地球温暖化・京都議定書

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地球環境産業技術開発機構・CO2地中貯留技術

 地球温暖化をまねく二酸化炭素(CO2)を空気中にまき散らす前に、地中深くため込んでしまうCO2地中貯留技術の開発を地球環境温暖化産業技術開発機構(RITE、京都府木津川市)が進めている。大量のCO2を排出する火力発電所や製鉄所、セメント工場などでの実用化を目指している。【朝日新聞大阪本社、2007年7月27日】

圧力かけ送り、閉じ込め

 RITEが地中貯留技術の実験を始めたのは2003年7月。新潟県長岡市の石油会社の施設で、1日当り20tずつ、計1万400tのCO2を地下1,100mの砂岩層に巨大な圧力をかけて送込んだ。実験場の周囲に掘った3本の観測井戸で調べたところ、CO2は注入から3年経っても殆どがその場に止まっていたという。
 CO2は高圧で気体と液体の中間のような状態になる。これが砂岩層内にあった古代の海水と置き換わったり、海水に溶込んだりして貯留されたとみられる。CO2貯留研究グループは「砂岩内の鉱物と化学反応して固定されたCO2もあったようだ」と分析する
 日本のCO2排出量は年間12〜13億tで、うち1億tが、この技術に適した製鉄所や発電所等の大規模排出源から出る。島国である日本は長い間、CO2を海洋中に溶かしたり、深海のくぼ地に液体にしてためたりする技術の開発に力を入れてきた。しかし、海外から「海洋でCO2処理は環境に悪影響を及ぼす」との批判を集めたことをきっかけに、地中貯留技術がにわかに注目を集めるようになった。
 砂岩層の上に液体や気体を通さない泥岩層が帽子のようにかぶさり、CO2の貯留には最適とされる「背斜構造」の場所は国内に52億t分あると推定されている。「帽子」がない場所でもCO2が漏れないことが確認されれば、1,461億tの地中貯留が可能になるという試算もある。地中貯留技術が実用化されれば、温暖化の防止に大きな期待ができるのだ。
 実用化の障害となっているのは、CO2を分離・回収するコストの高さだ。今はCO2と化学的に反応する液体にいったん吸収した後、再び気体に戻すやり方で分離・回収している。1tのCO2をため込むための費用は7,300円だが、そのうち4,200円は分離・回収のコストだ。
 RITEはコストを減らすため、既存技術の効率向上を目指すとともに、CO2はよく通すが他の期待は通しにくい膜を使った分離法などの開発を進めている。
 CO2を他の気体から分離する手間を省くため、石炭を燃やす際、空気ではなく、酸素だけを使い、水蒸気とCO2以外の気体は発生しないようにする技術の導入も目指している。

世界中の環境関係者が注目

 CO2を地下に吹込む技術は、ノルウェーやカナダ、アルジェリアでは実用化されている。ただ、ノルウェーとアルジェリアは、地中から天然ガスを掘り出した際に出てきたCO2を地中に戻しているだけ。カナダでは工場で排出されたCO2を石油を含む地層に送込んでいるが、その目的は石油の粘り気を弱めて、たくさん採掘できるようにすることだ。
 温暖化対策を目的として効率のよい地中貯留技術の開発を進めるRITEには、世界中の環境問題関係者が熱い視線を注いでいる
参考サイト
財団法人 地球環境産業技術研究機構(RITE)
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閉じる コメント(10)

新しい考え方、技術ですね。コストが掛かりそうですが、コストより地球環境優先で、技術開発を続けていって欲しいと思います。

2007/7/28(土) 午前 9:41 いわれひこ

いわれひこ様★いつもコメントありがとうございます。確かに大規模な投資やコストがかかる技術ですが、これによって地球温暖化防止ができるのなら安いものと思います。僕もこのような環境に関する投資はどんどん行って、新しい地球温暖化防止のための技術が開発されることを望みます。

2007/7/29(日) 午前 6:48 まったけ館長

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地中にCO2を埋めるなんて気付かない発想ですね。でも地中で洩れた場合、地中の生物に影響は出ないんでしょうか。?

2007/7/30(月) 午前 1:23 masao

masao様★いつもコメントありがとうございます。僕もこの技術を知ったときには驚きました。確かに地中の生物は気になるところです。今のところは、この深度では生物は発見されてはいないようですが、地球の大自然のことだから皆無とはいいきれないですね。

2007/7/30(月) 午後 8:34 まったけ館長

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こんばんは。はじめまして。
以前僕の記事にトラックバックしていただいたおかげでここにこれました。

上の方法を見させていただいて、排出量を減らせない今の段階では理想の手段だと思います。
ただ、未来の子孫には影響が出てしまうことはないでしょうか?
この方法の積み重ねは徐々に環境を変え、やがて100年、200年先には大きく変わっていて子孫には住みにくい環境に変わってしまうことはないでしょうか。
その可能性がなければ、これほどいいアイデアはないと思います。

2007/8/11(土) 午後 10:31 mil**ways*rius

milkywaysirius様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。二酸化炭素地中貯留技術に未来に影響があるか否かの疑問は大切だと思いますが、自然科学には疎いので詳しく分からないのが正直なところです。何度か地球環境温暖化産業技術開発機構(RITE)は訪ねましたが、建物も含めて徹底した地球環境問題の研究施設です。天文学に興味をお持ちのご様子ですので、お訪ねされると興味深いと思いますよ。

2007/8/17(金) 午後 2:56 まったけ館長

お久しぶりです。太古の時代 二酸化炭素は地中にあり、
植物が生まれてその二酸化炭素が表面出でてきて、
その二酸化炭素を吸い、酸素を動物が吸うようになったらしい。
そして、今、太古と同じ様にしようとしている事が凄いことですね。
人間長生きできるかな?

2007/8/17(金) 午後 6:20 oyasushi

genkiman様★こちらこそ、お訪ねできずにご無沙汰しております。太古の時代は二酸化炭素は地中にあったのですか?それは知りませんでした。RITEの発想のヒントとなったのでしょうね。化学を始めとして理科が苦手なので、これからもアドバイスをお願いします。

2007/8/18(土) 午前 9:02 まったけ館長

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油田に二酸化炭素を封入するのと一緒に何かの細菌をいれると
原油が生成されるなんて実験もしているようです。
直接の記事はありませんでしたが、メタン生成細菌関連の記事が↓
http://sediment.jp/04nennkai/2004/Sakata.html

2008/8/26(火) 午後 5:52 ecodeoyasai

ecodeoyasai様★いつもコメントありがとうございます。高校時代の化学は「赤点最前線<(`^´)> 」だったので詳細の理解とまではいきませんが、原油やガス生成までが細菌を利用したら生成される可能性があるのですか?いや〜、驚きました。

2008/8/26(火) 午後 6:58 まったけ館長

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