武田邦彦教授の環境トンデモ論

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 今年3月に発行された武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社)に書かれたペットボトルのリサイクルの現状に関し、疑問の声が相次いでいる。「再利用量は3万トン」との推定値が波紋を投げかけている。
 この本はテレビ番組に取り上げられたこともあり、これまでに約25万部を販売。環境関連の書籍としては異例のベストセラーになっている。
 問題となっているのは、再利用されているペットボトルの量だ。本には「ペットボトルの販売量(2004年)が51万tなのに、再利用が3万tである。…実にバカらしい」との記述があり、これを裏付けるデータとして、折れ線グラフを掲載。出所はPETボトルリサイクル推進協議会となっている。
 これに対し、同協議会は「3万tという数字を出したことは全くない」とし、6月28日にホームページで反論を掲載した。同協議会の統計(2004年度)では、ペット樹脂生産量が約51万t、そのうち市町村回収量が約24万t、事業系回収量が約8万tで、市町村回収率46.6%、事業系と合わせた全回収率は62.3%となっている。
 では、「3万t」という数字の根拠は何か。著者の武田邦彦・中部大学教授は、「リサイクル施設への聞き取り調査や市場調査を基に独自に推定した。引用がPETボトルリサイクル協議会になっていたのは誤りで、次書では訂正する」と言う。

本当の再利用率は薮の中

 武田教授の考える「再生品」とは、「廃ペットボトルから資源を無駄遣いせずにリサイクルされたシートや繊維などの商品で、国内で製造・販売されているもの」。武田教授は『容器包装リサイクル法は国内循環を想定しているし、消費者感覚からも国内で流通する再生品を想定するのが自然。しかし、こうした再生品の量を調べた統計データがないので自分で推定するしかなかった」と話す。
 その推定方法は、同協議会が公表するペットボトルのフレーク(粉砕した端材)の販売量、約15万t(2004年度)を基に(1)商品化までの材料のロス、(2)海外輸出量、(3)投入エネルギーが多く、資源の無駄遣いと武田教授が分析する、ペットボトルのリサイクルーの3つの推定量を差し引くと、3万t〜5万tしか残らず、これに独自の市場調査を加味すると3万t前後になるという。
 市町村回収量の24万tが国内再生品では3万tにまで減ってしまう最大の要因は海外への輸出。だが、本には、海外輸出分についての説明がなく、「差分の21万tはごみとして出された」と記述しており、読者に誤解を与えるようになっている。
 とはいえ、武田教授が指摘するように、実際に商品となった統計データがなく、一般的に回収率を再利用された割合と誤解されているのも確かだ。「3万tが少なすぎるというのなら、国や関係者は正確な量を調べてほしい」と武田教授は言う。
以上、日経エコロジー2007年8月号』日経BP社から引用

バーゼル条約

 廃棄物の国家間移動には、1992年5月に『バーゼル条約』が発効して、日本も条約加入国として条約実施のため、「バーゼル法」を制定して廃棄物全般の輸出入を原則禁止として、さらに廃棄物処理法を改正して国内処理の原則を規定している。原則の例外として環境大臣が確認をすることになっているが、前例はない。(2000年4月現在。その後、環境大臣の輸出確認例あり。)
 環境大臣の確認についても「技術的な国内処理の困難」、「輸出相手国で再生利用(=リサイクル)が確実であること」、「輸出相手国において産業廃棄物処理基準を下回らない方法で処理されることが確実であること」、「申請者が事業者又は地方公共団体であること」が条件となっている。
今日の独り言 
廃プラスチック類を助燃剤として焼却炉で使用したら10倍の温度となり、耐用年数が短くなります!
関連用語
PETボトルペットボトルリサイクル推進協議会
書籍『環境問題はなぜウソがまかり通るか』のデータ捏造
容器包装リサイクル法
3R
リデュース(Reduce)
リユース (Reuse)
リサイクル(Recycle, 再生利用)
一般廃棄物
産業廃棄物
バーゼル条約【外務省】
バーゼル法全文
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はじめまして!mixiの廃掃法コミュで拝見して飛んできました。情報量が凄いブログですね!じっくり読ませていただきたいと思います♪
蛇足ながら、環境大臣による廃棄物の輸出確認、前例ありですよ。バーゼル法の特定有害廃棄物に該当しない、石炭灰だけですが。。」

2007/7/24(火) 午後 5:20 [ ごろりん ]

ごろりん様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。環境大臣による廃棄物の輸出確認のご指摘ありがとうございます。参考文献が古かったようですので、記事に加筆修正を加えます。

2007/7/24(火) 午後 6:58 まったけ館長

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武田邦彦氏の発言は痛快です。アル・ゴアの温暖化論は欧米に都合の良いだけの理屈です。日本が怯える事はないと思います。まずアメリカに温暖化対策をやらせれば良いのです。

2007/7/24(火) 午後 9:37 [ - ]

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「3万トン」が性格かどうか分かりませんが、相当数が外国へ出されてるとしたら問題ですね。そこでリサイクルされているなら救いようがありますが廃棄物として輸出されているなら日本の恥です。変えなければいけません。

2007/7/25(水) 午後 1:30 masao

仲村あきら様★僕は人びとを『痛快』にさせる発言や書籍だからこそ、批判的精神を持って聞く必要があると思うのです。武田氏は、その典型的な人物だと思います。

2007/7/25(水) 午後 3:08 まったけ館長

masao様★ペットボトルのぺレットに関しては、化学繊維製品の原料として輸出されています。その製品は化学繊維が主になりますが、ペットボトルに関しては輸入国側も再生利用を前提にしないと利潤がないので、ほぼ大丈夫と思います。今まで、ペットボトルを再生利用した商品のうちで、僕が所有しているものは全て海外で生産されたものです。

2007/7/25(水) 午後 3:15 まったけ館長

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館長さま、はじめめして。

東大卒業後、産廃関連の機械メーカー、産廃処理の実業、を経て
現在海外におりますが環境問題に興味を持ち続けて居る者です。

1.仰せの通り、廃プラの焼却灰は土には戻りません。
2.リサイクルのプロ達も、社会最適なリサイクル方法について
意見が一致しません。

少し先になりますが自分が帰国したら、お知り合いの京都の産廃処理会社、是非見学させて下さい。
(いい例としてその処理工場を挙げておられるのですね)

どうぞよろしく

2007/10/6(土) 午前 5:52 [ ぴよぴよ ]

ぴよぴよ様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。京都の産業廃棄物処理業界の特徴は大きく三点あります。まず、府・京都市の公共関与は他府県市の多くが公益法人ですが、第三セクターで行っています。次に、御存知だとは思いますが、大阪湾広域臨海環境整備センターの存在も大きいものがあります。そして、全国で最大規模の自動車解体業の集積地があります。自動車解体業者は金属くずの市場価格の変化で事情は様変わりしていると思います。

2007/10/12(金) 午前 10:47 まったけ館長

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武田氏の著作の問題点は、「実践的な展望を全く明らかにしていない」という点でありましょう。影響力もありそうだと感じたので、自分なりの考えをまとめてみました。
あと、日記にもふれられているプラグインハイブリッドカーについては二酸化炭素削減効果に疑問を感じています。よろしければ次のサイトをご覧ください。
http://sky.geocities.jp/shchan_3/

2007/10/20(土) 午後 9:39 [ shc*an*3 ]

shchan_3様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。武田氏の著作は分別排出について面倒な思いを持っている人へアピールする力があると思います。特に一般廃棄物の処理にいえることですが、行政や製造及び環境事業者の技術革新や問題点が充分に周知されていないと思います。【続く】

2007/10/21(日) 午後 0:46 まったけ館長

【続き】また、プラグイン・ハイブリッドカーについては「低公害車」の技術革新の完成とは思っていません。僕は、以下のとおりのコメントを残しています。『携帯電話もショルダーバックのような物だったのが手のひらサイズの大きさに、あっという間に技術革新されました。おっしゃるとおりに、ハイブリッド・カーを始めとする低公害自動車も簡単・便利に技術革新されたらいいですね。 』現時点で、プラグイン・ハイブリッドカーに欠点はあっても地球環境に配慮した技術革新を止めてはいけないと思います。メーカー側にすれば利潤を出さないといけないので、完全な「低公害車」ではなくとも、販売してマーケットに問わざるをえないでしょう。【了】

2007/10/21(日) 午後 0:47 まったけ館長

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コメントありがとうございました。なお、私の書いた「道路特定財源を環境対策に使おう」に対して、アル方からメールで強い反論をいただきましたので、それに対するコメントもホームページに加えました。
よろしければ、ごらんおきください。
http://sky.geocities.jp/shchan_3/

2007/10/23(火) 午後 9:19 [ shc*an*3 ]

shchan_3様★いつもコメントありがとうございます。お心づかい厚く御礼申し上げます。ぜひ、参考にさせていただきます。

2007/10/24(水) 午前 11:48 まったけ館長

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今となっては3万トンにこだわる論調の方が依怙地にうつりますね。
ペットボトルリサイクル、という以上は、すべてをリサイクルするというのが市民の感覚です。ペットボトルを出したら、それがまたペットボトルとして再生される。追加の資源はほとんど必要ない。
それがリサイクルというものじゃないの??

2008/12/29(月) 午後 4:51 [ - ]

トラックバックありがとうございました。
一般人は武田邦彦氏の本を読むと、全て本当だと思ってしまいます。
政府やテレビで言ってることの方が、正しいんですね。

2008/12/29(月) 午後 8:23 [ wat*n*be*unn*chi ]

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政府やテレビ(マスコミ)を信用するなんて?? さんざんダマされてきて、まだ鵜呑みにすることは、私にはできませんね。
だいいち「チームマイナス6」なんて、国民をバカにしています。
なにも考えないと、それがわかりません。

2008/12/29(月) 午後 8:36 [ - ]

eiji様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。
ペットボトルのリサイクルは、これまでは衣服などの材料に使用されるのが主流でしたが、製品は相当に丈夫な製品です。僕自身も10年前に産業廃棄物の処理施設等を訪ねる際や農場を訪れるために入手しましたが、未だに丈夫で使用できます。
それらのノウハウが生かされて、もうすぐ、ペットボトルからペットボトルへのリサイクルができる技術が実用化に向けて進められています。
これも様々な試行錯誤を繰返した結果として技術革新がなったのです。

2008/12/30(火) 午前 8:40 まったけ館長

美剣仙様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。
武田博士は文章や話が上手なので疑って聞く必要があります。こと環境問題に関しては国、地方公共団体やテレビがウソをつくメリットはありません(武田博士は注目を浴びると本が売れて印税収入があります。一円にもならない学術論文に環境問題について書かれたものはありません)。
廃棄物の焼却炉の建設には数百億円の建設費(設備投資)が必要になります。そして、通常でも年間に数千万円から数億円のメンテナンスの費用がかかります。
ペットボトルやレジ袋などの廃プラスチック類を焼却処分すると焼却炉の傷みが激しくなります。
年間に数億円のメンテナンス費用のコスト増加になります。また、焼却炉の耐用年数が短くなり、焼却炉の更新に再び数百億円の建設費用がかかるのです。
よって、廃プラスチック類の焼却には慎重になる必要があるのです。

2008/12/30(火) 午前 8:50 まったけ館長

eiji様★再度のコメントありがとうございます。
環境問題に関しては、国や地方公共団体、マスコミがウソをつくメリットは何があるのですか?
武田博士は注目を浴びると本が売れて印税収入があります。武田博士は原子力工学が専門あり、内閣府原子力安全委員です。また、武田博士はプラスチック製品を製造する大手化学メーカーの出身でもあります。
学者は本来は学説を公表するには学術論文で行うべきですが、一円にもならない学術論文に環境問題について書かれたものはありません。
学術論文ではないということは学説になりません。だから、一般書では何を書いてもよいと考えておられるのかと疑ってしまいます。

2008/12/30(火) 午前 9:23 まったけ館長

内緒コメント様★いつもコメントありがとうございます。
貴方は他の方と議論もできないのに武田邦彦博士の記事をエントリーしていたのですか?
そのような、いい加減な気持ちで環境問題を取り上げないで下さい。一生懸命に環境問題に取り組んでいる方に無礼です。

2008/12/31(水) 午後 7:59 まったけ館長

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