|
■レゲトン課長劇的に帰還Part2
それは経理担当の女性社員のものだった。彼女の頭にはすべての請求書が、データと顔写真と共にインプットされている。覚えていても不思議ではなかった。いや、というか逆に3年間ずっと苦しめられてきたのだ。忘れられないと言った方が正しい。
「3年間一体何をされていたんですか?プエルトリコから訳の分からない請求書が送られてきて困っているんですよ。大体交通費精算とかどれだけ溜まってると思っているんですか!」
叫びに近い。
「必要経費、必要経費。セニョリータ、そんな請求書のことで悩むとストレスが溜まるぜ。そんなちっちぇーことなんか俺が忘れさせてやるからさ。だからこうして帰ってきて一山儲けさせてやろうっていうんじゃねえか」
経理担当の女性社員がへなへなと崩れ落ちる。彼女のこの夏の業務は完璧に停止するだろう。
でも・・・
間違いない、彼が帰ってきたんだ、伝説のN課長だ!
「おら、8月のリリース予定を見せてみろ、ああん?!あるじゃないか、いいタマが!トニー・タッチ、こいつはいい、いいねえ・・・あのレゲトン番長だろ。お、最高のコンピレーション、『レゲトン王国:チョーズン・フュー』もあるじゃねえか」
「・・・・・」、一同無言。
「タリアもレゲトンだろう、今作は、そうだろうそうだろう・・・ラジオ・エディットもあるんだろうな?PVは?で、担当は誰だ?」
「私・・・、です」
か細い声でおずおずと手を挙げる女性ディレクターH。N課長の前では飛んでいきそうなほど小さな薄ぺらい存在にしか見えなかった。
「そうか、まだ若いなセニョリータ。まあいいだろう、これも経験だ。今日からお前は俺のセクレタリーだ!」
「ええ!??」
いきなりセクレタリーに指名されたのがショックだったわけではない。あまりの話の展開についていけなかったのだ。
「N課長直々のご指名だ。光栄じゃないか」
洋楽プレジデントの声だ。そう言われればうなずくしかない。
「じゃあ後は任せたからね」
そう言ってプレジデントは会議室を後にした。
つづく・・・
トニー・タッチも『レゲトン王国:チョーズン・フュー』もNOW ON SALE!
レゲトン大特集ページはこちらをチェック!
http://www.toshiba-emi.co.jp/intl/import/
|