ふくろう医者の診察室

健康や病気のことを縦糸に、診療室でのエピソードを横糸に。訪問ありがとうございます。

顔ダニ

ニキビの思わぬ原因  汚れに潜む顔ダニかも

目のトラブルも / 洗顔・塗り薬で抑制
高温多湿の時期は、アレルギーの原因になるチリダニが増える。
それとは別に、季節を問わず肌に生息するダニがいる。
特に、顔にいるダニが増えすぎると、様々なトラブルを招く。
実態と対処法は・・・。

人間の皮膚に寄生するダニのひとつが「ニキビダニ」。
主に顔の毛穴に生息し、手足にはほとんど見られないため「顔ダニ」とも呼ばれる。
 
透明で大きさは0.2〜0.3 mm。
肉眼での確認は難しい。
皮脂を栄養にしているため、皮脂分泌の盛んなおでこや鼻の周辺に多い。
誰の皮膚でも見つかるようだ。
 
症状が悪化して治りにくいニキビに、ニキビダニの増殖がみられる。
ニキビダニが毛穴に生息するだけでニキビができるわけではないが、免疫力が低下して肌の状態が悪化すると、過剰に増えてニキビの原因になることがある。
 
ニキビの多くは、皮脂分泌が乱れて毛穴が詰まり、アクネ菌が増えることでできる。
ホルモンバランスが不安定な思春期や、生活のリズムが乱れて皮脂が過剰に分泌する成人にも見られる。
 
通常のニキビ治療で改善しないなら、ニキビダニの異常増殖を疑おう。
濃いメークで蓄積した汚れや、副腎皮質ホルモンの長期間の使用などで
もニキビダニは増えやすい。
 
治療は洗顔や塗り薬が中心。
殺ダニ効果のあるクロタミトン外用薬や、毛穴を広げて乾燥させる作用のあるイオウ外用薬などで、増えすぎたニキビダニを抑える。
  
イオウ外用薬は独特な刺激臭があり、肌を乾燥させる。
アトピー性皮膚炎などがある敏感肌には、使用を控える。
保険適用外だが、殺ダニ効果のあるメトロニダゾールを使うこともある。
 
まつげの毛根周辺で見つかるニキビダニ、通称「まつげダニ」が増えすぎて起きる目のトラブルもある。
腹心義塾
なかなか治らないまぶたの炎症とまつげダニの関連が、徐々に解明されている。
男女問わず、加齢と共にトラブルが増える。
  
まつげの毛根に乾いたフケや目やにがたまったり、まぶたの縁に炎症が起きたりしている目に、まつげダニの異常増殖がみられることがある。
毛根が弱り、まつげが抜けやすくなるのも特徴だ。
 
主な症状は目の乾きや疲れ、目がゴロゴロする違和感、目が重く不快感を感じるといったドライアイの症状。
ものもらいになりやすくなるほか、アレルギー性結膜炎を発症することもある。
 
まぶたの縁には、涙が蒸発しないように油を分泌する部位のマイボーム腺が並んでいる。
加齢でスムーズにまばたきができなくなったり、マイボーム腺が出す油の性質が悪くなったりすることで、まつげダニが異常に増えて、目の炎症などのトラブルを招くのではないか、と専門家は分析する。
 
予防も治療も、まぶたを清潔に保つことにつきる。
目薬は効かない。
1日5分、限の周辺を温めよう。
マイボーム腺で詰まった油を溶かし、まぶたの血流を改善する。
続いてまつげの根元周りを指の腹でやさしくマッサージするように洗うと、汚れが取れやすくなる。
 
顔にいるダニを怖がる必要はない。
いること自体は当たり前なので、神経質にならなくてよい。
肌や目にトラブルが起きたときは、ニキビダニが異常に増えている可能性を念頭に置いて、上手に対応することが大切だ。

まとめ
「顔ダニ」はこんなところでトラブルの原因
・増えすぎると二キビができる
・皮脂分泌が盛んなところに多い
・目がゴロゴロする、目の乾きや疲れが出る
  まぶたの縁(マイボーム腺」がある)の炎症
   まぶたの赤み
   まつげがくっついてべたつく

増殖と悪さを抑えるには
・洗って清潔に
  まつげの根元周りは指の腹でマッサージするように
・目を温めてマイホーム腺の詰まりを取る
・ビタミンB2、B6の多い野菜を取る
マイタケ、ホンシメジ、ニンニク、ブロッコリー
・睡眠など生活リズムを整える

参考・引用
日経新聞・朝刊  2018.6.16

この記事に

開く コメント(0)

横隔膜を鍛える

梅雨時の心身不調 横隔膜を鍛えて乗り切る 逆腹式呼吸も取り入れて 胃腸の働き活発に

梅雨の時期はだるさや体のむくみといった不調が起きやすい。
この季節にお勧めしたいのが横隔膜を鍛える運動だ。呼吸が深くなって血行を促し、胃腸の活性化や気分の安定にもつながる。
意識して動かそう。

横隔膜は胸(胸腔)とおなか(腹腔)を隔てる膜状の筋肉。
パラシュートが開いたような形で、大動脈と大静脈、食道を通す3つの穴が開いている。
食道を通す穴は下部食道括約筋と呼ばれ、胃が飛び出さないように働いている。
 
息を吸うときは横隔膜が逆さに下がり、吐くときは傘を開いたように上がる。
名前に「膜」とあるが筋肉なので、鍛えることが可能だ。
 
湿度が高くなる梅雨時は、血液や体液の巡りが滞りがちで、胃の不調を訴える人が増える。
体の最も奥にあるインナーマッスルである横隔膜を鍛えることで、深い呼吸が得られ、自律神経のバランスが整って血行などが改善する。
胸焼けや逆流性食道炎などの予防にもつながる。
 
まずは胸部のストレッチで胸郭を開きやすくして、横隔膜の動きを促そう。
椅子や机などに片手を添える。添えた手と反対側の腕を開きながら、脚を後ろ斜め45度に開いて、大きく深呼吸を2回する。

次に、外側の腕を曲げつつ肘を引き上げて、脇腹から体側を伸ばしながら深呼吸を2回(脇腹開き)。
両手で背もたれを持ち、背中を丸めて息を吐く(背中丸め)。

続いて、基本の腹式呼吸。
鼻から息を吸い、下腹を膨らませる。
その後、できるだけ細く長く息を吐き、下腹をへこませる。やや前かがみになって、息をしっかり吐き切ろう。

寝転んで両膝を立てた姿勢での腹式呼吸も効果的だ(横になって腹式呼吸)。
できるようになったら、バスタオルや枕などで負荷をかけてみよう。
体力に合わせて、少しずつ重くするとよい。

横隔膜をさらに鍛えるのが「逆腹式呼吸」。
腹式呼吸とは反対に、息を吸って下腹をへこませ、吐いた時に膨らませる。椅子に座った状態でも、寝転んで取り組んでもよい。

参考・引用
日経新聞 2018.6.2
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO31202560R30C18A5W10600?channel=DF140920160920&style=1&n_cid=DSTPCS001
(図を参考にすると「横隔膜を鍛える運動」が理解しやすくなります)

この記事に

開く コメント(0)

ラジオ体操

体にやさしく、効果的なラジオ体操のコツ

広く高齢者にまでおなじみのラジオ体操。
効果が科学的に検証されている。
 
中高年には、若さを保ったり地域交流が活発になったりと、幅広く良い影響が分かってきた。
要するに全世代に効果がある。
ある調査で、週5回以上のラジオ体操を3年以上続ける全国の55歳以上の男女543人について、血圧などを測定、生活習慣などをアンケートした。
 
それによると男女や年代で分けた全てのグループで、実年齢より血管年齢が約25〜5歳若く、骨密度も約23〜8%良かった。
柔軟性や筋力も高かったという。
また、規則的な生活につながったと答える人も多く、様々な世代とふれ合えるなどと生活の満足度も高まったという。
 
ただし、65歳以上はひざに注意が必要だ。
現在のラジオ体操は平均寿命が60歳代の時に始まったため、両足での跳躍が入るなど、高齢で表れやすいひざの問題への意識が小さかった。
ラジオ体操は高齢者に悪いわけではなく、それだけで十分だとするのはよくない。
畳から椅子への生活の変化で少なくなった下半身の運動を補い、一緒に足の筋力を鍛えるのが必要だ。
足を鍛えるには、ひざの下に枕などを入れ、8割ほどの力で足を伸ばすトレーニングを勧める。
ラジオ体操は自ら調整できる。
体調に合わせ、ゆっくりやる、回数を減らす、一部をやらないというのも有効だす。
高齢者にも優しい「みんなの体操」を選ぶのも良いという。
 
その上で効果を高めるには、指導者がいる会場に行くのが早道だ。動きに込められた目的を知れば、より良い体操ができる。
地域の体操会に参加してみてはどうだろうか。

住民の自主的な体操会は、全国ラジオ体操連盟のホームページで検索できる。


ラジオ体操の効果と弱点
効果
 血行の促進
 精神的な健やかさ
 柔軟性の向上
 好ましい生活習慣
        など
弱点 
下半身の筋力アップにつながりにくい

参考・引用
朝日新聞 2016.6.18



<関連サイト>
全国ラジオ体操実施会場 かんたん検索
http://www.rajio-taiso.jp/kaijou/


ラジオ体操第一・実演
https://www.youtube.com/watch?v=_YZZfaMGEOU

医師が警告!ラジオ体操は「膝」と「腰」を痛めます
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52028

この記事に

開く コメント(0)

CO中毒と脳障害

CO中毒と脳障害 後遺症で社会生活に支障

COは無色・無臭なので気づかないうちに短時間で死亡する危険があり、回復したように見えても、脳の損傷で社会生活がうまく送れずに苦しむ人がいる。

火災による死因でやけどと並んで多いのが、CO中毒。
総務省消防庁によると、2015年の火災による死者1563人のうちCO中毒・窒息は501人(32.I%)で、やけどの487人(31・2%)を上回った。
 
16年に消防隊が出動したCO中毒事故は全国で21件。
火災や死亡事故、自殺未遂などは含んでいない。

▽北海道でまきストーブの煙突の継ぎ目から排気が室内に流れ込み4人中毒(1月)
▽岩手県のワカサギつりのテント内でガソリン燃料の暖房器具により3人中毒(2月)、などあった。
 
厚生労働省人口動態調査によると、16年には1983人がCO中毒で死亡した。
9割を自死(自殺)が占めている。
1995年からの死者数の推移を見ると、2000年代前半に急増、10年代に入って減少して、ほぼ元の数字に戻っている。
警察庁や厚労省の自殺者の年次推移も同じ傾向で、自死が事故死の10倍程度という内訳も変わっていない。
 
住宅でのCO中毒事故の防止のポイントは、火気設備や暖房器具に関して「使用方法を守る」「定期的な点検と清掃」「十分な換気」だ。
東京消防庁によると、12〜16年に救急搬送された46件のうち26件は、12月と1月に発生しており、31件は七輪など炭が原因で、9件はガスが原因だった。
 
COは無色・無臭で、酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンとの結びつきやすさは酸素の200倍以上と言われている。
このため酸素不足に陥る。
症状は、頭痛、吐き気、めまい、動悸、失神、けいれんなどだ。
大気中のCO濃度が400ppm(0.04%)以上の中に数時間いると循環・呼吸系に影響が出始め、5000ppm(0.5%)では5分で死亡することもある。
      
  ⬜︎ ⬜︎ ⬜︎

命は取り留めても、後遺症が現れることがある。
昏睡状態からを取り戻した後、「同じことを何度も聞く」「順番を守れない」「ぼんやりしている」「我慢できない」 「パニックになる」などの症状が出る。
  
「高次脳機能障害」と呼ばれる症状で、CO中毒以外でも、交通事故などによる頭部外傷、脳梗塞や脳内出血などの病気によって、脳が損傷を受けることで起きることがある。
他人からは一見して分からず、本人も自覚していないことがあるが、社会生活に大きな支障を来すので、まわりの人たちの理解が必要だ。


一酸化炭素(CO)中毒
⚫︎ 初期 ・・・ 頭痛、吐き気、めまい、失神、けいれん、死亡など
⚫︎ 後遺症 ・・・ 腰性的な頭痛、学習記憶障害など

主な原因
⚫︎ 屋内での火鉢や木炭コンロなどの使用
⚫︎ 換気の悪い場所でのガス湯沸かし器、石油ストーブなどの使用
⚫︎ 自動車のマフラーが雪に埋もれた状態などでエンジンをかける
4練炭や排ガスによる自殺

高次脳機能障害症状
⚫︎ さっき話したことを覚えていられない
⚫︎ ボーッとし、仕事や勉強に集中できない
⚫︎ 急に怒ったり泣いたりする
⚫︎ すぐに疲れ、言葉が出にくくなる
⚫︎ 物によくぶつかる

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.12.16

この記事に

開く コメント(0)

子どもの鼻水

子どもの鼻水、どうしてる?

子どもが鼻水を垂らしている光景をよく見かける。
耳鼻科や小児科に行くと「鼻水を吸ってあげた方がいい」と言われることがある。
どんなときに「鼻吸い」は必要なのだろうか。
小児科医が、保護者の方から「何歳から鼻をかめるものですか?」と聞かれることもある。

大体5歳くらいになると多くの子が、自分でティッシュペーパーに鼻水を勢いよく出せるようだ。
早い子は2歳でもう、お兄ちゃんやお姉ちゃんの真似をして、上手に鼻をかめる子もいるし、遅い子は小学校に上がる頃にやっとかめるようだ。
 
そもそも鼻水はなんで出るのだろうか。
鼻水はウイルスや細菌が体の中に入ろうとした時に、体外に追い出す働きがある。
水のようにサラサラした透明の「水様性鼻汁」と黄色や緑色でドロドロの「膿性鼻汁」に分類できる。
膿性鼻汁には、血液中から出て来た白血球がウイルスや細菌と戦い、壊れたものやウイルスや細菌の死骸が混ざっている。
すすったりして鼻や喉に残ったままになっているのはいいことではない。
水様性・膿性鼻汁とも鼻水の中の炎症性物質が、喉を痛めることもあるかも知れない。
 
子どもに鼻をかむことを教えるのは案外難しいもので、「フンッってやってごらん」とティッシュペーパーを鼻に当ててかまようとしても、口で「フンッ!」と言うだけで鼻からは鼻水も息も出せないことが多い。拭いてあげるのでもいいのだが、だいたいの子は鼻を触られることさえ嫌がる。
上から押さえられるのが多分嫌なのだろう。
できることなら、眉間の方から鼻の穴に向かって両側から鼻を押さえて鼻水を押し出したいものだ。
それが無理なら、せめて出ているものを拭き取ろう。

ティッシュペーパーを4つに細長く折り、鼻の下に当てる。
下からティッシュを引っ張るとネバネバの鼻水は線のようになって取り去ることができる。

参考
鼻水を拭くことが楽しくなる魔法! 「お鼻スルスル」
http://cheersmama.jp/?p=1614

止まらない子どもの鼻水! 自宅でできる鼻水対策はあるの?
http://benesse.jp/kosodate/201601/20160129-1.html

赤ちゃんのズルズル垂れた鼻水をスッキリ拭き取る裏ワザ
https://matome.naver.jp/odai/2139894847104698201

鼻水・鼻づまりの原因診断とセルフ解消法5選
http://www.karadane.jp/articles/entry/news/006516/

ティッシュペーパーをちぎって、鼻血が出た時のように片方の鼻に詰める方法もある。
詰めていない方の鼻の穴に二つ折りにしたティッシュペーパーを当て、「それが外に飛び出るようにフンッってしてごらん」と言うと、鼻水ごと詰めたティッシュが出てきて成功することもある。
 
そんな説明がまだわからないくらい小さい子だったり、鼻水が水のように流れたりする場合は親が吸ってあげるしかない。
つまり、「鼻吸い」は子どもが自分で鼻をかめないときにはいつでもやってあげよう。
 
昔は子どもの鼻を親が口に入れて直接吸うことがあった。
よく考えたら風邪のウイルスが親にうつりかねず衛生的ではない。
 
今はドラッグストアに行くといろいろな種類の鼻水吸い器が売っている。
スポイト型だったり、ストローのようなもので吸い出したりするもの、電動型もある。
お子さんが小さいとなかなかゆっくり選ぶことができないかもしれないが、ネットで買うこともできる。
 
鼻水を吸った後に、鼻から血が出ることもある。
鼻や喉で炎症が起こっている時、粘膜が腫れて鼻水や痰が出るので少し触れたりくしゃみなどで擦れた時に出血したりしやすい。
すぐに止まれば問題ない。
やはり鼻水は溜めずに取り去ってあげよう。
 
鼻水が出る病気には、風邪以外にも副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、そして季節によっては花粉症などがある。
色のついたドロドロの鼻水が出る場合には、抗菌薬を飲んだ方がいい副鼻腔炎かもしれない。
花粉症は、何度も花粉の時期を経験するとなってしまうことがあるので、乳幼児には少ないものの近年低年齢化している。

参考・引用
朝日アピタル 2018.2.6



<子どもの鼻水 番外編>
子どもは上手に鼻をかめないので、鼻が詰まって息苦しそうで、心配になってしまう。
子どもの鼻水にどう対処すればいいのだろうか。
 
透明でサラサラの水っぽいものから、黄緑がかった粘っこいものまで色々ある鼻水。
原因は、風邪やインフルエンザ、アレルギー、副鼻腔炎(蓄膿症)など様々だ。

サラサラの鼻水はアレルギーや風邪などが原因。
粘っこくて黄色や緑色がかったものは副鼻腔炎が原因と言われることが多いですが、例外もある。
必ずしも外見だけでは診断でない。
     
風邪でも、当初はサラサラしているのが粘っこく変化することがある。
病原体の細菌やウイルスをやっつける免疫細胞が鼻の粘膜に集まり、炎症が起きて粘膜がはがれ落ちるからだ。
 
原因を特定するには、鼻の粘膜の状態や体温、鼻水が続く期間のほか、インフルエンザの流行状況やスギ花粉の飛散状況なども合わせて考える必要がある。
原因によって、対応も変わってくる。
 
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎は、抗アレルギー薬や抗生剤など薬による治療が主体。
 
一方、風邪の場合は特有の薬がない。
よく使われる抗ヒスタミン薬は、風邪の鼻水への効果は科学的にはまだ不明。
子どもは、脳の働きが抑制されて呼吸数が減るなどの副作用が出る恐れもあるので、なるべく使わない方がいい。
     
しかし、放置はよくない。
鼻水が鼻の中に長い間たまったままだと息苦しさが続き、ぜんそくなどを悪化させる恐れもある。
鼻がかめる子どもには1日に数回、鼻をかませよう。
 
鼻をかめない小さな子どもは、薬局などで売っている鼻水吸引器で鼻水を吸ってあげるといい。
粘り気が多いときは、入浴などで鼻の中が湿った状態のほうが吸いやすくなる。
耳鼻科や小児科で1日1回、吸引してもらうだけでも鼻の詰まりはだいぶ改善する。
 
風邪でも、鼻水が原因で頭が痛い、眠れない、母乳がうまく飲めないといった場合など、薬を使って症状を和らげてあげた方がいいこともある。

鼻水の出ていた子どもが耳を気にして触ったり、耳を痛がったりしたら要注意だ。
子どもは鼻の炎症から中耳炎が起きることが少なくない。
鼻と耳をつなぐ耳管が短く、機能も未熟なためで、難聴の原因にもなる。
小児科や耳鼻科で、鼻と同時に耳も診てもらおう。
    

子どもにこんな症状は?
⬜︎ 鼻水がたくさん出る
⬜︎ 頭が痛そうにする
⬜︎ 鼻が詰まり、寝苦しそう。ミルクも飲みづらそう
⬜︎ 鼻水に血が混じっている
⬜︎ 鼻水が1週間以上続いている
⬜︎ たんがからんだせきが続く
⬜︎ 耳を気にして触る

の原因は風邪やアレルギー、副鼻腔炎など様々で、原因によって治療方針は異なる。
〜 風邪の場合、鼻水を止める薬を使わない方がいいが、こういった症状がある時は一時的に薬を使い、楽にしてあげよう。副鼻腔炎の時は抗生別を使うこともある。

多くの場合、鼻水が気になって何度も指を鼻の穴に入れ、内部が傷ついたのが原因だ。
風邪の症状が治まった後も1〜2週間程度、鼻水が続くことがある。
副鼻腔炎とは限らない。
鼻水がのどに回ることが、せきの原因となることある。
鼻の炎症が原因で中耳炎が起きたのかもしれない。耳の検査もしてもらおう。



<関連サイト>
鼻水吸引器って使ったほうがいいの?
https://iko-yo.net/articles/866

鼻水の基礎知識
https://iko-yo.net/articles/866

子どもの鼻水、どうしてる?
https://www.asahi.com/articles/SDI201802052399.html

止まらない子どもの鼻水! 自宅でできる鼻水対策はあるの?
http://benesse.jp/kosodate/201601/20160129-1.html

鼻水、鼻詰まり
https://www.med.or.jp/clinic/sick2010_hanamizu.html
(日本医師会監修のHPです)

子どものみみ・はな・のどの病気 Q&A
http://www.jibika.or.jp/citizens/handbook/hana.html
(日本耳鼻咽喉科学会監修のHP)

この記事に

開く コメント(0)

口の健康維持

口の健康維持 かむ力や飲み込む力を保つ

最近、食べこぼしが増えたり、むせてしまったりするなどの症状はないだろうか。
加齢とともに口の機能が衰える状態を「オーラルフレイル」という。
この兆候を早めに発見し、対処することが大切だ。
 
「フレイル」とは「虚弱」を意味する英語が語源で、高齢になって筋力や心身の活力が衰えた状態を指す。「オーラルフレイル」は、口の機能の衰えが、食欲の低下や栄養状態の悪化をもたらすという概念で、近年注目されている。
 
口の健康を維持するためには、歯の本数だけでなく、かむ力や飲み込む力、舌の力を保つことも欠かせない。
硬いものがかめないと、軟らかいものばかり食べて、かむ機能が低下するという悪循環に陥る。
放っておくと、誤って食べ物などが気管に入る誤嚥を招きかねない。
 
例えば、さきイカやたくあんなどの硬い食べ物がかめない場合、かむ力や口の筋力が弱まっている可能性がある。
お茶や汁物でむせることがあれば、飲み込む力が低下している恐れがある。
これらの症状を予防するには、次のような体操が有効だ。
 
一つは、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージ。
奥歯の周囲の耳下腺、あごのエラの下にある顎下腺、あご裏の中央にある舌下腺を指で優しく刺激する。
唾液が出ることで、食べ物を飲み込みやすくなる。
もう一つは「パタカラ体操」。
「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」「パタカラ、パタカラ、パタカラ」と大きな声で繰り返す。
パは唇、タは舌の先端を使うといったように、口の周囲の筋力を向上させることができる。
 
普段の食事でたくあんやにんじんなど、かむと音のする物を一品入れるだけでも効果がある。
今年4月から、口腔機能の低下が疑われる65歳以上を対象に、かむ力の検査などが保険適用になった。
かかりつけ医をもって、定期的に歯科検診することも大切だ。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2018.6.2

この記事に

開く コメント(0)

夏に備え「汗トレ」 ベタベタ汗の人は入浴で改善

夏本番前に始めたいのが、汗をしっかりとかける体をつくる発汗トレーニング。
入浴法や運動など、汗腺の機能を高める効果的な方法は・・・。本格的に暑くなる前にぜひ“汗トレ”に取り組んでみよう。
 
汗を分泌する汗腺は、熱に弱い脳を守るために、体温調節を担う器官として発達してきた。
今なお進化の過程にあるため、使わないでいると衰え、退化してしまう。
 
汗腺には2種類あり、汗をかくときに使われるのはエクリン腺。
唇や爪の下以外の全身に分布し、その数は400万〜500万といわれる。
ただ、実際に活動している能動汗腺は半分程度。
エアコンの使用や運動不足などで汗をかく機会が少ないと、汗腺の機能が衰えたり、退化して休眠状態の汗腺が増えたりしている人も多い。
 
気温が高くなったり、運動をしたりして体内に熱が生じると、汗腺から汗を分泌し、皮膚から蒸発させることで体温を調節する。
汗腺は血液から血球を除いた血漿をくみ上げて汗の原料としているが、体に必要なミネラル分はろ過して血液に戻し、残った水分が汗となる。
 
汗腺機能が正常であれば、汗は小粒で水のようにサラサラしていて、蒸発しやすい「良い汗」となる。
汗腺の機能が衰えていると、ミネラルの再吸収がうまくいかず、大粒でベタベタとした、蒸発しにくい「悪い汗」となってしまう。

水に近い良い汗はほぼ無味無臭だが、血漿成分が多く残る悪い汗は、皮膚表面にある雑菌を繁殖させるため不快な臭いを放ちやすい。
悪い汗は体に必要なミネラルを奪うため、夏バテや熱中症を招く原因にもなる。
今の時期から汗腺機能を高めて、良い汗をかけるようにしておくことが大切だ。

汗腺機能を高めるトレーニングとして、2種の入浴法を組み合わせるとよい。
一つは休眠している汗腺が多い手足の先を、42〜43度の熱めのお湯で温めて目覚めさせる「手足高温浴」。もう一つは36度前後のぬるめのお湯で体を中心から温め、じっくりと汗をかく「半身微温浴」だ。
入浴の前後や最中には水分を補給し、湯上がり後は自然に汗が引くまでクールダウンしてから着替える。
 
この入浴法を2〜3週間続けると、汗腺機能が高まる。
手足高温浴で汗が出にくかったり、皮膚が赤くなったりする人は汗腺が衰えているサイン。
その場合は、40度程度の低めの温度から慣らしていくとよい。

暑さが本格化する夏の前に、適度な汗を上手にかける体づくりを始めたい。
 
手軽に始めやすいのが、ウオーキングなどの有酸素運動だ。
日ごろ運動をする習慣の少ない人は、通勤時に歩幅を広めに速足で歩く、いつもより遠くまで買い物に行くといった、汗ばむ程度の運動からウオーミングアップしてもよい。
 
休みの日は20〜30分のウオーキングやジョギングなどでしっかりと汗をかこう。
運動時は血圧の状態など体調を確認し、のどが渇いたと感じる前に、ミネラルを含むスポーツ飲料などで水分補給をしよう。
かいた汗は固く絞ったぬれタオルなどで拭くと、体のクールダウンを助け、臭いも防ぐ。

入浴法や有酸素運動と並行して筋力トレーニングに取り組むと、代謝が高まり、脂肪が燃焼しやすくなることで、発汗を促すことができる。


<まとめ>
「良い汗」と「悪い汗」の特徴
良い汗は・・・         
・小粒でサラサラ
・無味無臭
・乾きやすい
・かくとすっきり

汗腺に取り込まれたミネラルが
血液に再吸収される


悪い汗は・・・
・大粒でべ夕べ夕
・しよっぱくて臭う
・乾きにくい
・かくとぐったり
汗腺の機能が低下すると、ミネラルは汗と共に出てしまう


良い汗をかくための入浴法
手足高温浴
・42〜43度の湯
 イスに腰掛け、肘から先と膝から下を10〜15分つける
半身微温浴
・ぬるま湯を足して36度程度に
   みぞおちあたりまでの半身浴を10〜15分
クールダウン
・バスタオルで軽く水気を拭き取り、汗が自然に引くのを待って服を着る

参考・引用
日経新聞・朝刊 2018.4.28

この記事に

開く コメント(0)

白ワインの健康効果

白ワインにも健康効果はあるのか

ワインの健康効果というと、もっぱら赤ワインばかりが注目されるが、白ワインはどうなのだろうか。
 
白ワインに含まれるポリフェノールには、ある特徴がある。
白ワインのポリフェノールの総量は赤ワインに比べて少ないのだが、赤ワインのポリフェノールに比べて分子量が小さいという特徴がある。
胃や腸内で吸収されやすく、抗酸化作用が早く現れる。
つまり、量は少ないが性能がいいというわけだ。
特に、日本で栽培されている甲州種の白ワインは、低分子ポリフェノールが多く含まれているという。
 
白ワインならではの優れた健康効果もある。
それが大腸菌、サルモネラ菌などの食中毒菌に対する強い抗菌力だ。白ワインは、赤痢菌、サルモネラ菌、大腸菌などの食中毒菌に有効であることは古くから知られている。
これは白ワインに含まれるアルコールと有機酸の相乗的な働きによるものだ。

参考・引用
日経新聞・夕刊 2016.10.20



白ワインにも健康効果はあるのか 実は・・・

今、ワインが人気だ。
実はここ数年は「第7次ワインブーム」と言われ、日本のワインの消費量は過去最大を更新している。
今なぜ、ワインが人気なのか? 
その背景には、安くておいしいワインが手軽に入手できるようになったという面もあるが、忘れてはならないのが「健康にいい」というイメージだ。
 
ワインの健康効果というと、もっぱら赤ワインばかりクローズアップされるが、白ワインはどうなのだろうか。
さらに、食前酒などでもおなじみのスパークリング・ワインは・・・。
 
暑い時期にはキリッと冷えた白ワインが飲みたくなるものだが、気候にかかわらず、最近、白ワインを選択する人が増えている。
 
実際、少し前の調査になるが、国税局による「ワインに関するアンケート」(2007.531 〜 2008.11.22)によれば、最近の日本人は赤ワインより白ワインの方を好む傾向がみられる。
同アンケートでは、30.9%が白ワインが好きと回答したのに対し、赤ワインは28.8%と、わずかだが白ワインが上回った。
 
ワインが日常的な食卓に取り入れられるようになった結果、和食に合いやすい白がより好まれるようになっているという声も聞く。
「フレンチ・パラドックス」の影響で、圧倒的に赤ワインの消費が多かった1990年代後半とは状況が異なるようだ。
 
しかし、今回のテーマである“健康にいい”という面では、白ワインの影はちょっと薄い。
あるアンケートで「ワインのイメージは?」と聞くと、「赤ワインは健康にいいよね」という返事がすぐに返ってくるが、「白ワインは?」と聞くと、「好きだけどカラダにいいのかよくわからない」といった回答が多かった。
 
「健康にいいワインは赤ワイン」というイメージが強いが、実は白ワインにも優れた健康効果がある。
「牡蠣にはシャブリ(白ワインの一種)が合う」とはよく言われることだが、それには味わいだけではない、健康に関係する立派な理由があるのだ。
 
ある製法で作った白ワインには、他のワインにはない“いいこと”もあるという。
こうしたあまり知られていない白ワインの効能は・・・
果皮と種子を除いて仕込む、だからポリフェノールが少ない
先に、白ワインと赤ワインの違いを簡単におさらいしておこう。
違いは大きく2つある。
一つはブドウの違い。
赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンなどの黒ブドウを使って作るが、白ワインはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、甲州などの白ブドウから作られる(厳密には、黒ブドウからも白ワインは作ることができる)。
 
そしてもう一つは、赤ワインはブドウの実を果皮や種ごと発酵槽に入れて発酵させるが、白ワインは、収穫したブドウを破砕したらすぐに圧搾機で搾汁する。
そして、その果汁を発酵槽で発酵させるのだ。
 
つまり、白ワインは果皮や種にある成分があまり抽出されない。
ブドウに含まれるポリフェノールの多くは果皮や種に含まれている。
このため、白ワインは赤ワインに比べてポリフェノールの量が少なくなってしまうわけだ。
実際、さまざまなワインのポリフェノールの含有量を計測した結果によると、300〜700ppm程度で、赤ワインの半分から数分の1程度となっている。

白ワインのポリフェノールは少ないが性能がいい
、白ワインに含まれるポリフェノールは量は少ないが、ある特徴があるという。
 
白ワインのポリフェノールの総量は赤ワインに比べて少ないが、赤ワインのポリフェノールに比べて分子量が小さいという特徴がある。
このため、胃や腸内で吸収されやすく、抗酸化作用が早く現れる。
つまり、量は少ないが性能がいいわけだ。
特に、日本で栽培されている甲州種の白ワインは、低分子ポリフェノールが多く含まれているという。
 
ちなみに、白ワインの中でも「樽」で熟成させたタイプのものは、ポリフェノールの含有量が少し増えるという。
樽に使われる木に含まれるポリフェノールがワインに移るためだ。
一般に、カリフォルニアなどのニューワールド産の白ワインは、樽の香りが強いものが多いが、そういったタイプはポリフェノールが多いそうだ。

白ワインには強い殺菌効果がある
白ワインならではの優れた健康効果もある。
それが、大腸菌、サルモネラ菌などの食中毒菌に対する強い抗菌力だ。
 
白ワインには、赤痢菌、サルモネラ菌、大腸菌などの食中毒菌に有効であることは古くから知られている。これは、白ワインに含まれるアルコールと有機酸の相乗的な働きによるものだ。
 
実際、ある実験では白ワインでサルモネラ菌、大腸菌をそれぞれ培養したところ、サルモネラ菌は10分間、大腸菌は20分間で10万個の細菌が数個まで減少したという。
赤ワインでも同じように殺菌効果があるが、殺菌力は白ワインの方が強い。
 
食いしん坊なら、「生牡蠣にはシャブリ」というフレーズを聞いたことがある人も多いだろう。
シャブリとは、フランスのシャブリ地区(ブルゴーニュ地方の最北端)で生産されるシャルドネ種で造った白ワインのことだ。
一般に「味、おいしさ」の面で相性がいいという意味で使われることが多いが、それだけではなく、「雑菌汚染が問題になる生の魚介類を、即効性の殺菌効果が高い白ワインと一緒に食べることで安全が高められる」という側面もあったわけだ。
 
私的コメント
生牡蠣の食中毒の多くはノロウイルスによるものです。
白ワインがこういったウイルスに対して殺ウイルス作用があるかどうかが大切です。
しかし、残念ながら今のところ、白ワインに殺ウイルス作用があるという話は聞いたことがありません。

白ワインの健康効果はこれだけではない。
ワインには赤白を問わず血圧を下げ新陳代謝を活発にしたり、腸内環境を整えたりする効果がある。
新陳代謝を活発にする効果は、ワインに多く含まれるカリウムによるものだ。カリウムには利尿作用があり、体外にナトリウム(塩分)を排出してくれる働きがある。
また、赤白ワインいずれにも多く含まれる有機酸により、腸内細菌群のバランスを整え、ビフィズス菌などの善玉菌を増やす効果も期待できる。

固有の「甲州」種はアミノ酸が豊富
白ワインにはその製造法により、健康効果が高まるものもある。
その一つが、最近人気の白ワイン用のブドウ「甲州」種を醸造する際に使われる「シュール・リー」という製法だ。
 
シュール・リー製法とは、フランス・ロワール地方で、「ミュスカデ」というブドウなどから白ワインを造る際に伝統的に使われる手法で、ワインの香りやボディーを豊かにするために用いる。
甲州は山梨を中心に栽培されている日本固有の品種だが、これまで味わいが平板だといわれ長い間評価が低かったことから、この製法が導入された。
 
シュール・リーとは「オリの上」という意味。
通常、発酵が終了したワインはタンクや樽の底に酵母や酒石などがオリとして沈むため、その上澄みだけを別のタンクなどに移すが、シュール・リーはワインを沈殿したオリの上で半年ほど熟成させる。
こうすることで、酵母から抽出されたアミノ酸が増え、栄養価が高いワインになる。

ある実験では、アミノ酸の中でも、アスパラギン酸、ヒスチジン、リジンが特に有意に増加した。
 
また、甲州種には、「プロリン」というアミノ酸が多く含まれている。
プロリンは、破壊されたコラーゲンを修復する力を持ち、肌に潤いをもたらす天然保湿成分だ。
甲州ワインには多量のプロリンが含まれていて、シャルドネなどのヨーロッパ系ブドウ品種を用いて醸造されたワインと比較すると、2〜3倍多く含まれている。

スパークリング・ワインの健康効果は?
食前酒などでおなじみ、最近では専門のバーがあるほど人気のスパークリング・ワインについて・・・。
健康効果は、その味わいや色合いから白ワインに近いように思えるが、実際のところはどうなのだろうか。
 
スパークリング・ワインは、まず白ワインを作り(一次発酵)、これに糖分と酵母を加え、瓶やタンク内で二次発酵させる。
このため、健康効果は白ワインとほぼ同じになる。
しかし、酵母と接している時間が長くなり、アミノ酸などの成分がワインに溶け出すため、通常の白ワインに比べて、アミノ酸成分が豊富になります。
殺菌効果も白ワインと同じなので、魚介類と合わせるのにも適している。
 
なお、スパークリング・ワインに含まれる炭酸(二酸化炭素)は、この二次発酵によりできるのだが、安価なスパークリング・ワインでは、白ワインに二酸化炭素を吹き込んだだけという製法をとっていることもある。
そのため、健康効果を考えるなら、伝統的な製法で作られるシャンパン(フランス)、カヴァ(スペイン)、スプマンテ(イタリア)、ゼクト(ドイツ)や、それに相当する製法をうたっているワインを選びたい。

参考・引用
日経Gooday 2016.10.22

この記事に

開く コメント(0)

座ってもできる運動で心も体もリラックス グッと力・脱力を交互に

入社や転勤、異動などで環境が変化する4月。適応しようとして、心や体に過度なストレスが生じやすい。
順調なスタートを切るために、緊張をほぐす運動をこまめに取り入れよう。
 
人の体は暑さや寒さ、不安などの精神的刺激を受けると一定の反応を示す。
情報社会のテクノストレスから、「頑張ろう」といった意気込みまで、刺激は多岐にわたっている。
 
特に春は、あいさつを皮切りに、人とのコミュニケーションにまつわる心理的な反応が起きやすい季節だ。反応の1つ、筋肉が過剰に縮む「筋緊張」に働きかけることで、心身のストレスを効果的に和らげる運動がある。
 
筋肉の部位ごとに緊張(力を入れる)と弛緩(脱力する)を繰り返すことで、脳に「今は興奮しなくても良さそうだ」と感じさせて、体をリラックス状態に導く。
椅子に座っていても立っていても、寝た状態でも取り組める。
 
運動の際は、力の入れ具合と脱力を意識してほしい。
7割程度の力をかけて、1つの動作を5〜10秒程度続ける。
ゆったりと呼吸しながら、20秒ほどかけて力を抜く。血液や体液が巡る、じわっと温かい感触を味わってみよう。
 
初めに楽な姿勢で、大きく深呼吸する。
まずは腕を体の横に垂らし、手をギュッと握りしめてから緩めよう。次は腕を曲げて力こぶを作るように力を入れ、その後腕を下げて緩める。
 
続いて、腕を下げたままで肩だけ引き上げる。
手先から始めて、肩の方に向かって順に動かしていくと、体にかかる負担が少なくて済む。

腕の動きが終わったら、曲げた両肘を胸の前に近づけて「胸縮め」。
次は両肘を開いて「背中縮め」。
「首倒し」は手のひらと頭で押し合うようにする。

人と会う前に顔を動かしておくと、表情が生き生きするだろう。
「顔面縮め」で目や口をすぼめて中央に寄せ、「顔面開き」でできるだけ大きく開ける。

体幹は座った状態の「机押し」で刺激しよう。
学校や職場のデスクを、肘から先と手のひらで押し下げるようにすると、おのずと腹部に力が入るはず。
難しい場合は下腹部に手を当てて、息を吐きながらおへそ周辺をへこませるとよい。

続いて、立った姿勢で「クロス締め」。
両脚を交差し、ももの内側とお尻に力を入れて、内側に縮め込むように力を入れる。
緩める時は、ゆっくりと脚を戻す。最後は気持ち良く伸びをして脱力。大きく深呼吸してリラックスする。
 
体に痛みが出ないように、心地よく感じる範囲で動かそう。
脱力の感覚は初めは分かりにくいかもしれないが、繰り返すうちに感じ取れるようになる。
状況に応じて1、2種類の運動を選んでもよい。
続けることで心身の自律機能が回復し、ストレス反応が起きにくい体に変わっていくのが実感できるだろう。
 
ここ一番の緊張しそうな場面の直前、疲労を感じたときなど、こまめに各部位を動かして、心身を健やかに保とう。

参考・引用
日経・朝刊 2018.4.7

この記事に

開く コメント(0)

フサフサ育つ再生医療 幹細胞培養し移植、頭皮1センチ角から1万本

おでこや頭頂部にかけて髪の毛が薄くなる男性型脱毛症。成人男性の3人に1人が悩んでいるともいわれる。
最近は発毛を促す薬に加え、再生医療でフサフサの状態を取り戻そうという試みが始まっている。

男性型脱毛症の原因は、頭皮の中にある「毛包(」という器官の働きに深く関係している。
 
毛包は髪の毛を作る工場のような器官だ。
根元にあるスイッチ役の毛乳頭細胞が指令を出し、毛髪をつくる毛母細胞が分裂を繰り返す。
毛母細胞はケラチンというたんぱく質を蓄積しながら次々と死んでいき、上に押し出されて髪の毛になる。
 
正常な髪の毛は、毛母細胞が活発に分裂する「成長期」から、成長が止まる「退行期」、古い毛髪が抜ける「休止期」というサイクル(毛周期)を繰り返しながら生え替わっていく。
 
ところが、男性型脱毛症の人では、このサイクルに異変が起きている。
通常は2〜6年ほど続く成長期が極端に短く、数カ月から1年程度で退行期に。その結果、髪の毛が十分に成長せず、細くて軟らかい状態のまま抜け落ちてしまう。
 
サイクルを早める原因の一つは、睾丸や副腎などで作られる男性ホルモンのテストステロンだ。
遺伝や体質などの個人差もあるが、血液の巡りで毛包に運ばれると、酵素の働きで別の物質に変わり、毛乳頭細胞にある受容体にくっついて、毛髪の発育を抑える物質を分泌させる。
 
薄毛の仕組みが分子レベルで理解されるようになり、新たな治療薬の登場につながった。
内服薬の「フィナステリド」「デュタステリド」は、テストステロンに関わる酵素の働きを阻害して薄毛の進行を防ぐ。
塗り薬の「ミノキシジル」は、毛乳頭細胞を活性化させる効果が知られている。
ただ、脱毛症が進んでしまうと、毛母細胞や毛乳頭細胞が反応しにくくなり、薬が効きにくくなる限界もある。

     *
 
新たな切り札と期待されるのが、失われた毛包の働きをよみがえらせる再生医療だ。
 
理化学研究所生命機能科学研究センターの研究チームは、マウスのひげの毛包にある「上皮性幹細胞」と「間葉性幹細胞(毛乳頭細胞)」の2種類の幹細胞を取りだして培養。
それぞれを集めて密着させ、毛包のもとになる「再生毛包原基」と呼ばれる組織を作った。
生まれつき毛のない別のマウスの背中に移植したところ、背中から毛が生えたという成果を2012年に論文発表。
世間を驚かせた。
 
チームは、19年度にも脱毛症の男性らに試す臨床研究を始める目標だ。
薄毛が進んでいる場合でも、男性ホルモンの影響を受けにくい後頭部では、太い毛髪が残っている。
その毛包から2種類の幹細胞を取り出せれば、再生毛包原基を培養できる。
大量に増やして薄毛の部分に移植すれば、移植先の頭皮で発毛すると考えている。
 
実際に、ヒトの毛包から2種類の幹細胞を取りだして増やすことに成功。
数年の試行錯誤の末、効率良く増殖させる生理活性物質を見つけた。
京セラなどと共同で、高品質の毛包原基を大量につくる自動化装置の開発も進めている。
 
正常な頭皮を切り取って薄毛の部分に移植する「自毛植毛」という治療法もあるが、この方法では頭皮全体の毛髪の本数は増やせない。
 
一方、毛包を増やす再生医療なら、わずかな面積の頭皮からとった組織を大量に増やして移植し、毛髪の数を増やせる利点がある。
頭皮1センチ四方から、薄毛をカバーするのに十分な1万本の毛髪を再生するという。
 
辻さんは「毛髪の再生は夢ではなく、現実と言える段階が目の前まで来ている」と話す。

     *
 
横浜国立大の福田淳二教授(生物工学)も、幹細胞を使って毛包を作り出す別の手法に取り組んでいる。
 
直径1ミリのくぼみがある特別な培養器に、バラバラにした2種類の幹細胞を入れて毛包原基を作り出した。

従来のプラスチック製の容器では、細胞に酸素が行き届かず培養の効率が悪かった。
酸素をよく通すシリコーン製にすることで、一度に大量の組織を作れるようにした。
 
マウス実験で、作製した毛包原基を背中の皮膚に移植し、毛が生えてくることを確認。
男性型脱毛症の患者の毛包を使ってマウスに移植する研究を今年4月から始めるなど、ヒトへの応用に向けて準備を進めている。

福田さんは「5年以内に臨床研究をしたい」としている。
 
新しい毛を生み出すこれらの研究とは別に、細く短くなった毛を太く長くすることでボリュームを増やす研究もある。
 
東京医科大の坪井良治主任教授(皮膚科学)は、東邦大や資生堂と共同で、男女66人を対象にした臨床研究を2年前に開始して効果を調べている。
 
後頭部から直径数ミリの頭皮を採取し、毛根にある特殊な細胞を取り出して培養する。
この細胞には、毛包の働きを再び活性化させる作用があると考えられている。
増やした細胞を頭皮に戻すと、太い髪の毛が育つサイクルが回復する可能性がある。
 
坪井さんは「自分の細胞を培養して移植するので、拒絶反応などのリスクが小さい。女性も含めて幅広い人に応用が期待できる」と話している。

<iPS細胞にも可能性> 
理化学研究所などのグループは2016年、マウスのiPS細胞から毛包や皮脂腺などを含む「皮膚器官系」を再生する技術を開発した。
再生した毛包などを別のマウスに移植すると、神経などの周囲の組織と融合した。
将来、iPS細胞も毛髪の再生に役立つようになるかも知れない。

参考・引用
朝日新聞 2018.5.28

この記事に

開く コメント(0)

[ すべて表示 ]


.


みんなの更新記事