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総統兵団シリーズはSF小説家の川又千秋氏の作品だ。今回取り上げた「総統兵団2001虚空篇」、「総統兵団2002樹海篇」、「総統兵団2003秘島篇」は1995年に全面改稿の上で「中央公論新社」http://www.chuko.co.jp/から出版されたものだが、当初は1985年に「虚空の総統兵団」、「呪界の総統兵団」、「総統兵団、潜行す」として出版されたものだ。この作品は「海上自衛隊」http://www.jda.go.jp/JMSDF/の戦闘機パイロットが異次元に巻き込まれそこからナチス・ドイツの陰謀に巻き込まれていくと言うところから始まる内容で(補注:現実の海上自衛隊は戦闘機部隊を有しないので戦闘機パイロットは存在しない)、ナチス・ドイツのオカルティズムと架空戦記を結びつけた面白い構成となっている。ナチス・ドイツの残党やヒトラー生存説等は今日でもトンデモ本に登場してくるが、そのトンデモ本的内容を小説化すればここまで面白くなると言うのがこの本だろう(もっとも、笑える為にはそこそこのナチス・ドイツについての知識が必要だ)。本作にも少なからず影響を与えていると思われるのが南米へ逃れたナチス残党の陰謀を描き出したとされる落合信彦氏の「20世紀最後の真実」(「集英社」[http://www.shueisha.co.jp/index_f.html]文庫刊)である。終戦から60年が経過する今年だが、ナチス・ドイツについては未だに分かっていない部分も多い。その部分をこのような小説を通して面白おかしく補完してみるのも一興だろう。
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