宮城県沖で7日深夜に起こったマグニチュード(M)7.4の地震は、3月11日のM9の地震の余震と見られる。気象庁や専門家は、今後も同規模や、さらに大きい余震が起きる可能性を指摘、注意を呼びかけている。
7日深夜の余震は、プレート(岩板)境界で起きた本震と異なり、沈み込む海のプレートの内部で起きた。震源の深さは約40キロ。M7を超える余震は、3月11日に茨城県沖で起きたM7.7を含めて4回目。震源が陸に近かったこともあり、余震では最大の震度6強を観測した。
名古屋大の山岡耕春教授は「揺れは地震の規模と震源からの距離、地盤構造などで決まる。6強の場所は、比較的揺れやすい地盤だった可能性もある」と話す。
気象庁によると、余震は8日午前0時までに、震度4以上のものだけで93回起きた。気象庁は大震災後、大きな余震の発生確率を発表してきた。当初は3日間は70%の確率でM7以上が起こるとしていたが、徐々に確率を下げて4月6日には今後3日間に震度5強の余震が起こる確率を10%としていた。今回の余震で、確率が変わるかどうかについて「計算しなければ分からない」としている。
確率は低くなっても余震の警戒は必要。梅田康弘京都大名誉教授は「M9の地震だと、少なくとも半年はM7級の余震を覚悟しなければならない。今回の地震もその一つで、本震より深い場所で起きたため、大きな津波はなかったが、引き続き注意が必要だ」と指摘。東京大地震研究所の平田直教授も「本震よりマグニチュードが1小さい、M8級の余震が起こる可能性も残る」と話す。
過去には、本震の数カ月後に大きな余震が起こった例もある。2004年12月のスマトラ沖地震(M9.1)では、約3カ月後の05年にM8.6の地震が起きている。
2011年4月8日12時42分
http://www.asahi.com/science/update/0408/TKY201104080142.html
7日深夜発生した宮城県沖を震源とする震度6強を観測した東日本大地震の余震で、総務省消防庁や警察庁によると、8日午前11時現在で、死者2人、重軽傷者132人が確認された。
東北地方全域で新幹線や在来線が運転を見合わせ、一時約400万戸が停電するなど被害が出た。
総務省消防庁などによると、8日午前5時10分頃、山形県尾花沢市の無職高橋弘子さん(63)が自宅で呼吸をしていないのを母親が見つけ、消防に連絡。救急隊員が駆けつけるとすでに死亡していた。山形県警によると、高橋さんは、24時間酸素吸入器が必要だったが、地震による停電で吸入器が停止したため、呼吸不全になったとみられる。また、宮城県東松島市の男性(79)が地震直後、自宅で意識が薄れ、搬送された石巻市の病院で死亡が確認された。
8日午前1時50分頃には、停電でろうそくを使っていた、岩手県大船渡市猪川町、無職金野千枝子さん(63)方から出火、木造平屋住宅約100平方メートルを全焼した。
東北電力によると、大震災の影響も含めて8日午前3時には、東北6県で約401万戸が停電した。山形県内で全戸復旧するなどし、正午現在、停電戸数は約262万戸となっている。
今回の地震で、東北電の八戸、能代、秋田の各火力発電所の計5基が自動停止したが、午前6時過ぎ、需給調整のため運転を停止していた秋田火力の別の1基を再開させた。その後、八戸火力と、秋田火力の一部の運転を再開。残りの発電所もおおむね8日中に運転を再開できる見通し。
JR東日本によると、地震発生直後に、東北新幹線の八甲田トンネル内で自動停止し、乗客15人が車内に閉じこめられた一ノ関発新青森行きの下り列車からは、約4時間後、全員を降車させ、タクシーで新青森駅や青森駅に代替輸送した。東北新幹線は8日、一ノ関―新青森駅間で終日、運転を見合わせる見通し。秋田、山形新幹線も終日運休する。
地震直後、岩手県花巻市の東北線花巻空港―石鳥谷間で停車し、乗客34人が車内に取り残された列車からも8日午前1時に全員降車させた。岩手、青森、秋田、宮城県内の全ての在来線は8日、安全確認などで終日運休。福島、山形両県内の在来線も一部を除き運休する。
東日本高速によると、地震発生直後から、高速道路の東北道、常磐道、磐越道、仙台東部道路、秋田道、山形道、八戸道などの全線または一部で通行止めになった。
8日未明に記者会見した気象庁の長谷川洋平・管理課地震情報企画官は、「今後も震度6強の余震が起きる可能性があり、強い揺れを感じたら避難して欲しい」と語った。
(2011年4月8日13時48分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110408-OYT1T00451.htm