環境問題補完計画

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武田邦彦氏のブログの怪しげな所をまた見つけちゃいました。
今回は、間違った教育小学生をウソで脅すという項目です。

彼は、IPCCの報告書(実際には政策者向け日本語要約)を根拠に以下のように述べています
まず「南極の氷が融けて海水面があがる」と小学生に教えるには、根拠がいるが、国連のIPCCの第四次報告は、下に気象庁の訳を示したが、これまでの南極の氷の量は変わっていないこと、これから温暖化が進むと氷が増えるとしている。 

さて、その根拠として引用されているIPCCの文章は以下の通り、
南極の海氷面積には、引き続き年々変動と局地的な変化は見られるものの、統計学的に有
意な平均的傾向は見られない。これはこの地域全体で平均すると昇温が認められないこと
と整合している。{3.2、4.4}
(以上、12ページより)
現在の全球モデルを用いた研究によれば、南極の氷床は十分に低温で、広範囲にわたる表
面の融解は起こらず、むしろ降雪が増加するためその質量は増加すると予測される。 しか
(以上、23ページより)

でもなんだかオカシイゾ……
しか
で途切れる、奇妙な引用の仕方をしていますね。

ちょっとそのIPCCの日本語要約の当該段落の全文を見てみますと、
現在の全球モデルを用いた研究によれば、南極の氷床は十分に低温で、広範囲にわたる表
面の融解は起こらず、むしろ降雪が増加するためその質量は増加すると予測される。 しか
しながら、力学的な氷の流出が氷の質量収支において支配的であるならば、氷床質量が純
減する可能性がある。{10.7}

なぜか彼の引用からは、
しながら、力学的な氷の流出が氷の質量収支において支配的であるならば、氷床質量が純
減する可能性がある。
という表現が抜かれています。

これはかなりなご都合引用でしょう。
教育ではゼッタイにあってはいけないことだ。
という彼の言葉を借りれば、
研究者としてはゼッタイにやってはいけないことだ。
研究者の肩書きを背負ってのこの引用は酷すぎます。

<補足:そもそも論>
 そもそも論になるのであえて書きませんでしたが、根本的な問題として、どこかの学校で「南極の氷が溶けて、島が水没するという温暖化の影響」とするがマズイのであれば、どう言うべきか?という提言が、氏の日記にあってもよいのではないか、と思えますね。

 その学校の教育が不勉強に基づいてマズイのは確かです。しかし、それを注意する(?)立場の武田氏にしろ、(不確実な)「南極」と(これま不確実な)「変動の大きい島」の話を取り上げるだけであって、じゃあ、全球規模で見たときに、どう見るべきか、とは書いていないのですよね。
そのような全球規模の話を簡単にまとめれば→コチラ


R30で引用していたIPCCの英文要約 2008.7.15追記
「R30」の番組で、武田氏は、英文要約から、その当該箇所を同じように抜き出していました。
むしろ降雪が増加するため
その質量は増加すると予測される。
実際の、IPCC要約でのその節の全文を引用しておきます
Current global model studies project that the Antarctic
Ice Sheet will remain too cold for widespread surface
melting and is expected to gain in mass due to increased
snowfall. However, net loss of ice mass could occur if
dynamical ice discharge dominates the ice sheet mass
balance. {10.7}

補足:南極の氷収支 2008.7.15追記
実際問題として、南極の氷について触れた私の記事にもあるように、南極の氷収支には、力学的流出が大きなカギを握るようです。

修正録

2008.7.15 IPCC AR4 SPM(E)資料の追加と文章のスリム化
2008.3.17 初稿

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IPCCは表現について信頼度を定義しているのです
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc_tar/spm/voc.htm
可能性が少ない事でも、政府間パネルですから政治的に掲載しなければならない事もある。そういう場合の為にココは無視してもよいよとうサインを決めているわけですね。

その省略された文章は、ノーベル賞仲間のゴアの「氷が崩れて流れ出して大洪水だ〜」説を一応載せたという事でしょう。

自説を掲載さえしてさえ貰えば「可能性がある」という表現でも、立場は守られるというわけです。

そういう「可能性がある」表現の付いた部分までなぜ引用すべきなのですか?

2008/3/17(月) 午前 8:35 [ mugprovende* ] 返信する

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>IPCCは表現について信頼度を定義しているのです
やっぱりそう来ると思った。
その「信頼性」については、すでに私も別項目で触れています。

>その省略された文章は、ノーベル賞仲間のゴア
ん?その根拠は?それ以外の研究成果によるのでは?

>引用すべきなのですか?
するべきですよね。そこで切ることで「確定した」かのような印象を与えてしまうでしょう。南極の氷床については、その節に限らず、影響評価が十分でない状態であるのに、「(温暖化で南極の氷は増える) 」と性急に結論づけるような氏の表現はいかがなものでしょうね?それこそ、氏が批判している千葉の教育者と変わらないでしょう。

2008/3/17(月) 午後 1:10 [ 綾波シンジ ] 返信する

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(続き)
現状の巷説に対して、疑義を唱えるのであれば、厳密な対応が必要だと思うのですよね。
「ゴアを含めた政治的・・・・」だとか、「だれかが甘い汁を吸っている(それを言い出したら氏自身も温暖化論議で甘い汁を吸っているわけですしね)」なんかでぼやかすのではなくて。

2008/3/17(月) 午後 1:23 [ 綾波シンジ ] 返信する

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[力学的な氷の流出] とはようするに、分厚い氷がパリンと割れて、流れ出すという事ですよね?
これはゴアくらいしか言っていないと思いますよ。
他に、誰かがこんな事を言っていますか?
だいたい、バリンと割れるのが気温に関係して起きるわけですか?

時々、温暖化ガスの影響は極地の方が気温が上がると思ってる人がいるし、北極海の氷が溶けてるのはそのせいだという人がいるけど、あなたもその類の人ですか? そうじゃないのでしょ?

なら、赤道で4℃くらい温暖化しても、極地では2℃程度
これで力学的云々はおかしいとわかるでしょ?

そりゃまあ気温が上がると湿った空気が極地で凍って氷が分厚くなるという予想をしてるなら別ですが、それなら海水面は下がる事を予想するわけですよね?

2008/3/17(月) 午後 6:45 [ mugprovende* ] 返信する

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なんというか、そもそも、「引用すべきなのですか?」というあなたの質問に対して、私は理由を挙げて「引用すべきでしょう」と回答しているのですが、それについてはいかがお考えですか?
繰り返しになりますが、IPCCの報告書のその1節では「不確実である」といっているのですよね?「氷の量が増えるとも予測しうるし、逆に減るかもしれない」と。それを、前半部だけを抜き出すのは不適切ではないか、と私は当初の記事でも、あなたへの回答でも申し上げているのです。

なんだか、別冊宝島の例の本だとかからの話をも引き合いに出してきているようですが、有象無象の話を切り出すと収拾がつかなくなりますよ。論議を拡散させてどうするのです?

2008/3/17(月) 午後 7:32 [ 綾波シンジ ] 返信する

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反論を期待してるのですか?

既に書いたように「しながら〜可能性がある」の部分は、日本のお役人も良く使う言葉で、前半で結論は出てるけど、政治的に入れなければならなかった事を書いているのであって、引用する必要は無いという趣旨です。また彼(武田教授)の書きたい内容にとっても雑音ですから削除したのでしょうね。

逆に、もし、「しながら〜可能性がある」の部分まで引用していれば、この部分が政治的に追加された行である事を解説しなければならなくなります。 そうするとエッセイとしては切れが悪くなるでしょうね。

一般人に読みやすい文章を書くには、仕方ない部分でしょう。

よく専門家が書く文章はいつものクセか、エッセイでもこういう細かい事を追いかけてしまいまいガチ、彼はそういう思い切りが上手いと思いますよ

2008/3/17(月) 午後 8:07 [ mugprovende* ] 返信する

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>引用する必要は無いという

強弁過ぎます。ていうか、何か言うと、「政治・利権」を持ち出すのはやめませんか?

>そうするとエッセイとしては切れが悪くなるでしょうね。

! 彼の文章はエッセイだというのですね。
つまり、科学的信頼性を保証しない文章である、と。
だからこそ、全球規模の変動には触れていない(触れられない)、と。

「わかりやすくする」というのは、「適当に丸めて」良いものではありませんよ。それが、科学的論述の必要性のないエッセイなら、そもそも必要ないですね。反面、信頼する論拠もないということですか。

2008/3/17(月) 午後 8:41 [ 綾波シンジ ] 返信する

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(補足)
IPCCのレビュー(AR4)英語原文を見る限り、無理矢理とってつけたワケでなく、定量論議をする際にいたって通常のレビュー論文ですよ。
その章を、あえて、端的に言いますと、「南極の氷収支はまだワカンネ」ということ。決して一方的に「増えている」とは書いてません(し、定量論議上、そうやって断定して良いものでもない)。
ましてや、「ゴアしかいっていない」ワケではありません。

それを、エッセイなんて言う身も蓋もないものならともかく、「科学」を語る際には「増えた・そのまま・減った」と何かに決めつけて良いものでもないでしょう。

そもそも、「政治だ利権だ」と言い出すとキリがないですね。じゃあ、そういう人は、氷床量が増えているという、その人にとっての「事実」をどうやって確かめているんでしょう?

2008/3/17(月) 午後 9:17 [ 綾波シンジ ] 返信する

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彼のWebの文章やペーパーバックは、正確性よりも判り易さに主眼を置いた、よく書けているエッセイだと思いますよ。

氷床量が増えているかどうかは、観測結果は周辺では減少し、中央部では厚みが増えているようで体積では増加と言われています。 グリーンランドも中央部では分厚くなっているようですが、こちらはトータルでは若干減少かと言われています。 が、毎年の変化が大きいので傾向を即座に判断は出来ないでしょう。

理屈の上では、南極のように分厚く、大量の氷があり、融解より昇華が支配的な場合は、氷が昇華する為に奪われる潜熱が非常に大きく、零下何10度という状態が保たれ、多少の気温上昇では溶ける事はなく、逆に供給される水蒸気で成長するのが当然です。だからこそ[力学的な氷の流出] というのを持ち出してるわけです。

[力学的な氷の流出] で巨大な津波が起こり、それがゴアの例の映画の洪水の映像につながるというわけですね?

2008/3/17(月) 午後 10:07 [ mugprovende* ] 返信する

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かれの記事がエッセイである、つまり、信頼性を主眼においているものでない、ということは、私の意見と一致してますね。言うなれば、自分のこの記事の本来の目的とも一致しています。
ただ、「解りやすけりゃウソでもいい」わけではないでしょう。

>氷床量…南極、体積では増加と言われています。グリーンランド、若干減少。傾向を即座に判断は出来ないでしょう。

ですので、それを断言出来ますか?と言っているのです。貴方も「即座に判断出来ない」と言っておられるように、「判断できた」ように書いてはいけないでしょ、と言うことです。

>[力学的な氷の流出] で巨大な津波

???? いつ私がそんな極論や映画めいたことを言いましたか?
あなたは、極論だとか、政治陰謀論に依拠しすぎですよ。
あなたにとっちゃ、あなたの論議の相手が「極論」を述べる人の方が扱いやすくて、そんな意味不明な誘導をしているのでしょうが、そんな不勉強な手合いと同列にされても困ります。
世の中の学問は、その辺の巷説本だとか、ネット、マスコミからの極論情報だけで出来ているのでは無いのですよ。

2008/3/17(月) 午後 10:32 [ 綾波シンジ ] 返信する

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私はワザとグリーンランドについてを追加しました。
追加することで議論が曖昧になり、あなたが誤読するだろうと思ったからです。
案の定ですね。

南極については、温暖化で氷床増加と断言していいと思っていますよ。

可能性があるという[力学的な氷の流出]はどれだけの可能性があるのですか? 追加すべき価値がると思えるのですか?
追加することで氷床が増加するかどうか判らないと誤読する人も増えるでしょう?

まさか[力学的な氷の流出] の可能性があると思ってる人がそんなに沢山いるとは思えません。

2008/3/17(月) 午後 10:44 [ mugprovende* ] 返信する

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もう一度繰り返しますが、このブログでは、政治的利権のウラ話だとかのヨタ話を元にした、低レベルな「温暖化論議」をしているわけではありません。
そうではなく、極論に走る傾向を戒めて、学術研究に基づいたり、定量的実例を考えてみたり、と、なるべく定量的指向で話を展開して行こうと思っています。

[力学的な氷の流出] という表現から「巨大な津波」を相手が想起しているんじゃないか、という、あまりにも極端で貧弱な発想レベルではなくて、せめてもうちょっとレベルの高い話をしましょうよ。

2008/3/17(月) 午後 10:46 [ 綾波シンジ ] 返信する

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「案の定」ですかそうですか(笑)
査読だと、文意不明(修飾関係不明)として返すような文章を、「引っかけだよ、案の定ひっかかった」とはね。こちらとしては、わかりにくい修飾関係で、だいぶと意を汲んでやったつもりだけど。なんというか、低レベルですね。

>南極については、温暖化で氷床増加と断言していいと思っていますよ。
その判断根拠は?

そして、もう一方の論の方を読みとろうとすると「誤読」と決めつけてしまうのは、単純すぎでしょう。言葉遊びではないのですよ。

私が提示したIPCC_AR4の要約の文書構成は、
「AよりBである。しかし、CよりDということもある。」
貴方が一生懸命造った「トラップ」は、
「AはBである。CはDである。が、確証はない。」でしょ?
全然文章の論理構成が違いますしね。

2008/3/17(月) 午後 11:11 [ 綾波シンジ ] 返信する

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それと、低レベルな話はこれで終わりにしましょう。
コチラが文意を汲んであげたことを「罠にかかった」と欣喜雀躍する相手さんを、いちいち相手していられません。

氏が、引用しなかった後半部分を「意味なき物としてなき物」にしたい貴方の気持ちは解りますが、ムリがありすぎです。

2008/3/17(月) 午後 11:41 [ 綾波シンジ ] 返信する

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そうですね。では[力学的な氷の流出] にお話を絞りましょう。
一般の人に説明する文章で[力学的な氷の流出] では判りませんよね?

たとえば「北極海は夏場に力学的な氷の流出が行われた。」じゃ判りませんよね? 「北極海の流氷が風の影響で流され夏場に相当ま面積が消滅しました」くらいじゃないと。

では
Q1 南極の[力学的な氷の流出]・・あなたならどう説明しますか?

Q2 そして、それが起きる可能性は、どの程度あると思っておられますか?

Q3 この場合の「可能性はある」は「可能性が低い(10−33%)」よりも高い可能性の表現でしょうか?
IPCCがワザワザ「信頼度判断」の基準を定めているのに、ここで翻訳として「可能性がある」をどうして採用したのでしょうか?

2008/3/17(月) 午後 11:50 [ mugprovende* ] 返信する

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>mugさん
貴方には、申し訳ないのですが、お答えしません。
議論の的を絞って話しが出来る人でもないですし、また何か引っかけて喜ぶようなことをされてもたまりません。そういうのは論議ではなく、ガキの喧嘩に過ぎません。
ここまで話を絞るのに、ゴア・利権ヨタネタ>政治家の表現ヨタネタ>ゴアの不都合な真実ヨタネタ>言葉による引っかけネタ…と、どれだけ貴方は脱線してきたとお思いですか?かなり懇切丁寧に、議論の本筋を話してこちらは対応してきました。失礼にも程があります。もういいでしょう。

2008/3/18(火) 午前 1:26 [ 綾波シンジ ] 返信する

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今頃IPCCを重要視してる国は日本の環境学者だけ、IPCCのトリック(ホッケースティック)は看破されてます。地球温暖化は自然現象、地球は寒冷化に向かってる。バカ鳩の25%削減も早く取り下げたらイイ。武田教授のいうCO2は温暖化と関係ない論は正しい。後の事は知りません。 削除

2012/5/28(月) 午前 5:03 [ 裕次郎 ] 返信する

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>今頃IPCCを重要視してる国は日本の環境学者

ここで言われる「重要視」の意味と、そう言われるソースをお示しください。

>IPCCのトリック(ホッケースティック)は看破されてます。

これもソースをお示しください。

>地球温暖化は自然現象、地球は寒冷化に向かってる。

これもソースをお示しください。定量的に評価しているもので。

>バカ鳩の25%削減も早く取り下げたらイイ。

あなたの願望ということでしょうか。

>武田教授のいうCO2は温暖化と関係ない論は正しい。

武田さんは自称IPCC派だそうですよ(笑)。
原発に対する姿勢と同じでコロコロ変わるので、意味不明ですが。

2012/5/28(月) 午後 11:18 [ 綾波シンジ ] 返信する

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