(CNN) 最高指導者カダフィ大佐の政権打倒の民衆蜂起が広がるリビア情勢で、複数の目撃者やメディア報道によると、反体制派は24日、同国北部にある第3の都市ミスラタを掌握した。
反体制派によると、同市にいた外国人傭兵を駆逐して、制圧した。首都トリポリ、北東部ベンガジに次ぐ都市であるミスラタは首都から東へ離れているが、ミスラタ制圧が事実なら反政府派の勢力が首都への接近も強めていることをうかがわせている。
リビア政府は厳しいメディア統制を敷いているため同国内の情勢の正確な把握は困難になっており、CNNは電話を通じて目撃者に接触している。
一方、北アフリカに拠点がある国際テロ組織アルカイダ系の「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」は24日、イスラム過激派系のウェブサイトに声明を掲載し、リビアの反政府派を支援するために可能な措置を講じると述べた。米国のテロ組織調査団体SITEが明らかにした。
AQIMは声明で、カダフィ大佐が外国人傭兵を使い、航空機を出動させて反政府派を攻撃している事実は、同大佐がAQIMはテロで無実の市民を殺害しているとした批判の不当性を示すものだとも主張した。
2011.02.24 Thu posted at: 18:30 JST
http://www.cnn.co.jp/world/30001929.html
【ワシントン】オバマ米政権は23日、内戦に向かう恐れがあるとしてリビア情勢に憂慮を表明した。だが米国は過去10年間にわたりリビアの最高指導者カダフィ大佐に外交的な接近を図ってきたが、依然としてリビアに対する影響力がほとんどないようだ。
カダフィ大佐の軍と同国の外交担当者らの間で亀裂の兆候が表面化している中で、米政府当局者は暴力の中止を訴えている。国務省はリビア在住大使館職員に対し、トリポリ脱出を命じた。
米政府高官は記者団に対し、「情勢は悪化しており、現段階では内戦の可能性も排除できない」と述べ、「体制側が権力死守を叫んでいるだけに、米国はあまり影響力がない」と語った。また米政府は最近数日間、カダフィ大佐ないしその家族と直接会話していないという。
ワシントンでは、リビアのアウジャリ駐米大使がカダフィ大佐と正式にたもとを分かち、同大佐の退陣を要求した。中東の衛星テレビ局アルジャジーラに対し、「われわれはリビア人民と国のためにある」と述べた。
30年間にわたる米国の中東政策は、わずか数週間の中東情勢険悪化で揺らいでいる。中東で次々に起きる騒乱は米政権に対し、それぞれ異なる問題を突きつけている。
国連の潘基文事務総長は21日、カダフィ大佐と話したあと、オバマ政権当局者にその内容を伝えた。米当局者によれば、カダフィ大佐は権力維持のためあらゆる手段を講じると述べたという。
米国のジーン・クレッツ駐リビア大使は、内部告発サイト「ウィキリークス」が同大使館の公電を暴露したことを受けて本国に召還されており、2カ月近くにわたって任地トリポリを離れている。
同大使は国務省に宛てた公電の中で、カダフィ大佐は奇行がますます目立っているなどと報告したことが暴露され、リビア政府の反発を招いていた。米当局者によれば、同大使の本国召還はトリポリでの身の安全に不安があることも一因だったという。
米政権はカダフィ大佐に接近し、国際テロ支援と大量破壊兵器を断念するよう促してきた。こうした外交上の接近は部分的に奏功した。例えばリビアは2003年、核兵器開発を断念し、パレスチナ地域やアフリカで活動している戦闘集団への支援を削減した。また、1988年のスコットランド・ロカビー上空でのパンナム旅客機爆破事件などを含め、リビアの関わったテロの犠牲者の遺族に30億ドル以上支払うことにも同意した。ブッシュ政権は2006年、リビアとの外交関係を正常化し、国務省作成のテロ支援国家リストから除外した。
しかし、その後、米政府のリビア接近はそれほどうまくいかなかった。両国はテロ対策活動で緊密に協力し、米国のエネルギー企業6社が現在、リビアで操業している。しかしリビア政府側は米国の武器売却が限定的である上、外交関係を完全に正常化しようとしないと不満を漏らしていた。
カダフィ政権は石油収入をリビア東部地域に配分しようとしないと批判されている。歴史的に東部地域はトリポリの権威に反発してきた経緯がある。こうした東西の地域対立を受けて、カダフィ退陣後の政権では、東部地域の指導者は石油資産の管理拡大を要求する公算が大きい。こうした要求が認められない場合、ベンガジなど東部の都市は、独立とはいわないまでも、自治権を要求する公算が大きい、と当局者らは予想している。
2011年 2月 23日 11:11 JST
http://jp.wsj.com/US/Politics/node_186453