 彼女曰く。。。母の死、恋の終わり、その変化が最も多作な時期を自分に与えたと。彼女に限らずミュージシャンてのは因果な商売で不幸であればあるほど創作へのエネルギーが沸くっていうか。。。 不幸なやつが羨ましい、不幸になりたいって平然と言ってのけたソングライターも一人や二人じゃないけど。 その痛みや苦しみを自己浄化する為に表現に向かう時に彼女の場合、そのパワーが内に閉じこもらず外へ、いや前へ押し出してく感じなんだね このアルバムも一聴すると重たくて沈んだ内容なんだけど決してそこで終わらない、沈み込まない人生そのもののような重さと、聴き終わった時に力がわいてくるようなすがすがしさがあるんだね。 ”愛、セックス、死、喪失、そして救済。すべての歌と詩はこのうちどれかを題材にしてると思う。”そう彼女は言っているが、そのままのアルバムだ。彼女の中でむせかえるような熱と冷たさが同居している ルシンダの声がまたなんともいえない声で、つぶれきってない鼻にかかったダミ声ででこれがなんとも耳にひっかかるんだよね 以前はこんなにつぶれてなかったと思うんだけど、歌い方もねっとりとしながらズコーンと抜けるパンチの効いた声で。年月を重ねて一層深みが増してたオールドギターみたいに枯れた味のある音なんだよね イメージ的にはボニー・レイットとかに近いのかな?シェリル・クロウって感じじゃないし。。。パティ・スミスに例える人もいるね、カントリー・ロック界のパティ・スミスみたいな雰囲気は確かにある。。。 やさぐれた姉御キャラ、姉御キャラといえばすぐ沢たまきが出てくるんだけど(笑)ティナ・ターナーの時もそう書いた記憶があるな。。。アネキ!と呼びたくなるキャラクターと佇まいを持ってる人だね 気合の入りがとにかく半端じゃなくてそんじょそこらのおぼっちゃまロッカーなんて鼻息で消し飛ぶような迫力でね。おしめ覆いて出直してきな坊やみたいな(汗)ド迫力。。。 もたもたしたらケツから火が出るぐらい蹴っ飛ばされそう(笑)いや凶暴な人じゃないと思うんだけどね実際あんまりお近づきになりたくもないかな?あはは(^^; ルシンダ本人がロバート・ジョンソンの歌のようだと。。。つまり悪魔から逃れるようなブルーズの伝統に沿って創った曲といっているアルバム5曲目「アンサファー・ミー」 迫力たっぷりの歌声とヘヴィーなサウンド。。。惚れますなぁ♪ 1曲目の「アー・ユー・オールライト?」は汽車に乗り込んだみたいな緩やかな導入でゆったりリラックスして聴けるシンプルな言葉とメロディの繰り返しが耳に残るカントリーテイストの入ったナンバー ビートのスウィング感が心地良い響きを残して鳴り続けてる。。。 2曲目の「ママ・ユー・スウィート」はレイドバックしたバンドサウンドに乗せて彼女へ大きな影響を与えた母への愛をひたすら繰り返し歌いかける無防備な彼女のヴォーカルが魅力と感動を呼ぶナンバー 「ラーニング・ハウ・トゥ・リブ」あなたのいない人生のなかでどうやって生きていくか学んでるとこれも母親を失った、 あるいは恋人を失った喪失感からの再生を歌ったカントリーテイストのビートの効いたミディアムテンポのロッカバラードでCCRなんかに共通する匂いを感じさせる 「ファンシーフュネラル」「エブリシング・ハズ・チェンジド」は何をしても穴を埋められない喪失感について淡々と歌われるアコースティックなバラードでなにもかもが変わってしまった悲しみと諦めの嘆きが歌われる 「カム・オン」は先に触れたグラミーの最優秀ロック・ソングにノミネートされたロックな1曲。激しいギターのリフレイン、フィドルの哀しげな音色、低くうなるオルガン。。。 ルシンダの迫力たっぷりのヴォーカルがジム・ケルトナー渾身のドラミングの迫力に負けじとどんどん迫ってくる 「ホエア・イズ・マイ・ラブ?」男に三行半を叩きつけるような「カムオン」に続いてあたしの愛はどこで待ってるのよ?なんて睨まれたらとりあえず後ずさりするしかないような。。。(笑) 3連のマイナーなロッカ・バラードでドスを効かせてシンプルな言葉を紡ぎながら説得力たっぷりの歌を聞かせてくれる 浮遊感漂う16ビートのスローテンポでメランコリックなミディアムバラード「レスキュー」 ”彼はあなたを救えない。。。彼に出来るのはあなたの髪にリボンを結んでいつもあなたのことを考えてるとみせかけることぐらい。。。”最小限の言葉で最大限のグサっとくる効果を生み出すソングライトが見事 しゃがれた声でたわいのない想像を淡々と書き連ねる「ホワット・イフ」 もし大統領がピンクの服をきたら?もし犬が王様になったら?もしローマ法王がガムを噛んだら?延々と続くセンテンスはこんな言葉で締めくくられる。。。”もしお互いおなじぐらい愛し合えたら。。。” 9分に及ぶ「ラップ・マイ・ヘッド・アラウンド・ザット」ストーンズ風のファンクブルーズにのせてルシンダのラップというよりはトーキングブルーズといった感じの曲。 愛、愛、愛それが私を悩ませる。。。トラブルの匂い、不機嫌なヴォーカルとけだるい空気を切り裂くようなギターがクール 一転雨上がりのような爽やかな風が吹き抜ける「ワーズ」柔らかなリズムにアコーディオンを配されたバッキングの優しい演奏が素晴らしい 続くアルバムのタイトル・トラックのラストナンバー「ウエスト」も人生の旅にそこはかとない救済、と希望を見出す、せつなくも温かいバラードで重厚なこのアルバムのラストに相応しい ルシンダの荒れた声、心にジワジワ染み渡って行くようなメロディ、トレモロの効いた暖かなギターの音色すべてが心地よい。。。感動的なカントリー調のワルツ 毎日同じ景色を見ながら朝の街、夜の街を車で走らせる。ハンドルを切れば違う場所に行くことも出来るんだ・・・と思うようなイヤな日もある ルシンダ・ウィリアムズのこのアルバムはそんな気持ちのときにしっかり地面を噛み締めて走りなさいっ!とケツを蹴っ飛ばされるような(笑)そんな気合を入れてくれる大きな音楽 それで街を見下ろせるちょっとした高台に車を停めてアルバムのラスト・トラック「ウェスト」を聴きながら冬の星空を見上げたりする。。。 そのざらついた力強い歌声は癒しでもあり、救いでもあるんだよね。。。 アルバムのジャケは見開きでこの左側には助手席の開いた車のドアが写ってるんだけど。。。この顔は乗らないだろう(笑)ってな怖い顔で開いたドアを見つめてる。。。 鉛色の空にカウボウイハットを握り締め腕を組んで仁王立ちする女。。。 まったくごきげんにロックなおばちゃんだぜ!ほんとアネキ〜アネキ〜って呼びたくなっちゃうよね(笑) 「カモン」 WEST /LUCINDA WILLIAMS 01.Are You Alright?
02.Mama You Sweet 03.Learning How To Live 04.Fancy Funeral 05.Unsuffer Me 06.Everything Has Changed 07.Come On 08.Where Is My Love? 09.Rescue 10.What If 11.Wrap My Head Around That 12.Words 13.West /2007年発表 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 音楽
- >
- 音楽レビュー






