ふくろう医者の診察室

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最新の全国調査で、水虫の治療以外の目的で皮膚科を受診した患者の4人に1人,つまり
25%が、水虫にかかっていることがわかったそうです。 

内容別では、足指の間の皮がふやける・むける、足裏に水疱(すいほう)ができる、
かかとの角質が厚く硬くなるなどの「足白癬(はくせん)」と呼ばれる水虫が約60%。
足の爪(つま)先が厚くなり、黄白色に濁る「爪白癬」が約12%。併発が28%だった
そうです。

性別では足白癬、爪白癬ともに男性がやや多く、年代別では足白癬は男性は50代、女性は
60代に目立ち、爪白癬は年齢が上がるほど罹患(りかん)率が高くなっているとのことです。
それらの方の中で約26%が「同居人に水虫患者がいる」と答え、そのうちの約59%が
その同居人は「配偶者」というアンケート結果も出ています。

水虫は「白癬菌」と呼ばれるカビが原因で、菌は皮膚の角質にあるタンパク質を栄養源に
生息します。
高温多湿な環境が大好きです。
そのため5−6月の梅雨時の発症が目立つわけです。
爪白癬は足白癬を放置したり、治療が不十分だと爪に菌が入って発症することが多いといわれ、
より重症ともいえます。

治療法は水虫のタイプによって違います。
足指間の皮がむけたり、足裏に水疱ができるタイプは塗り薬タイプの抗真菌剤で約1カ月で
改善することが多く比較的治りやすい水虫です。
かかとの角質が厚く硬くなるタイプと爪白癬。
この両者は塗り薬では治りづらく、内服薬が治療の中心となります。

白癬菌が足につき、角質に入り込むには約24時間かかるということで、1日1回は足を
洗うことが予防には大切です。
したがって、スポーツジムなど公共施設を利用した際にもその場で洗う必要はなく、帰って
から足を洗えば心配ない、ということになります。

以下は新聞記事からの紹介です。

初期なら根気よく塗り薬 慢性なら飲み薬服用

水虫がかゆくなる季節がやってきた。
素足になる機会が多い日本人は感染しやすい。
年齢とともに患者が増え、60代では男性のほぼ半分、女性の約3割がかかっている。
治らないものと思っている人が多いが、そんなことはない。
きちんと治療すれば、8割以上は完治するという。

都内在住の松田宗能さん(56)は、20代のころから水虫に悩まされてきた。
初めは足指の裏に水ぶくれができ、じきに全体に広がった。
夏はジュクジュクしてかゆく、冬はひび割れて血がにじむ。
ツメは白く変色し、先がぼろぼろになった。

飲み合わせ注意
皮膚科で塗り薬をもらったり、酢につけるなどの民間療法も試したが、一時的に軽く
なるだけ。
だが、昨夏、知人の勧めで専門医を訪ね、薬を服用したところ、30年以上続いた
水虫が治った。
「こんなに違うものかと思った」と、軽くなった足に声を弾ませる。
 
水虫の原因となる白癬(せん)菌は、患者が素足で踏んだ所に残り、そこを踏んだ
人にうつる。
病院のスリッパや、浴室の足ふきマット、更衣室の床、家の畳など、複数の人が素足
で触れるものが多く、感染の機会はいくらでもある。

皮慮が乾燥していれば、菌がついてもなかなか入れない。
靴を履くと足の湿度がぐんと上がり、約24時間で菌が皮膚に入り込む。
 
最初は指の間がふやけてむけたり、水ぶくれができたりする。
この段階なら、根気よく市販薬をつければ1〜3ヵ月で治る。
 
放っておくと皮膚が厚くガサガサになったり、ツメに菌が入って白く濁り、厚くなった
り崩れたりする。
何年も水虫とつきあっている人の多くはこの状態になっている。
塗り薬では治らず、飲み薬が必要になる。
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よく使われる「イトリゾール」(商品名)は、1週間飲んで3週間休みという服用法を、
3回繰り返す。
服薬期間は短いが、スケジュールはきちんと管理する必要がある。
飲み合わせがよくない薬が複数あるので、持病がある人は医師に相談する。
 
もう一つの「ラミシール」(同)は毎日、6カ月間飲み続ける。
飲み合わせが悪い薬は少ないが、まれに肝臓に副作用が出るので、定期的な検査が必須だ。
 
治療にかかる費用は全体でイトリゾールが約3万円、ラミシールが約2万5千円(3割
負担の場合)だ。
 
慢性化した水虫を完治するのは難しく「水虫を治したらノーベル賞」との俗説もあった
ほどだが、現在の薬は効果が高く、服用期間が終わっても持続する。
仲皮フ科クリニック(埼玉県川越市)の仲弥(なかわたる)院長は「1年後には、7〜8
割の人はきれいに治る」と話す。

別の病気も疑う
飲み薬と違って塗り薬は薬局でも購入できるが、落とし穴もある。
哲学堂くすのき皮膚科(東京・中野)の楠俊雄院長は「水虫だと思って来る人のうち3人
に1人はしっしんなど別の病気」と指摘する。
こうなると当然、水虫薬では治らない。
 
浅井皮膚科クリニック(横浜市)の浅井俊弥院長は、市販薬は水虫治療の成分以外に
「かぶれる可能性がある成分が入っている」と指摘する。
昨年、皮膚科医286人に調査したところ、3月から7月で、水虫の市販薬でかぶれた
とみられる患者が780人受診していた。
かゆみ止めやスッとする成分が原因となるケースが多かった。
 
「全国では年間約5万7千人にのぼるだろう」と浅井院長。
「市販薬はダラダラと使わない。効かなかったり、異常が起きたりしたら、すぐ皮膚科を
受診してほしい という。
  
水虫はせっかく治っても、油断をするとまた感染・発症することが少なくない。
家の床をきれいに掃除して菌を取り除き、1日1回は足を洗ってよく乾かし、1週間に
1回薬をつけると、再発予防になるという。  

出典 日経新聞・朝刊 2008.6.15
版権 日経新聞社
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<参考サイト>
水虫チャンネル
http://www.japan-foot-week.gr.jp/nail-info/

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