環境問題補完計画

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温室効果とタイムラグ お風呂場はすぐに暖まるか?」という私の記事周辺についたコメント、およびそのリンク先(これこれ;片方はなぜか文字が読めないほどに最小化されてしまいましたが(追記)と書くと文字サイズが元に戻されました:その後さらに改変されているようです(追記参照))について、興味を持たれた方はお読みください。

その記事に書かれた方のコメントや記事での主張は、以下で述べるように、筋違いな話や、間違いが含まれています。単純ですので、引っかかる方はそんなにいないと思いますが、中には混乱する読者も出てくるかも知れませんので、読者の方用に書き留めておきます。

まずこの方自身、海洋への蓄熱増加がわずかであることを強調されておられます。
それ自体は、私が記事に書いた、海洋への蓄熱が遅れて生じる事(慣性)を、おおよそにおいて後押ししているものに他なりません。(彼にとっては、私の話の否定の為に取り上げているようなのですが)
つまり、この方は異論を述べている様でいて、(諸所でガタガタに外れながらも)実はフォローしていただいているのです。

平衡状態からの変化の議論をしているのに……
ここで、熱は海洋と陸地のどちらからどちらに流れているかというと、…(中略)…ですから、基本的に海⇒陸という熱の移動になります。
どうも、最大のお門違いがこの辺にあるようです。
私が説明しているのは、(現在の平衡状態から)平衡気温が変化することで、(海への蓄熱が遅れながらも)地球上の気温が変化していく、という話です。

仮にこの方の数値を用いて説明すると、全球平均気温15℃と海水表面温度18℃で平衡していた現在の環境が変化すると言うことです。18℃→15℃のエネルギーの移動という、法則に適った正しい事を述べているかのように書かれていますが、的はずれな話です。

もう一つの筋違いの話 お風呂の水の熱伝導は対流?
もう一つ、大気と海洋の「平衡に達する状態の変化」についてお風呂場を例えに用いた私の説明に対して、この方が対流云々という話を繰り広げているのも、話としては間違いではありませんが、筋違いの話です。これによって、私の説明の結果や内容が変わる事はありません。

たとえば、「晩ご飯に何を食べるのか」という話をしているときに「朝ご飯・昼ご飯・晩ご飯の定義の違いは……ブツクサブツクサ」みたいな、省略しても差し支えない、暗黙の前提の話を繰り広げられても、意味ないということです。「温暖化の原理に簡潔な説明はあるのか…?」でも同様な説明者側の葛藤が見られます。他にも、温室効果の簡単なモデル図に対してここは違う、あれは違うと言って、あたかも間違っているかのように説明するのも、似たような手口でしょう。

このような筋違いの無意味な話を展開されて、トピックに沿った論議をしているのだと思われていたら、こりゃもうどうしようもないですね。もしかしたら、私の論への異論を唱えるような文面を装いながら、実は、海洋への貯熱が遅れるという慣性のメカニズムを説明し、私の説明をフォローしようとされているのかも知れません。

海洋への貯熱量に対する不理解
>1961年から2003年の間に増加した貯熱量は8.11±0.74*10^22Jと見積もられ、
>海面から700m深までの海水温の0.1℃の上昇に相当している
(中略)…これを海の面積3.6*10^14 で割ると・・・0.2W/屬砲發覆蕕覆い任后
この部分の引用箇所は、気象庁(元ネタはIPCC AR4のよう)のHPからですが、この方の資料の読み込み不足・理解力不足によって、間違って使われてしまっています。
どうやら<海の深部には熱が伝わっていない(あるいは伝わりにくい)>というこの方の別の思い込みとあわさって、この値が海の貯熱量なのだと思われているのかもしれません。

実際の同時期の海洋全体では、14.2±2.4×10^22[J]とされています。何度も言いますが、資料はしっかりと読んで欲しいものです。
(それ以降も論文は出ていますが)

アレをガン無視してどうする…
さらに面白いお話は続きます。
では現実の地球はどうでしょうか?(中略)CO2が280ppm⇒380ppmに増えた事による放射強制力の増加は 5.35*ln(380/280)=1.6W/屐,任后J射の増加は放射強制力の増加の約2倍ですから、ほぼ平衡状態にあるといえます。
…この方は、この話を元にして、<CO2の放射強制力の増加と、蓄熱量が釣り合っている(ので(海洋貯熱や慣性という)機構は働いていない)>と言われたいのでしょう……たぶん。

あれ?この方は確か水蒸気の温室効果の重要性を訴えておられたはずですが……気温上昇に伴う水蒸気の増加による効果はどこにいったんですかね?
 水蒸気量の変化に伴う放射強制力の変化がもっと大きい事を考えると「ほぼ平衡状態にあるといえ」ないことになり、私の「慣性」の説明のフォローになっちゃいますね。

後記

所謂懐疑論というのは、多かれ少なかれ、こんな不理解の積み重ねが多いですね。どっかで矛盾していたり基本的知見が抜け落ちていたりと。だからこそ、まともな「懐疑論」ではなくて、「所謂懐疑論」と区別するようにしています。(まともな「懐疑」は大いにすべきですが、非常に難しいですからね)

この方にお願いですが、積み重ねた誤解や踏み外したトピックで異論のようなものを創造しないで頂きたい(指摘が面倒なだけなので)。まずは、気候・気象の整合性のある基礎事項を習得なされてからにしてください。「マスメディアでは情報がしっかり伝えられていない!」との憤りもあるのでしょうが、ご自分の主張内容のいい加減さをまずはご自覚なされてください。

追記
この方のブログでは、10/3/27(土)付けの記事「海洋熱吸収から気候感度の上限を求めるまでアップされています。だた、エロサイトの宣伝コメが、2010/6/13までは「含水率」の記事に、ついで2010/6/20からは「海洋熱吸収から気候感度の上限を求める」の記事に入っていることから推測すると、その時期にこっそりとアップされたようです。他にもいろいろ見てみると、「blogで蓄熱量が詳しく取り上げられていない」ことを理由に、蓄熱量の信憑性を疑ったりと、非常におもしろい思考手法が見て取れるブログのようです。

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