『我家吾家物語譚』 タイトルは朝倉文夫の自筆の建設記。あいにく、この書物は未発表である。 だが『朝倉彫塑館』を見るとなんとしてでも読んでみたい…。と強く思う。 朝倉+テクニック=『アサクリック』この造語は自ら名付けた彼なりの建築形式。 遊び心があり、なんともチャーミングな人ではないか! 勝手気ままにアサクリックでゆくか。。そんな言葉を記しながらこの家は出来上がった。 暢気な言葉を良い意味で裏切りる造形作家の家へのコダワリは半端では無い。 増築改築に7年間を費やし、鉄筋コンクリート造と数奇屋造りを調和させたツワモノ。 アトリエ・木造住居・水庭・茶室・屋上庭園この形が完成したのは昭和10年だ。 (屋上庭園は残念ながら雨の為見学不可でした) 試行錯誤しながら自分の発想で作り上げた家に猫十数匹と家族と暮らす。 なんとも羨ましい人だ。 彼の作品のブロンズ造が飾られたアトリエに今でも動き出しそうな猫達などの作品の数々…。 ここでは紹介出来ないのでそちらは是非この素晴らしい建物を見ながらゆっくり堪能して頂きたい。 私の感想を簡単に書き留めると。。 部屋から見る水庭はさながら都会に居る事を忘れ、川辺に張出して建立しているかの錯覚に陥る。 階段の手摺などあちらこちらに木を製材せずに反りを加えて使用し生木の雰囲気を味わえる。 洗面所の鏡を壁に取り付けるのでは無く埋め込んで縁が見えないようになっている。 障子の枠は角竹を使用している。 etc... こういった細部のディティールを見るとコダワリの無限さを感じる。 外人観光客が沢山訪れており『very very beautiful !!』何度もそう言って眺めていた。 完全なる寛ぎの空間が下町・谷中に存在している。
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