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もはや2007年。
この映画に出てくるような宇宙旅行が、2001年を過ぎてもまだ実現されていないのは少し寂しい気もしますが・・・。
さておき。
哲学的で難解と言われた映画ですが、映像と音楽の世界に浸るだけで十分に感激できますよ♪
特に音楽の使い方。
宇宙の映像にシュトラウスの音楽が、意外にマッチ!
暗く大きな宇宙空間。星々の煌めき。宇宙ステーション。
「青きドナウ」の美しい響きが宇宙空間に満ちて、壮大で神秘的なムードを盛り上げます☆☆☆
思えばキューブリックって、意外な組み合わせが上手いなあ。
たとえば、「ミッキーマウス・マーチ」を聞くたびに僕は、「フルメタル・ジャケット」のラストシーンを思い出します。大国アメリカの無邪気な「One and Only」ぶりを見事に言い当てた選曲だなと感心するのです。(大好きなディズニーランドで遊ぶ時、邪念が入ってしまうのが難点ですが…)
しかし、「時計じかけのオレンジ」のラストシーンで「雨に唄えば」というのは理解に苦しみました(個人的には、ちょっといただけません)。そのかわり、ベートーベンの第九は圧巻でしたけど。
えーと。「2001年〜」に話を戻します。(^^;
モリノスは、人類進化の象徴として登場します(定説)が、モノリス自体が人類の進化を助けるのではなく、単に次のステップへと導く存在なのでしょう。
テーマ音楽の「ツァラトゥストラかく語りき」がニーチェにインスピレーションを得ていることは明らかなので、背景に「超人思想」があるのは確実だと思います。(たぶん誰かが既に論じているでしょうけど。)
すると、最後に主人公(?)が見たのは、人類の次のステップ(超人)となる原光景だったのかもしれません。
カメラは、あくまで主人公の驚愕の表情しか映しませんが、これで正解だと思います。
何故なら、人類が次に到達する場所は、現在の肉眼・認識では「まだ」見えないはずなのですから。(そもそも、そんな世界は映像化不可能でしょうね。)
映画だから、知性だけでなく情緒に訴えるのは当然で、宇宙空間の雰囲気を全身で味わう感動(これは大スクリーンで是非)が楽しめます。
CG技術も何もなかった当時、この映像は「奇跡」だと思います。
たしかに、無重力であることを表現するために万年筆が空中を漂うシーンは、今となっては「しつこい」と感じますが、当時一般人の科学認識を考慮すれば仕方ないことです。このくらいは大目に見ましょう(笑)。
さらに批判的な意見としては、宇宙服内の「スーハー」という呼吸音がしつこくて嫌だと言う人もいます。
これも僕は善意に解釈してるんですけど…。
舞台となる宇宙空間で、映像のほとんどは無機質な宇宙船や空虚な宇宙の闇です。
登場人物はもちろん人間ですが、この「クールな」空間に飲み込まれてしまい、血肉感覚がイマイチ希薄です。
そこで、肉体を護る宇宙服の中での呼吸音だけが、リアルな人間存在として浮かび上がるのです。
宇宙服の防護なしでは生きられない脆弱な人間存在。呼吸の音は最も身近な「生きている」感覚ですから、宇宙空間の映像の中で、とりわけ緊張感が増します。
コンピュータ「ハル」の反逆も、この呼吸音のおかげで不気味さ・怖さを盛り上げていると思うのです。いかがでしょう?
なにげに手抜きの映画評ですみません。約20年前に観たので思い出すのが難しくて・・・。
あ。そういえば続編の「2010年」も映画化されましたね。ロイ・シャイダー主演でしたっけ。これも、あと3年で現実世界が追いつきますよぉ〜(笑)☆
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