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救急車に医療従事者として乗り込むのはOKなのだけど、いや、OKというよりそれは必要とされているのだけど、帰路もちゃんと救急車で職場まで送り届けてもらえるかどうかは微妙なのである。
それは救急隊にとっての義務ではないし、彼らにとって私はすでに必要の終わった存在なのね。
これまで、何回か「じゃ、我々はこれで・・・」と、搬送先の病院に置き去りにされたことがあるし。
置き去りにされたらどうするかというと、自力でタクシーで帰るしかない。
お金がいるのよ〜当然。
ま、大きな病院前にはたいていタクシーが待機してるし、お金だって職場についてから払うことだってできるからいいとして(嫌だけど)、一番恐れているのは、送り届けてくれるつもりで帰路についたはいいけど、途中の(無線による)救急要請如何では、途中で降ろされてしまうこと。
この寒空に、半そでの白衣にピンクのエプロン姿で降ろされちゃったら、困る。マジで。
そんなわけで、救急車での帰路では、自然と本部(消防署?)からの無線の声に耳を澄ましてしまうのだ。
他にすることもないしね。
・・・ガガガ・・・ピー・・・××地区、××からの救急要請。・・・マンション二階から80歳男性が転落・・・通報者に呼吸・脈拍の有無を確認したところ、電話してる場所から遠いので不明とのこと・・・ザザザ・・・さらに情報を・・・ピー・・・
おいっ、
それって××が向かえんの?。
ドキーーーーーっ。
いきなり隣に座ってた若い救急隊員が立ち上がって運転席(と助手席)に向かって叫んだので仰天よーー、もう。
××で××だからなぁ。××じゃね?。
っかなぁ。
転落って、飛び降りかよ。
もうダメじゃね?。
いやいや、案外平気だよ。たかだか3メートルだし。
いやーもっと低くてもダメな時はダメでしょ。
まーなー。
うーん。飛び降りたんなら足からかな。転落ならアタマ?。
・・・・・・・・・・・・・・・
当然、話題に入っていけるはずもなく。
なんとなく、この救急車が向かう気配ではないことだけ伝わってきたので、ちょっとホッとしつつ。
どこかの、マンションの中庭で、落ちたままになってるおじいさんのこと、
思い浮かべてた。
師走は夕方になるのが早いなぁ。
もう、薄暗いや。
無事、職場に送り届けてくださってありがとう。
私も私の修羅場に戻ります。
合掌
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