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先日のアキノギンリョウソウのつぼみがそろそろ咲いたかな?と出かけてみました。

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う〜ん、まだちょっと早かったかな?手鏡を使って花の中を見てみましょう。

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柱頭は青みがかった肌色、いやほとんど灰色、葯は淡いオレンジ色。
あれ?アキノギンリョウソウの柱頭は青くないのではなかったっけ?

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イノシシになぎ倒されていたものもあったので、拾って分解してみました。
ギンリョウソウと比べると明らかな花柱があり、子房には縦筋が入っています。
やはりアキノギンリョウソウですね。これから色が変化するのかもしれません。
また行ければいいのですが、そろそろ富津岬が始まりますので・・・。

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あたりはベニタケ属のキノコがたくさんありました。アキノギンリョウソウはベニタケから栄養をもらっている菌従属栄養植物です。

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そしてベニタケ属のきのこは森の木々と共生している外生菌根菌。
え?なにそれ?と思ったアナタ、この辺りを詳しく知りたいでしょう?

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そんな方はぜひ千葉県立中央博物館のきのこの企画展・きのこワンダーランドへ!昨日から第二期としてリニューアルされた展示が始まっています。子供向けだった前回の第1期と比べるとぐっと大人っぽく、シックで洗練された雰囲気です。

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数日前まで世界最古のきのこ化石だったとか・・・。貴重な展示を見ながら、きのこの歴史から始まり、その生態、人とのかかわりについても楽しく学べます。

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今日は日曜日とあって、お子さん連れの方も多かったです。参加型のイベントやクイズなどもあって子供も楽しめるように工夫されていました。
大人に人気だったのは毒キノコのコーナー。毒キノコってやっぱり興味深いですよね!

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私が気になったのは博物館所有の稀覯本のコーナー。18世紀のフランスなどの美しい図版がこんなに!このいくつかは当時の貴族たちの書斎を飾っていたのかも?

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緋毛氈の上にお雛様のように展示されています。1冊300万円のもあるという噂。
(ガラスに周りが反射してしまい、見苦しくてすみません)

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発行されたのは1780年。マリー・アントワネットの首飾り事件が1785年ですよね。
フランス革命がその4年後。ああ、『ベルばら』の世界〜♪

そして南方熊楠さまのコーナー。なんと自筆のスケッチ(本物)が!
この図は南方熊楠菌類図譜によれば《未同定のきのこ》となっていますが、どうやらムキタケのようです。

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上のほうに1928年11月5日とあります。南方熊楠記念館のHPにこの頃のことが書いてありました。熊楠さまは数えの62歳、日高郡の妹尾(いもお)国有林が伐採されることになり、その前にと翌年の1月まで80日間の山籠もり。過労と寒気で激しい腰部のリウマチの痛みと戦いながら図譜を仕上げた、と。

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この几帳面な文字を生で見ているとやはりそのエネルギーと言いますか、冬山の営林署宿舎の隙間風に震えながら、眉間にしわ寄せ一字一字書いている姿が浮かんできて、胸に迫るものがありました。

これを見れただけでも行ってよかった〜と思いましたヨ。他にもここには紹介しきれないほどいろいろなものがあって、ずっと見ていたいと思いました。

きのこワンダーランドは1期が完璧だっただけに、もう出尽くしたかと思ったのですが、2期も雰囲気が全然違って良かったです。お近くの方はぜひお出かけくださいね♪


妹尾の山を下りて来た時に、死んだカニが甲羅だけ残っているのを見て、熊楠さまが詠んだ句があります。今は妹尾国有林の入り口に石碑として残っているそうです。

妹尾即事

われ九歳の程より菌学に志さし
内外諸方を歴遊して息まず 

今六拾三に及んで此地に来り 
寒苦を忍び研究す
これが何の役に立つ事か自らも知らず

 苔の下に
  埋もれぬ
  ものや
   蟹乃甲

     熊楠







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