アルバム60’s R&B

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

イメージ 1

音楽記事を書くのも久しぶり。久しぶりついでにこの書庫を開けて見よう!もう埃が被ってるかもな?(苦笑)

埃と蜘蛛の巣を払いながら何を取り上げようかなと考えた。。。一番最初に書いた60年代のR&B記事、私のアイドル、オーティス・レディングのライヴ盤だった。。。

その彼がアイドルとして崇めたソウル、R&Bの神様サム・クック。今夜は彼の伝説のライヴ盤『ハーレム・スクエア・クラヴ1963』を紹介しようと思う。

冷え冷えとした部屋をホットに暖めるサム・クックの熱唱に心の芯まで熱くなる。。。そんな1枚

出来ればターンテーブルに回る黒いビニール盤を眺めながら噛み締めるように味わいたい歌なんだけどねぇ。。。そういったアナログな環境を残念ながら持ち合わせないんで

そうでなきゃいっそラジオで聴きたいような気もしないでもないけど。Mr.DJレコードをかけ続けてくれ!だって最高に楽しいんだからさ。。。雰囲気としてはそんな1枚(^^




大好きなオーティスの影響で聴いたサム・クック。彼の歌声を最初に聴いた時はちょっと拍子抜け?

「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」「チェイン・ギャング」などなど。。。オーティスは実に多くのサムの名曲をレパートリーにしていたわけだけど(何曲あるだろう?ってぐらい)


パワフルで愚直で泥臭い機関車みたいなオーティスの歌唱に比べ、グッド・オールディーズをスマートに唄う白人シンガーの如く洗練された立ち振る舞いを身に纏ったサムの唄は当時の私の心には響かなかった

自分が想像したシャウター・タイプの熱きソウル・マンのイメージからあまりにかけ離れていたんだな、このライヴを聴くまでは。。。

当時聴いたスタジオ盤のベストも悪くはなかったんだけど偉大なる”オーティス・レディング”が偶像視するような偉大なソウル・マンとはどうしても思えなかったんだなぁ

オリジナルを聴いてみたかった超名曲「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」や「シェイク」が残念ながら入ってなかったってのもあったかもしれない。

伝説に期待膨らませて60年代後半のエルヴィスに幻滅するのと似た感じかも。。。





サムの歌唱にしろ彼の創る歌にしろどこか白人におもねるような部分があったんじゃないかと思う。それは決して逃げや媚じゃなく多分彼にとっては挑戦だったんだろうね

後にベリー・ゴーディーがモータウンで実践した白人のヒット・チャートを席捲するR&Bの大いなる指針になったんじゃないかな?

彼の洗練されたパフォーマンス、歌声、ラジオから流れる甘いメロディそれは大衆に受け入れられるポップ・ミュージックでありR&Bであったわけだけど

ソウルとポップスどちらからも愛され、どちらからも愛されてる実感が持てなかったのかも。きっとアーティストとして人間としてのジレンマがあったんじゃないかな?

マルコムXとも近しく、後に黒人公民権運動にアプローチしようとしてたなんて話を聞くと黒人として白人に認められたいという貪欲さがあったんだろうと思う

その為に身に付けた洗練された身のこなしや音楽的なスタイルはそういった面で妥協や苦心の産物だったのかも?

そんな引き裂かれた難しい世界に自ら進んで身を投げ出しもがきながら進み続けた過激な精神が彼のシンプルな唄になんともいえない複雑な陰影を与えてるような気も。。。


サム・クックはデルタ・ブルーズ発祥の地ミシシッピーで牧師の子として信仰心厚く育てられ(マーヴィン・ゲイも牧師の子だったね)幼い頃からゴスペルに触れ

神に捧げる愛情と歓喜を歌に託すゴスペルの感覚と、悪魔と膝を突き合わせて安酒場で女を抱いてブルーズに興じる感覚を混沌として享受し日常の生活感覚の中で消化しながらロマンチックな夢を見る。。。

二律背反する心を抱えたミュージシャンは多いがサム・クックも間違いなくそんなミュージシャンの一人といえるだろう


ゴスペルとブルーズに引き裂かれ、いろんなものを抱えて混乱しながら高速で走り続け、その狭間で揺れる生き急いだ人間の弱さを彼の繊細な歌声やメロディから感じる

光の中に闇はあり、その逆もまた然り。二つは等価値でお互いの存在を補い合っている。サムの歌がシンプルなオールディーズに収まらないのは潜在的にそんな複雑な輝きを内奥しながら放っているからなのかも



ここで聴かれるサム・クックの熱くパワフルなパフォーマンスはそんな余計な考えを及ばすこと無く彼のソウルに、そしてバンドのビートに酔えば良いのだと思う。

バックを務めるのはロック・ファンにはジョン・レノンの『イマジン』の中で「イッツ・ソー・ハード」や「兵隊にはなりたくない」でのサキソフォンの演奏を思い出すことが出来るだろう

キング・カーティスと彼が率いるキング・カーティス・バンドごきげんな演奏を聴かせてくれる♪

ジョンといえば彼が『ロックンロール』でカヴァーした「悲しき叫び(ブリング・イット・オン・ホーム)」もこのライヴで歌われている

こちらはスタジオ・テイク「悲しき叫び(Bring It on Home to Me)」



スタジオ盤での洗練されたポップで繊細な歌声と甘いメロディ。。。別人のように激しいこのアルバムでの熱唱のギャップ。。。

それはこのアルバムに先立ち発表されていたコパでのライヴ盤で聴ける白人聴衆に向けて唄う洗練された佇まいの黒人ポップ歌手としての華麗なステージングとも全く違う

ハーレムスクエアのど真ん中で同胞の熱気に囲まれながら解放されたプリミティヴな自身を発見したかの如く、根源的な欲求とほとばしるソウルと情熱が渦巻いてる掛け値なしに素晴らしいステージだ







「パーティーを開こう(HavingAParty)」のなんとも言えない切ない空気感はなんなんだろう?熱いシャウトにパーティーで音楽に合わせて愛しいあの娘とスウィングする。。。

どこにも悲しさなんてありゃしないのに、もっと陽気な歌であって良いはずなのに。。。そのメロディは心地よいリズムに揺れながら憂いを帯びている。。。

ラジオのDJにレコードをずっとかけ続けてくれ!というリクエストは祈りにも似た懇願のようにも聴こえる

彼はパーティーが終わったあとの寂しさを知ってるのだ。多分みんなに笑ってみせる明るく爽やかな笑顔の下で涙を流してるのだ。(スモーキー・ロビンソンの歌の主人公のように)

だからツイストで踊り明かして一人になりたくない僕を見捨てないで!と叫んで懇願するのだ。。。



出だしの「フィール・イット」アップなナンバーから入るがまだ客席もサムも十分に暖まっていないような感じでゆっくり走り出す、ライヴの始まりの高揚感とも違うてさぐりの緊張感のようなものがある

続くのはお馴染み「チェイン・ギャング」ギターの軽やかなカッティング・ストロークに乗せてバンドにもサムにもエンジンがかかり始める、スタジオ盤では感じられないワイルドで熱い歌唱

客席とのコール&レスポンスも織り交ぜつつ、続くソウルフルなポップ・ナンバー「キューピッド」で伸びやかなサムのヴォーカルとキング・カーティスのホーンが絡む

1曲が終わるごとにステージ上のサムも観客席もどんどん熱気を帯びていくところで「イッツ・オール・ライト」からこのアルバムで唯一サムの自作曲では無い「センチメンタル・リーズン」のバラード・メドレーへ

火がついたサムのパフォーマンスはこうなったらもう止まらない。自作のソウル・バラードから有名なスタンダード・ナンバーまで自分色に染めて観客席も巻き込んでの大合唱最高の雰囲気だ!

そして待ってました!とばかりの「ツイストで踊りあかそう(Twisti'n the Night Away)」
サムの代表曲の一つでご存知の方も多いであろうアップなシャッフル・ナンバー

キング・カーティスの強烈なブロウの効いたソロも格好良すぎる、サムのソウル・フィーリングに溢れた激しいシャウトも文句ナシ!ツイストに揺れる客席が目に浮かぶようだ

「誰かが憐れみを」グンとブルージーにゴスペルタッチなR&B。もうここでエンジンは高速回転に入ってるので少々スローなリズムになってもバンドは熱気で溶解寸前のような熱い演奏を聴かせてくれる

こうなったら誰も止められない。。。

続く「悲しき叫び(Bring It on Home to Me)」に入る前に少し長めのヴァース・パートを付け足してお馴染みの3連のソウル・バラードの超名曲が始まる

さきにも触れたジョンレノンのカヴァーで知る人も多いであろうソウルの傑作バラードなのだがもうここでのサムのヴォーカルは洒落にならない

もう鳥肌もの!バンドの重厚でホットな演奏もあいまって間違いなくこのライヴのハイライトになってる

客席との掛け合い、サムのソウルフルなシャウト、バンドの演奏全てが完璧!!!

そしてその熱気も覚めやらない曲間の繋ぎを挟んで「ナッシング・キャン・チェンジ・ディス・ラヴ」へ。これまた名曲だ。サムとキング・カーティスのパフォーマンスの掛け合いも秀逸

そして熱気に包まれる中先にも触れた終わらないパーティーへの楽しい時間を永遠に祈るパーティー・ソウルの傑作。ラスト・ナンバーの「パーティーを開こう(Having A Party)」

跳ねるバンドの演奏、客席もみんな踊り歌ってる、サムも笑ってるそして永遠にこの時間が終わらないことをみんなが祈りながらサムがステージを去っていく。。。大勢の歓声に包まれて。。。



なんだろう?うまく説明出来ないけどこの曲が大好きだ。これを聴くといつも楽しくてそして悲しい気持ちになってしまう。人の心をいろんな形で揺さぶる偉大な曲だ。。。

これもスタジオ盤ですが「パーティーを開こう(Having A Party)」



サム・クックはこのライヴからほどなくして彼のパーティーを終わらせてしまった。多くのブルーズ・マンやソウル・マンが辿った悲しい結末で。。。



願わくばこの先ずっと誰かがどこかでこの歌を唄い、そしてこの歌を聴きパーティーを終わらせないことを祈りたい。

終わることなく流れるこの曲に合わせて素敵なベイビーと踊りながら。。。人生の”今この瞬間”を精一杯楽しんで欲しい








LIVE AT THE HARLEM SQUARE CLUB,1963
/SAM COOKE




01.Feel It

02.Chain Gang

03.Cupid

04.It's All Right〜
   For Sentimental Reasons

05.Twisti'n The Night Away

06.Somebody Have Mercy

07.Bring It On Home To Me

08.Nothing Can Change This Love

09.Having A Party

   /1963年(アルバムが発売されたのは20年後1985年が初出)

イメージ 1

今夜も続けてR&B・・・サクサクっと軽やかに更新しちゃおっかな♪

なんせ私は”ソウル・マン”だから。。。えっ?なにか疑問でも(笑)





ソウル界最強のブラザー・デュオ!(兄弟じゃないんだけどね)凶暴なダブル・ダイナマイト!

サム・ムーアデイヴ・プレイターのコンビ。"サム&デイヴ"

名前や姿形は知らなくても「ホールド・オン」「ソウル・マン」は誰でも一度は耳にしたことがあるはず

二人の場合、絶妙なハーモニーというよりはもう声のぶつけ合い、張り上げ合いみたいな。。。とにかく、とことんパンチを効かせてノック・アウト・パンチを打ち合ってるみたいな汗が飛び散る激しさが最高!

二人とも肉食獣って感じのワイルドなヴォーカルで、まぁサムの方がややハイ・トーンでデイヴの方がややドスが効いた感じだけどどっちも引く事知らずの無法者みたいな感じが格好良い♪

彼らの所属レーベルの”スタックス”はオーティスの記事で紹介した通りR&Bの名門なんだけどセールス面ではやっぱりライバル”モータウン”の後塵を拝してたのかな?って気もする

でもケンカをしたら絶対スタックスの奴らが勝つよね(笑)

片やオーティス、サム&デイヴにウィルソン・ピケット・・・で片やスモーキーにマーヴィンにマイケルだもん

って選び方の問題だろって?ヨタ話ですから、まぁまぁ堅いこと言わずに。。。




今日紹介するのは彼らのスタックスでのデビュー・アルバムにして最高傑作と呼ばれる『ホールド・オン』

タイトル・トラックの「ホールド・オン」のヒットを受けて以前にも紹介したブッカー・TをリーダーとするMG’Sの面々など中心にバッキング・メンバーとしてRECされたメンフィス最強のソウル・デュエット・アルバム。

タイトな演奏をバックにパワフルでソウルフルな歌を存分に聴かせてくれる。

1曲目がその「ホールド・オン」で印象的なホーンのイントロに始まり泥臭く跳ねる重厚なリズムに乗せて噛み付くような渾身の二人のワイルドなヴォーカルがのっけから冴えまくる

サビのハモり、お互いのソロ・パートでの堂に入った絡み・・・いつ聴いても最高に格好良い

アイザック・ヘイズとデヴィット・ポーターの手になるスタックスを、いやソウル、R&Bを代表する大傑作。イントロを聴いただけで腰が浮いてしまう最高のナンバー

このアルバムはこの曲の作者ヘイズとポーターがメイン・ライターで殆どの曲を書き上げている

「愛が欲しいなら」は前の曲同様ヘイズとポーターのコンビにスティーヴ・クロッパーがライターとして名を連ねているソウル・バラード

クロッパーのギター、ダック・ダン、アル・ジャクソンのリズム・パート、ホーン・アレンジ実にスタックスらしいナンバー

彼らのアレンジ、REC方法は譜面など使わずに現場で打ち合わせながらちゃっちゃっとやるって聞いた事があるけどだとしたらホント見事なもんだね

「アイ・テイク・ホワット・アイ・ウォント」これはアップなナンバーで軽快なリズムとホールド・オンを思わせる印象的なギター・リフで二人のヴォーカルが激しくぶつかり合う掛け合いが素晴らしいナンバー

「イーズ・ミー」これは歯切れ良いリズムに乗って歌われるメロディ、途中の転調などが洗練されていて思わず肩を揺らしてしまう軽快なナンバーでとても好きな曲だ

「アイ・ガット・エヴリシング・アイ・ニード」アーシーなサザン・ソウルのスロー・バラードでいかにもなクロッパー節のギターや優雅なホーンをバックに二人が気持ちよくデカイ声で唄いあげている

「つらい想いをさせるな」はミドル・テンポのちょっとムーディなソウルといった趣きのナンバー。サビの部分でのトレモロの効いたバッキングのギターなどアーヴァンな雰囲気を醸し出していい感じ

「イッツ・ア・ワンダー」は進軍ラッパみたいなイントロに導かれオン・ビートのタイトなリズムにホーン・パートが絶妙に絡んで軽快なグルーヴを生み出す実にノリノリなナンバーで大好きな曲だ

二人のヴォーカルの掛け合いも絶妙!!

「ドント・ヘルプ・ミー・アウト」ブンブン響くダック・ダンのベース・ラインが特徴的なリズムを強調したミドル・テンポのR&Bでポップなメロディ・ラインでありながら

二人の迫力あるヴォーカルで実にソウルフルな仕上がり。彼らの唄は時にパーカッションのように時にリード・パートのようにインストゥメンタル的な効果も曲に付け加えてると思う

「ジャスト・ミー」しっとりとした美しいソウル・バラードでこれも素晴らしい出来だ。このアルバム実際、捨て曲が1曲も無い。





シングル・ヒットに絡めてカヴァーを何曲か突っ込んで穴埋め的にオリジナルを数曲。。。実際この時期のR&B系のアルバムではそういった創り方も珍しくないのだが

このアルバムに関してはアイザック・へイズを中心にしっかりしたソング・ライティングとクロッパーやブッカーTを始めとするバッキング・ミュージシャンのアレンジメントも良く練られたもので

全く文句のつけようが無い。サム&デイヴの最高傑作というだけで無く本当にスタックスを代表する名盤に違い無いと私は思う。ベスト盤の紹介も考えたがむしろこれだろう!と自信を持ってお奨めしたいですね。

と締め的な文句を言いつつまだ3曲(笑)

「ユー・ゴット・イット・メイド」これも歯切れ良いグルーブのミドル・テンポのナンバー。どの曲にも言える事だがメロディがしっかり立っていてバックの演奏とガッチリ噛み合ってるのが素晴らしい

間奏部分のギター&ホーン・パートのアレンジなどちょとした味付もまた上手い

「ユー・ドント・ノウ・ライク・アイ・ノウ」ある意味モータウン的な判りやすさ明朗さを持ったデトロイト風オン・ビートのアップなナンバー。演奏、サム&デイヴのヴォーカルの掛け合い全てが素晴らしい!傑作である。

「ブレイム・ミー」アルバム・ラストを飾るに相応しい熱気に溢れたシンプルでソウルフルなバラード・ナンバー。二人の分厚いハモりが本当にパワフルだ。

サム&デイヴといえばやはり迫力たっぷりのタイトでアップなナンバーが想い浮かぶと思うのだがバラードもまたパワフルでそして味わいが深く素晴らしいんだよね。。。






あれ?「ソウル・マン」は!?いやあのスティーヴ・クロッパーのイントロがさぁ最高なんだよね、『ブルースブラザース』でもお馴染みのほら・・・ってこれに入ってないんです、スミマセン(笑)



なんで入って無いんだって?いやいや”ソウルマン”はここにいるからね。。。おあとが宜しいようで。。。








HOLD ON,I'M COMIN'
/SAM&DAVE





01.Hold On,I'm Comin'

02.If You Got The Loving

03.I Take What I Want

04.Ease Me

05.I Got Everything I Need

06.Don't Make I So Hard On Me

07.It's A Wonder

08.Don't Help Me Out

09.Just Me

10.You Got It Made

11.You Don't Know Like I Know

12.Blame Me(Don't Blame My Heart)

               /1966年発表

開く トラックバック(2)

イメージ 1

スモーキー・ロビンソン&ミラクルズ
リード・ヴォーカルにしてソング・ライターのスモーキーは60年代のヒット・チャートを席捲し多くのミュージシャンに影響を与えたデトロイトのR&Bレーベル、モータウンに於いても
とりわけ早い時期から活躍し、演者としてのみならずソング・ライター、プロデューサーとしても多大な貢献をしたミュージシャンだ。
ちなみにあのダイアナ・ロスをモータウン帝国の”ボス”ベリー・ゴーディに紹介したのもスモーキー(実際1964年にはモータウンの副社長に就任してる)



ソング・ライターとしてはテンプテーションズの「マイ・ガール」「ゲット・レディ」「シンス・アイ・ロスト・マイ・ベイビー」やメリー・ウェルズの「マイ・ガイ」など大ヒット・ナンバーを送り出し、かの有名なホーランド・ドジャー・ホーランドのチームにも匹敵しようかと言う仕事をしている。



勿論自らも多くの華やかなヒットを飛ばしてる訳で代表的なところでは。。。
ビートルズ・ナンバーとしてお馴染み「ユー・リアリー・ガッタ・ホールド・オン・ミー」オールディーズな雰囲気の三連のR&Bでオーソドックスなコーラスの掛け合い・・・初期にはこう言ったナンバーが比較的多い。甘くちょっとハスキーなスモーキーの高い声が曲の雰囲気にピッタリ合っている。
そしてストーンズのカヴァーでもよく知られる「ゴーイング・トゥー・ア・ゴー・ゴー」
こちらの方は特徴的で賑やかなドラムスの導入部からベース、ギターの絡み、気だるい呪術のような”ゴーイング・トゥー・・・”のコーラスとオリジナリティたっぷりの個性的なナンバー。
分厚いブラスが格好良い!スモーキーのファルセットもいかしてるまったくゴキゲンなナンバー。
どちらのナンバーもスモーキーの手によるものだ。



その他にもH/D/Hの手になる陽気なダンス・ナンバー「ミッキーズ・モンキー」「アイ・ガッタ・ダンス・トゥー・キープ・フロム・クライング」
ブラスの絡みもいかしてるスモーキーの手によるダンス・ナンバー「カモン・ドゥー・ザ・ジャーク」
甘いコーラスにうっとりする「ウー・ベイビー・ベイビー」
「マイ・ガール・ハズ・ゴーン」「まぼろしの恋」などはアコギのリフなども絡めR&Bの枠に囚われる事なく優れたポップ・ソングに仕上げている。スモーキーのこう言ったナンバーは甘く切ない。。。
「モア・ラヴ」や「セカンド・ザット・エモーション」「アイム・ザ・ワン・ユー・ニード」などは洗練されたソウル・ミュージックでスモーキーのポップで60年代にしてモダンなセンスが光ってる。
ビージーズの「サタデー・ナイト・フィーバー」に始まるディスコ・ミュージックの元祖はここにあるかのようにも思えるほど。
特に60年代中盤からスモーキーが脱退する70年初めのナンバーはどの曲も捨て難い魅力に溢れてて今聴いても全く古びた感じがしない。
「ドッグゴーン・ライト」や「イフ・ユー・キャン・ウォント」などの洗練されたキャッチーな魅力はいつ聴いても色褪せる事が無い。



そして次に紹介する2曲「涙のクラウン」と「トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」は中でもとりわけ素晴らしい楽曲だ。
「涙のクラウン」は英米のチャートでNO.1ヒットとなってるがこれもR&Bの枠に全く囚われないポップ・ナンバー、快活なバック・トラックはユーモラスさ、さえ漂わせるナンバーだがどこか切ない。。。
歌詞の内容は明るく笑って道化を演じてるけど恋人に去られて心はボロボロ
”この世に悲しいものはいろいろあるけど
独りで淋しく泣いてる道化師の涙ほど悲しいものは無い”
と言った内容でそりゃ切なくもなるってものだ(笑)
そして私が一番好きな曲「トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」
”僕の涙の跡”ってところだろうか?実はこの曲も歌詞の内容的には「涙の・・・」と全く同じテーマが唄われている。
やはり主人公は道化を演じる人気者で周りから陽気な奴と思われてるが
心の中は悲しみに沈んでる
”僕の顔を良く見れば作り笑いに気付くはず
もっと近づけば頬を伝った涙の跡にきっと気付くから。。。”
殆ど「涙の・・・」と同じ内容で恋人に去られた痛み、悲しさを少し捻った表現で表してる。
かのボブ・ディランはスモーキーを称して現代アメリカ最高の詩人の一人と言っている
(この辺の賛辞についてはディランはけっこう気前が良いですよね?笑)
でこちらの方はギターのイントロからもうすでに切ない。。。
スモーキーの甘くマイルドなハイトーンでハスキーな声、歌唱、そして切ないメロディ、”君が必要だ”と繰り返すコーラスで切なさのダムが決壊する。。。たまらないです。。。
某ブログで『20世紀のアルバム』という企画をされてる方がいらっしゃいますが『20世紀の1曲』というような企画が有ったら是非推薦したい名曲です。



スモーキー脱退後のミラクルズの曲も3曲収められており「ラブ・マシーン」(モー娘じゃありません笑)は1975年に大ヒットしている。あまり興味はありませんけど。。。(笑)




ANTOLOGY
/SMOKY ROBINSON & THE MIRACLES


VOLUME ONE
01.Got A Job
02.Bad Girl
03.Way Over There
04.(You Can)Depend On Me
05.Shop Around
06.Who's Lovin You
07.What's So Good About Goodbye
08.I'll Try Something New
09.I've Been Good To You
10.You've Really Got A Hold On Me
11・A Love She Can Count On
12・Mickey's Monkey
13・I Gotta Dance To Keep
14.I Like It Like That
15.That's What Love Is Made Of
16.Come On Do The Jerk
17.Ooo Baby Baby
18.The Tracks Of My Tears
19.My Girl Has Gone
20.Choosey Beggar
21.Going To A−Go−Go
22.(Come’Round Here)I'm The One You Need
23.Save Me
24.The Love I Saw In You Was Just A Mirage
25.More Love

VOLUME TWO
01.I Second That Emotion
02.If You Can Want
03.Yester−Love
04.Special Occasion
05.Baby Baby Dont Cry
06.Doggone Right
07.Here I Go Again
08.Abraham,Martin&John
09.Daring Dear
10.Point It Out
11.Who's Gonna Take The Blame
12.The Tears Of A Clown
13.I Don't Blame You At All
14.Satisfaction
15.We've Come Too Far To End It Now
16.I Can't Stand To See You Cry
17.Crazy Bout The La La La

THE MIRACLES
18.Do It Baby
19.Don't Cha Love It
20.Love Machine

*アルバムの発表は1980年代に企画物として発売されてますがグループの最も活躍した年代として60年代にカテゴリーさせて頂きました。

開く トラックバック(2)

イメージ 1

スライをR&Bやソウル・ファンクのカテゴリーに入れるのはいかがなものか?特にこのアルバム『スタンド!』についてはちょっと悩む。。。
70年代に出された名作『暴動』であればまだそう悩まずにファンクに入れちゃえ!って思えるんだけど。ファンキーなベースを聴かせてくれるラリー・グラハムのベースも大人しめだし。。。
レニー・クラヴィッツは迷わずロック。スティーヴィー・ワンダーは普通にソウルだろ?プリンスはどうなんだろ?・・・・




スライ&ザ・ファミリー・ストーン、60年代後半フラワー・ムーブメントの象徴的存在と言っても良いかもしれない。
黒人と白人、男女混成のバンド編成、性や人種の壁を取り払った”愛の精神”による団結。黒と白の音楽の融和。。。出来上がったこのアルバム全体を聴けばやはり純粋なソウルやファンクよりはサイケデリック全盛期のロックのフォーマットに音楽的にも精神的にも、より近い気もするのだが。。。




「スタンド!」「アイ・ウォント・トゥ・テイク・ユー・ハイヤー」「エブリデイ・ピープル」「シング・ア・シンプル・ソング」彼らのひたすらアップでレイジーな代表曲だ。ドタバタしたリズムにロックなリズム・ギター、派手なブラスが入って分厚いコーラスが重なる。。。
勿論どの曲もそれぞれ個性的だが祭典の日のパレードのような混沌と賑やかさ。小難しいことなんぞ考えないで誰もがひたすら前向きに楽しめる。どこまでも昇っていけるような浮揚感覚。これがどの曲にも共通して流れてる。
JBのスタイリッシュでタイトなファンクとは色合いも味わいもコンセプトも全く違うがこれはこれでOK!いやこりゃ最高!こりゃ気持ちがいいや!って音楽。
”立ち上がれ!お前たちは自由だ!””もっともっとハイになろうぜ!””黒も白も赤も俺達みんな一緒の人間さ、仲良くやろうぜ!”連帯を呼びかける愛と自由のメッセージだ。
愛と自由の祭典ウッド・ストックは正に彼らに相応しいステージだった。人種融和政策、ラブ&ピースの幻想の時代。。。
そして夢から醒めて現実の厳しさに触れ失望したスライは(具体的には政策転換による人種の壁)ドラッグに溺れ、数々の警察ざたを起こすなど迷走を始めバンドは最終的には空中分解してしまうのだが・・・この時間、ここに込められた熱い願いや音楽の力への信頼、熱狂は間違いなく本物だと言える。
「ドント・コール・ミー・ニガー、ホワイティー」は文字通り人種の壁をとっぱらっちまおうぜ!と黒人、白人がお互いに呼びかける、やや重たいリズムで唄われるナンバーだ。ここからビートに任せてハイになろうぜ!って「アイ・ウォント・トゥ・・・」への流れが気持ち良い。
「サムバディズ・ウォッチング・ユー」これはポップでお洒落で可愛らしいソウル・ナンバー。ラストナンバーの「ユー・キャン・メイク・イット・イフ・ユー・トライ」は割とシンプルで軽快なR&Bナンバー。(まぁそれでもちょっとした曲者ではある)ねっちこいインスト・ナンバー(モジュレータでスキャットらしきものを入れてるが)「セックス・マシーン」も含め全8曲。後のプリンスにも影響を与えたと言われるスライ独特の感性で彩られたワン・アンド・オンリーの音楽だ。




ファンクだろうがロックだろうがどっちだっていいだろ?小難しい理屈は抜きにして楽しめよ!そう誰かに声を掛けられたような気がした。。。





          STAND!
          /SLY & THE FAMILY STONE




          01.Stand!

          02.Don’t Call Me Nigger,Whitey

          03.I Want To Take You Higher

          04.Somebody’s Watching You

          05.Sing A Simple Song

          06.Everyday People

          07.Sex Machine

          08.You Can Make It If You Try

                               /1969年発表

開く トラックバック(1)

イメージ 1

私は正直な所ライブ・アルバムという奴が基本ちょっとだけ苦手だ。

観客の嬌声や拍手が邪魔に思える時があるし、カセット・テープで好きな曲だけ集めて1本に編集する時とか何だか前後からそこだけ浮いてしまうような感じで嫌だったから(今だとipodですね)

まぁこれは昔の話。

何よりその演奏はその日、その瞬間に眼の前の聴衆の為に向けられた演奏だから、作品というよりは一つの記録としてしか響かないというか・・・

勿論『ライブ・アット・ジ・アポロ』『ライブ・アット・リーズ』『武道館』『フィルモア・イースト』・・・大好きなライブの名演、名盤も多く残されてる訳だけど。。。





そして今日ここに紹介するのは私が最も敬愛する偉大なるソウル・シンガー”Big O”ことオーティス・レディングのライブ・アルバム。これもそんな名盤のうちの1枚である。

オーティスに関してはこのアルバムが最高かな?楽しくてパワフルでソウルフルで。。。もう最高!!!

彼の音楽は同時期に活躍していたJBやマーヴィン、カーティス・メイフィールドらのように洗練されたものではない。

むしろその歌は愚直で泥臭くどこまでも誠実だ。しかし誰も彼のようには決して唄えない。それは技巧の問題では無い。

時には機関車のように猛烈に激しく、時には月のように、そして太陽のように柔らかな光を投げかけるかの如く優しい声で包み込むように感情を込めて訴えかけてくる・・・

言葉にするとなんだかひどく安っぽく聞こえるけど”魂を揺さぶられる”それぐらいしか適当な言葉が見つからない。。。もしくは”心を鷲掴みにされる”?とか。。。

なんともありきたりな表現しか出来なくてもどかしいのだけれど。。。






アルバムのライナー・ノーツによるとこれはオーティスの単独ライブでは無く同じスタックス・レーベルのミュージシャン、サム&デイブやエディー・フロイドらが同行して

ヨーロッパ各地で行われたツアー”スタックス=ヴォルト・レビュー”の各公演からベスト・テイクとして選ばれた10曲という事だ。

選曲的にもベスト・オブ・オーティスと呼んでも差し支え無いような曲が並んでいる。

バックを務めるのはブッカー・T&THE・MG’S!彼らはスタックス・レーベルのハウス・バンドでモータウンで言う所のファンク・ブラザーズのような存在。

キーボードのブッカー・Tを始めギターのスティーブ・クロッパー、ベースのドナルド・ダック・ダン(この二人はブルース・ブラザースでもおなじみだ)

ドラムスのアル・ジャクソンからなる4人組みで『世界最高のバック・バンド』の呼び声も高い。

因みにホーンはマーキーズ。元々マーキーズが母体として有った上でそこからMG’Sとホーン・セクションのマーキーズに分かれたようだ。それぞれ単独での活動も行っている。





アルバムはアレサ・フランクリンのカバーでも名高い「リスペクト」に始まり、誰もが一度は耳に聞き覚えのあるであろうダック・ダンの唸ねるベース・ラインでグイグイ引っ張りながら

ホーンセクションが炸裂する「おまえを離さない」(これはブルース・ブラザーズのテーマと思ってる人もいるのでは?)で幕を開ける。

オーティスもパワー全開!でガッタ!ガッタ!叫んでる。

続く「愛しすぎて」オーティス得意のスロー・バラードで私も大好きな曲だ。スティーブ・クロッパーのソウルフルなギター、オーティスの包容力溢れるヴォーカルがなんとも素晴らしい。

続く「マイ・ガール」はデトロイトのライバル”モータウン”のグループ、テンプテーションズのヒット曲のカバーをオーティス流に

「シェイク」はオーティスも敬愛するサム・クックのナンバーで、オーティスもMG’Sも最高にはじけた演奏を聴かせガッタ!ガッタ!ガッタ!と叫びまくってる(笑)

ストーンズのサティスファクションとビートルズのデイ・トリッパーのカバーは好みの分かれる所だが私は消極的賛成派だ

もっと他に唄って欲しかった曲はあるけれど(例えばスティーブ・クロッパーのギターが最高に格好良い「オール・マン・トラブル」とか「トランプ」とか・・・

あるいは”お得意”のサム・クックのカヴァー・ナンバーとか)まぁしかしこういった拘りの無さもオーティスの良いところなんだろう。

「ファ・ファ・ファ」「ジーズ・アームズ・オブ・マイン」もともに名曲だ。特に「ファ・ファ・ファ」のなんともいえない切なさは後の「ドッグ・オブ・ザ・ベイ」に通じるものが感じられる。

そして最後は多分オーティスの最高傑作「トライ・ア・リトル・テンダネス」の素晴らしい演奏で締められる。

静かなホーンで幕を開けオーティスが唄い出す。ギター、キーボード、サックスが絡みドラムのリム・ショットに導かれて曲は静かに進行して行く・・・

そして歌は静かに貨物列車が駅のホームから発進するが如くだんだんだんだん加速して行き観客の歓声が高まり唄も演奏もどんどん登り詰めて行く・・・ガッタ!ガッタ!ガッタ!ガッタ!。。。






1967年、このアルバムが発売された年でもあるこの年のモンタレー・ポップ・フェスでのオーティスのライブ・パフォーマンスはビデオ、DVDでも何度も見ているが

でかい身体にサイズ違いかと思うようなピチピチタイトなスーツを着て身体を前後左右に揺すりながら時に陽気に、時に噛み付くように唄いあげる彼のあまりにもパワフルな姿に最初見たときは

ただただ圧倒されたものだ(多分ジミヘンやフー目当てのモンタレーの観客も、このアルバムでステージを目の当たりにしたヨーロッパの観客もそうだったハズだ)

彼は誰もが愛さずにはいられない天使のような、ひまわりのような男だった。この年彼は飛行機事故で不慮の死を遂げる。享年26歳。。。

彼の死後、生前夢見たヒット・チャートの1位に遺作「ドッグ・オブ・ザ・ベイ」が始めて輝く。

一人の男が港に立ち1日中海を眺めているってだけの淡々とした唄だ。か細い口笛がなんとも泣けてくる。。。








LIVE IN EUROPE
/OTIS REDDING



01.Respect

02.Can’t Turn You Loose

03.I’ve Been Loving You Too Long(To Stop Now)

04.My Girl

05.Shake

06.Satisfaction

07.Fa−Fa−Fa−Fa−Fa(Sad Song)

08.These Arms Of Mine

09.Day Tripper

10.Try A Little Tenderness

                   /1967年発表





追記---ちなみに本文中に何度も出てくるガッタ!ガッタ!という叫び声はオーティスがよくライブなどでシャウトしてた掛け声?のようなものである。

キヨシローやウルフルズのトータスも真似してますよね?元ブルー・ハーツのヒロトもそうだな。。。
そしてこれは「ガタガタ言うな」という文句の語源でもあるわけです。(ウソ)

全1ページ

[1]


.
ekimaejihen
ekimaejihen
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

音楽

標準グループ

参考書

Yahoo!からのお知らせ

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事