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広瀬さんの演奏会で生の音を聴くことが出来てから、早くも1年と6ヶ月ほどが過ぎました。

その間に、縁あってというか頑張ってというか・・・2回演奏会に行くことができました。

そして、この新緑の美しくなった5月の時期に4回目の演奏会に行くことができました。

このたびの演奏会は初めて聴いた 宗次ホールでのコンサート 、ある意味そのとき以上の

感動があったといっても過言ではない、素晴らしいものでありましたので是非紹介したく

レビューを書かせていただきます♪

圧巻のラヴェル、そして圧倒的なピアノ 〜「広瀬悦子 ピアノ・リサイタル」です!


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このたびは、パルテノン多摩にて「多摩を彩る室内楽6景」というシリーズの1回目として、

広瀬さんの演奏会が開かれたということなのですが、私にとっては始めてのパルテノン多摩。

まー東京には何度か行っていますが、こちらでの演奏会を聞くのは初めて。さてさて無事に

辿り着くことができるのか?から始まりましたが、それはイマドキ、ネットとスマホがあれば

十分に準備が可能です。事前に新幹線や電車の時間を確認し(グーグルの機能は最高です♪

駅名、駅名であっというまに最短でいけるプランが3〜4提示されるのですから!)、

予定を練って、お昼時間とか何時の電車だと直通だとか・・・うーむなんて便利な世の中に

なったものだ!!と思って止みませんね(笑)


さて、予断は兎も角として広瀬悦子リサイタルですが、今回はドビュッシーやラヴェルと

いったフランスものが中心という話だったのでちょっと楽しみ。これまではショパンやリスト

というピアノの王道的な曲が多かったので新鮮でもありましたし、個人的にはドビュッシーは

聴いてみたい!!と思っていました。何せ広瀬さんのCDにはドビュッシーは収録された

ものはなかったはずですから・・・。あとは個人的に好きな「ベルガマスク組曲」が楽しみ。


プログラムを確認すると最初はドビュッシーの「夢」で続いて「ベルガマスク組曲」そして

ベートーヴェンのソナタ「月光」・・・ん?ファンタジックな感じが続くな?と思いつつ、

後半を確認するとリスト、更にドビュッシーと続き、そのあとはラヴェルの「夜のガスパール」です。

よくよく見るとサブタイトルに「夜をテーマに」とあるではないですか。なーるほど。

曲名や曲の逸話、音の響き等を考えると確かに雰囲気つながりますね。これはますます楽しみ。

一連の音楽になったときに果たしてどんな効果が現れるものか・・・。


最初はプレトーク、途中から広瀬さんも加わって曲の紹介等、テーマへの思いなどを話して

くれました。やはり単純に音楽を聴くだけではなくてこんなイメージでとかこんな曲の繋がりを、

と説明があると聴くほうも曲に対する興味が沸いてくる度合いが違うというものですね。

しばしのトークの後、本編であるピアノ演奏になるわけですが、このたびの広瀬悦子は果たして

どんな音楽を奏でてくれるのか・・・。


冒頭、ドビュッシーの「夢」この美しく儚いイメージの響きが続く曲への誘っていく音の粒、

流れるようでそして包み込む響き・・・キタ!って思いました。その美しく柔らかいものが

私の心を打ち、すっと涙を誘う演奏でした。

続いての「ベルガマスク組曲」は一番有名だと思われる「月の光」も好きですが、なんと言っても

冒頭の「前奏曲」が大好きなんですよね。あの荘厳な導入部は最高です。というのも、

始めてこの曲を聴いたのはエンパイア・ブラス・クインテットの金管五重奏版だったのですから

私へのイメージは全く違うものから入ってきたということになりますね。しかし原曲のピアノも

素晴らしい曲でした。4楽章からなるこの曲を華やかでかっこよく、また美しく深く心を包み込み、

軽やかなテンポのよい曲として広瀬さんは演奏してくれたと思います。

そして前半のラスト、ベートーヴェンの「月光」ソナタですが、こちらも第一楽章の月の光を

想起させる曲想は本当に素晴らしい響きがしました。しかし圧巻だったのは3楽章でしょうね。

ぐいぐい引き込まれるような熱い演奏だったと思います。

お目当てのドビュッシーよりもベートーヴェンのほうが圧倒的な印象だったのも発見で楽しかったです。


正直、ベートーヴェンの演奏が素晴らしかったので、かなり満足して、今回の広瀬悦子は素晴らしい!

と1人喜んでいた私でありましたが、後半はあまり印象が少ない曲が3曲だったので特段の期待も

ないままで臨むことになってしまいました(笑)一番有名なのがラヴェルの「夜のガスパール」かな?

と思っていますが、タイトルが頭に入っている割には、私の中で曲は出てこなくて・・・聴くと

分るんだろうけど、いつもこうなるよね「夜のガスパール」みたいな、感じでした。

リストとドビュッシーの2曲については、曲集の中からの1曲ずつだったので尚更タイトルだけでは

印象はなく・・・という感じでしたね。しかし、本当に凄いのはこれからだったのです!!!


まず、リストの超絶技巧練習曲第11曲の「夕べの調べ」、そして続くはドビュッシーの前奏曲集第1巻

第4曲「音と香りは夕暮れの大気に漂う」でした。この2曲は詩「夕べの調べ」に関連していると

言われている曲だそうで(確証はないと広瀬さんが説明を補足)、どちらも共通項があるようにも

思いました。いずれにしても、演奏は圧倒的な印象で、前半の満足度を更に上回るものがあり、

ますます広瀬悦子のピアノ、その奥底にあるものを垣間見たというかこれこそ本当に素晴らしい!!

という感じで2曲とも小品でありながらも圧倒的な雰囲気を持っていました。

いずれも優しさと力強さ織り交ぜた感じが窺える曲想で、曲の長さも全く違うのですが、私の中では

何かどこかで似たものを感じましたね。不思議です。


さて、ココまできたら私の胸のうちはドキドキ感でいっぱいですね。素晴らしい演奏に触れると、

本当に嬉しいという気持ちでいっぱいになるなぁと思いつつ・・・最後の曲、ラヴェルの

「夜のガスパール」へ・・・。この曲は「オンディーヌ(水の精)」「絞首台」「スカルボ(小悪魔)」

の3曲からなるもので、凄い技術を必要とする難曲だと思いました。アルゲリッチの演奏でも有名ですね。

と言いながらCDは持っていなかったみたいでした(爆)

前置きが長くなりましたが「夜のガスパール」本日のベスト・オブ・ベスト!!!その超絶技巧的な

演奏に一瞬たりとも目も耳も放せない、そんな感じでした。全体で音の塊というか曲が襲い掛かって

くるかのような圧倒的な演奏で、最後曲が終わった瞬間も一瞬放心状態みたいな感じで思わず拍手を

する手が止まってしまったというか、周りの拍手に後押しされるように拍手をしたという感じでした。


それにしても「夜のガスパール」という曲は恐ろしい曲ですね。ラヴェルが恐ろしいのか?(笑)

いずれにしても広瀬さんの演奏だからこそ、この曲の持つ「凄み」みたいなものまで正確に聴衆に

伝わったのではないか?と思っています。適当にYoutubeとかで聴いてもココまでのかんどうは

まずないと思います。それこそライブであるからこその圧巻の演奏という言い方がピッタリでは

なかったかと思います。


更に、アンコールでも嬉しいサプライズが。

なんと、アンコールの1曲目がボルコムの「蛇のキス」という曲でラグタイムを使った小品。

本来は2台ピアノのようですが、広瀬さんはソロ・ピアノとして演奏してくれました。

これがなんと!という意味は、まずクラシックのピアニストがこういうジャジィな曲を

取り上げてくれたこと、それともう1つ、それだけではなくて素晴らしいラグタイムになって

いたということなのですよね!!素晴らしいノリの良さと演奏に脱帽でした。

途中でピアノの本体を叩いたり、舌で音を鳴らしたりと、面白い演奏趣向もあり非常に楽しい

曲でした。これまた大満足で、なんと素晴らしい演奏会だと!!感動もピークになってきました。

そして最後、2回目のアンコールではリストの「ラ・カンパネラ」を演奏してくれて、

メジャータイトルで、多くのファンをも魅了した素晴らしい広瀬さんの演奏会は終了しました。

実は、アンコールの2曲はそれまでの感動とも相まって、私は涙を流しながら聴いていました。

本当に素晴らしい演奏だったし、驚きもたくさんあったし、最後こう来たか!!って思うと、

胸の中に熱いものが込み上げてきて、感動の波に飲み込まれてしまったという感じだったの

だと思います。しかし、素晴らしいを何度連発しても足りないくらいに素晴らしい演奏会でした。


皆さんも、是非PCやCDだけではなく生の演奏に触れる機会があったらチャレンジしてみて

ください。本当に素晴らしい出会いがあるかもしれません。これだから私も演奏会に行くことを

止められないのだと思います。

この何とも言えない圧倒的な感動を多くの人に分けてあげたいと思うのです。


――――♪――――――♪――――――♪――――――♪――――――♪――――――♪―――――

広瀬悦子 ピアノ・リサイタル 〜音の世界の光と影 夜をテーマに〜

第1部 
 1 ドビュッシー:夢
 2 ドビュッシー:ベルガマスク組曲
   第1曲 前奏曲、第2曲 メヌエット、第3曲 月の光、第4曲 パスピエ
 3 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調
   第1楽章、第2楽章、第3楽章

第2部
 4 リスト:超絶技巧練習曲 第11曲 夕べの調べ
 5 ドビュッシー:前奏曲集第1巻 音と香りは夕暮れの大気に漂う
 6 ラヴェル:夜のガスパール
   第1曲 オンディーヌ(水の精)、第2曲 絞首台、第3曲 スカルボ(小悪魔)

アンコール
 7 ボルコム:蛇のキス(「エデンの園」より)
 8 リスト:パガニーニによる超絶技巧練習曲集 第3番 ラ・カンパネラ

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