◇◇◇◇ 白亜の回廊 ◇◇◇◇

人生どうなるか分からないもんだな。

散文詩 <よまいごと>

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             泣き声が 聞こえる……。

             遠く、近く……、激しく、脆く……。



                                      笑い声が 聞こえる……。

                                      高く、低く……、色濃く、儚く……。






            脳裡に霞を拡げるように響いてくるその声は、

            最初は交互に、そして次第に折り重なるようにその音の調べを絡めてゆき、

            やがて……




            そのふたつの声たちは、この上なく奇妙な、ひとつの和音となった。




            世の人々は、それをどのように称するのだろうか。

            泣き笑い……?






                          いや、違う。






            この、きつく締め上げすぎて、今にも弾けそうな張りつめた弦を、

            ただむやみに掻き鳴らしているだけのような耳障りな音は、

            泣き笑い、などと呼べるものとは、天と地ほどの違いがある。







                       泣き笑い……ではないのだ。


                         笑い泣き、なのだ。








            気がつけば、私の目の前には、年端もいかぬ幼い少女の姿があった。

            先ほどから、絶え間なく響いていた奇妙な和音を発していたのは、

            疑うべきもなく、この少女……なのであろう。




            けれど、少女の顔に浮かんでいたのは、発する和音の……

            声の響きとは似つかわしくないほどの

            満面の、笑み、なのだ。




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            何が、可笑しいの? と、私は少女に問いかける。

            少女はただ、『わからない』と微笑んで答えた。



            何が、悲しいの? と、私は少女に問いかける。

            少女はただ、『わからない』と微笑んで答えた。



            どうして、笑っているの? と、最後に私は少女に問いかけた。

            すると少女は、ただ……、『みんなが、わたしの笑顔を望むから』と、微笑まずに答えた。






            しかし、その瞬間……、

            笑みを消し去った少女の顔は、その幼い容姿には似つかわしくないほどに、

            落ち着き払った、けれど憔悴とも呼べるような色の褪せた瞳をしていて……。




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            そして、しばしの沈黙の後だった。

            ふいに、硝子玉の眼をもつ人形のような少女が、私にこう語りかけてきたのだ。






            『どうして、お姉ちゃんは……泣いてるの?』






            私は、その刹那、言葉を無くした。

            けれど、その少女の言葉に偽りはなく……、気がつけば、私の頬からは、

            絶え間なく、冷たい涙が、幾筋も……幾筋も、滴り落ちていたのだ。




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            唖然とする私に対し、再度少女の抑揚のない言葉が投げかけられてきた。




            『どうして、泣いてるの?』




            だが、その時、私はといえば……、

            ただ、わからない、と微笑んで答えただけだった。





            そんな私のことを、少女は、いったいどんな想いで眺めていたのだろうか……。




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            しかし私は、零れ落ちる冷えた滴などは気にも留めず、

            ゆっくりと少女の傍らへと歩み寄ると、寄り添って、その場に腰を下ろした。









            あなたの話を聞かせてくれる? と、私は少女に問いかけた。

            けれど、少女はただ、俯いただけだった。



            私の話を聞かせてくれる? と、私は少女に問いかけた。

            すると、少女の瞳が、ほんのかすかにだが……揺れ動くのが見てとれたのだ。







            そう感じた途端だった。

            たちまち、少女の眼は溢れる滴でいっぱいになり……、

            彼女は小さな唇を震わせながら、金切り声を張り上げて、

            狂ったように泣き喚き始めた。





            私は……、

            そんな少女の激しく上下する肩を、そっと抱きしめ、その細い髪の中に頬をうずめた。







                      ああ、やっと……、ここまで、辿り着けた。






            耳元で、燃え上がるように泣き狂う少女の声を聞きながら、

            私は、ようやく……、哀しみという名の癒しを……

            自らの胸の中に、染み入らせ始めることが、できたのだ。





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                     さあ……

                     今こそ、ともに……、泣き、叫ぼう。
 
 
 

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                 救いたい、人がいた。

                                     救えない、自分がいた。





               なぜ、救えないのだろう……。

                   なぜ、想いが届かないのだろう……。

                      なぜ、歩むであろう道を……闇へと続く道を……、

                         止めてやることが、できなかったのだろうか……。





    私は、己の力のなさを、悔い、叱咤し、

                   救いの道を……、進むであろう道の転換の方法を……、躍起になって模索した。






                          そして、何度も、何度も、

             白亜の回廊のなかを……、終りのない人の心の中を……、彷徨い続けた。


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       けれど……、そんな時だった。

                   白い階段の裏側から、ちらりと……、黒い影が覗いたような気がしたのだ。






                            白亜の裏側……。






                 今まで、そこを覗こうとしたことはなかった。

      いや、本当は、心の奥底では……、

                        回廊の裏側を覗くことを……意識的に避けていただけなのかもしれない。






               私は、走り続けていた足を止め、膝をつき、そして……

                                  回廊の裏側を、覗き込んでみた……。







                         白亜の裏側は……、漆黒、だった。


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                      何もかもが、輝きを失くした、真の闇の世界。






           そして、その闇の中で蠢く……黒い影がいることに……私は、気がついたのだ。






                  黒い影……、それは、メビウスの迷宮に棲まう、悪魔だった。






        だが、まるで悪魔は、私が回廊の裏側を……、漆黒を……、

                            覗き込むのを、ずっと待ち構えていたかのようであった。




               その証拠に、私と視線が重なったとき、
   
                                悪魔はこう……、私に告げたのだ。







               「闇に向かって進んでいることに気がついていない奴は、

                         天使にだって、救えない。

                進むべき道を変えたいと、自分で願っていない奴は、

                          神にだって、救えない。

 
             自分の魂の曇りに気がつけない奴は……、誰も、救えやしないのさ」






     そして、それだけを言い残すと、悪魔は漆黒の回廊の彼方へと……、姿を、消した。

                  私は……、その黒い影が消え去ったあとも、
 
                             しばらくの間……心の闇の中を見つめ続けていた……。




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                         悪魔が私に教えてくれたこと。

          それは、なぜ、この世に救えぬ人がいるのか……、その、謎かけの答えだった。





                      哀しいけれど、恐らく、それは……、真実。




                      

                   だが、私がそれを、受け入れるまでには……

                      三度の溜息と、

                          三粒の涙と、

                             三拍の鼓動が、必要だった。





      しかし、それが真実ならば……、

      勇気という名の諦めを持って受け入れるほかは、ないのだということも……、

      私は、同時に気付かざるを得なかった。





                        ならば、私にできることは……、

                        「変わりたい」と願う人にのみ、手を差し伸べる……ただ、それだけ……。






           あとはただ、それぞれの人が、

           「変わりたい」と……、

           気付き、願ってくれることを待つしか……できないのだ。






                    それを受け入れ、折っていた脚を伸ばして、立ち上がったとき

                    またひとつ、私自身の、魂の曇りが……、

                    はらりと一枚……、剥がれ落ちた気がした。




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       今は、自分にとって大切な人達に……、そして「変わりたい」と願っている人達にこそ……、

                        手を……、差し伸べてあげたい。





                    それに気付いた時、見上げた白亜の回廊は……



                            今までにも増して、


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                        真っ白に……、輝いて見えた。
 
 

愚かな性 −さが−

 
     http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/d4/33/wagamama_pochi/folder/1490014/img_1490014_31742165_27?20070430113641




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人はひとりでは、生きられない。      誰もひとりでは、生きられない。     そんな事は、聞き飽きている。 
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                               分かってる・・・
 




                   

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                                でも、私は・・・
 







                      どんなに友人に恵まれていても、

                                どんなにお金に恵まれていても

                      どんなに職場で評価をされても、

                                どんなに大勢の人に慕われても











                                 そう・・・

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                               満たされない。 










                          満たされれば、満たされるほど、

                               満たされない。









                  私は、社会の歯車である前に、友であり、人であるまえに


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                         愚かな女として、ただ愛されたい。




     http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/d4/33/wagamama_pochi/folder/1490014/img_1490014_31742165_27?20070430113641
 
 

道 −みちー

 
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          糸の切れた、凧。



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                     壊れた、羅針盤。



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        陽の差さない、日時計。



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                     破れた、航海図。













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                             見失った・・・道。





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                     前に進むことは、勇気のいることだけれど、

         進んできた道を、あえて引き返すのは、もっと勇気のいることなのかもしれない。


                     そもそも、「進む」と自覚してきたこと自体が、

             流れに身を任せて、時間の中を、漂ってきただけだったのであろうか。



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                漂うことをやめたなら、虚ろいのままに辿ってきてしまった道を

                      引き返さざるをえないのは、必然であるのか。




                                  道。




                       時間をかけて、もう一度・・・探して、みたい。


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裸の心を声で見る。

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彼の 声が 好き。



斜に構えたように 胸のうちを

けっして表に晒すことのない 彼。




私は そんな彼の胸のうちを いつも

覗こうと試みるのだけれど

肝心の 彼の心は

過ごしてきた孤独な時間のぶんだけ

厚い 厚い 壁ができていて

容易には 覗くことができない。



ならば

触れてみればわかるかしらと

男にしては細い指に 

そっと 手を重ねてみたが

肝心の 彼の心は

抜け殻を抱きしめた夜のぶんだけ

冷たい 冷たい 壁ができていて
 
やはり 容易には 垣間見ることができない。




けれど

ある時 わたしは 気づいたのだ。

彼の心が 唯一 露になる瞬間を。


それは 彼の声の 色。


話し方でも 内容でも

勢いでもなくて

何気なく 彼のつむいだ 声の色合いに

その心が うっすらと 滲むのだ。

それに気づいた時 私の視界は 

なぜか 霞んでしまって。
 



だから 私は 彼の 声が 好き。

今はただ

こうやって 彼の声に 満たされていたいだけ。





<Kyo-ko>

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