ここから本文です
市川猿三郎 二輪草紙
歌舞伎役者 市川延夫改め二代目市川猿三郎。 公演などのご案内、過去現在にわたっての様々なことを思いつくまま書き綴ってまいります。

書庫過去の投稿日別表示

全1ページ

[1]

移動日は休養日

今日は移動日で お昼過ぎに、広島のホテルを出てから岡山へ参りました。
と 云っても岡山で公演がある訳ではありません

岡山では今年の9月12日に、市民会館での襲名披露公演がございます。

せっかく岡山に来ましたのに 御芝居はもう少し先までお預けです。(笑)

ご当地の皆様、もう少しだけ お待ちくださいませ。



でも今日の休養日は助かります。そしてこの岡山が今回の巡業の最終宿泊地です。
明日。ここから赤穂へ移動しての1回公演 終演後 それぞれ東京へ帰って参ります。

とは云え 明日で巡業公演が終わる訳ではありません

その後2日間 自宅から通いの公演が続き27日 めでたく千穐楽となります。


今回 右近さんが途中リタイアされて 千穐楽までお役を勤める事の難しさ
厳しさを改めて 思い知らされました。


毎日変わるホテルのベッドの固さ ホテルや楽屋、毎日のそれぞれの部屋の空調の変化 
開演時間によっての 食事時間のバラバラさ。 食べる物の調達。移動時間の差 

移動手段も 毎日違っております。
その時間に間にあうために 起きて準備して・・・はすべて自己責任です。
誰も 起こしてはくれませんし、先導もしてくれません


会館に着いてからも 毎日のように荷物を開けての 化粧前の準備。 
終わってからの毎日の衣裳や化粧前のかたずけ。 

帰路時間の変化 等々・・・。 
洗濯の心配も 数日置きにしなくてはいけません。

・・・と、環境の違いは数え上げたらきりがありません


その日々の変化に順応しながらも、毎日同じクオリティーの舞台を勤めていくことは
おそらく皆様の思っておられる以上に  大変なことだと思います。 


私も、今までには病気や怪我で途中休演した事もございますし、
また色んな方の休演によって 急遽代役した事も何回もございます。

決して自己管理をおろそかにしている訳ではなく 逆に管理を意識しながらも、
やはりそれだけひと月の公演は つらいものです。

休演してしまいますと 一番つらいのは 休演した本人であることも身をもって知っております。
きっと、いま、右近さんは本当にお辛いことと思います。

ただでさえ、一カ月休みなしの歌舞伎公演、まして巡業公演は 体に、さらなる過酷な負担をかけて参ります。



若い頃はなんでもない事が みんな平均的に同じだけ年齢が上昇しております(笑)

そんな中で竹三郎さん 寿猿さんは 大変だと思いますが、このお二人は別格です(笑)

このお二人がやっているのだから 猿三郎さんも・・・と 会社に云われても
これは私は困ります(笑)

私があの年齢になる頃には 到底 巡業公演には行かれないでしょうね。


なにか巡業の過酷さだけが目立ってしまいましたが(笑) もう先が見えて参りましたので
少しホッと致しております。


交通の便が良くなることで ますます 過酷・・・というか いろいろなところに短時間に行ける
様になりましたので 今迄よりも 少し 大変ですが・・・もう巡業は 何度も何度も経験してます。

経験したからこそ、移動を自分たちでアレンジして、自由に楽しんだり、
先に夕飯を調達しておいて、移動のバスの中で頂いたりといった感じで、
少しでも ストレスの無いように 巡業を過ごしますのも 私たちの ある意味「知恵」です。


そんな中、こう云う歌舞伎の襲名披露巡業公演 初めて参加された中車さんは
どの様に感じられているのでしょうね。


『剣岳』の映画や 今までの山の撮影現場へ行く方が過酷でしょうか?

テレビのスイッチを入れるたびにドラマ・CM等に 中車(香川照之)さんの姿を見る事が
多くなり 毎日一緒に歌舞伎の舞台に居ると云う事の方が 不思議に思える昨今。(笑)

中車さんの出られるドラマ 映画等は いつも大ヒットと云う視聴率メーカーの様な方ですが、
『一本刀土俵入』の駒形茂兵衛は 演じられるたびに 猿翁旦那そっくりになって来られまして
袖や舞台上で見ていると ゾクッとする事がございます。

私も 猿翁旦那の時に 出ておりましたので 間や雰囲気がしみついております。
それを彷彿とされる 中車さん。

猿之助さんもそうですが、教えられるものではなく 持って生まれたもの!
これが伝統歌舞伎の血筋の強さかと 改めて思い知らされます。

これからも歌舞伎の舞台が増えられますでしょが この『一本刀土俵入』も 
中車さんの演目 持ち役となって行かれますでしょうね。

今日の写真はその中車さんの 後の駒形茂兵衛です

イメージ 1


中車さんだけのお写真をと思ったのですが、中車さんが「一緒に撮りましょうよ!」と
おっしゃって下さり 私の浪人姿 河岸山鬼一郎も 入ってしましました(笑)

見苦しいと思われる方は右半分を隠して ご覧ください(笑)

この記事に

全1ページ

[1]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事