ふくろう医者の診察室

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心臓手術の死亡率公表

心臓手術の死亡率公表 学会、データベースを分析 治療成績、底上げ図る

心臓や大動脈の外科手術の種類ごとの死亡率や合併症の発生率が、全国の医療機関から集まるデータを基に公表された。
医療の質の向上を図るためのデータベース事業の成果で、死亡率が高い施設に技術的な助言をするプロジェクトも始まっている。
施設ごとの治療成績の開示が検討課題となりそうだ。

公表されたのは、心臓血管外科学会内の日本心臓血管外科手術データベース(JCVSD)に集まった症例を分析したもの。
2003年に本格的に始まった事業で、17年は成人の手術は578施設が参加。
患者の情報など1人あたり約300項目を登録する。
 
今回の対象は、13〜14年に行われた手術の治療成績。
例えば、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなった患者へのバイパス手術(約3万2千件)の死亡率(術後30日以内もしくは入院中に死亡した患者の割合)は待機手術で2%、緊急・準緊急手術で8.2%だった。また、合併症の発生率は、「出血」が待機手術で1・6%、緊急・準緊急手術で3.1%、「脳梗塞
」が同じく1.5%と2.9%だった。
 
当初からデータベースづくりに関わってきたJCVSD代表幹事は全体の治療成績について、「同様のデータベースがある欧米と比べて遜色はなく、胸部大動脈の手術に関しては優れている」と話す。
 
施設間でばらつきがある治療成績の底上げを図り、心臓血管外科学会は13年から「医療の質向上プロジェクト」を始めた。
 
死亡率は、手術チームの技量だけでなく、患者の状態や緊急手術の割合にも影響される。
全国平均に比べて高いからと単純に「成績が悪い」と決めつけることはしない。
JCVSDに蓄積された約47万人の成人患者のデータから、患者の年齢や重症度を考慮して施設ごとの予測死亡率を算出。
これに比べて実際の死亡率が「2・5〜3倍」高い施設から指導対象を選ぶ。
 
当初は学会の役員らが施設に出向いて検証し、助言していた。
対象施設を増やそうと16年からはウェブ上でのやりとりに変更。昨年は26施設で実施した。
 
プロジェクトの流れは・・・。
診療態勢について施設から報告を受けた学会側の助言者が、手術実施の判断や手術方法などについて聞く。ウェブ上の意見交換を経て、施設は改善計画を作り実施。
アドバイスを受ける。
自分たちの問題点を理解して対策を立てることで、治療成績を向上させている施設がある。

■'''施設別の開示「慎重に検討」
一方で、治療成績に施設間でどの程度の差があるかは、公表していない。
数字が一人歩きすることを避けるためだ。施設ごとの死亡率や合併症の発生率も公表されていないため、患者やその家族が、個別の病院の成績を知ることはできない。
 
学会は今後もデータの収集、分析を円滑に進めるため、施設ごとの治療成績の公開はしない方針という。
海外では、情報公開で心臓血管外科医を目指す医師が顕著に減少しているという指摘もあり、慎重な検討が必要だという。
 
遺族の立場で客観的なデータに基づくリスクの十分な説明などを病院に求めてきた人がいる。
この人は、全国の治療成績の公開について「一歩前進」と評価しながら、「データの見方やどのような要因が成績を左右するか、わかりやすいかたちで情報提供してほしい。最終的には、各施設が治療成績を開示することを患者は望んでいる」と語る。

参考・引用
朝日新聞 2018.1.17


<関連サイト>
心臓手術はどれほど「安全・安心」ですか?
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph51.html

[PDF] 非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に 関するガイドライン(2014 年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2014_kyo_h.pdf

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注射薬を貼り薬に

注射薬を貼り薬に 微細な針並べ、痛み少なく

注射でしか投与できなかった薬を貼り薬にする研究が進んでいる。
富士フイルムと北海道大学はインフルエンザの「貼るワクチン」を開発し、動物実験で従来より高い効果を確認した。
京都薬科大学はベンチャー企業と共同で糖尿病治療薬を皮膚から投与するパッチを試作した。
いずれも薬液を含んだ微細な針を並べたもの。痛みが少なく負担の軽減につながりそうだ。
 
皮膚から体内に吸収されて効果を発揮する貼り薬は、薬効成分の分子が比較的小さく吸収しやすい薬では実用化されている。
だがワクチンやペプチド医薬など分子量が大きい薬は、貼り薬にするのは困難とされていた。
 
富士フイルムと北海道大学は共同で、皮膚に貼って投与するインフルエンザワクチンを開発した。
体内で溶ける糖の高分子にインフルエンザウイルスのたんぱく質でできたワクチンを混ぜて長さ0.5ミリメートルの微小な針を作り、パッチの上に並べた。
 
パッチを皮膚に貼って数分後にはがすと、体内に針が残って徐々に溶けワクチンが放出される。
マウスの皮膚に貼って約4週間後に血液を調べたところ、注射ワクチンの5分の1の量で、ウイルスに対抗する抗体が増えることがわかった。
 
マウスに貼るワクチンを接種した後、致死量の10倍のウイルスを鼻に入れて感染させたところ、6匹すべてが2週間後も生存していた。
注射ワクチンを接種したマウスでは1匹だけだった。
富士フイルム側は「ウイルスを認識して抗体の産生を促す細胞は皮膚近くに多く存在するため、貼る方が高い効果が得られる可能性がある」と話す。
 
同社はこのほど、人間に使える品質のパッチの製造設備を整備した。
今後ブタを使った実験で針の大きさなどを最適化し、臨床試験につなげる。
 
京都薬科大学発のベンチャー、コスメディ製薬(京都市)と京都薬科大は、糖尿病の治療薬を貼って投与するパッチを開発した。
 
1センチほどのパッチに、長さ0.8ミリメートル、先端の直径が40マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの微細な針を140本並べ、先端に糖尿病治療薬のエキセナチドを塗った。
エキセナチドはインスリンの分泌を促すペプチドで、現在は週に1回ほど、専用の器具を使って患者が自分で皮下注射している。
 
ラットの背中にパッチを貼って投与したところ、通常の皮下注射と同量の薬が血中に入っていることが確認できた。
 
パッチをはがす際に針が折れても、針は体内物質のヒアルロン酸でできているため安全だという
京都薬科大とコスメディ製薬は共同で実用化を目指す。


新たな投与手法 薬の効果引き出す
皮膚に貼るタイプの薬は、痛みがないほか薬が徐々に吸収され効果が長く続くなどの利点があり、痛み止めやせき止めで実用化されている。
 
ただ、皮膚から吸収できるのは、薬効成分の分子量が500以下と比較的小さい薬に限られる。
ワクチンやペプチド医薬など分子量が大きい薬を貼り薬にするのはこれまで難しかったが、微細な針を使うことで、注射と同等以上の効率で薬を送達できるとみられる。
 
鼻に噴霧して粘膜から吸収する投与方法の適用範囲を広げる開発も進んでいる。
糖尿病治療薬のインスリンを細胞膜の透過を助けるペプチドと混ぜることで、鼻から吸収しやすくなることを見いだした。
 
ラットの鼻に混合した薬を噴霧したところ、静脈注射と同量のインスリンが血中に入ることが確認できた。
同様の効果があるとみられるアミノ酸を使い、来年にも臨床試験(治験)を始めたい考えだ。
 
薬は投与経路が異なると効果も異なることがある。
新たな投与手法の開発は、薬の効果を最大に引き出す上でも重要になりる。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2016.8.15

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もんでもダメな肩こりには 毎日5分、タオル上げ下げ

肩こりがきついと、もまれて痛みが走ることもある。
ほぐすだけでは、すぐに元に戻るしぶとい肩こり。
筋力をつけることで和らげる方法があるらしい。
 
どういうトレーニングなのか。

肩こりの原因の一つは筋力の低下だ。
腕の重さは左右合わせて約7〜8キログラム。
首から肩、背中にかけての筋肉(僧帽筋)が支える。
僧帽筋の筋力が落ちると肩こりになりやすい。
鍛えて筋力を取り戻すことが肩こり対策にもなる。

トレーニングして筋肉をバランスよくつけるには姿勢改善から始める。

筋肉は膜のようなもの(筋膜)に覆われており、それが固まって筋肉が動きづらくなる場合がある。
筋膜が硬く筋力も低下した状態で負荷をかけると、筋肉を痛めることもある。
 
筋膜は固まらないように毎日ほぐす。
自宅で簡単にできるのがタオルを使った運動。
タオルを肩の上にかつぐように持ち、頭の後ろで上げ下げする。
ゆっくり呼吸しながら肩甲骨の動きを意識する。
腕があがりにくい人は肩だけを上げ下げ。
さらに両手を左右に広げて肩甲骨を背骨に寄せるような運動をするといい。
 
毎日自宅でタオルを上げ下げする方法は1日5分ぐらいで済む。
肩甲骨の動きがよくなってきたら、僧帽筋を鍛えるトレーニングを加える。
ダンベルを持ってスクワットの姿勢で椅子にすわって前傾し、肩甲骨と腹筋を意識しながら両腕を上げ下げする。
 
ほかのトレーニングも加えれば、さらに効果が上がるかもしれない。
 
長時間座り続けることと肩こりも関係がある。
英国の研究によると、頻繁に立ったり座ったりしている人は、長時間連続で座っている人よりも首や肩の痛みが少なかったという。

■1時間座ったら 立ち上がり歩く
座る時間を減らせば肩こりにもいいのか。
 
ずっと座っていると、第2の心臓といわれるふくらはぎの血流が悪くなり、肩など上体へ血流が戻りにくくなる。
1時間座り続けたら、数分でいいので立ち歩くことが大事だ。
 
座る時間は、日本の1日7時間に対し、スウェーデンが同5時間、米国も同4時間との研究がある。
豪州では座る時間を2時間減らすよう推奨している。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2016.4.2


<関連サイト>
肩こりにタオル
http://osler.jugem.jp/?cid=15

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野菜を上手にとろう

野菜 上手にとろう 高血圧予防や便秘解消 カットや冷凍を活用

健康に生活するために、野菜は欠かせない食べ物だ。
ただ忙しかったり一人暮らしだったりすると、つい自分が好きなメニューや食べやすい食材に偏ってしまいがちで、野菜が不足するケースも多い。
カットや冷凍の野菜でもよいので、とる習慣を身につけたい。

厚生労働省は健康づくりの基本方針である「健康日本21」の中で、野菜を1日350グラム以上食べるよう推奨している。
しかし、同省がまとめた2011年の国民健康・栄養調査によると、20歳以上の1日の野菜摂取量の平均は277.4グラムにとどまり、目標を大きく下回っている。
大人の約72%が350グラム未満で、特に20代では約8人に1人、30代は約10人に1人が70グラム未満しか野菜をとっていない。

脳の働きも活性化
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維など様々な栄養素が詰まっている。
他の食品からとれないものもあり、いろいろな野菜をとりまぜてバランスよく食べるのがよい。
例えば、色の濃い野菜にはビタミンが多くストレスを和らげる抗酸化作用がある。
食物繊維とカルシウムやカリウムを1回の食事で併せてとると高血圧予防にも期待できる。
 
食物繊維は排便を助け、おなかの調子をよくする働きがある。
コレステロールや血糖値を下げる役割もあるため、肥満や糖尿病の予防も期待できる。
野菜はカロリーが少ないため、たくさん食べても他の食材より太りにくい利点もある。
 
また、野菜はしっかりとかみほぐして食べることが多い。
かむ回数が多くなると脳の働きをよくする効果がある。
胃や小腸に入る速さもゆっくりとなり、満腹感も得られやすいという。野菜を蒸すなどすれば、かさが小さくなり多く食べられる。
 
それでは一人暮らしや仕事が忙しくて野菜が不足しがちという場合は、どんな工夫が必要か。
まずはスーパーやコンビニなどで野菜を頻繁に購入する習慣を身につけることだ。
カット済みでも冷凍でもよい。
カット済み野菜はプラスチック容器に入れ電子レンジで温めるだけで、蒸し野菜として簡単に食べられる。インスタント味噌汁に加えるだけでも豪華になる。
弁当を買う際も、別に野菜サラダを1品付けよう。
 
冷凍野菜も便利だ。
現在の冷凍野菜は栄養価もあり安いので、野菜の摂取がおろそかになりがちな人は上手に利用したい。
 
下調理が簡単で冷蔵庫に入れておけばいつでも使える。
数種類の野菜がまざったものなどもあり種類も豊富。
スープの具や煮物として使える商品もある。
ただ、冷凍野菜だけでは野菜の種類が若干偏るので栄養バランスにも配慮したい。
緑黄色野菜のトマトや、きゅうりなど手軽に食べられる生野菜もとるように心掛けたい。

なるべく定食を
一人暮らしなどでは1日2食以上が外食という例も多いだろう。
丼物やラーメンなどの一品料理ばかりだと、野菜不足になりやすい。
なるべく定食を頼むようにしたい。
ちょっとした工夫も有効だ。
例えば、サイドメニューでおひたしやサラダなどを加えるとさらに野菜がとれる。
 
また、通常の味噌汁をけんちん汁や豚汁に変更したり、ラーメンにトッピングで野菜を加えたりすると、バランスがよくなる。
外食でもメニューを隅から隅まで探せば、野菜を使った料理は多い。
自分の行きつけの店で、野菜の多いメニューを聞いてみるのもよい。
 
最近は野菜ジュースもたくさんの種類が売られている。
手軽なのが利点だが、頼りすぎるのはよくない。
野菜ジュースは食物繊維がとりにくいケースが多い。
ビタミンなどが不足したときの補充などに向いている。
味をなめらかにするために糖質が多めの商品もあるので、成分表示を注意深く見よう。
 
最も大切なのは毎回の食事で野菜をとるという意識を持ち、習慣づけることだ。
バイキングや居酒屋などでも最初に注文するメニューを野菜にするぐらいの意識が欠かせない。
野菜をバランスよくたくさん食べられなくても、全くとらないよりよい。
きょうからでも始められることは多い。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2013.9.22

関連サイト
高血圧予防や便秘解消に野菜を
http://osler.jugem.jp/?day=20180118

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心臓の動悸にご用心

心臓の動悸にご用心

いつもとちょっと違うドキドキ  息切れや胸の痛み伴うと危ない
心臓がドキドキする動悸が生じたら、「心臓の病気なのでは」と不安に駆られる。
動悸は様々な原因で起きるので、いつもとちょっと違うと感じた際は医療機関を訪れることが大切だ。

動悸は心臓の鼓動がいつもと異なることを感じて不快に思う状態を指す。
「心臓が一瞬止まる」「脈が飛ぶ」ように感じることも多い。
心臓は一定のリズムで収縮と拡張を繰り返して血液を全身に送っているが、このリズムが崩れて不整脈になると起きやすい。
脈が速くなったり遅くなったり、不規則になったりするようなケースだ。

「緊張」は問題ない
動悸は不整脈がなくても起きる。
これは健康な人でも起きる。
7〜8割はあまり問題がないケースだ。
 
大勢の前で話をしなくてはならないときや重要な会議、プロポーズの前などのドキドキは誰にも起きることで、特に問題はない。
階段を駆け上がったり、通常のスポーツや飲酒をしたりした際などに起きる場合も同様だ。
いずれも原因となっている事柄が終わったりなくなったりすれば症状が治まる。
 
では、どんな動悸に注意する必要があるのか。
緊張するような場面でもないのに頻繁に起きたり、息切れや胸の痛み、めまい、吐き気などを伴ったりする場合は心臓の病気が隠れている恐れがある。
 
その代表が心房細動だ。
高齢者の不整脈に多く、心房が細かくけいれんしたようになり、脈が完全に乱れて脈拍がとても速くなる場合が多い。
長く続くと血栓(血の塊)ができ、脳梗塞につながりやすい。
 
動悸とともに胸の圧迫感や息苦しさなどを感じるときは狭心症の恐れがある。
動脈硬化によって血液が流れにくくなったり、血管が詰まったりするのが原因だ。
いつもと違うと感じたら要注意。
命にかかわる可能性があるので直ちに医療機関を受診したい。
特に心房細動は必ず受診が必要となる。
 
また体がむくむといった症状が伴うときも、病院で検査を受けた方がよい。
心臓弁膜症や心筋症などが隠れている場合もあるからだ。
動悸が起きたときや治まったときの様子、何分間続いたかなどを覚えておけば、医師に相談しやすい。
 
心臓病以外の原因もある。
女性では妊娠中や更年期に動悸が起きるケースがある。
体内のホルモンバランスが崩れるのが原因とみられる。
甲状腺ホルモンがたくさん作られてしまうバセドウ病でも動悸が起きやすい。
鉄分不足などによる貧血が引き起こすこともある。
 
薬の副作用にも注意したい。
糖尿病の薬による低血糖、ぜんそくなどの薬による血管拡張によって動悸になるケースもある。
パニック障害に代表される心理的な不安から起こることも多い。
こうした知識を持っていると、心臓がドキドキしたときに、何が原因か考える契機になる。
ただし自分で判断しないで、医師に診てもらうことが大切だ。

適度な運動が効果
動悸の原因を知る手掛かりは心電図が一番だが、それが難しい場合は脈拍も役立つ。
測る際は、まず全身を楽な姿勢にして手のひらを上に向ける。
次に手首の親指の付け根あたりに、もう一方の手の人さし指、中指、薬指を添えて脈をみる。
 
慣れないと難しいので、時間があるときに指を添える位置を調整して自分の脈を測りやすい場所を見つけておくとよい。
測定時のポイントは、日ごろの脈拍と比べて脈の動きが速いか遅いか、突然脈拍が飛ぶかなどだ。
家庭用の血圧計や脈拍計などを活用するのも手だ。
 
動悸は原因が様々なので予防は難しい。
ただ、日ごろから適度に運動する習慣をつけておくとよい。
運動には心肺機能を強くする効果があり、生活習慣病の予防にもつながる。
ウオーキングやジョギングなど酸素を体にたくさん取り込む持続的な運動がおすすめだ。
 
体が楽に感じる程度から少しきついと感じる程度の運動がひとつの目安となる。
心疾患や高血圧の人や高齢者は医師に相談し、無理のない運動をするよう心がけたい。

動悸が起こる原因は様々(主な例)
・運動、会議などでの緊張
・飲酒、喫煙、発熱
・鉄分不足などによる貧血
・過労、寝不足
・妊娠、更年期
・心房細動や狭心症などの心臓病
・甲状腺の機能異常
・起立性調節障害
・糖尿病やぜんそくなどの治療薬の副作用
・気管支などに持病がある場合
・パニック障害など
 
脈を測れば、動悸の原因を知る手掛かりになる
・全身を楽な姿勢にする
・手のひらを上に
・手首の親指の付け根近くにもう一方の手の人さし指、中指
 薬指を添えて脈を測る


医療機関で検査・治療が必要な動悸を見極めるポイント
・脈拍数が1分間に140回以上、または40回以下になった
・120〜140回でも動悸が強い
・脈の間隔が不規則
・脈に強弱がある


参考・引用
日経新聞・朝刊 2013.11.3

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ヒートショックを防ぐには 浴室や脱衣所あたためて

寒い季節に気をつけたいのが、急激な温度差によって体調不良を起こすヒートショックです。
風呂での事故が多く、死に結びつくこともある。
防ぐにはどうしたらよいだろうか。

ヒートショック、入浴以外もご注意
風呂で事故が起きるのはなぜか。
暖房をつけた暖かい部屋から寒い脱衣場へ行って裸になり、さらに冷えた浴室に入ると、血圧が急上昇する。
お湯につかって体が温まると、今度は血管が広がり、血圧が下がる。
寒い脱衣場に出ると、また血圧が上がる。
こうした時、脳出血や心筋梗塞を起こしたり、気を失って湯船でおぼれたりする危険がある。
血圧が変動しやすい高齢者は特に注意が必要だ。
 
厚生労働省の調査によると、2016年に家の風呂でおぼれて亡くなった人は5138人。
9割以上が65歳以上の高齢者だ。
この中には、ヒートショックが原因で亡くなった人もいるとみられる。
 
断熱性が低い住宅は、暖房をつけている部屋とそうでない部屋の温度差が大きい。
浴室が寒く、温まろうとして高い湯温の風呂に入ると、急激な温度変化で危険性が高まる。
 
このヒートショック対策には、温度差を小さくする「バリアフリー化」』が有効だ。
 
具体的な対策としては、断熱性の高い浴室にリフォームする
▽浴室・脱衣場に暖房設備を付ける
▽二層ガラスなど断熱性の高い窓に換える
――などの方法がある。

浴室暖房乾燥機には壁掛け式と天井に付けるタイプがある。
工事費なども含めて十数万円〜数十万円かかるが、リースで利用できるものもある。
 
暖房は、入浴時につけるのではなく、入る少し前からつけて暖めておく。
高齢になると寒さを感じにくくなることもあり、注意が必要だ。
家族に高齢者がいる場合、脱衣場や浴室が寒いと感じたら、暖房を入れておく。
 
ヒートショック対策の機能をつけた給湯設備もある。
 
ノーリツが昨年9月に出した「ガス温水暖房付ふろ給湯器」は、専用リモコンとの組み合わせで、入浴を「見守る」機能がある(本体とリモコンで計46万7800円、工事費、暖房機器は含まれない)。
 
人が浴室や湯船に入ったことをセンサーが検知し、台所リモコンにランプで知らせる。
お湯張りや追いだきの時には浴室内の温度を検知し、一定の温度より下がると「浴室が寒くなっています」と台所リモコンに表示。
浴室暖房を入れる目安になる。
設置には配管の工事などが必要になり、家の構造によっては設置できない場合もある。
 
浴室内に暖房がない場合はどうしたらよいか。
 
シャワーを高い位置に固定して湯船にお湯を張ると、シャワーの湯気で浴室全体を温めることができる。
この時には、やや高めの湯温にする。
沸かし湯の場合は、脱衣前にふたを外し、かき混ぜて蒸気をたてる。
 
室温計を付け、浴室や脱衣場の温度を知ることも大事だ。
適切な室温の目安は、体調や体質にもよるが18度未満は避けた方がよい。
 
安全なお風呂の入り方について消費者庁は、お湯の温度は41度以下、つかる時間は10分までを目安に
▽湯船から急に立ち上がらない
▽食後すぐや、アルコールが抜けないうちは入らない
▽入る前に家族に一声かける
――などと呼びかけている。
 
日本気象協会はウェブサイトで、ヒートショック予報を出している。
https://tenki.jp/heatshock/

気象情報をもとに、家の中でヒートショックが起きる危険性の目安を「油断禁物」から「冷え込み警戒」まで、5段階のマークで示す。
市区町村別に出ているので、離れて暮らす家族も、電話やメールで注意を促す参考にできる。

ヒートショック対策には
・浴室や脱衣場に暖房を付ける
・浴室や脱衣場に室温計を付け、温度を確認する
・家族に、入浴することを伝える
・お湯の温度は41度以下、っかる時間は10分を目安に
・食後すぐや、お酒が抜けないうちは入らない

湯船でぐったりしている人がいたら
・栓を抜く。大声で助けを呼ぶ
・湯船から出す。救急車を呼ぶ
出せない場合は、ふたに上半身を乗せるなど沈まないようにする
・出せた場合は肩をたたきながら声をかけ、反応を確かめる             
・反応がなければ、呼吸を確認する
・呼吸がなければ、胸骨圧迫を始める
 可能なら人工呼吸をする

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2018.1.16


<関連サイト>
冬の「ヒートショック」にご注意を
https://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/14653724.html

ヒートショック、高齢者は警戒を
https://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/39249161.html

ヒートショックを防げ
https://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/43095019.html

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子供のインフルエンザ

子供のインフルエンザ、年齢別のポイントは? タミフルや解熱剤の使用、登園登校の基準

学校保健安全法における出席停止期間について
インフルエンザは咳やくしゃみなどの飛沫感染、物や皮膚等を介をして接触感染するので、保育園や学校などたくさんの子供たちが集団生活を送っている場では一気に感染が広まる可能性も高く、毎年、子供たちから流行が始まると言っても過言ではない。

1.風邪との違いは?子供のインフルエンザ、3つの見分け方
インフルエンザの主な症状は、38℃以上の高熱、寒気、関節痛、倦怠感、吐き気などの全身症状と、少し遅れて現れる咳や鼻水、喉の痛みなどの上気道の症状だ。

私的コメント
「吐き気」が主な症状であることもあり、しばしば胃腸風邪と間違えられる。
例年、シーズン後半に流行するインフルエンザB型では、胃腸症状が多いのが特徴でもある。
また、「『少し遅れて現れる』咳や鼻水、喉の痛み」は局所症状といい全身症状が最初に出るのがインフルエンザの特徴でもある。

突然、激しい症状が出てすぐインフルエンザだと分かる場合もあるが、小さな子供の場合、発熱してもわりと元気があることも多く、風邪と見分けがつきにくい場合もある。
症状は似ていても、風邪が鼻や喉などの上気道(鼻の穴から喉の奥まで)の炎症であるのに対し、インフルエンザは肺、気管支など呼吸器の疾患であり、見分けるにはポイントがあります。

私的コメント
この点は重要と思われます。

症状が風邪かインフルエンザか迷う時は、以下のような症状がないかまずは確認しよう。

インフルエンザと風邪の見分け方
 Я歓半評がある(筋肉痛、関節痛、倦怠感など)
インフルエンザを発症すると、まず筋肉痛や関節痛など全身の症状が初めに出るのが大きな特徴。
最初に咳や鼻水、喉の痛みなどの症状から始まる風邪とはここが大きく異なる。
いつも元気なお子さんが急に「ぐったりだるそうにしている」「唇や顔色が悪い」「節々の痛みを訴える」などいつもと違う様子が見られる時は、インフルエンザに感染している可能性がある。
但し、小さな子供の場合、大人と違ってだるさや筋肉痛、頭痛などがはっきり出ないこともある。
1歳未満の赤ちゃんや小さな子供の場合、ミルクの量や離乳食の食べる量が減る、機嫌が悪くてぐずる、いつもとは違う泣き方などが見分けるポイントとなる。

◆発熱を繰り返す(二峰性発熱)
風邪とインフルエンザ、どちらも38℃以上の高熱が出ることがあるが、風邪の場合は通常2〜3日程度で自然に下がり、再び上がる事はほとんどない。
しかし、インフルエンザの場合、3日〜5日程度で一旦、発熱が治まっても、24時間以上たった後に再び熱がぶり返すことがあるす。
これは「二峰性(にほうせい)発熱」と言い、B型に多く見られる症状だが、A型でも起こることがあります。

私的コメント
本当にB型に多く見られるかどうかは経験上実感していない。
また、この見分け方は初期の診断には役立たない。

解熱後も体内にまだインフルエンザウイルスが残っていることが原因で、免疫力がまだ弱い子供に比較的多く見られる。
また、発熱で免疫力が落ちているところに別の細菌やウイルスに感染して再度、発熱している場合もあるので、ぶり返す熱には注意が必要だ。

:脈や呼吸が早く、息苦しさや胸の痛みがある
高熱が出ると呼吸数が増え、脈拍も上がるが、インフルエンザは普通の風邪に比べると「ウイルスの増殖スピードが速い」という特徴がある。
(24時間で1つのウイルスが100万個に増殖)
インフルエンザの場合、重症化すると「肺炎」や「心筋炎(心臓の筋肉の炎症)」を起こすことがあるので、発熱後、急激に容体が悪化し、「息苦しい」「胸がドキドキする」など症状が見られる時は、インフルエンザを疑う必要がある。
普段から呼吸数や脈拍が早い乳幼児の場合も、「肩で呼吸する」「全身を使って呼吸する」「ゼーゼー苦しそう」など、いつもと違う様子が見られる時は早めに受診しよう。

私的コメント
乳幼児ではRSウイルス感染症との区別が必要となる。

肺炎や心筋炎のサイン
○呼吸が苦しい、息苦しくて寝ることができない。
呼吸数が多い 5〜11歳であれば1分間に30回以上、12歳以上であれば1分間に20回以上。
○動悸が激しく、胸がドキドキする。胸が痛い。
脈拍が多い 5〜11歳であれば1分間に140回以上、12歳以上であれば1分間に100回以上。



2.赤ちゃん・幼児(0〜4歳)のインフルエンザの特徴&注意点
生まれてすぐの赤ちゃんは、お母さんの胎内でもらった免疫や母乳からの免疫が働いているため、病気に罹りにくいとされているが、インフルエンザは感染力がとても強いウイルスなので、パパ、ママ、兄弟など、家族内に感染者がいる場合、家族から感染してしまうケースも少なくない。
さらに生後半年以降になると、お母さんからの免疫がそろそろ切れて病気にかかるリスクも高まる。
体力のない乳幼児はインフルエンザを発症すると重症化する可能性が高いので、次のような症状が見られる場合はすぐに病院を受診するようにしよう。
• 38℃以上の急な発熱、3日以上発熱が収まらない
• 手足の突っ張りやがくがくした震えなどけいれんの症状
• 顔色が悪い(青白い、土気色)
• 肩や全身を使って苦しそうに呼吸をしている
• 水分(母乳、ミルクなど)を摂れず、半日以上おしっこが出ていない
• おう吐や下痢を繰り返している
そのほか、「泣き方がいつもと違う」「機嫌が悪くぐずる」「ぐったりしている」など、いつもと違う様子の時も注意が必要だ。

乳幼児はハイリスク!インフルエンザで起こる合併症5つ
5歳未満の子供にとってインフルエンザで一番怖いのは「合併症のリスクが高い」こと。
インフルエンザで起こる可能性がある合併症は以下のようなものがある。

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インフルエンザの合併症の中で最も重篤な合併症が「インフルエンザ脳症」だ。
インフルエンザを発症後、24時間以内に意識障害やけいれんが現れ、症状が急速に悪化する。
毎年50人〜200人が罹患し、そのうちの10〜30%は死に至り、重い後遺症が残ることも少なくない。
なぜインフルエンザ脳症が起きるのか、その原因やメカニズムなど詳細は未だ不明だ。
「呼びかけに答えない」「意識がもうろうとしている」など、いつもと違う様子が見られる時はすぐに医療機関を受診するようにしよう。

熱性けいれん
乳幼児はまだ脳が未熟なため、高い熱が脳神経の刺激となってコントロールを失い、筋肉に勝手な指令を出してしまうのが「熱性けいれん」だ。
幼児の10人に1人の割合で起き、体の硬直、ガクガク震える、白目をむく、唇が青紫色になり呼吸が乱れるといった症状が突然現れるが、5分程度で納まることがほとんどで、後遺症が残ることはない。
発症時には焦らず、以下のような点に気を付けよう。
• 衣服を緩めて、呼吸を楽にしてあげよう。
• 姿勢は横向きにして、吐いた物が詰まらないようにしよう。
• 口の中に飲み物や食べ物、その他割り箸などの異物は入れないようにしよう。
• 大声で呼びかける、激しく揺するなど刺激を与えないようにしよう。
• 体温や眼球の動き、けいれんの様子や経過時間をきちんと観察しよう。
「けいれんが5分以上続く」「5分〜10分の間に何度も発作が起こる」「麻痺や重度の昏睡が見られる」場合はインフルエンザ脳症の恐れもあるため、すぐに受診するようにしよう。

5淦中耳炎
インフルエンザの合併症で一番多い「中耳炎」。
鼻や喉のインフルエンザウイルスが、耳管を通って中耳という部分に入り、炎症を起こす。
中耳に膿が溜まると、鼓膜への圧力が高まって強い痛みが起こるため、小さな子供は機嫌が悪くなり、耳をしきりに触ったり、反対に耳を触られるのを嫌がることもある。
痛みが強い時は耳の裏を冷やすと痛みが和らぐのでアイスノンや冷やしたタオルなどをあててあげるのも良い。

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インフルエンザウイルスや細菌が肺に侵入して炎症を起こしてしまうのが「肺炎」だ。
高熱が数日間続き、激しい咳が出て、呼吸も荒くなります。
ウイルスそのものが原因となる他、ウイルス感染で免疫が落ちたところに別の細菌に感染して発症する場合もあるが、症状は同じだ。
呼吸が上手くできないと、チアノーゼ(酸素不足で皮膚や爪先が青紫色になる)になることがある。

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脳症や肝臓の機能障害等を起こす合併症で、時には命に関わることもある。
その原因ははっきりとは分かっていないが、解熱剤として用いられるアスピリンを服用した小児に発症しやすいとされている。
そのため、現在では小児へのアスピリンの投与は原則禁忌となっており、患者数は減りつつある。

5歳未満の乳幼児のインフルエンザの治療法。0歳児のタミフルの使用も可能に!
乳幼児のインフルエンザの治療には、大人と同じく「抗インフルエンザ薬(ノイラミダーゼ阻害薬)」を使用する。
抗インフルエンザ薬の中でも、吸入するタイプの「リレンザ」や「イナビル」は、赤ちゃんや小さな子供には使用が難しいため、治療には「タミフル」が処方される。
これまで0歳児には、効果や副作用が明らかになっていないということでタミフルは使われていなかったが、2016年12月より保険適用され、0歳児でも使用できるようになっている。(生後2週間未満は使用しない)
大人が飲むカプセルタイプのタミフルとは違い、お子さんに処方される「タミフルドライシロップ3%」は顆粒の溶けるタイプ。
独特の苦みがあるが、ヨーグルトやアイス、ジュースやイオン飲料などに混ぜると飲みやすくなる。
但し、タミフルは、インフルエンザの症状が出てから48時間以内に服用を始めることが重要で、それ以降の有効性は確認されていないため、その期間を過ぎてしまった場合には使用しない場合もある。
また、以前からタミフルは、服用時に見られる異常行動が問題となっているが、異常行動の原因が本当にタミフルのせいなのか、高熱によるものなのかはまだはっきり分かっていない。
乳幼児は重症化のリスクが高いため、これまで通りタミフルが処方されているが、服用開始後2日間はお子さんをから目を離さず、状態をしっかり観察するようにしよう。

解熱剤の使用には要注意!
お子さんが高熱を出していると親としてはなんとか下げてあげたいと思うものだが、解熱剤の使用には注意が必要だ。
通常、医療機関で解熱に良く処方される「ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)」「メフェナム酸(ポンタール)」は脳症との関係があると言われており、小児には使用しない。
また、「アスピリン(バファリン、PL顆粒など)」も、ライ症候群を引き起こす危険性があることから、処方されることはない。
内容の分からない市販薬や、他の家族の分の使いまわしなど、家にある解熱剤を勝手に与えるのは絶対にやめよう。
解熱剤が必要な時には、比較的効果はマイルドですが安全性が高い「アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ、アルピニーなど)」をお医者さんで処方してもらい、必ず用法用量を守って使用するようにしよう。

ワクチン接種は生後6カ月から
インフルエンザ予防接種は原則「生後6か月から」受けることができる。
接種しても100%発症を予防できるわけではないが、症状の軽減や合併症のリスクを減らすには有効なので、可能な限り接種するようにしよう。
ワクチンの効果は、接種後、2週間位で現れる。
流行前にしっかりと免疫を付けておくためには「11月に1回、3週間以上空けて12月の上旬までに2回目を受ける」のがおすすめだ。
また、ワクチンを受けられない6カ月未満の赤ちゃんの場合、周りの家族がウイルスを持ち込まないようにすることが大切。
うがい手洗いと手指の消毒の徹底、家族全員予防接種を受ける、流行期は外出を控えるなど家族全体での予防が必要だ。

3.5歳〜9歳の子供のインフルエンザの注意点。登園・登校の基準
熱せん妄に注意!インフルエンザの症状
たくさんの子供が集団生活をする幼稚園や小学校に通う5〜9歳は、インフルエンザに罹る可能性も高い年代だ。
38℃以上の高熱、咳や鼻水など症状の他、筋肉痛や関節痛、頭痛といった症状がはっきりと出るようになる。
乳幼児に比べると脳症などの重症化のリスクは減るが、このくらいの年代の子供は、高熱により意識が混濁し、錯視や幻聴などの異常行動を起こす「熱性せん妄」になることがある。

≪熱性せん妄の主な症状≫
• 急に笑い出す、泣き出す
• 訳の分からないことをしゃべりだす
• 何かから逃げようとする
• 「ゾウやライオンがいる」など幻視・幻覚
• 部屋の中をうろうろと歩き回る
• 理由もなく何かをひどく怯える
脳症の症状と似ていますが、熱性せん妄は、まだ脳神経が未熟な子供に起こる一過性の症状であり、脳への影響はなく、通常は数分〜1時間程度でおさまる。
しかし、乳幼児とは違い、この年代の子供は自由に動けるので、突然の異常行動が大きな怪我や事故にもつながることがある。
高い熱が出ている時は、お子さんから目を離さないようにしよう。

喘息などのアレルギー、持病のある子は重症化に注意!
5歳を過ぎると、お子さん自身に体力もついてくるため、乳幼児のように重篤な症状を引き起こす可能性は低下する。
しかし、小児喘息などのアレルギー持ちのお子さんや、慢性疾患を持っているお子さんの場合は、肺炎などの重症化のリスクも依然として高く、発作や持病の悪化につながることもあるので注意が必要だ。
周辺の地域の流行状況をしっかりと把握して、流行前にワクチン接種を行っておくことや、日頃から手洗いやうがい、マスクの着用など予防対策を徹底するようにしよう。

5〜9歳のインフルエンザ治療の特徴。リレンザ、イナビルなどの吸入薬も!
5〜9歳くらいになると、タミフル以外にもリレンザ、イナビルといった他の抗インフルエンザ薬も使用できるようになる。
リレンザ、イナビルともに吸入するお薬だが、リレンザが1日2回、5日間吸入するのに対し、イナビルは感染初期に1回吸入するだけと、治療が楽なのが特徴だ。
幼児同様、抗インフルエンザ薬による異常行動が起こる事があるので、お薬の服用時は少なくとも2日間、子供を一人にしないようにしよう。(リレンザ、イナビルでも異常行動の発生の報告あり)
また、これらの抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に服用を始めないと効果が期待できない。
発症後、48時間以上過ぎていた場合には辛い症状を和らげるための対症療法を行う。

再登校はいつから?登園・登校再開の基準
感染力の強いインフルエンザは、熱が下がって症状が落ち着いてきても、体内にはまだウイルスがあり、周囲への感染力は残っている。
そのため学校における児童や先生の健康のための法律である「学校保健法」では、インフルエンザは「第2種伝染症(飛沫感染し、学校で流行が広まると考えられる感染症)」に定められており、出席停止期間が「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」と決められている。
さらに、免疫力が弱い幼児はウイルスの増殖期間が長い事や、保育園は学級閉鎖が出来ない事から、幼稚園、保育園の場合は停止期間が1日長い「解熱後3日」となっている。
「発熱した時=発症」と考え、発熱が始まった日は数えず、翌日を発症第1日目として考える。
発症の翌日に解熱して3日経過したとしても、5日経過した6日目までは登園することができない。

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ピロリ菌の除菌

ピロリ菌の除菌

日本人の胃の病気はこの20年ほどで激変した。
胃の粘膜にいる細菌ヘリコバクター・ピロリの除菌が進んだためだ。
ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどの原因とされる。
胃がんなどの原因とされる。
 
2000年から胃潰瘍や十二指腸潰瘍の患者の除菌が公的医療保険で受けられるようになった。除菌をするには、検査でピロリ菌を確かめた上で抗菌薬など3種類の薬を1週間飲む。
厚生労働省の患者調査によると胃潰瘍と十二指腸潰瘍の合計患者数は減少が続き、14年には1999年当時の3分の1にまで減った。
 
13年からは約3500万人いるとみられるピロリ菌感染による胃炎患者に公的保険の適用が広がった。
 
感染者数は多いが、除菌も急ピッチで普及する。
適用拡大後、推定で年約150万人が除菌を受けている。
14年の胃がん死亡者数は約4万8千人。

順調に除菌が進めば、胃がんの死亡者数は今後減っていくとみられる。
 
ただ、除菌が成功しても胃がんを100%防げるわけではない。
除菌の後も定期的に胃の検査は受けたい。 

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2016.1.26



<関連サイト>
検査から除菌まで | 除菌療法を受ける前に | ピロリ菌のお話.jp
http://www.pylori-story.jp/sterilization/sterilization/inspection/

ピロリ菌の除菌
http://www.pylori-story.jp/sterilization/sterilization/
ピロリ菌を薬で退治することを除菌といいます。ピロリ菌の除菌により、関連する病気が改善したり予防できる場合があります。
日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは、ピロリ菌に関連する疾患の治療および予防のため、ピロリ菌感染者のすべてに除菌療法を受けることが強く勧められています。
保険適用で除菌療法の対象となる人は、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の患者さん、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の患者さん、胃MALTリンパ腫の患者さん、特発性血小板減少性紫斑病の患者さん、早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃の患者さんです。

ピロリ菌の除菌療法を受ける患者さんへ
http://www.pylori-story.jp/sterilization/consider/
以下の項目にあてはまる方は、事前に必ず主治医に申し出てください。
• これまでに薬をのんでアレルギー症状を起こしたことのある方。
• ペニシリン等の抗菌薬を服用時に、ショック等の重篤なアレルギー症状を起こしたことのある方。
• 抗菌薬や風邪薬で副作用を経験したことのある方。

除菌療法が終わった方へ
http://www.pylori-story.jp/sterilization/completion/
ピロリ菌の除菌療法が成功すると、ピロリ菌が関係している様々な病気のリスクは下がりますが、ゼロにはなりません。
除菌後もきちんと医師と相談の上、定期的な検査を続けましょう。
除菌療法に成功した患者さんのうち、少数の方に逆流性食道炎の発生が報告されています。逆流性食道炎とは胃酸が頻繁に食道へ逆流して食道の粘膜に炎症をひき起こす病気です。 多くの場合、胸やけ、口の中まで酸っぱい水が上がる感じ(呑酸(どんさん))などの自覚症状を伴います。

除菌療法の副作用
http://www.pylori-story.jp/sterilization/reaction/
除菌療法を始めると、軟便、下痢、味覚異常などの
副作用がおこる場合があります。

軟便、軽い下痢などの消化器症状や味覚異常が起きた場合・・・
自分の判断で、服用する量や回数を減らしたりせずに、最後まで(7日間)残りの薬の服用を続けてください。

発熱や腹痛を伴う下痢、下痢に粘液や血液が混ざっている場合、 または発疹の場合・・・
直ちに薬を飲むことを中止し、主治医または薬剤師に連絡してください。

除菌療法の成功率と成功のコツ
http://www.pylori-story.jp/sterilization/sterilization/point/
ピロリ菌の除菌療法は、1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3剤を服用します。1日2回、7日間服用する治療法です。正しく薬を服用すれば1回目の除菌療法の成功率は約75%といわれており、最近では約90%とする報告もあります。

すべての治療が終了した後、4週間以上経過してから行うピロリ菌の検査(除菌できたかどうかの検査)は必ず受けてください。また、検査に抗体測定を用いる場合はすべての治療が終了した後、6ヵ月以上あけてください。

一次除菌療法で除菌ができなかった場合でも、二次除菌療法をきちんと行えば、ほとんどの場合、除菌が成功すると報告されています。
二次除菌療法の間は、アルコールの摂取(飲酒)を避けてください。


ピロリ菌、除菌治療後も要注意 残る胃がんリスク 内視鏡で定期検査を
https://style.nikkei.com/article/DGXDZO55108120W3A510C1EL1P01?channel=DF140920160921&style=1

胃がん予防にピロリ菌除菌 学会が「全感染者の除菌」推奨、「証拠不十分」の声も
https://style.nikkei.com/article/DGXBZO08262220Y0A520C1EL1P01?channel=DF140920160921&style=1

「ピロリ菌を除去しても本当に大丈夫なの?」現場の医師に聞いてみた
https://www.p-project.jp/content/3

ピロリ菌備え 中学から検査
https://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/43387192.html

胃がん予防にピロリ菌除菌
https://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/43303930.html

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がん10年生存率どう見る 5年以降も低下なら長期観察

国立がん研究センターなどの研究グループが19日に公表したがんの「10年生存率」。
がんと診断された全国の患者約3万5千人を10年間追跡して集計した数値だ。どう読み取り、活用できるのだろうか。

がんの10年生存率58・2% 部位で差、浮き彫りに
「やっぱり10年なんだね」。
21日、がん患者らでつくる鹿児島市の「がんサポートかごしま」で開かれたサロン。
4人が集まり、話題は10年生存率で持ちきりだった。
 
参加者の一人で、8年前に乳がんを発症した40代女性は、医師に「5年の経過観察が必要」と言われ、定期的に病院に通った。
しかし、5年経って病院通いをやめた2年後に再発した。
 
公表された乳がんの10年生存率は80・4%。
胃や大腸の生存率は5年以降、ほぼ横ばいだが、乳がんは5年(生存率88・7%)以降も同じ割合で下がり続ける。
乳がん患者の一人、三好綾理事長(40)は「経過観察の年数は病院や医師によって5年、10年と違う。やはり10年のフォローアップが必要と知った」と話す。
 
10年生存率では、がんの進行度合い(ステージ)ごとの生存率も示された。
ステージ1と4を比べると、胃や大腸では90ポイント近く離れており、早期発見・早期治療の重要性がうかがえる。
一方、ステージ1でも肝臓や膵臓では3割を切る。
また、前立腺では、ステージ3まではほぼ100%だが、転移のある4では4割以下。
転移の有無が生存率に大きく影響しているとみられる。
 
研究グループは、2012年から心存率解析システム「KapWeb」(https://kapweb.chiba‐cancer‐registry.org)を公開している。
性別や年齢、受けた手術などを入力すると、自分に近い条件での生存率が出てくる。
今回公表された最新データも反映されている。

1999年に初期の子宮頸がんを発症した、「愛媛がんサポートおれんじの会」の松本陽子理事長(50)は、自分の情報をシステム
に入力してみた。
10年生存率は91.6%と出たという。
松本さんは「入力の仕方がわからない人もいる。
各地のがん相談支援センターなどで対応することも必要では」と指摘する。

新薬登場さらに改善
今回のデータは、99〜02年に診断された患者を分析した。
国立がん研究センターでは「あくまで十数年前のデータとして参考にしてほしい」と話す。

当時は抗がん剤や放射線治療を併用する治療がようやく確立してきたころだ。
今はがん検診を中心に早期の発見・診断が進み、新薬も登場した。
実際に5年生存率を診断された年ごとにみると、99年と最新の07年では全部位で63%から68.9%と5.9回%改善した。

08年ごろから、新しい抗がん剤や分子標的薬が出てきて、現在はもっと改善された数値になるとみられる。
特に肺がんや大腸がんで期待できる。
不安があれば、主治医に相談したい。
 
10年生存率が15.3%と低かった肝臓がんの場合、C型肝炎やB型肝炎のウイルス感染が原因になることが多い。
現在はウイルスを排除したり抑え込んだりする薬があり、検査を早く受ければ、がんの発症を抑えやすくなってきた。

副作用が少なく高齢の方でも使いやすい飲み薬もある。
がんに対する新しい治療や薬の治験も進んでいるので、希望を持ちたい。
 
数値が患者に不安を与えることもあるが、こうした「見える化」は患者にとっても大事。
医師との議論に活用できる。
患者自身が残したデータを次の世代に活用してもらうことも重要となる。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2016.1.26


<関連サイト>
がん10年生存率公表  平均58%、部位で差
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO97020060W6A200C1TZQ001
国立がん研究センターなどの研究班が1月、がんの10年生存率を公表した。
がん全体の10年生存率は6割で「がんは不治の病」という印象の払拭につながるデータだ。
がん治療の目安は5年とされることが多かったが、乳がんなどはかなり時間がたっても再発リスクがあることも分かった。
患者が医師と治療方針などを話し合う際の参考にしたい。

胃・大腸、5年後から横ばい/肝臓、下降続く
データの対象は、全国がんセンター協議会に加わる16のがん専門診療施設で1999〜2002年に診断・治療を受けた3万5287人だ。
すべてのがんの10年生存率は約58%。部位別でみて治療成績がよかったのは甲状腺や前立腺、乳房、子宮体部、子宮頸部の各がんで70%を超えた。
一方、食道、胆嚢・胆道、肝臓、膵臓のがんは厳しい状況だった。
 
生存率はがんの大きさや広がり具合を表す4段階(1〜4)の病期(ステージ)によって大きく変わる。
どの部位も早期に見つけることができれば生存率は高くなる。
例えば、食道がんは早期がんである1期では約64%で全症例の約2倍になる。

しかし、膵臓がんは早期の1期で見つかっても厳しい。
がんの進行が早く、小さいうちから周囲に広がったり離れた場所に転移したりするからだ。
肝臓がんは手術で切除しても、別の部分から再発しやすく、治療が難しいという。

10年生存率と同じ集団での5年生存率は約63%。
その後の5年間で生存率は5ポイント低下するが、下がり方は部位によって異なる。
大腸や胃は5年たってもほとんど変化がない。
これに対し、肝臓や乳房などは生存率が下がり続け、再発のリスクが高いことがわかった。
このため経過観察して再発予防に努める必要がある。
 
乳がんは治療後、時間がある程度たってから再発する例が専門医の間では知られていた。
今回のデータは、10年は見たほうがよいという医師の助言の裏付けとなる。
乳がんの中でも特定のホルモン受容体を持っているタイプでは、時間がたってから再発する例もあるといわれている。

がんの5年生存率も最新データをまとめた。
04〜07年までに診断・治療を受けた14万7354人を対象にした。
年次推移をみると、がん治療法などの進化によって、全体として治療成績が上がっているのも分かる。
97年にはすべてのがんで62%だったが、07年には約69%に上昇した。
 
米国の5年生存率で最もよいデータは70%程度。
今回の調査結果は、日本のがん治療が最先端の水準にあることを示す。
 
部位別で好成績なのは前立腺がん。
97年は約71%だったが07年は100%になった。
ただ、胃や子宮のがんの5年生存率の伸びはよくない。
 
胃がんは手術治療がほぼ確立され、早期発見もある程度されている半面、進行するとなかなか治せない状況が続いていたからだという。
最近は抗がん剤による治療も進化しているため、今後はもう少し数値が上がることが期待される.

がんは日本人の死因として最も多いこともあり、長らく「不治の病」とみなされてきた。
治るケースはまれで、運がよい場合に限るというイメージが強かった。
内閣府が実施した14年度のがん対策に関する世論調査でも、「がん全体の5年生存率は50%を超えている」と回答した人は、4分の1にとどまった。
 
しかし実際には、がんと診断されて10年たっても6割の人は生きている。
まだ課題も残っているが、治る病気になりつつある。
日々の仕事を続けながら、外来で抗がん剤や放射線による治療などを受けられる場合もある。

以前は抗体医薬や分子標的薬はなかった。
治療法が大きく進歩しているので、今、治療をしている人の生存率はさらに高まるはずだ。
 
がんでは定期的に検診を受け、できるだけ早期にがんを見つけて治療することが重要だ。
40歳以上で胃、肺、大腸などのがん検診の受診率は3〜4割にとどまる。
国はこの値を5割に引き上げることを目指している。
治る病気でもきちんと備え、正しく対処しないといけない。

参考・引用
日経新聞・朝刊 2016.2.7


「がん」 10年生存率
http://osler.jugem.jp/?day=20171004

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便失禁

便失禁、相談してみて 適切な治療、半数は改善・完治

知らない間に便が漏れたりトイレに間に合わなかったりする便失禁。悩む人は500万人に上るといわれている。食事や排便の仕方を変えて薬をのめば、半数は症状が改善するか完治するが、治療を受けていない人も多い。学会は3月、患者が最初に接する機会が多いかかりつけ医にも適切な治療を知ってもらおうと、初めての診療指針を示した。

ある男性(81)は4年ほど前から、知らない間に便が漏れて下着
が汚れることが多くなった。
誰にも言えず悩んでいたが、家族に相談し、2015年に排便機能センターがある病院を受診した。
 
最初は便の水分を吸収して硬さを調整するのみ薬などを試したが、症状は改善しなかった。
このため、「仙骨神経刺激療法」(SNM)という治療を受けた。
 
SNMは、おしりに心臓のペースメーカーのような約5センチ大の装置を埋め込み、排便に関わる仙骨神経に電気刺激を与えることで
大腸や肛門の動き、感覚を改善する。
14年4月に公的医療保険が適用された。
 
男性はSNMで症状は全くなくなった。
ジムで入浴する時も便の心配をする必要がなくなった。
男性は「もっと早く受診すればよかった」と話す。
 
便失禁は、気づかないうちに便が漏れる「漏出性」と、便意は感じるがトイレに聞に合わない「切迫性」、両方の症状がある「混合性」の三つに分かれる。
男性の主治医らが約300人の患者を調べたところ、漏出性が49%で、切迫性が16%、混合性が35%だった。
 
原因は、加齢によって肛門の開閉に関わる筋肉の機能が低下したり、出産でこの筋肉が切れたりするなど様々だ。
また、脊髄損傷や直腸がんの手術後の後遺症で起こることもある。
 
半数は食事や生活、排便習慣の見直し、薬物療法で症状が改善するか完治することを知ることも大切だ。

加齢・出産など原因
日本大腸肛門病学会は3月、「便失禁診療ガイドライン」を公表。
指針ではまず、食事や排便など生活習慣の改善や薬物療法を試みることを推奨している。
 
便がまとまるように食物繊維を多く含む豆やきのこや根菜などをとる。
一方で便がゆるくなりやすい酒や果物、香辛料のほか、腸の運動を活発にするカフェインの摂取を減らす。
便意を感じたら我慢せずにすぐにトイレに行く。
 
治療薬は主に2種類ある。
一つは便の水分を吸収して硬さを調整する薬で、もう一つは便の回数を減らして便を硬くする下痢止めだ。
持病でのんでいる薬に便を軟らかくする作用があれば量や薬を変える。
 
専門の医師がいる消化器外科や肛門科では肛門を締める力や、筋肉の損傷を検査をする。
筋肉の収縮が悪ければ、肛門を締めたり緩めたりする骨盤底筋訓練などをする。
また、外出前に「経肛門的洗腸法」で腸を洗って便を出しておけば、失禁の心配をせずにすむ。
肛門から1〜2日に1回、500〜1000ccの水を入れて便を流し出す。
自宅でできるが、30〜60分かかる。
 
症状が改善せず、肛門の筋肉の損傷が原因の場合、SNMや筋肉をつなぐ手術を試みる。
SNMが先か筋肉の形成術が先かは専門家の間でも結論が出ていない。
筋肉の損傷から比較的短期間なら、形成術を先に受ける方がいい、と専門家は指摘する。
 
肛門周辺の筋肉が傷んだり切れたりする理由で多いのが出産だ。
出産直後から治療に取り組む医療機関もある。
出産後かなりの時間がたってから便失禁の悩みで受診する女性は
少なくない。
症状が出たら早めに専門の医師を受診したい。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.12.20



<関連サイト>
便失禁とは−自らの意思に反して便がもれる症状
https://medicalnote.jp/contents/160125-021-HT

便失禁の原因−複数の要因が重なり合って生じる
https://medicalnote.jp/contents/160125-022-MT
肛門を締めたり緩めたりする括約筋は、内肛門括約筋と外肛門括約筋の二重構造になっている。
内肛門括約筋は不随意筋といって自律神経がコントロールする筋肉です。肛門を締めようと意識しなくても、自律神経の働きで締めてくれる。
これに対して外肛門括約筋は随意筋と呼ばれる筋肉で、手足の骨格筋と同様に自分の意思で締めることができる。
内肛門括約筋は通常は閉じているが、肛門の近くまで便が降りてくると緩む。
しかし、その時は直腸からの刺激で便意を感じることができるので、便がもれないように自分の意思で外肛門括約筋を締めることができる。
この一連の協調作業がうまくいかないと、排便が正しくコントロールできず便失禁につながると考えられる。

原因
・加齢によるもの
・出産・分娩によるもの
・肛門周囲の括約筋あるいは神経の損傷によるもの
・過敏性腸症候群(IBS)によるもの
・糖尿病などによる末梢神経障害
・心理的要因、生活環境要因
・特発性便失禁

便失禁の検査と診断
https://medicalnote.jp/contents/160125-023-DB
1.日常排便習慣に対する質問事項
患者さんにとっての正常な排便とはどんな状態か
それがいつから、どのように変わったか
下剤などの内服薬、浣腸、洗腸などの排便補助を行なっているか(いつから・どのように)
普段の便の性状(※ブリストルスケールで記載)
排便時にいきむか、いきむとしたらどのくらいの時間か
便とガスの排出を区別できるか、水様便と固形便の識別ができるか
便排出を我慢できるか、できるとすればどのくらいの時間可能か
ガス排出を我慢できるか、できるとすればどのくらいの時間可能か
排便前に腹痛や腹部の膨満感があるか
排便に指や手を用いた補助が必要か
排便後、拭き取るのに問題はないか
2.便失禁に焦点をおいた質問事項
漏れることを自覚できるか、意識的に我慢できない便失禁か
漏れるのはガスか、液状便か、固形便か
最初の便失禁はいつ起こったか、その後時間的にどう変わってきたか
どの程度の量が漏れるか、その性状はどのようなものか
どのくらいの頻度で失禁するか、失禁を引き起こすきっかけはあるか
漏れは排便後に起こるか、それとも不定期か
日常生活に影響があるか、どのような支障があるか
予防的にパッドなどの保護用品を使用するか、それは有効か
3.便失禁に関わる日常生活についての質問事項
食事内容と嗜好品(コーヒー・アルコールなど)の摂取状況
喫煙歴、体重の変化(BMI; ボディマス指数)
内服薬(向精神薬投与を含む)
日常生活状態:起床、食事と排便、入眠時間などの確認
生活環境:とくにトイレに関する環境の確認
日常生活の活動性、認知症の有無
既往歴・併存疾患:とくに尿失禁、糖尿病併存の有無

検査と診断
・視診
・直腸指診・膣診
・直腸肛門内圧検査および直腸感覚機能検査
・超音波検査・MRI(核磁気共鳴画像)検査
・排便造影検査

便失禁の治療−多くの方が保存的治療によって改善される
https://medicalnote.jp/contents/160125-024-DL
直腸内に便がたまっていることが脳にうまく伝わっていない場合でも、定期的に排便をして直腸内に便がない状態にすることで失禁を防ぐことができる。

便失禁の外科治療をめぐる最新の話題
https://medicalnote.jp/contents/160125-025-JJ
・仙骨神経刺激療法(Sacral Neuromodulation; SNM)

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