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☆☆☆2007年駅前的ベストアルバム25枚。本年度の”ベストアルバム”に輝きましたのはこのアルバムです!!!☆☆☆ 第1位 メイヴィス・ステイプルズ『ネヴァー・ターン・バック』 さんざん企画を引っ張った割りにはやけにあっさりしてますが。。。以前記事の中で”今年最高のアルバム”と思い切りネタ晴らし済。。。 数名の方々はこれが1位だと企画最初の段階で判っていたという企画に大きな綻びが。。。ご利用は計画的に(笑) 推理小説で犯人が最初に判っちゃってるというコロンボ方式または古畑任三郎方式でやってまいりましたが・・・ドンデン返しもなくすんなりと。。。記事はこちら! 奇しくも歌の力、歌声の力というものを感じさせる3枚が上位に並びました。ベスト10の全体的な顔ぶれを見てもそういった構成になってるのかなぁ?と自己分析したりもしています。 メイヴィスのしわがれた水気の無い樹齢何百年の命を吹き込まれた大木のように乾いたそして地の底から湧き出るような艶のない声に宿る魂の柔らかな咆哮が胸に突き刺さりました。 感動と呼べるもの、魂の震えを呼ぶ音楽です。プロデュサーでもあるライ・クーダーのギターに乗せて公民権運動時代に作られたプロテスト・ソングの数々を現代に蘇らせてます。 二度とあの頃のような思いをしたくない。あのような時代に戻らないという静かながら力強い決意を感じます。 ライは自身のアルバム『マイ・ネーム・イズ・バディ』でもその時代のアメリカについて語ってますが、わが祖国の方向性に危機感を感じているのかもしれませんね。 以前にも書きましたが一生モノのアルバムです。もっといろんな人に聞いて欲しいなぁと思います。彼女にしか歌えない世界。鳴らせない世界が存在しています。 まだ音楽を聴いて無邪気に興奮できる心が残ってると安心できましたね。ZEPの再結成でも感じましたけど有りがたいことです。 2位 カナダ生まれのシンガーソングライター、ルーファスの5作目のアルバム。クラシカルでオペラやミュージカルの素地を元にエレガントで完成度の高い流麗なポップスを聴かせてくれるソングライター。 バロック音楽のような優雅な佇まいに下世話なポップ主義を絡ませて、屈折をにじませながら妥協や迷いなく志の高い音楽を作り出し大衆芸術として成立させてます。 鮮やかで華やかで物憂げな彼の歌声がまた魅力です。異才です。美しい旋律とコード進行、整った端正な曲構成がヨーロッパ的で美しいです。 多くのミュージシャンが名作を残したベルリンの地で録音されたこのアルバムにはオーケストラの狂騒、ジャージーでメランコリックなラウンジ風の音楽 チャーミングでミュージカル的な要素を含むモダンなポップソングと以前の彼の作品に比べてよりバラエティーに富み十分に一般的なポップス愛好家にも愛されるアルバムになってます。 旧来のファンにとっては聴きやすい=深みやアクが無いことに不満を持つ人も多いようですが私は彼の最高傑作だと思ってます。彼が自分でマスターピースだと言ってますし(笑) どこか鬱屈したイメージを漂わせていた前作までのイメージからステージでの彼が魅せる華やかなポップ性のようなものがブレンドされてルーファスのこれまた独特な世界を作り出しています。 コール・ポーターやガーシュイン、バカラックのようなスタンダードな職業作曲家、フランシス・レイやミッシェル・ルグラン、ニーノ・ロータといった映画音楽の巨匠を思わせるような繊細なメロディ使い ジュディ・ガーランドに憧れて彼女のステージをまるごと再現してしまうようなミュージカル好きで乙女チック(笑)な一面もしっかりその音楽に現れてます。ちなみに彼は十代の頃からゲイであるとカミングアウトしてます。 ピアノの弾き語りの系譜で行くとやはりギルバート・オサリバンやエルトン・ジョンを思わせたり、ランディ・ニューマンなんかに通じる作風も感じさせます。 近い年代のロン・セクスミスやエリオット・スミス、ベン・リーなどが抱える空虚感のようなものを抱えながら彼らとはまた別のアプローチでソングライトして魅せます。 ニック・ドレイクやジェフ・バックリといったパフォーマーに通じる個性を以前には強く感じましたが、今作ではもっと開けたロマンチックな佇まいも見せてくれます。 その歌声がチェット・ベイカーに似てると思いながらイマイチしっくりこないと思ってましたが。。。一番似てるのは大瀧詠一さんですね。鼻にかかった粘りのある声と唄い口もどこか似てます。 アメリカに失望し焼け落ちた街へと向かうんだと物憂げに唄う「ゴーイング・トゥ・ア・タウン」をお聴きください。 3位 ニールの71年のライブですがまるで先週行われライブであるかのように瑞々しく響きます。フィルモア・イーストでのクレイジーホースとのライブも良かったですがこのライブの方が私は好きです。 アーカイブ・シリーズの第2弾マッセイ・ホールでのワンマン・コンサート。ギターとピアノの弾き語りでじっくりリラックスした中にも緊張を滲ませる質の高い演奏と歌を聞かせてくれます。 これが今年の一番のアルバムになると正直思ってましたがメイヴィスに鼻の差でササレましたね(笑)力強い張りのある声を聞かせてくれます。客席とやりとりしながら行われるチューニングの様子さえ楽しめます。 ギター1本とピアノだけでここまで素晴らしい演奏を聴かせるのは簡単なことじゃないですよね。。。普通単調になってしまうでしょう。SSWとしてのニールの質の高さを思い知らされます。 シンガー、パフォーマーとしてもソング・ライターとしても本人のパーソナリティも含めかなり高いレベルになければ出来ない見事なパフォーマンスです。 実質この企画の”トリ”のような意味合いも含ませつつこの位置にニールを置きました。1位のメイヴィスを中心にウィルコ、ルーファス、ニールのアルバムの順位は納まりや企画の性質的な、もの含め良いポジションに置いたつもりです。 3枚のアルバムに共通していえるのは誰もが自分の居場所、足元をみつめ確認し、進むべき道をしっかりと見据えて音楽活動を行っているということだと思います(ニールは選考後に聴いた新作も素晴らしかった) そしてアメリカへの警笛、不信のようなものを抱えた音楽ですね。 長々と続けた自己満足の企画に多くの方からコメントを寄せて頂き感謝しています。すっかり普通の音楽記事の書き方を忘れてしまいました(笑) 来年同じような企画をやるかどうか?疑問ですけど。。。まぁなんとなく年の締めに相応しいすっきりした感じはありますね。 我ながら良く音楽を聴いたなぁと思う1年でした。ウィルコのように次のアルバムを楽しみに待てるバンドに出会えたこと、メイヴィスのように昔のアルバムを聴いてみたくなるアーティストに出会えたこと アーティストの復活に歓喜したり、まだ出来るはずとの厳しい目を向けたり。。。まぁとにかく音楽は素晴らしい!と新たに認識できた1年でもありました。 1週間に聴いた音楽をサラッと紹介するコーナーからふっと計画なしに生まれた年末特別企画でありましたがそれなりに悩んで正直に記事に出来たと思っております。お付き合いくださり有難うございました。 ではこの企画最後の曲にはこれをと企画途中から考えておりました曲でお別れしたいと思います。 マッセイのライブではアルバム発表前で未発表曲のひとつとして大きな拍手も歓声もないまま「男は女が必要」とのメドレーでさりげなくピアノで唄われてました。 その時のものは残念ながら見つかりませんでしたが同じ71年ギターの弾き語りで唄われたライブ映像を見つけました。この曲でサヨナラです。 永遠の名曲だと思ってきましたし、ここまでそう思ってきたわけですからこれからも死ぬまでそう思い続けるでしょう。 そしてニールが逝き私がこの世からいなくなった後もきっとこの歌は聴かれ続け人々は心の黄金を探し続ける旅路を続けるのでしょう。なんちゃって(笑) 「孤独の旅路(ハート・オブ・ゴールド)」ではみなさん今年1年を気持ちよく締めくくる1週間でありますように願っております。バイバイ〜♪ *総合ランキングをまとめてみました。メイヴィスの歌はこちらにも貼っております。 |

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