JELANDEAR

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見ると疲れる・・・。

最近の自分の見る夢は取り留めの無い、割とすぐに忘れてしまうようなつまらないものだ。
しかし何故だか以前はよく見ていたし、その内容も多岐に渡り、ある意味では
映画を見ているようで楽しかった・・・が。
時には起きた後、脱力感に陥ったり、疲れるものもあった。
今回は今でもよく覚えてる「疲れた夢」を紹介しようとおもう。

季節は秋、自分の学校では学園祭の準備に追われていた。
自分は絵を得意とする事から学園祭実行委員に選ばれ、自分のクラスの準備と学園祭パンフレットの
作成で二束の草鞋にひーひー言いながらがんばっていた。
実行委員は各クラスから2名ずつ選抜され、休み時間や放課後ともなると、忙しさと楽しさで
大変賑やかだ。帰宅が遅くなるようだと、先生が学校隣のマクドナルドで(事実)特別に
夕食をご馳走してくれたりもする。実行委員の特別待遇にみんなもウハウハしていた。

ポスターやパンフも準備OK。各クラスの飾り付けや露店も仕度は万全。
そしていよいよ学園祭本番前日。実行委員は最後の詰めに走り回る。
校内放送の点検や、バンドステージのスピーカーの設置などで音響関連のチェックを
していたその時、悲劇は起きた。
どこからとも無く聞こえてくる重低音、それが「地鳴り」だと気づいた瞬間、自分たちは
足元から突き上げられた。地震だ。それもかなり大きい縦揺れである。
ある者は地べたに伏せ、ある者は柱に掴まる。先生も実行委員の生徒たちも避難どころか
身動きすら出来ず、ただ叫び、泣き、自然の驚異に為す術も無い。
自分も近くにいた友人と抱き合いただ揺れがおさまるのをじっと待つしかなかった。
依然激しく揺れる中、自分達の目の前で惨劇が起きた。
マイクテストをしていた実行委員長が地面に生じた亀裂に落下したのである。
喉が張り裂けんばかりに叫んだ。

揺れがおさまり静寂が戻る。呆然とする面々。事態の把握が出来なかった。
ようやく自分と友人は委員長が地割れに落ちた事を先生に知らせ、恐る恐る亀裂を覗いた。
おそらく最悪の事態になっているであろうことを考え、恐怖に顔が引き攣る。
しかし、幸運にも委員長はその手にマイクを持ったまま途中の出っ張りにへたり込んでいた。
「いた!生きてるぞ!!」
先生も生徒達も歓喜に沸いた。奇跡を皆で喜んだ。
しかしそれも束の間。どうやって委員長を助け上げるかで全員が悩んだ。
委員長のいる所まで届くような長いロープなど無い。レスキューが来るのを待つしかないのか?
「とにかく自分達に出来る事をしよう」誰かが言った。
応援を要請しに走る者やロープを探しに行く者などが動き出す。
だが自然はまだまだ自分達人間を赦しはしなかった。
再び地面が大きく揺れる。「揺り返しだ!!」

またしても揺さぶられる小さき人間達。自分の身を守るだけで精一杯だ。
地響きが静まり、揺れがおさまった時、自分達の目に信じられない光景が飛び込んできた。
先ほど委員長を飲み込んだ地割れが閉じてしまっているではないか!!
そうだ、地割れはいずれまた揺れたとき閉じてしまうと聞いた事がある。
それが目の前で起きたのだ。・・・委員長を飲み込んだまま。
大地の顎に飲み込まれ、挟まれてしまった委員長の存命を誰が信じられただろうか。
しかし奇跡もまた再びおきた。
委員長が持っていたマイクが繋がったスピーカーから声が聞こえてきたのである。
委員長は生きている!!スピーカーから彼の声が届いてくる。
どうやら地割れの空洞にうまくはまって無事らしい。
だが、それがどういうことなのか、まだ誰も気づいてはいなかった。

しばらくして誰かが言った。
「・・・どうやって助けるの?」
その通りだ。地中にいる委員長をどうやって助けたらいいのだろうか。
委員長の姿が確認できた先ほどの方がまだましだった。
委員長がいた場所は割りと深かったし、しかも揺り返しでさらに下へ落下しているかもしれない。
なにより、仮にレスキューを呼べたとしても、地面を掘り返し委員長を発見・救出するまで
空洞内の酸素が足りるか解らないのである。
「絶望」の2文字がその場全員の頭に浮かぶ。しかしそれを彼に悟らせてはいけない。
彼は必死で助けを求めているが、こちらの声は聞こえないようである。
どうやって彼を励まし、勇気付けたらいいのだろう。
だがそんなこちらの思惑も彼にはもう無駄だった。彼はおそらく悟ってしまった。
しばらくの沈黙の後、小さい声で委員長は歌を歌いだしたのである。
自分達は泣いた。何も出来ない無力な自分達。励まそうにも声は届かない。
委員長は迫り来る死の恐怖に発狂する事をおそれ、震える声で歌い続けた。
そして、その声はやがてフェードアウトしていった・・・。        (了)

・・・目が覚めたとき自分は本当に泣いていた。
涙で枕は濡れ、鼻がツンとする。そして、「夢でよかった」と心底思った。
思い返してみると登場人物の誰一人として憶えてない。知らないといってもいい。
不自然で整合性のない箇所もある。
委員長を助けられるほどの長いロープが無いばっかりに彼は助からなかったのに、
なんでマイクのコードはスピーカーと繋がったままなのだ!?
そのコードで助けられたのに・・・。
地割れが起きるほどの大地震なのに停電もせずマイクが生きてるなんて有り得ない。
「夢」ならではの矛盾に苦笑しつつ、ため息ひとつ。
「疲れる夢・・・・・」

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