アルバム80’sUK.Rock

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

イメージ 1

「each and every one」


each and every one
「ねぇ湖に行きたいんだけど・・・」受話器の向こうから聞こえてくる彼女の声は森の泉から唐突に現れた妖精の予言のように深いエコーがかかって僕の頭の中で反響した・・・

「OK判った10分で行く」と一言だけ言って僕は電話を切った。余計なことはなにも考えたくなかったから

頭は耳から食パンを一斤詰めこんだみたいににボーッとしてた。その辺に脱ぎすててあるTシャツを適当に頭から被り、カーテンを開け外の天気を見ながら少し迷ってフード付きのパーカーを無造作に羽織って外へ出る。

初夏を前にした穏やかな日差しと少しまだ寒い5月の風がボクを無感動に迎えてくれた

家の前にある自販機でラッキーストライクを二箱と缶コーヒーを2本買って車に乗り込みキーを回す。アズテック、フリッパーズ、スタカン・・・ダッシュボードに突っ込んだカセットを物色し彼女のお気に入りのEBTGの『エデン』を選んでカーステレオのデッキに突っ込んで車を出した。

ボッサのリズムが流れ出しトレーシー・ソーンの物憂げな声が軽快なホーンのアンサンブルの海を漂うように歌っていた。誰もが抱えているそれぞれの愛の問題について。。。



bittersweet
http://media.imeem.com/m/khosWX8UfE/aus=false
約束通り10分で家の前に着きリクライニングを倒してタバコに火をつけながらコーヒーのリングプルを開ける。一口飲むとコーヒーのビターな香りが口に広がりどこかに出かけてた僕の頭の中身が地上に降りてきた。

とりとめない考えに思いを巡らせながら彼女を待っていると車のウインドウをコツコツと叩いて彼女が覗き込んでいた。いつもより随分早い。少年みたいに短く切った髪が日差しを浴びて初秋の草原みたいに輝いていた。桜を思わせる淡いピンクのカーディガンもよく似合っていた

「おはよう。あなた酷い顔してる。まるで10分前に突然叩き起こされて大急ぎで家を飛び出してきたような顔してるよ」

「だろうね。きっと」とボクが笑うと「ハイ甘いものでも取って機嫌を直して。爽やかな朝なんだから」そういってチョコレートをひとかけらボクの口に突っ込んだ。今度は甘い香りが口の中に広がった

ブルーなラテン調のリズムを刻んでいた音楽がフェイドアウトしていく。。。

「このアルバムが好き。でもいつももうちょっと聴いていたいと思うところでみんなフェイドアウトしてくんだよね」彼女はそう不服そうに言ってチョコをほうばった。



tender blue
ここ数日僕らはちょっとしたトラブルを抱えていた。一言では言えないけどそれはなんてことのないささいなことのようにも崩落を予兆させる亀裂のようにも思えた。

彼女は知らない顔をしてるしボクもなにも気にしない顔をしていた。スプリングスティーンがリバーで歌っていたように。。。ベン・ワットが憂鬱な声でジャズを歌ってる。チェットベイカーみたいな甘い声で。。。

「今朝はなんとなく早く目覚めたの。窓の外を眺めてたら湖へ行きたくなった。天気も良いし小鳥も鳴いてるし・・・ねぇあなた酷い寝癖よ(笑)自分で判ってる?」ボクは聞こえないふりをした

「ねぇお腹すかない?」確かにそう言われれば朝から口にしたのは小さな缶コーヒーとチョコレートの欠片をいくつかだけだった。

「確かになにか腹に入れたい。天気も良いし小鳥も鳴いてるしね」僕らは目についたセブンイレブンに車を止めて店に入った。酷い寝癖のついた頭のままで



another bridge
「桜まだ咲いてるかな?」「どうだろ?多分まだ残ってると思うよ」ハムカツの入ったサンドウィッチを頬張りながらボクは答えた。

爽やかなアコースティックギターの厚いシンコペーションが心地よく流れている。穏やかな春の日のドライブにピッタリな心弾むような素敵な音だ。

緑のトンネルから零れ落ちてくる木漏れ日を受けながら車は湖をめざしていた。彼女は真っ赤な林檎を齧りながら車の窓から新しく芽吹いた木々の緑を見上げていた。しかしなんだってこう恋の終わりみたいな歌ばっかりなんだろう?

ぼくらはこの先ずっとこの新緑のように新しい瑞々しい葉を茂らすことが出来るのだろうか?。。。爽やかなリズムにそぐわない憂鬱な男女関係の歌と彼女の横顔を見ながらそんなことを僕はぼんやり考えていた



the spice of life
去年の今頃もこうして二人で湖に出かけた。あの頃は朝から晩まで両手に収まりきらないぐらいの幸福感を抱えそれを惜しげもなくポロポロそこら中にこぼしながら無邪気に笑ってた。それが二人の永遠の権利だとさえ思ってた。

車の中で大きな声で歌ったり、信号待ちしてる間に僕の首筋をストローで吸ったり・・・春を待ちわびていた小熊の兄弟みたいに僕らは飽きることなくじゃれあって時を過ごした

この一年でいろんなことが少しずつ変わったんだと思う。僕らはその中で新しい関係について準備し避難場所を用意しバランスを取りながらまだ距離を測りかねていた。

今日一日を楽しく過ごすこと。今はとりあえずそれだけを考えよう・・・そう思った



the dustbowl
http://media.imeem.com/m/A0j55Brb3X/aus=false
湖に着くと思ったより風が強くて肌寒かった。ボクはフードを頭に被って、先を歩いてく彼女を追って小走りに桟橋に向かった

桟橋の先に立って恨めしそうに彼女は湖を見てた。湖面に立つ波は高くモーターボートやウェットスーツに身を包んだ水上バイクが幾つか走っていた「ボートを出すのは無理そうだね」

去年は二人で手漕ぎのボートに乗った。僕らは適当なとこまでボートを漕ぎ出しそこでオールを置いて仰向けに寝転んだ。

彼女の華奢な肩をしっかり抱き寄せた。その頃まだ長かった彼女の髪は柔らかくしなやかだった。流れに身を任せ僕らは目を閉じた。鳥の声だけが響く静けさの中で僕達の上を雲や鳥が通り過ぎていくのを感じていた。

僕らは空に浮かぶ不安定な小舟だった。バランスを崩して地上に落ちないようにそっと静かにカラダを起こしゆっくり彼女を抱きしめた。時々聞こえる水鳥の跳ねる音がボクらを現実にかろうじて繋ぎとめていた。

「遊覧船にでも乗る?」彼女は首を横に振った。「・・・そろそろ行こうか?」ボクが声をかけると「うん」と答えながらまだ桟橋の端から湖面を見つめていた。

そこに待っていれば何か答えのプラカードを用意した妖精でも現れるかのように。。。



crabwalk
ジャジーでクールなインストゥメンタルパートが挟まれる・・・

Part2に続く。。。Part2はこちら
Part1からの続き。。。Part1はこちら

even so
http://media.imeem.com/m/Nf8yCkjxdt/aus=false
見慣れた土産物屋をブラブラと歩いた。まるで目的でもあるかのように真剣な表情で。なにか宝物でも探すように僕らは歩いたがヒントはなく、そこには去年と同じものが去年と同じように並んでるだけだった。

その他人事みたいなやり直しのデジャブ感はまるで今の僕達の関係のようにボクには少し思えた。

小さなイルカを模った安物のネックレスを手に取って横に揺らしながら彼女はボクにそれを見せた。「それが欲しいのかい?」ボクが聞くと彼女はたった一言の台詞を忘れてしまったエキストラみたいに困った顔で笑い首を横に振った

「・・・行こっか」そういって歩き出した彼女の後を追ってそこを離れて数歩歩いてからボクはふと気づいた。それは去年ボクがここで彼女にプレゼントしたものと同じものだった。。。



frost and fire
土産物屋の先にある小道を上がっていくとベンチがいくつくか置いてあってそこから樹木越しに湖が見える。そこから覗く湖面の波が陽光に反射してキラキラ輝いている。ボクは先にベンチに座って彼女を待っていた。

「ここはポカポカして気持ちがいいね〜」彼女は長い手足を大きく伸ばしストレッチしながら緩い坂を上ってくる。

ボクは彼女を心から愛しいと思う。そして美しい女の子だと思う。ぼくらの間にかつてあった無防備さが、重ねた季節とともにどこかへ埋もれてしまったとしても。

ボクらは勿論そこにとどまることが出来る。そこで過ぎ去ったものを懐かしみながら新しい関係を構築するという選択も出来るはずだ。

風が強いせいなのかガスが切れたのか僕のジッポのライターの火はなかなか点かなかった。彼女はなにも言わず僕の横に音もなく静かに座りボクの手に両手を重ね壁をつくって風を遮ってくれた。

美しく透き通った細くて長い指。。。今度はうまく火が点いた。「ありがとう」そういって僕はタバコに火を付けた。。。

彼女は何も言わずに微笑んでいる。ボクはフードを被ったままタバコをふかしていた。。。

ボクは彼女を愛してる。彼女も同じ気持ちだと思う。でもその気持ちは新しい部屋でどこにソファを置くべきか判らなくて戸惑ってるような・・・そんな気分だった



fascination
http://media.imeem.com/m/hNmTALWqHp/aus=false
「綺麗だね」散りかけた桜を見上げて彼女は言った「ホントに綺麗」。。。

ボクはシナリオに合わせて楽しい恋人同士を演じてるような気がしてきた。それは用意された台詞をなぞって幸せな人生を続けていくシナリオのように思えた。

それが不誠実なことなのか?それとも誠実なことなのか?ぼくはうまく整理がつかず置いてかれたような曖昧な笑顔でそれに同意して新しいタバコを取り出した



I must confess
しばらく僕達はそうして春の日の湖畔の午後をやり過ごした。誰かがカットの合図を出してくれるのを待つように。。。

ボクは湖に広がっていく細かな波紋を不思議な気持ちで見ていた。それは不思議な光景だった。不安定な幾何学模様がいくつも湖面に広がっていった。。。

それが雨だと気づいたのは雨が僕の肩を十分ぬらした後だった。空は青く日差しはまだそこにあった。

ふと横を見ると彼女は空を見上げて小さな雨の粒を受けとめていた。彼女の横顔は美しく春の雨は彼女の髪を濡らし、頬を濡らし、睫毛を濡らしていた。

ボクは彼女を失いたくないと思った。でもそれが結局叶わないだろうと判っていた。彼女もきっとそれを知っていた。ぼくたちは今のところまだ同じ気持ちを共有できるかけがえの無い恋人同士だった。

回りから人影が消えてボクらだけがそこに残されていた。僕たちは言葉を交わすでもなくしばらくの間そうして忘れられたように雨にうたれていた



soft touch
僕らはいつも楽園を信じ、それをめざして歩いている。そしてあるときふと立ち止まりそんなものはどこにも無いことに気づく。ぼくたちのために都合よく用意された楽園なんてどこにもありはしないのだ。

それは多分二人で創り上げるものなのだろう。そこにはスコップやノコギリや木材やセメントと一緒に妥協や諦め、別の未来と可能性が用意されていた。

それは無邪気に思い描いた煌びやかな楽園ではなくもっと現実的でリアルな代償を伴う条件付の壁に囲まれた書割のような味気の無い楽園だった。。。

書割の青空には陽を遮る雲も存在しない代わりに小鳥のさえずりも無かった。。。

「帰ろっか・・・」彼女の言葉を待っていたかのようにぼくは黙って立ち上がり車に向かった。車に着くまでの道すがらいまここで語るべき、語らなければならない言葉があるような気がしていた。

それは漠然とした曖昧な記号の羅列になって頭の中を巡りぼくに語らせることを拒んでいた。車の中に入りエンジンキーをスタートさせ音楽が流れ出すとその言葉はどこかに去ってしまい二度と僕の元へは戻らなかった。

彼女はなにも言わずに僕の手を握り締めた。彼女の温もりと共にいろんな感情が流れ込んでくるような気がした。僕らはそうしてしばらく黙っていた。

ベン・ワットの切ない歌声と共に最後の音楽が静かに鳴り止むと、まるで何かの儀式のように握り締めた手を離し彼女は僕の頬にキスをした。僕はギアをロウに入れて車を発進させた。。。
http://media.imeem.com/m/oJJUTFD2uE/aus=false





僕達はその後なにもなかったようにロイヤルホストで穏やかに食事をし無邪気に笑いあい楽しい時間を過ごし、彼女の部屋で愛し合った。

ぼくはその夜夢を見た。それは見たことのない部屋だった。真新しいその部屋には二人の為に用意されたものがすべて置いてある。

趣味の良いシックな家具やプルシアンブルーのカーテン、壁にかけられたロートレックのリトグラフ。。そして使い慣れた茶碗や箸やマグカップや歯ブラシ。。。ソファには彼女のピンクのカーディガンがかけられていた。。。




必要なすべてのものがそこにあった。ただ彼女だけがそこにいなかった。。。






EDEN/
EVERYTHING BUT THE GIRL
              


01. Each and Everyone

02. Bittersweet

03. Tender Blue

04. Another Bridge

05. Spice of Life

06. Dustbowl

07. Crabwalk

08. Even So

09. Frost and Fire

10. Fascination

11. I Must Confess

12. Soft Touch

              /1984年発表

開く トラックバック(2)

イメージ 1

"ハッピー・マンデーズ"ってパチンコ屋の大解放デーみたいなバンド名だよな。。。どう?





ブルー・マンデー症候群なんてものがあるぐらいで、そもそも月曜日ってどう考えたってハッピーな気分にはほど遠いわけだけどさ、世界中にブルーが溢れる月曜日。。。

でもこいつらは飲んだくれて”クスリ”を決めてグルーヴに身を任せて踊ってりゃぁいつだって御機嫌ってなもんで・・・毎日が終わらないパーティーってワケ、HAHAHAHAHA.....





80年代後半緩んだネジを再び巻きはじめたロックンロールの反撃の狼煙があちこちで打ちあがる。

アメリカではロスのアンダーグラウンドからガンズ&ローゼズがハードなロックンロール・ドライヴをぶちあげる

同じ頃イギリスはマンチェスターでもっと大きな波が生まれる。アシッドハウスを源流にデジタルなダンス・ビートに肉感性を加えサイケなギターでグルーヴを増幅させたトリップ感覚に溢れたダンス・ミュージック。。。

これが単なるダンス・ミュージックとしてクラブの狭い箱の枠に留まることなく後のレイヴ・カルチャーへと拡がりを見せ、若者の大規模な祝祭(セカンド・サマー・オブ・ラヴ)へ発展していく

音楽的にもブリット・ポップ、ローファイ、グランジからミクスチャーとオルタナティヴの扉を開いてなだれこんでくる新時代のロック・スタイルの呼び水となった”マッドチェスター・ムーヴメント”

シーンの中心に陣取ったのは"ロックの救世主"ストーン・ローゼズと"飲んだくれの盗賊団"ハッピーマンデーズ。ビートルズとストーンズにも例えられたこの二組がシーンを揺り動かし後続に大きな影響を与える

イメージ 2この現象の結晶として生まれた一つの傑作がプライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』ってわけだけどこれまた別の話。。。いつか機会があったらこのアルバムについても話そう。






エクスタシーをばら撒いた開放的なダンス天国、レイヴ(野外での大規模なダンス・パーティー)の波の中で揺れる狂騒とクールな感情が交錯する享楽的なダンス。

一晩中踊ってハイになれば御機嫌で、次の朝現実に押しつぶされてもまた次の週末には生き返ることができる。なにもかも忘れて頭をからっぽにしてビートに身を委ねる事が出来れば”勝者”になれる

パーティーの主役は正真正銘の盗人で飲んだくれのジャンキーヴォーカルのショーン・ライダーと頭のネジが外れた”クスリ売り”のイカレタダンサー、ベズ

バックを固めるギターのマーク・デイ以下のメンバーのグルーヴに一番酔いしれてるのはこの二人のロクデナシ(笑)アウトローたちは先の見えない刹那なパーティーでドラッグとビートを燃料に暴れ続ける。。。

そこではダンスからロマンティシズムになだれ込み暴力的高揚感と快楽による恍惚的な開放が高らかに謳われ誰もがその場限りの勝利に酔いしれる

みんな宇宙の果てまでぶっ飛びたいのさ♪

グルーヴ、グルーヴ、グルーヴの嵐。何故って踊りたいからさ、踊って下らない日常を忘れちまいたいからさ、パーティーが終わるまで御機嫌なトラックをダラダラ流し続けて踊り続ける


週末レイヴの波に飲み込まれダンスグルーヴの中でロマンスに突入し月明かりの下で恋人達は証明する。。。今夜しか出会えない奇跡的な絶頂に到達し幸せな錯覚の中で愛を確かめ合う

心地よい疲れと忍び寄る倦怠の岸に立って朝陽を待ちながら増幅されたグルーヴが大きな波になって打ち寄せ醜悪な現実を一瞬でも飲み込むのを呆然と眺め

日の光が時の終わりを告げると荒くれた刹那なビートの洪水が全てを押し流した不浄の浜辺には恋人達の抜け殻が抱き合って眠っている。。。






本日紹介するのはマンチェスターの顔役マンデーズの2ndアルバム『ならず者』。イーグルスに同名の邦題アルバムがあるが(大好きなアルバムだ)あの名盤とはだいぶ趣が違う

あれは”ならず者”を唄ってる、これは”ならず者”が歌ってる。。。ここが一番大きな違い。

とはいうものの、ある種のはぐれものゆえの孤独や疎外感とそこから抜け出そうとするエネルギー、その先に見える未来に似たものを感じないわけでもないが。。。





この趣味がいいとは言いがたい胸糞悪いジャケット(あぁでも私は気に入ってる。笑)のように基本的に怠惰でサイケなトリップ感溢れる超ダルで弾けたダンス・トラックのオンパレード。

この単調さが耐えられない人もいるかもしれないけどずっと聴いてると気持ちいいよ♪あぁ脳内麻薬が分泌されるんだな、合法的なトリップ。。。

決して耽美に溺れることなく日々をサヴァイヴしてこうぜ!ってな前向きなヴァイヴを感じる。その辺レゲエやダブのフィーリングに近いものがあるかな?クラッシュ的なワイルドさも雰囲気あるかな?。。。

脱力したユーモア溢れるカントリー&ウェスタンのパロディ「カントリー・ソング」単調な循環にスティールギターを模したスライドが心地良い。

ノスタルジックなピアノがポロポロ控えめに鳴らされるファンクの要素も取り入れたキュートなダンス・チューン

「ムーヴィン・イン・ウィズ」はアンダーグラウンド感覚を纏ったグルーヴィーでルーズなダンスチューンで単調で呪術的なリフレインとルーズなコーラスがどことなくストーンズを思わせる

「マッド・キリル」古めかしいキーボードのリフレインに絡む軽いギターにショーンの気だるいヴォーカルが無造作にのせられて気持ちいい。



この辺になってくると細かいことはどうでも良くなってくる(笑)頭をからっぽにして楽しめばいいじゃん!って気分になってくる。頭で考えるより身体でその波動を感じる音楽だと思う。。。



「太った女レスラー」「パフォーマンス」「ブレインデッド」気だるくなげやりに唄うショーンのヴォーカルは耽美的自己陶酔に陥ることなくダンスグルーヴに身を投じることを聴く側に促し挑発し続ける。

連発されるダンス・チューンはさりとて刺激的でもテクニカルでもないがちょっとしたサイケな粉末が振りまかれ魔法がかけられている。身構えずに聴くのが吉!

「フォーラック」ノイジーで強力なギターのリフレイン、このアルバムでも最高のナンバーとも言えるだろうメリハリのついたトラックでダンサブルで呪術的なグルーヴが超気持ちいい!!(by北島康介)

「ブリングアフレンド」でのギターのリズム・カッティングと絡み合うパーカッション、「ドゥ・イット・ベター」賑やかなキーボードの明るいメロディに絡むサイケなトーンのギター

トーキング・ヘッズやプリンスを想起させるマンデーズ流ファンク

「レイジーアイティス」メロディックなギターシタールのリフレイン、ビートルズの「涙の乗車券」へのオマージュの入ったメロディを忍ばせて。。。

クリアーなギターソロも聴かれるこの曲でパーティーは終わる。。。





80年代後半から90年代前半に重要な足跡を残しながらこのB級ななんちゃって感がたまらない。ローゼズの如き王道を歩まず、勝手きままな享楽主義によるダンスグルーヴを追求し

やめたくなったら放浪し、やりたくなったらひしゃげた音をまた鳴らす。。。

このやさぐれた雰囲気がどうにも愛すべきギャング団。やんちゃを通りこして不良というよりも完全に犯罪者なんて話もあったけど(笑)





彼らにもそれなりの音楽的な野心はあっただろうな、実際彼らが蒔いた種は確実に世界に拡がってる。。。




彼らがロックの殿堂入りする事なんてまず天地がひっくり返っても有り得ないだろう、

でもきっと踊り疲れて朝を迎えた永遠の夏の記憶を僕らは忘れないだろう。。。








*彼らのパフォーマンス映像、新橋の酔っ払い以下の珍妙なダンス付き(笑)ロックのパフォーマンスは時に滑稽だというのは私の持論だが。これはとびきり滑稽だな(笑)
           ↓
「パフォーマンス」ハッピー・マンデーズ








BUMMED
/HAPPY MONDAYS






O1.Country Song

02.Moving In With

03.Mad Cyril

04.Fat Lady Wrestlers

05.Performance

06.Brain Dead

07.Wrote For Luck

08.Bring A Friend

09.Do It Better

10.Lazyitis

            /1989年発表

イメージ 1

なんとも男の色気たっぷりのミステリアスな不良おやじ。キース・リチャーズ

キースがソロ・アルバムを出すなんて。。。と当時は複雑な思いもあったものの・・・ストーンズの活動休止状態でソロ活動に腐心するミックの当て付けに納まらない素晴らしい作品になっていて大満足!!

ミックのソロは”あれっ?”な感じだったけど”キースこそストーンズ”を改めて実感したアルバムでもあった

もっとも純粋なブルーズの求道者でありつつ、ロック・アイコンとしてのローリング・ストーンズのギタリストを茶目っ気と男気たっぷりに演じきるなんとも憎めない不良おやじ。。。の何とも気負いの無いソロ・デビュー作






『トーク・イズ・チープ』

後のエクスペンシヴ・ワイノーズのメンバー中心にスティーヴ・ジョーダンとの強力タッグで作りあげたアルバムは良い意味で期待を裏切られるイカシタ作品としてドッロプされた

ストーンズとなんら変りの無いキースでもありつつ、その一方でフル・アルバムとして前面に出るキースの違った”華”も感じさせてくれる

1曲目の「ビッグ・イナフ」なんていきなり物凄い超豪華メンバー!!ドラムは勿論スティーヴ・ジョーダン、ベースにあのブーツィーコリンズ!バーニー・ウォレルがオルガン

それにサックスがメイシオ・パーカーときたもんだ(笑)ファンク・グルーヴ炸裂の小洒落たナンバーでキースのヴォーカルのトーンも少しソプラノ気味(笑)ちょっとスティングみたい♪

他にもワディ・ワクテルジョニー・ジョンソン、お馴染みボビー・キーズetc。。。なんとも泣かせるのが4曲目「ストゥッド・ユー・アップ」に参加しているミック・テイラーだろう

50年代のオールド・ロック・スタイルのナンバーで短いながらもギター・ソロを聴かせてくれる。

それに続く「メイク・ノー・ミステイク」は艶っぽいR&Bでキースも思いっきりシブ〜イヴォーカルを聴かせる。キースとここで絡むフィーメル・ヴォーカリストとして

パティ・ラベルが在籍したブルー・ベルズの元メンバー、ソロ・シンガーとしても活躍するサラ・ダッシュを迎えてアダルティでちょいワルな雰囲気を醸し出すキースの新しい魅力を感じさせるナンバーだ

バーニー・ウォレルのキーボードが最高♪このアルバム中でもお気に入りの1曲だ。






アルバム全体としては実に”キースらしい”出来と言って良いだろうし”ストーンズのキース”を期待した人を決して裏切らない。

もしかしたらストーンズが好きになれない人も惹き付ける魅力のあるアルバムじゃないかな?「ユー・ドント・ムーヴ・ミー」なんて実にキースらしいスカスカしたルーズでブルージーなフィーリングの曲で

ワディ・ワクテルとのギターの絡みが渋くて最高だし、「ハウ・アイ・ウィッシュ」「ホイップ・イット・アップ」みたいないかにもストーンズなアップなナンバーも気持ちよい

カントリー・テイストの味わい深いバラード「ロックド・アウェイ」も素晴らしいし文句ナシに拍手喝采を送れるアルバムだ

この後にもワイノーズでのライヴやアルバムを発表してるけどこのアルバムが一番好きかな?チャーリーが叩いてくれないと弾けないと子供みたいな事を言ってたキースが

スティーヴ・ジョーダンという新しい相棒を見つけたのも微笑ましい♪勿論最高の相棒は誰かさんだという事はキース本人も私達も知ってるわけだけどね

なかなかハラハラさせてくれるカップルだけど。。。(笑)








髑髏の指輪に咥え煙草でニヤっと笑われると、どんな悪さをしても許せてしまう魅力的なギター・マン。彼にはまだまだ楽しませて貰いたいし、また日本に是非来て欲しいですよね!




煙草を吸うのはステージ上だけって本当なのかなぁ?(笑)だとしても許すけど。。。

もう若くないんだから健康の為に吸いすぎには注意しないとね♪







TALK IS CHEAP
/KEITH RICHARDS






01.Big Enough

02.Take It So Hard

03.Struggle

04.I Could Have Stood You Up

05.Make No Mistake

06.You Dont Move Me

07.How I Wish

08.Rock Awhile

09.Whip It Up

10.Locked Away

11.It Means A Lot

                   /1988年発表



*追記---アルバム全曲レビューにしようかな?とも思ったんだけど(素晴らしいアルバムだしね)やっぱりキースはストーンズありきって事でこの書庫に収めました

気が変わったら記事を付け足して80年代ロックの書庫に入れるかもしれないけどね(笑)

開く トラックバック(1)

イメージ 1

最新の画像一覧がちょっと不思議な感じになってますね。。。まぁこれはこれで悪くないですノン・プロブレム!

Are You Ready Rock?

という訳で今日はみんな(?)が大好きなストレイ・キャッツを紹介しましょう♪





パンク世代のロカビリー・リヴァイバルの中でも図抜けたモダンなセンスと技量の持ち主ブライアン・セッツァー率いる3人組

ダイアー・ストレイツの「悲しきサルタン」についての記事の中であのノスタルジックなギター・ロックはロンドンで鳴らされなければ完璧なロケーションとは言えないってな事を書いたけど

ストレイ・キャッツのデビューもやはり本国アメリカでは無くロンドンのパンク・シーンの真っ只中で鳴らされて然るべき音だったと今更ながらに思う

彼らの音楽は昔懐かしいロカビリー、ロックンロールへの愛情と敬意、知識に満ち溢れてはいるもののそこには懐古主義の入り込む余地は無い

昔のロックン・ロールを聴きたければチャック・ベリーを聴けば良いし、本物のエディ・コクランでもジーン・ヴィンセントでも聴けば良い

ロックンロールを知り尽くした男、パブロック界の大物デイヴ・エドモンズの見事なプロデュースとセッツァーのモダンで攻撃的なセンスとスタイルが

ガレージ・パンクのような勢いとパブ・ロック風のすかしたセンスを持ち合わせたシャープなサウンドを生み出した

今現在聴いてもその音は尖ったままで色褪せない。これはメンタルの問題では無く実際のサウンドそのものがまったく古びていないのだ





「涙のラナウェイボーイ」リー・ロッカーのウッド・ベースのスラップとスリム・ジムの湿ったエコーのかかったようなスネアの音は懐かしさより今を持ってなお新鮮に迫ってくる

そしてセッツァーのアーミングを効かせた渋いグレッチのギター・サウンドと、深いエコーの掛った歯切れの良いヴォーカル。。。バンド・サウンドが一群となって”ランナウェイ・ボ〜イ!”の掛け声

エクセレント!!エレガントでパンキッシュな最高のナンバーでアルバムはおっぱじまる。

センス抜群のセッツァーのギター・ソロがまたいい!!ロカビリーでありロックンロールでありブルージーでありかつセッツァー節なのだ。

難しい事をやる訳ではない。音の選択、フレージングの組み合わせが実に粋なのだ!彼がどれだけ山のように音楽を聴き弾いてきたかが判る。

そしてそれを取り込んで表現するセンスに長けた才能抜群のロッキン・ギタリストだ

「悩殺ストッキング」はギミック無しのストレートなロックンロール・ナンバー。セッツァーの文句のつけようの無い完璧なギター・ソロを含めバンドの熱のこもった演奏が爽快なナンバーだ。

続く「ユバンギ・ストンプ」はビートの効いた南部風の泥臭いストンプ・ナンバー。タンゴのようなリズムを弾くリー・ロッカーのベースとギラギラとバック・ビートを刻むギターがいかしてる

50年代のサン・レコードのロカビリー歌手ヴァーレン・スミスのカヴァー曲

ブレイクで入るスクリーミングも格好良い!

そしてこちらはロックン・ロール・クラシック「ジニー・ジニー・ジニー」セッツァーが敬愛するエディ・コクランのナンバーを愛情たっぷりワイルドに唄いあげる




激しくかき鳴らされる哀愁漂うギターのイントロから、エイト・ビートを刻むスピード感溢れるロックン・ロール・ハイ・ナンバー「嵐の中の大使館」

セッツァーのヴォーカル・スタイルやリズム・ギターのカッティングがニューウェイヴ風で格好良い。間奏でさらっと弾かれるギター・ソロは「星条旗よ永遠なれ」のようでもあり「トロイカ」のようでもあるけど。。。

そして大ヒット・ナンバー「ロック・タウンは恋の街」はひたすら楽しいオールディーズなムード・タップリのロカビリー・ナンバー

跳ねるビートにいかしたギター・ソロ、思わず手拍子したくなるような軽快なナンバー。まぁ今はパソコンのキーを軽快に叩いております(笑)

「ランブル・イン・ブライトン」は古典的で激しいギター・リフがクールで格好良いパブ・ロック風のハードなナンバー。セッツァーのギター・カッティング、ソロも攻撃的で最高に格好良いナンバー

お待ちかねの「気取りやキャット(Stray Cat Strut)」お馴染みのギターのイントロ、とコーラスに始まりブルージーにスウイングするスローでジャージーなロカビリー・ナンバーで彼らの代表曲

セッツァーの音楽的趣味の広さがおのずと知れるセンス抜群のポップな曲だ

「クロール・アップ・アンド・ダイ」スリム・ジムのタイトなドラムのオン・ビートが強調されたロックン・ロールでエルヴィスばりにもごもごとクールな唄い出しから一転激しいシャウト唱法への切り替わりが鮮やか!

この辺りのバラエティに富んだ曲群を次々ぶち出してくる辺りがこのバンドの侮れない所です。ちなみに私はこの曲を聴くと”タモリ倶楽部”のオープニングをちょっとだけ思い出してしまいます。。。





「ダブル・トーキン・ベイビー」は全開ロカビリー。フロント・ピック・アップでのクリーンなトーンのギターのバッキングがクールだ

「マイ・ワン・ディザイアー」リッキー・ネルソンのカヴァー曲でR&B風のロカビリーでこういった曲を演奏するとアメリカン・バンドなんだなぁと思わせますね。肩の力がいい感じに抜けてます

「ワイルド・サクソフォン」こちらもスイングするビートに乗せてサキソフォンがビッグバンドジャズ風のリズムを刻むちょっとラテン風味の入った不思議な雰囲気のジャイヴ・ナンバーとでもいうか。。。

サビの部分ではロックンロールに弾ける感じの何とも魅力的なナンバーがアルバムのクロージングだ

タイトル通りのワイルドなブローを効かせたサキソフォン・ソロのオマケ付き♪後の”ブライアン・セッツァー・オーケストラ”を予感させるような魅力的なナンバー。これいいんだよな〜♪






という訳で随分久しぶりにこのアルバムを聴き返した訳だがこれは良い!!!

いやぁ大昔これにはまったものだけどまるで新譜のように新鮮です。正直もうちょっと古臭く感じてしまうと思ってたけど

さすが”カリスマ”ブライアン・セッツァー。センスが違いますなぁ。。。伊達にあの髪型をしてない!

実はこの記事ちょこっとお訪ねしたブログの画像一覧の中にストレイ・キャッツを見つけそこで読ませて頂いた記事を見て”あっこれ記事にしよう!”と当ブログでも記事にさせて頂いた次第

改めて有難うございます。後でまたお礼に伺いますね、お名前の確認も出来てない状態で申し訳ない。。。




最後に一言・・・なにかと邦題に文句をつけがちな私です。このアルバムにもかなり妙チキリンな邦題がちらほらと見受けられますが。。。

「悩殺ストッキング」これは恐れ入りました!素晴らしいセンスです。80年代にこのネーミングは飛んでます。確信犯なら素晴らしいです。






STRAY CATS
/STRAY CATS





01.Runaway Boys

02.Fishnet Stockings

03.Ubangi Stomp

04.Jeannie,Jeannie,Jeannie

05.Storm The Embassy

06.Rock This Town

07.Rumble In Brighton

08.Stray Cat Strut

09.Crawl Up And Die

10.Double Talkin' Baby

11.My One Desire

12.Wild Saxaphone

             /1981年発表

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
ekimaejihen
ekimaejihen
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

音楽

標準グループ

参考書

Yahoo!からのお知らせ

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事