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「扉をたたく人」 製作年度;2007年 製作国:アメリカ 上映時間:104分 【主な出演者】 リチャード・ジェンキンス ヒアム・アッバス ハーズ・スレイマン ダナイ・グリラ マリアン・セルデス マギー・ムーア マイケル・カンプステイ リチャード・カインド アミール・アリソン 【解説】 初老の大学教授と移民青年との心の交流を描いた感動ヒューマン・ドラマ。妻を亡くして以来、心を閉ざす孤独な男が、ひょんなことから出会ったジャンベ(アフリンカン・ドラム)奏者との友情を通じて次第に本来の自分らしさを取り戻していく姿を、9.11以降非常に厳格な措置を講ずるようになったアメリカの移民政策を背景に綴る。監督は俳優としても活躍し、これが監督2作目となるトム・マッカーシー。主人公を演じたベテラン俳優リチャード・ジェンキンスは、本作でアカデミー賞主演男優賞ノミネートをはじめ各方面で賞賛された。 コネティカット州の大学で教鞭を執る62歳の経済学教授ウォルター。愛する妻がこの世を去ってから心を閉ざしたまま孤独に生きてきた彼はある日、学会出席のためニューヨークへ赴く。そして別宅のアパートを訪れると、そこには見ず知らずの若いカップル、シリア出身の移民青年タレクとセネガル出身の恋人ゼイナブが滞在していた。しかし、彼らはこの時はじめて詐欺に遭っていたと知り、グリーンカード(永住許可証)を持たないために警察沙汰などで国外追放になるのを恐れ、素直に去っていく。だが、あてのない2人を見過ごせなかったウォルターは、しばらくの間この部屋に泊めることに。そのやさしさに感激したジャンベ奏者のタレクからジャンベを教えられ、友情を育んでいくウォルター。ジャンベをたたく楽しさを知った彼は再び生きる喜びを見出し、閉じていた心の扉を開いていくのだが…。 -allcinema onlineより- この映画を見ると、我々はなんて無力な存在なのだろうかと、やるせない気持ちになりますね・・・。 ラストに刻まれたジャンベの音が、虚しく心に響き渡りました。 作品としては地味ながら、鑑賞後にジワジワと様々な感情が溢れ出てくるとにかく素晴らしい作品でした☆ 主演のリチャード・ジェンキンスは、本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたそうですが、それも納得の演技。 もちろん名脇役として数々の映画で名演技は見せてきましたが、40年近いキャリアの中で初の主役だったようですね。 本当に引き込まれる演技! なんとも味わい深い、ベテランにしか出せない味とでも言いましょうか。 リチャードの演技力によって、リチャードが演じたウォルターの考えが見る者全てにヒシヒシと伝わってきます。 表情・しぐさがなんとも言えずうまい! そのリチャードが演じたウォルターは、妻に先立たれて以来、心を閉ざしてしまった初老の大学教授でした。 何かを頼まれれば忙しいと断る。 それは仕事でもプライベートでも一緒。 人と関わりたくないオーラが出ていました。 何を言われてもそっけない態度をされると、自然に周りも何も頼まなくなってきたりするものです。 こんな頑固ジジイっぽい人はよく見かけますが、こう言う方々はどこか心に闇を抱えているのでしょうね。 そんなウォルターに転機が訪れたのは、学会に出席する為に久しぶりにニューヨークの別宅に訪れた際のことでした。 久しく訪れていなかった別宅には、なんとタレクとゼイナブと言う移民のカップルが住み着いていました。 しかもこの2人は、シリアとセネガルの不法滞在者のカップル^^; 今までのウォルターなら無碍に出てけ!で済ましたのでしょうけど、何でだろう・・・家が見つかるまでしばらく住んでいていいよと申し出ました。 その辺の心理描写がもうひとつ伝わらなかったところはありましたが(下手したら危ない人かもしれませんからね^^;)、このタレクと言う男がまたなんとも人懐っこくていい人なんですよね^^ 誰でも友達になれそうな、画に書いたような良い人・・・演じたハーズ・スレイマンの笑顔が本当に素晴らしい! だけに終盤の悲劇が心に突き刺さるのですが・・・。 そのタレクにジャンベと言う太鼓のような楽器の演奏を教えてもらい、今まで凍っていた心が溶けていくように素直に物事を考えられるようになったウォルター。 ジャンベを叩いている姿は、まるで閉じこもっていた自分の心の扉を叩く様でした。 演奏している時のリチャード・ジェンキンスの表情がこれまたいいんですよね! 恥ずかしいけど・・・これめっちゃ楽しい!風で(笑) 音楽は国境を越える、人を変える力がありますね。 しかしひょんなことから、手違いでタレクは逮捕されてしまいました。 まったくの無実ですが、不法滞在者であった為に拘置所に拘留・・・最終的にはシリアに強制送還となってしまいました。 まったく悪い事をしていないのに・・・ではなく、不法滞在という罪を犯しているから何ともやりきれないんです>< 9.11以前のアメリカは不法滞在にも甘く、かなり取り締まりも曖昧だったそうですが、9.11以降厳しくなったのですね。 私はその辺のことは詳しくないですが、どんなにいい人でも、悲しいかなテロリストと区別は付かない現状、こんな事言うのは心苦しいですが、これは仕方ないことなんですよね・・・。 拘置所の係員達の寒々しい対応に怒りを覚えますが、これが現実・・・彼を救うことによって、また違った形でテロが起こるかもしれないし、国民の生活が脅かされるかもしれません・・・、仕方がないこと・・・だけに悔しいし、我々はなんて無力なんだろうと思わずにはいられません。 ウォルターは、タレクの母親のモーナと心を通わせ、いい感じになってきたところでしたが、モーナは強制送還された息子の下へ帰ることを決断しました。 帰ったら二度とアメリカには戻ることが出来ないだけに、切な過ぎる決断>< タレクやモーナにおかげで人間的に大きく変わり、心の扉は開かれたウォルターでしたが、なんとも無念。。。 無力な自分、そして再び全てを失ってしまった心の叫びを込めて、最後の地下鉄でのジャンベの音が切なく胸に響き渡りました・・・。 叩け、ウォルター!タレクやモーナやゼイナブの思いも込めて! この映画を見て、私達人間は本当に無力ですが、音楽の力は、怒り、虚しさ、悲しみを治め、どこか心を開放してくれる力強くて不思議な力があるものだな〜と思ったものでした。。。 そんな映画の予告編はこちら↓
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