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暑い。。。最果ての北の地にもようやく本格的な夏が訪れたのでしょうか?ムシムシして気持ち悪い。。。台風のせいもあるのかな? こんな時は清涼感溢れるウェスト・コースト系のシンガー・ソング・ライターでも紹介して涼を取りつつ和みたい。。。。とも思いましたが暑さには熱さで。。。 デボラ・ハリーの妖艶でゴージャスなB級感とバンドのチープな猥雑感、うだるような蒸し暑い真夏の夜の情事 匂い立つようないかがわしさを漂わせたニュー・ウェーヴでブギーなエレポップ・ロクンロール「コール・ミー」 80年代的なダンサブルなプロダクションでポップにコーティングされながら底に流れるどぎついアングラなロックの感覚と艶歌な歌メロ、サビメロでの荒っぽい男性メンバーによるコーラス 場末のモーテルの安っぽさ、荒唐無稽なパルプ・フィクション、うさん臭さたっぷりのB級ムービー感が抜群に格好良いブロンディーの代表作 「コール・ミー」 ”私を貴方の色に染めて愛するがままに愛していつでも私を呼んで・・・”ごく単純で原始的な求愛の歌。シンプルがゆえに膨らむ妄想。。。 一度ぐらいは是非お願いした・・・いやいやなんでもありません独り言です、気にしないで下さい(笑) 本能と情念を込めたデボラ・ハリーの上ずったハスキーヴォイスは官能的な夜のネオンサインで趣味悪く彩られた街で愛を求めて唸り求め続ける。。。 そこには愛に餓えた雌の匂いとマネキンのように無機質な情感が同居しながら冷たい舗道にばら撒かれ、そしてミステリアスな視線と濃厚なフェロモンに射抜かれた野郎どもが尻尾を振って駆けつける。。。 もったりしたドラムのイントロに始まるシャッフルのリズムにシャープなギターと無機質なキーボードのコーディネイトがうねりを生み出しダンス・フロアーを紫に染めていく。。。 どこか懐かしいロック・テイストと近未来的なダンス・ビートを60年代的解釈で(笑)80年代的に融合して(笑)あくまでハードに仕上げたポップな傑作だと思う(なんて適当な言い草だろう。苦笑) 映画『アメリカン・ジゴロ』の主題歌として英米でNO1の大ヒットになっている まったくの余談だがこの歌を聴くと五木ひろしの”消え残る街灯り女は待ってる〜♪”って歌を思い出してしまうのは多分私だけだ。。。ヘヘイヘイ〜♪。。。 妖艶なカリスマを振り撒くデビー・ハリーをフロントにディスコ・ビートを取り入れたポップな「ハート・オブ・グラス」の英米でのNO1の大ヒットによって一躍大ブレイク どこかエキゾチックなメロディ・ラインを力の抜けたセクシーヴォイスでデボラが唄うポップでキャッチーな浮遊感漂うナンバー モンローの再来などと言われ一躍時代のセックス・シンボルに祭り上げられたフロント・ウーマン、デビー・ハリーにばかり目が行きがちだが バンドの本質はフィレスやモータウンのガール・グループやレスリー・ゴア、リトル・エヴァなどオールディーズなアメリカン・ポップスの香りを漂わせたグットタイムスロール。 ニュー・ウェーヴ、ニューヨークのアンダーグラウンド・パンクやイギリスのパブ・ロックの影響を受けたモダンなセンスのロック・バンドだ。決してデボラのワンマン・バンドでもバック・バンドでも無い マリリンモンロー的なイメージはマドンナのプロトタイプとも思える。個人的にはモンローよりミシェル・ファイファーに似てると思うけど・・・まぁどうでもいいや(笑) 合わせて後のゴーゴーズやバングルズなどのガールズ・ロックに与えた影響も大きいだろう。初期のよりロック・テイストのオリジナル・アルバムも勿論良いのだが ダンス・ビートを導入した80年代のナンバーとソリッドなロック・ナンバーが違和感なく同居するこのベストこそブロンディーの正に”ベストなアルバム” だってそれにオリジナルアルバムには「コール・ミー」が入ってないのだ。。。 アルバムの2曲目「ドリーミン」は「ハート・オブ・・・」の優雅な舞を蹴散らすような暴れ太鼓が鳴り響く怒涛のロックン・ロール・ナンバーで MR・スプリングスティーンの作曲だ・・・と言っても通用しそうな疾走感と歓喜と勝利に満ちた最高の曲。デボラとバンドのギタリスト、クリス・スタインによるオリジナル 続くのは最近ビールのCMで誰かがカヴァーしてるのを良く耳にするレゲエ・テイストのポップ・ナンバーでこれは実に夏らしい♪ 賑やかで無邪気なホーンと呑気なパーカッション、爽やかなコーラスがひたすら気持ちよい。英米でこれもNO1ヒットを記録してる「夢みるNO1」。オリジナルはジャマイカのパラゴンズというグループだそうだ。 センチメンタルな3連のオールディーズなロッカ・バラード「愛して欲しい」アメリカン・グラフィティーの甘くせつなく懐かしい世界 「サンデー・ガール」はデボラ・ハリーが唄うバディ・ホリー風のオールドテイストながらもモダンでいかしたロックンロール・ナンバー。 ギターにかけられたトレモロ、ハンド・クラップ、緩く流れるハモンド、デボラのキュートなヴォーカルすべてがいい感じ♪ 「ハンギング・オン・ザ・テレフォン」『恋の平行線』のオープニングを飾るニュー・ウェーヴ・スタイルのクールなギター・ロックでとにかく格好良い!ひたすら格好良い! デボラのホットとクールが交錯するヴォーカルもバンドの演奏も文句ナシの仕上がり。本作でも最高のナンバーのひとつ。 「ラプチュアー」ブロンディー同様GBGB'S出身のトーキング・ヘッズを思わせる。ダンサブルなファンク・ナンバーでラップを交えながらデボラが妖艶なヴォーカルを聴かせるアーヴァンなダンスチューン 「どうせ恋だから」泥臭いパブ・ロック風のロック・ナンバー。デボラ・ハリーもやさぐれたドスの効いたヴォーカルを聴かせてくれる。ウィルコ・ジョンソンがギターを弾くと嵌りそうなナンバーだ。 「今が最高」こちらもカントリー・タッチが少し入ったパブ・ロック風味のナンバーでこちらはブリンズレイ・シュワルツ風とでもいったところか。 デボラ・ハリーが多重で録ったと思われる美しいコーラスと全体的にアコースティックに処理したサウンドが爽やかで気持ちよい 続くのが冒頭で紹介した「コール・ミー」だがバラバラなテイストの曲群がまったく違和感なく聴けるのがこのベストの素晴らしい所だろう。 ひとつにはサウンドの変遷、様々な曲をこなす演奏スタイルの違いはあっても、バンドの芯にある表現の核がしっかりしていてぶれない為、バラエティーに富んだスタイルでも統一感があるというのと どの作品もけっこう短い活動期間の間に発表されてる為、基本的なコンセプトが時間の経過で崩れる状態を経験することなくベストにしっくり収まったという面もあるかもしれない それにしてもライナー・ノーツのチャート・ランクなど見ると実に立派。本国アメリカは勿論、イギリスでもかなり強く支持されてたようだ。 「銀河のアトミック」もイギリスでのみチャートのトップに輝いてるディスコ・ポップ。もろダンサブルなディスコ・ビートに古めかしいデュアン・エディ風のギターを乗せたミス・マッチ感が印象的なナンバー 最近フジTVのバラエティー番組のワン・コーナーにこれが使われていて笑ってしまった。初めてこれをそこで聴いた人はそのコーナー用に創った歌だと思ってるかもしれない。。。(^^; アルバムのラスト・トラック「汚れた天使」はヘヴィーでダルなビートにチープでプラスティックなキーボードが跳ねるパンキッシュなT-REXってな雰囲気のロック・ナンバー。 デビュー・アルバム『妖女ブロンディー』収録のナンバーだがこれまたすっぽりラストに収まる。 デビュー時から安定したロックンロール・アベレージとロックIQの高いバンドだ。バンド・リーダーでもあるギターのクリス・スタインの白血病の発症による離脱で短い期間で解散したのが実に残念 CDではここからボーナストラック付きでバディ・ホリー風の「デニスに夢中」、ウェスト・コースト風の「恋のピクチャー」(デボラのヴォーカルもどことなくそれ風だ) 力強く拳を握り締めたアメリカン・ロック「涙のユニオン・シティー」。。。ボーナストラックのどれも質が高く雰囲気を損なうことが無い デボラ・ハリーが美しい女であることはこのバンドのコンセプトの一つとさえ言えるだろう。 彼女の容姿がなければ「コール・ミー」も「ハンギング・オン・ザ・・・」も生まれていなかったかもしれない。 それも重要な化学反応のひとつだ。クリッシー・ハインドはまた別なコンセプトで曲を創る。そこに優劣は無い。 そしてブロンディーとプリテンダーズのフロント・ウーマンが入れ替わればバンド全体のコンセプトは入れ替わることなく全く違う別なものが多分生まれるだろう。。。バンドって面白い。 「ハンギング・オン・ザ・テレフォン」 ちょっとだけデビ夫人に似てる。。。(笑) THE BEST OF BLONDIE /BLONDIE 01.Heart Of Glass 02.Dreaming 03.The Tide Is High 04.In The Fleshu 05.Sunday Girl 06.Hanging On The Telephone 07.Raputure 08.One Way Or Another 09.(I'm Always Touched By Your)Presence,Dear 10.Call Me 11.Atomic 12.Rip Her To Shreds 13.Denis * 14.Picture This * 15.Union City Blue * /1981年発表(*ボーナストラック)
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