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こども王子

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あるところに、子どもしかいない国がありました。

この国で唯一の大人は、国王だけ。

しかし、その国王が死んでしまったので、次に大人になるのは王子の番です。

大臣が言いました。「王子さま。どうか早く大人になってください。そうしないと、この国が滅んでしまいます。」

まだ幼い王子は、困った顔で答えました。「どうすれば大人になれるのか教えておくれ。」

大臣や家来たちは、お互いに顔を見合わせましたが、誰もその方法を知りませんでした。

家来の中で一番年寄り(と言っても少年ですが)の門番が言いました。「西のはずれの森に住む魔女が、ひょっとしたら大人になる方法を知っているかもしれません。」

王子は、早速その助言のとおり、西の森へと向かいました。



森の中に住む魔女は、まだ幼い少女でした。魔女は王子にこう言いました。「大人になりたいんだって? それは無理だね。」

あまりにもしょんぼりとうなだれている王子を見て可哀想になった魔女は、こう付け足しました。「ああ、そういえば。ここより西の果てに、大人だけが住む村がある。そこを通り過ぎると、『大人への階段』という不思議な階段があるから行ってみなさい。」

明るい可能性が見えたので、魔女の「上から目線」の物言いも気にせず、王子は「はいっ!」と目をキラキラさせて出発しました。

「あ〜あ。」魔女はため息をつきました。「あんな純真さで、はたして大人になれるのかねぇ…。」



王子は、大人だけが住む村に着きました。



まず最初に会った大人は、占い師でした。

「すみません、大人になるにはどうすれば良いですか?」

物腰低く王子に、占い師はこう答えました。「東へ行けば良いだろう。ただし焦りは禁物。確実に願いを叶えるなら北へ向かうべし。そのかわり災難にも遭うだろう。」

「えっ。じゃあ、どうすればいいんですか?」と不安になる王子に、占い師は答えました。「安全なのは南の道である。でも中途半端に願いが叶うおそれがある。したがって西へ行くのが最も良い…かもしれないが、ひょっとしたら…」

「結局、どの方角へ行けば良いんですか?」王子は占い師の曖昧な態度に少しムッとしました。

「まあ、落ち着きなさい…」占い師は困った顔で白状しました。「実は…お前さんが子どもだから種明かしをするんじゃが…どんな結果が出ても『当たらなかったじゃないか!』と怒らせないように、どうとでも取れる返事をするんじゃよ。これが『大人の知恵』なのさ。」

「大人になることって、いい加減になることなのかなぁ…」王子は少し複雑な気持ちになりながら、さらに歩き続けました。



次に会った大人は、錬金術師でした。

透明のフラスコに緑色や黄色の液体を入れてかき混ぜています。

「おじさん、何の実験をしてるの?」

王子が興味津々で尋ねると、錬金術師はこう答えました。「ある物質と別の物質を混ぜ合わせて、金を造り出すのさ。それが私の仕事だよ。」

「へぇ〜!」王子は感心して見とれました。「すごいね。それじゃあ、すぐにお金持ちになれるね!」

「いやいや。そうではない。」錬金術師は意外な答えを返しました。「色んな物質を混ぜ合わせて実験を繰り返しているが、まだ一度も成功したことがないのだよ。」

王子は目を丸くしてビックリしました。「えっ…それじゃあ、おじさんはどうして生活していけるの?」

錬金術師は王子に優しく答えました。「大勢の人達が、私に研究資金を注ぎ込んでくれるのさ。もし成功したら大金持ちになれるんだからね。でもね…」と、少し声を低くして、錬金術師は周囲を窺いながら、こっそり秘密を打ち明けました。「実はね…絶対に成功しないようにしてるんだ。だって、成功しちゃったら私のやることがなくなるからね。…これは内緒だよ。」

「うーん…。さようなら。」王子は頭を抱えて再び歩き始めました。

大人になると、どうしてこんなに複雑なことをしなくちゃならないんだろうか。



最後に会った大人は、エンターテイナーでした。

この人は…年齢も性別もよくわかりません。

「おじ…おば…ええっと…」

王子が呼びかけに戸惑っていると、その人は言いました。「おじさんと呼ぼうか、おばさんと呼ぼうか迷ってるんでしょ?ふふふ。じゃあ、おゆさんとでも呼んでちょうだい。」

「はい。おゆさん。」素直すぎる王子の返事に、彼(彼女?)は少しドギマギし、「いや…冗談なのに。まあいいわ。」と気を取り直して、「私のお仕事、わかるかしら?」と王子に挑発するように質問しました。

「わかりません!」リターンスマッシュのような王子の即答に、彼女(彼?)は再びたじろぎましたが、大人の威厳を失わないように「コホン」と咳払いをした後、「仕方ないわね。じゃあ、答えを教えるわ。あたしの仕事はエンターテイナーよ。…って、わかるかしら?」

王子はさらりと答えました。「人を楽しませる仕事。芸人。演芸家。」

思わぬ博識ぶりを披露する王子に、年齢性別不明のエンターテイナーは目を丸くしました。「すごいわね…。あんた、チビのくせに意外とやるじゃん。」

王子は、さきほどからのエンターテイナーさんの横柄な口ぶりが、次第に不愉快になってきました。本当は「僕は王子だぞ。ええい、頭が高い!ひかえよっ!」と怒鳴りたい気持ちで一杯なのですが、いつも大臣達に「他人に偉そうにしてはいけません。威張ってはいけません。」と教えられているため、目の前の大人の横柄さに耐えることにしました。

そのかわりに、王子はエンターテイナー氏に1つだけ疑問をぶつけました。「あなたはテレビの中では愛想が良いし、ニコニコ笑っているのに、どうして今はそんなに無愛想で失礼なんですか?」

こんな質問をしている自分こそ失礼だなと恥じながら、王子はどうしてもこの質問をしたくてたまらなかったのです。

エンターテイナーさんは「ふん」と馬鹿にしたように鼻で嗤いました。「当たり前じゃない。誰がテレビカメラの回っていないところで営業スマイルなんか振りまくのよ。」

「ありがとうございました。さようなら。」王子は、再び歩き始めました。そして、村のはずれまで着き、さらに西を目指しました。



王子は、目の前の1本道をずっとずーっと歩きました。

やがて空にまん丸い月が昇った頃、ようやく王子は道の脇に標識が立っているのを見つけまた。

その標識には、こう書かれていました。「この先、大人への階段があります。」

やった!…と王子は心の中で小躍りしました。森の魔女が言っていた階段がようやく見つかったので、嬉しくてたまりませんでした。

わくわくする気持ちを抑えきれず、王子は喜び勇んで階段へと走りました。

と…。

トトトトトト!

あまりに慌てていたものだから、王子は階段をスッテンコロリン真っ逆さまに転げ落ちてしまいました。



少年は、気がつくと、長い長い階段の下で横になっていました。

「あれっ…ここはどこだろう?」「僕は誰?」「どうしてこんなマントを羽織っているんだろう?」

様々な疑問が頭に浮かびましたが、とりあえず少年は人がいる近くの町まで行きました。

その町で、記憶を失った少年は温かく迎え入れられ、王子だった記憶を取り戻すこともなく、幸せに一生を過ごしました。

もちろん…どうすれば大人になれるのかという疑問も、すっかり忘れたまま。

でも、大人になる方法を探していたことを忘れたおかげで、どうやら無事に(?)大人になれたみたいです。

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う〜〜〜ん。読みいっちゃいました★
エリオットさん。すごいなぁ☆

急いで 早くなんて 王子様。大人にならなくてよかった。

温かく迎えられた あたたかさに包まれた 王子様は
きっと 澄んだハートを、もった
優しい大(きな心の)人(オトナ)になってる*^-^*と いいな♪ポチ

2009/9/6(日) 午前 1:06 姫

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姫さん>
ホントはもっとコンパクトな話にまとめたかったのですが…
ついつい長くなってしまいました。
もっと短く洗練したものに推敲しますね♪

…文字サイズ2は小さくて読みにくいかなぁ〜?

2009/9/6(日) 午後 5:27 エリオット・マーティン

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おお〜〜〜、なんとも...。(失笑)
今の自分を見ているようだったよ、残念、オイラ^^。
いい大人が何言ってんだかねぇ、あ〜なんてこったぁ自分様^^
いつから大人なんだかも分かりませんけど・・・。

2009/9/6(日) 午後 6:05 [ koyuki ]

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koyukiさん>
「大人らしさ」「子供らしさ」「男らしさ」「女らしさ」…○○らしさって一体何なのでしょうね?
などと考えつつビールを呷り、酔っぱらってすっかり忘れたまま眠りの床につくエリオットなのでした(笑)♪

2009/9/6(日) 午後 11:48 エリオット・マーティン

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ほんまに・・・。気にせんとええねんな!
忙しそうやから、 UPは無理なんかなぁ?なんて思っていたけど
考えさせられる大人のお話やったよ!^^
ありがとう♪

2009/9/6(日) 午後 11:52 [ koyuki ]

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koyukiさん>
めるしー僕〜♪
なんちって☆
はい。お言葉に甘えて無理せずUPしまーす!

2009/9/7(月) 午後 10:57 エリオット・マーティン

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あ〜い、待ってますがなぁ〜、勝手にファンになってますがな^^

2009/9/8(火) 午前 0:26 [ koyuki ]

文字小さいとか 読みにくいとか
そういうの感じる間もなく
素敵なお話の世界に 夢中で入っちゃってました('-'*)☆*゜
王子様になったり
見守りながら、一緒に旅する 空の雲みたいなのに、なったような気持ちで。

読んでいる人のこと考えてくれる
広い 優しい目線 ココロの エリオットさんに
もう一回ポチ☆

あ。私も勝手にファンになっちゃってます〜〜( ̄▽ ̄)

2009/9/8(火) 午後 10:04 姫

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koyukiさん>
あ…ありがとう!
さっき帰ってきたので、今日はまだUPしないでおきます(笑)☆
もう原稿は3作品分あるんだけど♪
もう寝ま〜す!Zzzz☆

2009/9/8(火) 午後 10:36 エリオット・マーティン

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姫さん>
わ〜い!ありがとう〜♪
今週末ぐらいには、新作をUPできると思うンだけど☆
…たぶん。

2009/9/8(火) 午後 10:40 エリオット・マーティン

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あっ、やっちまった^^!!!

まだUPしてなかったやんけ^^

2009/9/10(木) 午前 2:43 [ koyuki ]

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こゆきさん>
では…リクエストにお答えして(?)♪
今からUPしま〜す!☆

2009/9/12(土) 午後 11:39 エリオット・マーティン


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