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高村薫著『太陽を曳く馬』読了しました。難解だ難解だと言われる『晴子情歌』以降の三部作の最終作をフライングして読んでしまいました。これだけ合田雄一郎警部が出ていると仄聞したのでね。仏教論もテンコ盛りだと聞いてましたし。
昨年、発売直後に購入してツン読していたのですが、出会うべくしてこのタイミングで読み始めたな、自分の無意識が心の準備ができるのを待っていたのだな。と感じました。結論から言うと面白かった。
常々高村薫は、登場人物達の心の中に次々と浮かんでは消える泡のような思考を微少な細部まで構築して描写する作風ですが、それがもう本作は秒単位でさえなくてナノセカンド単位なんですわ。そんな風に絵画を前にした人間の視神経の理解の過程まで描き尽くそうとする前半はちょっと冗長に感じましたが、
後半の仏僧達がオウム真理教について議論している場面を合田に回想している場面は食らいつくようにして読みました。まるで仏教哲学の宝石箱に首を突っ込んだかのような、目も眩むような煌めき。
さあ、ではそれを自分が理解したかと言えば全く心許ないのですが、常々仏教に対して抱いていた言葉にできない疑問を、メガネをかけさせられてはっきりと見せつけられたような切り込み方と、それに対する果たして専門家でもここまで広汎な仏教の思想を語れるだろうかと思わせる弁舌を、現代の宗教のあり方を含め元オウム真理教の僧侶について議論する禅家たちの口から語らせているのです。どんだけアタマいいんだこの人、感嘆するばかりです。
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理解腐脳〜
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『レディ・ジョーカー』を読み終わってもまだ興奮冷めやらず、その勢いを借りて去年の発売後すぐに買ったのにつん読になってしまっていた『太陽を曳く馬』を読み始めました。
ちょうど、仏教への興味がわさわさしている時期だったこともあり、前回中途挫折した小難しい宗教論にも投げ出さずに読めています。
しかし、常々高村薫女史の文章を読む度、うっすらと感じていた「なんか離人症ぽい」印象がすごく強くなっていて、合田しゃんのぼんやりっぷりがなんだかヤバげになってしまってます。(ネタバレになっちゃうので読む人は反転してくだされ)→レディ・ジョーカーの最後でくっついたとおぼしき合田と加納があれから6年を経て、別れて3年になっちゃってるんですよね・・・・・・!!←なんでっ?どうしてえ〜ぇぇぇっっっ?!加納も合田もお互いに未練ありまくりっぽいのに別れていて、加納が合田のことを嫌いになるってことはたぶん無いと思うので、恋愛モードにスイッチ入んなくてぐーるぐるする合田の手を加納が離してあげたってカンジなのでしょうか。
離人症のことを知っているわけではなくて仄聞するのみなんですが「レディ・ジョ」までの合田の脳にインプットされる経験や情報と涌き起こる自分の感情がうまく繋がらず、日々の生活に現実感を無くしている感じ。隣で親友が自分に対する片思いをだだ漏れさせているのにも気づけずに、その親友を待ちわびる自分の気持ちにもフタをして、で、挙げ句の果てに犯人と心中ですから・・・!オソロしく高い脳スペックでなにやっとるんじゃ、この男。
合田しゃんに欠けている物、それはトーマがユーリにあげようとしたもの、なくしてしまった翼。それは人生を駆け出す翼、自分を肯定する心と人を愛する強さでしょう。思えば『はみだしっこ』ならグレアム、『トーマの心臓』ならユーリが好きでした(今は違うキャラの方が好きになってきた)合田しゃんに惹かれちゃうのはしょうがないねぇ〜。加納とくっついて失った翼を手に入れているのかと思ったのに。
それにしても、いつもいつも控えめに、最低限の描写しかファンに漏らしてくださらないミステリーの女王さまなんですが、女王さまの精緻な大脳皮質には、加納とくっついて、3年後に別れるまでのストーリーができておられるのですね。読ませて〜〜。J×NEあたりに、別ペンネームでいいから、刑事の小生と元判事の元義兄でいいからなんか書いてくださらんものか。切に希望いたしまする。
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大好きなんだけど、羽海野さん。
キャラクターが、見た目良くて、才能あって、がんばっている人ばっかりなので、読んでて辛い時もある。
そんな中で、最近お気に入りのキャラクターは幸田香子なのでした。
早く、零くんが背もカノジョより大きくなって、心のしなやかさも身につけて、泣きながら怒って暴れる彼女を抱きしめてあげられるようになるといいのに、と思うんだけど、いかんせん後藤カッコ良すぎ(笑)零くんなかなか太刀打ちできそうにありませんね。
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だ!だ!だ!大ショック!!佐藤史生先生逝去!!
えみりんは佐藤史生先生の20年来の大ファンで、今年初頭の石の森章太郎記念館での個展も日帰りで見て来たばかりでした。その時記念館の方に入院中と聞いて、心配していたのですが、不吉な噂が最悪の結果になってしまいました。 初めて読んだのは高校生の時。友達から借りた『夢みる惑星』でした。ちょうどその頃プチフラワーを購読していて載っていた『ワンゼロ』にリアルタイムにはまりました。
今の少女まんが家さんに比べると、決して絵の巧い方ではなかったと思いますが、それでも画面は計算され抑えられた美しさで、キャラクター達は研ぎ澄まされた侵しがたい気品を備えていたように思います。 科白がまた文語的でカッコ良く、権威あるキャラクター達が語ると、思わずははぁと叩頭してしまいそうな厳かさ。
佐藤史生の真骨頂は、よく錬られた密度が濃くて深いネーム(コマ割りを含む科白廻し)にあったように思うのですが、夢みる惑星の冒頭のモデスコ王が登場して世界設定や作中の地理、キャラクター紹介までしてしまうくだりなどお手本にしたい鮮やかさですし、『ワンゼロ』の鬼神の衆の生まれ変わりのアシュバ達が過去世を思い出すくだりは、何度読んでも肌が粟立つような怪しさでした。 広汎な知識に裏打ちされた慧眼は1980年代に描かれた近未来SFと言うよりは今日のネット社会を予見していて、今読むとリアルタイムのサイエンスファンタジーのようで驚かされます。 多くの後続の作家さんたちに影響を与えて来ましたが(『12国記』と『獣の奏者』は絶対佐藤史生の影響下にあるとえみぃチカは勝手に思っているのですが)近年は作品を発表されず、寂しく思っておりました。 とにかく、残念で残念でならないのですが、ご冥福をお祈りいたしております。合掌(;人;) |

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行って来ました。宮城県登米市石の森章太郎ふるさと記念館!! |

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