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「あの人、まだいるのかな?」。

滋賀県のある地域での仕事を受けるたび、私の脳裏には、
ある一つの思いが横切る。
繰り返す。
「あの人、まだいるのかな?」。

あの人とは誰か? 先にあげた滋賀県のある地域では、我々デモンストレーターや店舗関係者の間では知られた、現役の(!)試食魔。
私とは、デモンストレーターの仕事を始めて以来のお付き合い(?)。

彼は、しかし、先の投稿であげた「ホームレス」でも「下流老人」でも「ビンボーニート」でもない。ちゃんと勤めを持つワーキングマン。しかも、その職種たるや、相応のスキルを要するもの。

そんな彼が、なぜ試食魔になったのか?
ううむ、、、?

ただ、このおっちゃん、試食することにアッケラカンなんだよね。
またもや繰り返しになるけれど、
「ワシは客や。店がタダで提供するものをタダで食べて(つまり試食しても買わないとハナっから決めている)、それで買わんかったとして、何が悪い?」
この発想で動いているんだよね。

こういう試食魔さんには対処のしようがないよなあ。
それに、どこか憎めないし。

写真は、JR能登川駅内の時計台。

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試食魔についての話題を続ける。

その前に。
一般に「試食魔」と呼ばれる人間を、あなたは実際に見たことがあるだろうか?
あるとしたら、それはどんな人だった?

ホームレス風?
下流老人風?
ビンボーニート風?

あなたは、こう答えるのではないか?

「ーん、そんな感じの人もいたけれど、逆に割と金持ちっぽい人もいたなあ、、、こぎれいななりをして、ブランドのバッグを下げていたりして」。

ハイ。その通り!
試食魔はみすぼらしい方ばかりではありません。
ここいら、万引き常習犯と同じ。

それに、上にあげたホームレス風や下流老人風やビンボーニート風の人たちが、仮に見た目通りの状況に置かれていても、全員が全員、試食魔になるわけではない。
と言うことは、やはり、試食魔と呼ばれる人は、大なり小なり、何らかの形で「心を病んでいる」可能性が高いのだと思う。

もっとも、極めて「あっけらかん」とした試食魔もいるよ。
「ワシは客や。客が、店がいかがですかと提供しているものを食べて、それで買わんかったとして、何が悪い?」
とばかりに開き直っているのだ。

このタイプの試食魔を、次回でご紹介しよう。

写真は、京都の八幡で仕事をした帰りに移したもの。

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この仕事を始めて2年ほど経った頃だったか。
大阪府の北部中部方面を中心に、主に大型スーパーやデパートで、貪欲に試食巡りをしている男の存在に気がついた。

男は決まってバイクのヘルメットを乗せた買い物カートを引いており、サングラスをかけている(なので年齢はよくわからない)。

ある時など、菓子パンを担当していた私のデモ場所にあまりに何度もやってくるため、男の姿がこちらに近付いてくるや、故意に菓子パンを盛った皿を試食台の下に隠した。
また、ちゃんこ鍋を担当していた時には、試食台上のトレイに置いていた冷めかけの(!)試食品をわざと差し出した。
ぶっちゃけ、明らかな嫌がらせなのだけれど、まあ、こちらもボランティアで仕事をしているわけではないからね。

もっとも、あちらさんは、こんな仕打ちには慣れているのだろう。
常に試食を求めて、しつこくしつこく店内を徘徊している。
「ん? 彼はいったい、、、?」
男に対する興味がさらに湧いた。

「身なりはみすぼらしくても、ヘルメットを持っているからにはバイクに乗っているのだろう。とすれば、ホームレスではない。なのに、どうして試食巡りを?」

某店のパートさんが教えてくれた。
「あの人、毎日バイクでここいら一帯のスーパーやデパートに出かけては試食をしてまわってんねんて。どうもそれが仕事になっているらしい。一種のココロの病気やな」。

ある年かさのデモンストレーターが、男が試食に現れたついでに、こう尋ねたことがあるそうな。
「あんた、トシ、幾つや?」
「42」
男は食べながらモゾモゾと答える。
「42? まだ若いがな」
彼女は即座に返した。
「そのトシならなんぼでも働ける。こんなこと(試食巡り)せんと、ちゃんと仕事をし!」
彼女の説教に、男は何も語らなかったと言う。

業界内では知る人ぞ知る存在だった男が、ある時期を境にプツリと見えなくなったのは、彼の身上に何かおこったのか?
「死んだんかな?」
数年前、仲間うちでの話の弾みから、ふと男のことが取りざたされた。
「かもなあ、、、。入店禁止処分を受けたとしても、地域の店がいっせいに、ということは出来へんさかいになあ、、、」。

私は、男は亡くなったのだと思う。
プラス、いま振り返るに、やはり何かの精神疾患を患っていたのだろうなあとも思う。

写真は、男がよく出没するしていた大阪府内の大型店近くの公園にいた野良猫。

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今にも倒れそうなガイコツ体型ながらアクティブな食べっぷりをみせる試食魔、黄金バットおばさん。
仲間うちの話によると、かつては祖母と思われる高年の女性と一緒に店内をまわっていたとか。
「いつのまにか、あの人だけになった。おばあさん、亡くなったんかな?」

ううむ、、、。
時の流れは万人に公平。試食魔とて、それは避けて通ることは出来ない。
2年か3年前にも記事に書いたが、別の試食魔、ネ◯◯男(これは私がつけたあだ名ではない。私がこの世界に入った頃からこう呼ばれていた)にも、同じことが言える。

彼が試食品にかぶりつく時、ふと見えてしまった、薄くなった脳天と、反対にめっきり増えた白髪。
「デモンストレーターになって15年。私がトシをとったように、おっさん(ネ◯◯男のこと)もトシをとったんやなあ」
と、しみじみと感じさせられたものだ。

試食魔は、そのほとんどが「常連」であり、ゆえに試食を提供しているデモンストレーターとは、自然と顔なじみになっていく。
彼らに対し、
「全く買う気がないくせに食べるだけ食べてうっとうしいなあ」
と思いつつ、同時に一種の親近感にも似た、ちょっと歪んだ感情を抱くようになる背景は、そこにある。

そう言えば、十数年前、大阪北部から中部のスーパーやデパートにのきなみ出没して試食しまくり、我々の間で悪名を轟かせたサングラスをかけたバイカー、ある時期からプツリと姿を見せなくなったなあ、、、。

「あの人、どうしているんやろ? もう何年も見かけてへんね。前は寝屋川とか茨木で試食していたら、どんな店にも必ず現れたのに」
何年か前、ひょんな流れで、彼が仲間たちの話題にのぼった。
「せやなあ、、、。ウチの記憶では急にバタッとやったな」
「事故にでもあって死んだ?」
「ああ、そうかもな」。

試食魔にも、各各、人生がある。

写真は、日曜日の現場、滋賀県は東近江市の八日市。

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昨日は京都市内の大型店でピクルスそうめんのデモ。
何のことはない。
数種類の野菜で作ったピクルスを素麺にトッピングし、その上から麺つゆをかけるだけ。

とは言え、一定時間は具材を漬け込まないといけないピクルス。出来上がるまでの時間は意外にかかる。
まして、具材の一つに湯通しが必要なものがあるとなると尚更。

こういうデモを担当する時は、正直、はなっから食べるだけのつもりのお客さんには来て欲しくない。

なのに、なのに、なのに、、、お見えになったんだな。
ハイ、以前にブログでも取り上げた、摂食障害を患っている(と想われる)、あの試食魔おばさんですよ。
私、勝手に名付けて
「黄金バットおばさん」。

相変わらず黄金バット並みのガイコツボディ。
ついでに、その食べっぷりも
「ワハハハハ」
の高笑いと共に洞窟から繰り出す黄金バット並みにパワフル。
なぜって、私のデモ場所にも三度も試食にやって来たもの(正確には試食ではなく「食い逃げ」)。
昨日は、カレーライスだのサラダチキンだのパンだの、店舗のそこかしこで試食が展開されていたから、そのすべてを何度もつまんでいたら、普通の消化能力を持つ人はおなかがパンパンになるはず。
それを、あの黄金バットおばさんは、いとも涼しい顔でこなしていたわけだ。

バックヤードに下がると、デモンストレーター仲間たちが黄金バットおばさんの噂話に花を咲かせていた。
「あの痩せ方、普通やないね」
「うん、絶対に摂食障害か何かや」
「でも、店をぐるりと一周しながらその都度その都度試食していたら、けっこうな量になるで。そんなに食べて、どうしてあんなに細いんやろ?」
「やから、摂食障害なんやがな」。

なるほどねえ、、、。

摂食障害の闇は暗くて深い。

写真は、昨日の店舗の最寄りバス停から撮ったもの。

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