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こういう記事出ると、また景気が冷え込むな。気だから。でも国民の景気に対する感覚に近くなるな。誰が景気拡大を実感してるよ。秋には消費税揚げるのか。ますます
政府は「戦後最長景気」更新の判断を維持する構えだが… 政府の言うこと誰も信じなくなるな
「戦後最長の景気拡大局面」が幻の恐れ 1月の一致指数"下方への局面変化"に引き下げ
2019年03月08日 10時00分 産経新聞
中国経済の減速波及 「戦後最長景気」は幻の恐れも
7日に発表された平成31年1月の景気動向指数で、景気の現状を示す一致指数の基調判断が「下方への局面変化」に引き下げられ、1月に達成したとみられている「戦後最長の景気拡大局面」が幻だった恐れが出てきた。政府は「戦後最長景気」更新の判断を維持する構えだが、その可能性は「五分五分」(民間エコノミスト)といわれており、予断を許さない状況だ。
一致指数による景気の基調判断は基準が決まっており、7カ月平均のマイナス幅の累積が一定以上を超えるなどの条件を満たすと機械的に「下方への局面変化」と判定される。今回は昨年7月の西日本豪雨以降に相次いだ自然災害の影響が反映された。
ただ、基調判断が「下方への局面変化」になったことがそのまま景気後退局面入りと認定されるわけではない。消費税率8%への引き上げの駆け込み需要の反動減が起きた26年8〜11月にも基調判断は「下方への局面変化」とされたが、内閣府の「景気動向指数研究会」は雇用や企業収益が堅調だったことなどから、後退への転換点を示す景気の「山」を認定しなかった。
こうした前例もあり、菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は7日の記者会見で「緩やかに回復している」という景気の現状認識について「変わらない」と強調。「戦後最長景気」を更新しているとみられるとの見解も変えなかった。
一方、民間エコノミストの見方は厳しい。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は「春節前倒しの影響などを割り引いてみても、一致指数の落ち方が大きい」として、昨年10月ごろに景気の「山」が生じた可能性があると指摘。「戦後最長景気」更新について「黄信号が赤になるか青になるかは、米中貿易戦争の動向が大きい」と分析している。(桑原雄尚)
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経済
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まあ、今朝からタブレットには次々臨時ニュースが・・・ それにしても、まだ原因は特定されていないが、やっぱり米国の経済を語るにはIT産業の動向か・・・ コンピューターががんがん売り飛ばしたとのことだけれど ここでコンピューターは何を材料に一気に売りに転じたんだろう 日本ではまた判で押したようにアベノミクス失敗と突き上げられるぞ。昼前の情報番組で、プロでも説明がつかないと言っていたが。
日経平均株価 1100円以上値下がり NY市場過去最大の下落幅受け
2月6日 9時57分
6日の東京株式市場は、5日のニューヨーク市場でダウ平均株価が過去最大の下落幅となったことを受けて取り引き開始直後から全面安の展開となり、日経平均株価は1100円以上値下がりしています。
6日の東京株式市場は、5日のニューヨーク市場で取引時間中として一時、1500ドル以上値下がりし、過去最大の下落幅となったことを受けて、リスクを避けようという姿勢が強まり、日経平均株価は、1100円以上値下がりしています。
市場関係者は「5日のニューヨーク市場でアメリカの長期金利の上昇をきっかけに、株価が急落したことを受け、投資家の間ではリスクを避ける動きが広がっている。このため海外の投資家を中心に大幅に下落したきのうに続いて幅広い銘柄で株を手放す動きが出ていて、全面安の展開となっている」と話しています。
アップルもアマゾンも過去最高益なのに「米株価急落」一体なぜ?
世界の巨大企業にも「死角」があった
町田 徹経済ジャーナリスト
「リーマンショック以来」の株価下落
2017年10〜12月期決算で、「GAFA(Google、 Apple、 Facebook、 Amazon)」と呼ばれる米国のプラットフォーマー(基盤提供者)4社がそろって、事前の懸念をあざ笑うかのように過去最高の売上高を叩き出した。最終損益も税制改正の影響で最終赤字になったグーグル以外は、アップルとアマゾンが過去最高益を、フェイスブックが2割増益をそれぞれ計上し、依然として高い成長力を維持していることを見せつけたのだ。
GAFAは、パソコン時代の「Wintel」(MicrosoftとIntelの2社)に代わり、「第4次産業革命」の主要な担い手として注目されてきた。各社の競争力、市場支配力、影響力は強大過ぎるほどで、経済産業省が一昨年秋にまとめたレポートの中で、暴走を抑える特別な制度が必要だと訴えたことは記憶に新しい。
今四半期決算が注目されたのは、事前に、iPhoneを含むスマートフォンの販売不振を伝える観測記事が続出したほか、フェイクニュースや詐欺広告をめぐる問題でGAFAの信頼が揺らいでいるとされたからだ。しかし、ふたを開けると決算は好調そのもので、暗雲を払しょくしたかに見えた。
ところが、どんでん返しが待っていた。発表が出そろって丸1日経過したニューヨーク市場で、あのリーマンショック以来という株式相場の大幅下落が発生。相場の足を引っ張った悪役として、米金利の上昇ペースの加速懸念と並んで、GAFAの成長力が取り沙汰されたのである。
本当のところ、GAFAの地力は現在どの程度なのか。高成長を持続するための条件や、それを阻む障壁について、ポイントを整理しておきたい。
アップルもグーグルも売上は過去最高だが…
今回、GAFAの動向を象徴する存在として注目されたのは、アップルだ。
同社は昨年11月、主力製品であるiPhoneの発売10周年を記念して「iPhoneX」を市場に投入した。当初の品薄状況に続いて、新たな懸念材料として噂されたのが、今年1〜3月期の生産計画の縮小観測である。情報の発信源は、どうやら日本、韓国、台湾などの部品メーカーの一部だったらしい。そうした企業の個別分野の不振が拡大解釈され、iPhoneの販売不振として伝えられたようだ。
結果を見ると、アップルが2月1日に発表した2017年10〜12月期決算は、売上高が前年同期比13%増の882億9300万ドル(約9兆6503億円)と四半期ベースの過去最高を記録した。同期間中のiPhoneの販売台数は、前年同期比1%減の7731万6000台程度とほぼ横ばい。が、日本でも販売価格が10万円を超えることで話題になったiPhoneXの売れ行きが好調で、「私達の期待を上回った」(ティム・クックCEO)ことから、収益がふくらんだ。
そんな好決算にもかかわらず、アップル株は翌2日に反落して前日比7.28ドル安の160.50ドルで取引を終えた。下落率はマイナス4.3%に達し、ダウ平均の下落率(マイナス2.5%)を大きく上回った。アナリストのあいだでは、期待が大きかっただけに、iPhone全体の販売鈍化が問題視されて、今後の投資判断や目標株価の引き下げが相次いだため、株価の下げ要因になったと分析する向きが多かった。
こうした傾向は、アップルと同じ1日に決算発表した、グーグルの持ち株会社であるアルファベットにもみられる。ネット広告やクラウドの事業が好調で、売上高は24%増と大幅な増収。アップルと同様に、過去最大の売上高を記録した。
しかし、研究開発費の増加という重荷があり、1株当たりの利益が事前の市場予想を下回り、2日の株価は5.3%安となった。今期はしのいだものの、持続的な成長性という疑問符を打ち消すには至らなかったと断じてよいだろう。
経済産業省も「ビッグデータ寡占」を問題視
ユーザー企業から顧客の個人情報を吸い上げ、巨大なビッグデータを持つ桁違いのサイズのプラットフォーマーとして、GAFAはこれまでも各国の独禁当局から厳しい視線を向けられてきた。
経済産業省が2016年9月にまとめた「第四次産業革命に向けた横断的制度研究会」報告書も、そうした視線の現れだ。グーグルとアップルの2社がスマホのOS市場を寡占しているだけでなく、アプリをそれぞれが運営するアプリストアからしか入手できないようにしたうえで、両社を経由しない決済手段を禁じたり、アプリ価格の自由な設定を禁じたり、顧客からのクレーム情報のフィードバックを制約していることを問題だと指摘した。
また、 IoTとAIを使ったビッグデータの収集や蓄積・解析が、あらゆる産業のビジネスモデルを再構築するカギとなる「第四次産業革命」の本格的な到来が予想されるなかだけに、GAFAがスマホなどを通じて収集してクラウドに蓄積しているビッグデータを囲い込んで自社だけで活用している現状が大きな問題であり、クラウドのユーザーなど他企業も同条件で機動的に活用できる環境を整える必要があると論じている。
GAFAに対する警戒、監視の視線は、今後も厳しさを増すだろう。スマホや検索機能、SNS、ネット通販を通じて情報を収集・分析し、顧客の属性・し好に応じた内容の広告を提供することで、GAFAの収益の大黒柱となっている広告ビジネスのあり方も、そうした潮流と無縁ではない。ここへきて、ファイクニュースやネット詐欺といった問題が一段とクローズアップされているからだ。
フェイスブックとアマゾンの「懸念」
他の3社より1日早い1月31日に、2017年10〜12月期決算を発表したフェイスブックも、売上高が前年同期比47%増の129億7200万ドルと、他社と同様に四半期ベースで過去最高の決算を記録した。
しかし、その一方で、フェイクニュースの拡散を助長してトランプ大統領の当選を手助けしたとの批判に対し、以前は「馬鹿げている」と無視を決め込んでいたマーク・ザッカーバーグCEOは、その姿勢の転換を余儀なくされてきた。
まず昨年9月、前言を「後悔している」と修正したのに続き、同11月にはフェイクニュース対策として審査スタッフの増強を打ち出した。今年1月には報道機関に独自の格付けをして、格付けの高い機関のニュースの掲載を優先する方針を表明。さらに、詐欺的行為が多いとされる仮想通貨を使った資金調達(ICO)の広告については、内容が違法か合法かを問わず全面的な掲載禁止措置を掲げる事態に至っている。
ところが、一連の対応と合わせて、やらせや公衆の閲覧にそぐわないコンテンツが掲載されがちな動画の表示を減らした結果、北米の17年末のユーザー数が3か月前に比べて70万人も減少したという。フェイスブックは「一時的な現象に過ぎない」と強気の見通しを示しているが、利用者の減少は初めてのこと。今後、恒常化しかねないとの見方もあるという。
また、EC(電子商取引)界の巨人アマゾン・ドット・コムも、2017年10〜12月期決算で、前年同期比38%増の604億5300万ドルの売上高を確保、過去最高を更新した。だが、アマゾン・ジャパンは、配達を依頼した荷物の急増が一因で、宅配大手のヤマト運輸が巨額の残業代不払いを引き起こしたため、ヤマトの手数料引き上げに応じざるを得なかった。
最近、アマゾン・ジャパンのサイト上では、従来通り売り物の「即日配達」を謳いながら、実際に発注すると即日配達されないケースが目立っているとの指摘もある。コストの押し上げ要因として、世界各地でヤマトのようなケースが多発してもおかしくないだろう。
アマゾンが銀行業を「支配」する
変化の波に乗り遅れてスマホ向けのOSやCPUでPC向けのような高いシェアを獲得できずに勢いを失ったマイクロソフトやインテルと違い、GAFAはスマホに続くビジネス分野の開拓に貪欲で、いままでのところ、新たな陣取り合戦を有利に進めているように見える。
たとえば、アップル、グーグル、アマゾンは、AI分野のパイロット商品と言える高性能のスマート・スピーカーで競っている。グーグルは130年ぶりの大変革期に入った自動車分野に進出、自動運転のOS作りの先頭ランナーの一角としても、存在感を誇示している。
また、アマゾンはネット通販の枠を超えて、ユーザー企業がインターネットを介して独自にビッグデータをサーバーに蓄積、解析して活用するのを手助けするクラウド事業の育成に余念がない。日本でも昨年1月、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、情報系の社内システムについてアマゾンのクラウド方式に切り替える契約を結んだ。
この分野をドル箱にしてきた日本のITベンダー各社に激震が走った。決め手は、コストを大幅に削減できることだった。そのからくりは、アマゾンを介して、すでにクラウドを利用している地方銀行などとのあいだで基幹システムの開発、維持費用をシェアすることに他ならない。
将来、銀行各行がアマゾンのEC網上で金融サービスを提供し始めたら、そしてその際にネット広告でクラウド顧客である銀行のサービス広告を絡め始めたら、大きな転機が訪れるのではないだろうか。
値引きやサービス改善に関するアマゾンの要求に応えられないと、その銀行の広告がほとんど利用者の目に触れることがなくなる可能性もある。
そうなれば、アマゾンは単なるクラウド上のシステムを提供する事業者から、広告を使ってクラウドのユーザーである銀行各行を支配する特別な存在になりかねない。アマゾンのEC上でモノを販売した経験のある多くの消費財メーカーがすでに経験したことである。
ビッグデータの「囲い込み」がカギ
裏返せば、ウーバーがクルマのライドシェア・システムで一般のドライバーまで囲い込み、結果的にタクシー業界全般を支配する力を持つようになったのと同じような形で、GAFAがさまざまな分野で第四次産業革命を起こせるか否かが、GAFAの企業としてのライフサイクルを左右することになるだろう。
GAFAがそれぞれの分野で引き続き消費者に魅力ある製品やサービスを提供できるかどうかは、NY株相場の急落が示すように、喫緊の課題である。たとえば、成長性に陰りが出てきたときに、スマホに代わるウェアラブル端末のようなものを投入して、その市場で現在のような支配的な地位を確保する動きがそれに当たる。
そして、紆余曲折はあっても、GAFAは数多の課題を克服し、そうした製品を提供していく力を備えているとみて間違いない。
高い成長性を維持できるかどうかは、スマホベースでこれまでも行ってきたように、ユーザー企業から十分なビッグデータの提供を受けて蓄積し、囲い込み、独自の経営・営業情報として解析して利用し続けられるかどうかにかかってくる。そして、GAFAが引き続き、新たな市場で、競争力、支配力、影響力を維持できるかどうかも、そこにかかっている。
クルマひとつを例にとってみても、トヨタ自動車のように、プラットフォーマーの座を狙う企業は非常に多いし、そうした企業は強い力も持っている。それらの企業がやすやすとGAFAによるビッグデータの収集、蓄積、解析に応じるとは考えにくい。
GAFAが今後、長期間にわたって第四次産業革命の盟主として君臨していけるかどうかは、その一点を突き破れるかどうかにかかっていると思われる。
株価暴落「アベノミクス終了宣言」の妄執
2月第1週の株式市場は、米国での株価暴落を受けて、日経平均が一時600円を超す大幅な下げで始まった。このような株式市場の暴落があると決まって「識者」たちの「アベノミクス終了宣言」とでもいうべき発言が出てくる。この種の「識者」たちの発想の前提には、アベノミクスは株価と円安だけしかもたらしていないという「妄念」があるように思える。雇用改善や経済成長の安定化などはまったく考えの中に入っていないようである。
米国の株式市場は、トランプ政権の発足直後からの積極的な財政政策への期待の高まりや、イエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長の雇用を重視した金融政策の正常化路線を背景にして、かなり高いパフォーマンスをみせた。だが、よく検証してみるとトランプ政権の経済政策は実際には「何もしなかった」に等しい。
2018年2月5日、米株急落を受けて大幅続落し、終値は前週末比592円45銭安の2万2682円08銭となった日経平均株価(寺河内美奈撮影)
政権発足当初の「目玉」であった大規模なインフラ投資はまったく実施されていない。議会を通過した減税政策だが、これもまだ実施には移されていない。金融政策については、トランプ大統領がこの1年、イエレン議長に対して信頼を置いていたようには必ずしも思えない。だが、FRBは金融政策の「正常化」を目指して、雇用に配慮しながら利上げを継続するスタンスを変えなかった。つまり、FRBと政府との協調において、基本的にオバマ前政権のものを継承しただけである。
さらに、貿易面では環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からの離脱に典型的なように、これまた「何もしない」戦略を採用した。この1年のトランプ政権の「何もしない」政策スタンスは鮮明である。むしろ何もしなかったがゆえにオバマ前政権の遺産を継承して、経済が好循環したのかもしれない。実際に先週の前半まで、NYダウ工業株30種平均はこの1年で3割ほど上昇していた。経済成長率、雇用、物価上昇率ともに改善を続けていた。
今回のNYダウの9年ぶりとなる大きな下落に、なにか経済的な意味があるかどうかはもう少し情勢を見てみないとなんともいえない。このNYダウの下落は、トランプ政権の「何もしない」政策スタンスにいよいよ国民が失望したのか、それともイエレン氏に代わって新しいFRB議長に就任したパウエル氏の金融政策へのかじ取りに、市場が不透明感を抱いたのだろうか。
トランプ政権の「何もしない」政策スタンスは減税政策で変わるだろう、という見方もある。ただし法人税の引き下げが経済成長を高める効果があるかどうかは、欧米の経済学者たちを中心に激しい論争がある。これは日本のケースだが、1990年代冒頭から今日まで、何度かの法人税の引き下げを行ってきた。だが、法人税の引き下げにかかわらず、その時々の日本経済の状態は悪かったり良かったりさまざまである。つまり法人税の引き下げと経済成長は、消費と投資増加という因果関係で結ばれていないかもしれない。
後者については、雇用を重視していたイエレン氏が金融引き締めとなるようなシグナルを発する政策を採用することはなかった。ただし、金融政策の「正常化」、すなわち金融政策の手段として名目金利のコントロールを明示的に回復することを狙った。イエレン氏は最近、テレビ番組に出演した際に、議長に再任されなかったことを率直に残念がっていた。今度のパウエル議長は当面はイエレン氏の手法を継承すると思われるが、イエレン氏ほどの実績を残せるのかどうか不透明感がある。この意味でトランプ政権側にも政策の不透明感、そしてFRBにも不透明感が消えない。これらが市場の懸念を生み出し、暴落に至ったのかもしれない。いずれにせよもうしばらく事態を見ないとなんともいえない。
手を振るトランプ米大統領=2018年2月2日(AP=共同)
もし仮に、1年経過したトランプ政権の成果への失望、そしてパウエル新議長が金融政策の正常化よりも金融引き締めに移行するのではないか、という懸念が相まって今回の株価暴落に至ったとしたらどうだろうか。日本株の暴落は今回だけの問題ではなくなるかもしれない。
ところで、日本経済は昨年の世界経済の堅調を背景にして、日本銀行の金融緩和政策の継続とともに実体経済を含めて堅調に推移した。ただし、インフレ目標の達成は今年も厳しい状況だろうし、その半面で完全雇用に到達してその後の安定的な賃金上昇などの所得拡大が本格化するまではまだ道半ばだろう。極度に悲観するのは禁物だが、楽観もできない。今回のような海外からのショックが長引けば経済が再び失速する可能性はある。だが、日銀の金融緩和の姿勢が変わらなければ、中長期的にはこれまた極度の悲観は禁物だろう。
現在、国会で与野党の論戦が展開されている。興味深い論点もあるが、少なくともマクロ経済政策については、与野党の論戦は不毛な状況が続いている。ひとつには民主党政権の後継政党たち(立憲民主党、希望の党、民進党など)といった「民進党なるもの」の経済政策が、単なるアベノミクスの全否定に傾斜しており、それが事実上のマクロ経済政策の無策に直結しているからだ。
立憲民主党の経済政策は、個別の再分配政策のメニューが並ぶだけである。消費税をいますぐに上げることはできないといいつつ、同党をはじめ「民進党なるもの」が国会で消費税凍結を最大の論争点にしている動きはない。むしろ相変わらずの森友学園・加計学園問題を主眼にした国会戦略を立てているようである。同問題についてはすでに多くを書いてきたのでいまここで再論はしないが、端的にいって不毛な時間潰しである。立憲民主党は実質賃金の引き上げを主張するが、それを実現する具体的な政策が不明である。
例えば、立憲民主党の主張には最低賃金引き上げが関係しそうだが、最低賃金は名目賃金である。ただし、過去の民主党政権のときよりも現在の安倍政権の下での方が最低賃金の引き上げ幅が大きい。どうして最低賃金の引き上げが安倍政権下で継続的に可能で、引き上げ幅も大きかったのだろうか。その理由は、労働需要(雇う側)がほぼ継続して拡大基調にあったからだ。労働供給(労働者側)のコストである最低賃金が引きあがっても労働需要側はそれを十分に吸収できる体力があったということである。そして労働需要を拡大する政策とは、これは安倍政権の下で採用された金融緩和政策に大きく依存している。
だが、立憲民主党などの「民進党なるもの」は、雇用の拡大は人口減少による人手不足だ、という偏見でとらえている。この「人口減少が雇用を拡大させた」や「もし金融政策に効果があるならばとっくに完全雇用が達成している」という意見は、極度の偏見である。おそらくこの種の主張は失業率と人口の動向しかみていないのだろう。安倍政権開始時の失業率は4・3%でそれが現状で2・8%の前後を推移している。この間、15歳以上65歳未満の人口総数である生産年齢人口は「人口減少」を示していて、約8000万人から現状では7600万人程度に減少している。このうち15歳以上で働く意欲と能力をもっている「労働力人口」は6542万人から6750万人超まで拡大している。
労働力人口は、就業者と完全失業者に分かれていて、安倍政権以降ではこの就業者の拡大と完全失業者の減少が続いている。就業者数は2012年12月の政権発足以降ほぼ一貫して上昇していて約6250万から現状では6540万人超にまで拡大している。ちなみに民主党政権時代はほぼ一貫して就業者数が減少している。他方で民主党政権時代は生産年齢人口も労働力人口も減少していた。つまり、民主党政権の時代では失業率が見かけの低下をしているが、それは労働力人口の減少を意味していたのである。これは職を求めている人たちが、厳しい景気のために職探しを断念している状況を意味する。
他方で、安倍政権では持続的に労働供給も増加している。これは景気の好転で職探しを再開している人が増加していることにある。このアベノミクスの労働供給の復活効果は大きく、そのため失業率に一層の低下余地があり、また完全雇用に時間がかかる背景にもなっている。もちろん、この労働供給の復活を十分吸収できるほど労働需要が活発であることが裏付けにある。そしてこの労働需要が拡大していることが、前述の最低賃金上昇を無理なく実現していることの背景にあるのである。
筆者はアベノミクスの全否定ではなく、このような効果の著しい金融緩和政策をさらに拡充しながら、消費増税の凍結や先送りよりもその放棄ないし減税など積極的な財政政策を勧めたい。だが、現状では国会では毎日のように「モリカケ」の掛け声などが大きいだけで、野党にはマクロ経済政策をよくしようという意思がまったくみられない。それを支持する「識者」を含めて、本当に懲りない人たちである。
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労働集約型と資本集約型の違いと知識集約型
先進国では知識集約産業。労働力を必要とする労働集約型産業もAIやロボットが取って代わる。
富はスーパースターに 労働分配率、世界で低下
賃金迷路(2)
2017/10/31 17:28日本経済新聞 電子版
技術革新が賃金を抑えているのではないか。そんな見方が世界で広がっている。世界の人たちの暮らしぶりを変えた米アップルや米フェイスブックなどのネット企業は、労働集約的な伝統産業ほど雇用を生まないためだ。企業が稼いだ利益は資本家に集中し、労働者に回りづらくなっている。
「労働分配率の低下とスーパースター企業の興隆」。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のデービッド・オーター教授が5月に発表した論文が注目されている。アップルや米アマゾン・ドット・コム、フェイスブックといった経済成長を生む革新企業が、賃金増の逆風になっているとの仮説を打ち出した。
例えばフェイスブック。利用者数は世界で20億人、株式時価総額は59兆円に達する。しかし従業員数は2万人と、17年3月時点の連結で36万人いるトヨタ自動車の18分の1だ。巨額の利益はおのずと、株主や革新的なビジネスモデルを作り出した人に向かう。創業者のマーク・ザッカーバーグ氏は8兆円もの資産を持つ。
オーター教授によると、米国で顕著なこの傾向が「国際的にも起きている」。従業員の給料を国内総生産(GDP)で割った「労働分配率」は先進各国で低下傾向をたどる。その分、資本家への配分が増えている。
こうした企業は「高収益でもあまり実物投資はせず、M&A(合併・買収)を優先する傾向が強い」(富士通総研の早川英男氏)。アマゾンは137億ドル(約1.5兆円)でホールフーズを買収。米グーグルも多くのベンチャー企業を取り込んできた。ここで莫大な富を手にするのは買収される企業の株主。従業員の賃金には及びにくい。
経済学者はこれまで、労働分配率が下がれば、いずれ人手の割安さが意識され、給料は上がると考えてきた。だがスター企業の存在感が高まると、その構図が世界で変わった。労働組合は米国でも弱くなり、働く人たちが経営者から給料を引き出す力は落ちた。
革新はスター企業に限らない。小売店や工場など労働集約的な仕事の現場でも人工知能(AI)やロボットの活用が広がる。米マクドナルドはスマートフォンや店舗のタッチパネルで注文・決済できるシステムを急展開している。単純な作業は次々と機械に置き換わっている。
国際労働機関(ILO)の分析では、主要国の生産性は直近の16年間で19%ほど上昇したが、実質賃金の伸びは9%ほどにとどまった。機械の力で生産性が上がっても、労働者には十分還元されていない。一方で世界の株式時価総額は90兆ドル(1京円)を超え、過去最高の更新を続ける。世界の年間GDP(78兆ドル)との差は開く一方だ。
新興国への生産移転と空洞化を経験した先進国は、イノベーションが停滞する経済を推進する力と信じてきた。信じてきた革新は今、ほんの一部の企業が主導している。イノベーションが競争ではなく寡占を生むなら、成長の果実も寡占される。
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とうとう、自動車メーカーもサイズダウンか・・・ (この場合、ダウンサイジングって言葉を使うことは妥当なのだろうか ?) 拡大、拡大の時代じゃなくなったんだな。昔、会社のマラソンでホンダの狭山工場の傍を走った。でっかい敷地だった。とうとう閉鎖ですか。寄居ってのはかなり奥ですね。行ったことはあります。池袋から東武東上線の確か最終駅でしょ。
ホンダが国内の生産拠点にメスを入れる事情
EVシフトに車造りの大変革で立ち向かえるか
森川 郁子 : 東洋経済 記者 2017年10月05日
世界各国で急速に進む「EV(電気自動車)シフト」の流れが、ホンダを国内生産拠点の再編に踏み切らせた。2021年度をメドに埼玉県に2つある完成車工場を寄居(よりい)工場へ段階的に集約することを10月4日に発表。これに伴い、1964年稼働の狭山工場は4輪車の生産を終了する。
「ものづくりの面で、日本が電動化をリードしていかないといけない」
会見の中で八郷隆弘社長は、今回の再編が長期経営計画「2030年ビジョン」につながるものだと述べた。ホンダは2030年に4輪車販売の3分の2をハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、EVといった電動車にする目標を掲げている。寄居工場では従来の車種に加え、EVやPHVを混流生産するための実証ラインを設計するなど、電動化に向けた生産技術の開発を進める。
車造りの効率性を高める
2013年稼働の寄居工場は最新鋭の設備を擁し、電動化への対応が進めやすい。今後は世界中の工場から生産部門の担当者を集め、EVを始めとする電動車の生産技術・プロセスの企画を行う。
ものづくりのノウハウを日本からグローバルに発信するという創業時の原点に立ち返りつつ、各国の担当者が現地へ持ち帰る。これにより「需要がある地域で生産する」というホンダが重視する地産地消の原則にも対応できる。たとえば、軽自動車や小型車の生産を担う鈴鹿工場でも、寄居工場から持ち帰った知見でEVの生産を行えるようにするという。
ホンダが電動車の量産を進める上でネックとなるのは、車造りの効率性だ。ホンダの2016年度の営業利益率は6%。トヨタ自動車の7.2%、SUBARUの12.4%などに比べて見劣りする。「自動運転や電動化の時代に対応するためにも、利益率が低いのは課題だ」と八郷社長自らが認める。
ホンダでは国内外の各工場が自主的にアレンジした結果、「地域間で生産方法の違いが出た」(生産担当の山根庸史専務執行役員)ことが非効率に繋がっている。またあらかじめ一定数の部品を組み上げて、生産に用いる「モジュール化」も途上だ。トヨタ自動車や日産自動車、独フォルクワーゲン(VW)はモジュール化で先行し、高効率な生産体制を確立している。
自動車の電動化は段階的に進んでいくため、工場には従来のガソリン車、HV、PHV、EVと多種多様な車が生産されるようになる。ホンダは電動車両が混ざることで、工数や部品点数が現状比で25%増えると見込む。また、市場によって当然、電動化の進展具合も異なる。非効率な車造りのままだと、電動化に十分に対応できなくなるという危機感がホンダにはあった。
埼玉県にあるホンダの寄居工場。2021年度をメドに狭山工場から4輪車生産を集約する(写真:ホンダ)
こうした課題に対応していくのが寄居工場だ。実証ラインでは、モジュール部品を活用することで工数を3割削減する生産方式を検証する。「海外にも電動化に向けた生産体制をスピーディーに水平展開できる」と山根専務はそのねらいを強調する。製造コストが抑制できれば、電動車に価格競争力を持たせることもできる。
国内の4輪生産能力を2割削減へ
今回の生産再編のもう一つの狙いは国内の余剰生産能力の解消だ。グループの国内年間生産能力は現在106万台あるが、2016年の生産台数は約81万台。国内工場の稼働率は76%にとどまる。
ホンダの国内販売では2011年に投入した「N-BOX」が大ヒット。軽自動車の販売比率は足元で45%にまで高まった。一方、登録車ではヒット車に恵まれず、国内販売は70万台程度と低迷している。このため、北米などへの輸出台数を増やして、国内工場の稼働率を維持してきた。だが、海外での現地生産を進める中、輸出を増やすにも限界があった。
そこで狭山工場を閉じることで国内の生産能力を81万台まで2割減らし、需要に合わせる。国内向け70万台、輸出向け10万台と振り向ける計画だ。狭山工場の従業員は寄居工場を中心に異動し、雇用は維持する。懸案だった生産と販売の需給ギャップの問題にようやく手をつけられる。
ホンダは自動運転車の開発では米グーグル系のウェイモ、燃料電池車の基幹部品の開発では米ゼネラル・モーターズ(GM)と提携するなど、最近は「自前主義」からの脱却を進める。しかし、生産規模では500万台規模にとどまり、トヨタやVWなど2倍の規模を持つメーカーほどのスケールメリットを出すことができない。自動運転や電動化で巨額の開発費がかかる中、無駄を省き、効率を引き上げることは急務だ。生き残りを賭けたホンダの真剣勝負が始まっている。
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