武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』に再び『ウソ』発見 武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(以下:環ウソ』)における産業廃棄物の記述(47ページ)に再び大ウソを発見した。武田工学博士は以下のように記している。
日本のごみの90%に当たる産業廃棄物の内訳は、汚い土(汚泥)が半分、動物の糞尿が3分の1、そしてがれき、鉱山の廃物(鉱滓)、煙突からのばいじんが4分の1を占める。 誰がこのごみを使えるのか。汚泥、糞尿、ばいじんを有効な資源として使えるという剛の者はいるのか。 そんな者はどこにもいない。 本当は「ごみは分けても資源ではない」というのが正しい。 元『産業廃棄物のプロフェッサー』のまったけの解説 『環ウソ』の文章が振るっていて汚泥(汚い土ではなく下水汚泥)、糞尿(武田工学博士は廃棄物処理法では『糞』をひらがなとするのを知らないのか?)を資源として再利用する「者(物?)」は「ゼロ」という表現です。
確かに『汚泥』は焼却後、最終処分場に埋め立てるというのが殆どですが、開発中のものを含めると廃棄物固形燃料(RDF)や肥料などで再生利用の用途が考えられます。また、京都では「レンガ」として再生利用されています。 動物のふん尿については、堆肥の資源として再生利用されているのが当然のことであるのに何でこんなことを書いているのか疑問に感じます。 がれき類については触れていませんが、破砕して再生路盤材として使用しています。 これが、武田工学博士の無知によるものならば「大爆笑」ですませられます。しかし、あまりにも初歩的な誤りの文章なので何か意図があるのかと勘ぐってしまいます。そこで、さらなる廃棄物のプロフェッサーに意見を拝聴しました。 これは読者にミスリードを促す目的の文章だと私は思います。 社会のゴミの中で厄介な部類に入る「産業廃棄物」を例にとって「ゴミの再資源化の面倒くささ」を「ゴミの再資源化は不可能」と過剰な表現で言い換え説明しています。しかし、ゴミにはそれ以外にも再利用しやすい物が多く有るわけです。家庭ごみの殆んどがそれです。その存在を無視させる目的の「もっともらしい説明」なのでしょう。 読者の殆んどは家庭ごみを相手にしている生活の人であり、それすらも合わせて全てのゴミの再資源化を否定している文章、否定を納得させるための文章なのでしょう。 確かに再資源化不可能なゴミは世の中に多く存在しますが、一方で再資源化が可能なゴミも多く存在するのが現実です。また社会の構造を再資源化向けに改造することで、それが容易になる可能性を秘めています。 「産業廃棄物が再資源化困難なこと」と「ゴミの分別の是非」は繋がらない筈なのですが、微妙な言葉でつづることでそれが繋がるような錯覚を読者に与えています。 彼はどんな文書でも「環境対策の為の社会の構造改革」を嫌っている節があります。社会が構造改革されては困る人なんですね。 武田邦彦は元々A社の社員だったとか?? そしてその繋がり等でその辺の業界と裏で何やらコソコソやってたりして・・・。 武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』洋泉社,2007年,47ページより 「産業廃棄物の種類別排出量」を調べていたのですが、明らかにミスリードを誘おうという意図がデータ上も判りました。なぜ、この辺りに産業廃棄物処理業界から異論が出ないのか疑問に感じます(相手にする気がしないのでしょうが…)。
『環ウソ』に掲載しているグラフの数字と武田工学博士の文章の「動物の糞尿が3分の1」、「がれき、鉱山の廃物(鉱滓)、煙突からのばいじんが4分の1(がれき類・鉱さい・ばいじんを一括りにするには余りにも違う廃棄物の種類)」という記述が一致しないですね。また、グラフでは廃プラスチック類の排出量の割合を掲載したくはなかったのかと勘ぐりたくなる掲載の仕方です(笑)。 なお、武田工学博士のグラフは、平成10年度のデータを使用していることがわかりましたので添付しておきます(平成11年度以降の割合は、廃プラ類が木くずを上回っています)。 武田工学博士が参考にしたと思われる環境省のグラフ『産業廃棄物の種類別排出量(平成10年度)』 『平成12年度産業廃棄物』環境省。同省産業廃棄物課提供 環境問題は人をだましやすい!by武田邦彦(『環ウソ』裏表紙より)廃棄物博士(某地方自治体技術吏員)曰く、10年後に責任をとれるのか! 加筆修正下水汚泥や浄化槽汚泥、し尿汚泥からなる汚泥を『汚い土』とは?参考文献・寄本勝美監修『ごみとリサイクル』京都府,2002年 ・寄本勝美『ごみとリサイクル』岩波書店,1990年 ・高杉晋吾『産業廃棄物』岩波書店,1991年 ・酒井伸一『ゴミと化学物質』岩波書店,1998年 ・廃棄物法制研究会『廃棄物六法』中央法規,2001年 バックナンバー *新・まったけ日記23―「レジ袋」を使い続けますか? *新・まったけ日記21―焼却すれば、ごみは消えるのか?― *まったけ日記308―武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』に捏造疑惑― 注目ブログ *みんなで作る知恵の詰まった環境ブログ ご案内 *京都亀岡国際秘宝館・本館 |
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産業廃棄物業界と行政との関係が、規制と利権が表裏一体で非常に不可解であるというのは、新聞沙汰になった問題だけでも、日本全国津々浦々山のような事例があるのでは? 自民党元幹事長のN中氏は、逮捕こそされませんでしたが、きな臭い噂は色々聞きますし、それに、若干、話はずれますが、京都市の環境関連の職員で、いったい何人の逮捕者が出て、市長が職場の綱紀粛正のために、警察OBを交えて、管理体制を作り直すというようなことを宣言していましたが、そういう体質のある業界だと、私は思っていますし、同意する人も多いのではないでしょうか? いったい、どうして、公文書請求云々と書いておられるのか、意味不明です。
2008/12/29(月) 午後 2:31
酒競輪様★いつもコメントありがとうございます。
まさか、新刊で購入されたのですか?ベストセラーですから、数年後にはブックオフで105円のコーナーへと並びますよ(笑)。
僕らのように環境問題に関わった経験があるものは図書館や立ち読みで十分です。しかし、今回の記事にするためのコピー代がもったいなかったです。
2008/12/29(月) 午後 6:42
nanachan.umekichi様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。
環境問題に関心をお持ちだから、この本を手にされたのだと思います。これを契機として環境問題に係る様々な書籍を是非とも読んでいただきたいと思います。
実は、武田教授については学会も行政も相手にしておらず、武田教授の名前すら知らないひともいるのが現状です(本当は相手にしない行為は間違っています)。
僕のように環境問題に携わってきたものが、誤りを指摘していかないと行けないと思っていますので、懲りずに当ブログへのご来館をお待ち申し上げております。
2008/12/29(月) 午後 6:53
nanachan.umekichi様★【追伸】
ペットボトルのリサイクル製品は現状では、衣服の再生繊維などに使用されるのが多いのですが、ペットボトルから再生ペットボトルへリサイクルする技術は完成に近づいています。
また、ペットボトルで再生された衣服は繊維が丈夫で長持ちし、僕が使用している僕の持っている作業服は、来年で13年目を迎えます。
さらに、ペットボトルのキャップは「エコキャップ運動」といって、BCGやポリオワクチンを世界中の子どもへ送る運動に利用されています。
【参考】[http://blogs.yahoo.co.jp/what_we_can00/47895719.html]
2008/12/29(月) 午後 7:31
ラリックマ@株+昼ドラ様★再度のコメントありがとうございます。
貴方が産業廃棄物の種類や処理技術、廃棄物処理法についてご存知ないことは解りました。廃棄物処理法上では産業廃棄物は製造や卸売・小売業、サービス業などの排出事業者に処理責任があるのです。
しかし、排出事業者には廃棄物処理技術を保有しているところは、非常にすくないですから、法律に基づいて産業廃棄物処理委託契約を行い、産業廃棄物処理業者が実際の産業廃棄物処理を行っているのです。
この契約には行政の関与はありません。
また、汚泥を「汚い土」とするのは大きな問題です。例えば、土木建設工事で発生した建設残土は産業廃棄物ではありません。農林業で発生した残土も産業廃棄物ではありません。
残土ですから土として土木建築技術や農林技術で処理されます。法的にも関係法令で処理されることとしています。
汚泥を「汚い土」と称するには非常に問題があるのです。【続く】
2008/12/29(月) 午後 7:49
【続き】産業廃棄物処理委託契約に基づいて民間で処理されるといえども、廃棄物処理法令違反には行政が法令に基づいて指導します。
しかし、民間のみで産業廃棄物処理を行うには限界があり、1990年代には野焼きや不法投棄等が大量に発生します。阪神大震災で発生した大量のがれき類なども原因の一つです。
よって、現在では行政が排出事業者との出資によって法人を設立して産業廃棄物処理を行うことが進められています。これには、産業廃棄物の焼却施設や最終処分場(埋立)の確保が困難であることが原因の一つにあげられます。このような施策は既存の民間の産業廃棄物処理業者への圧迫以外のなにものでもありません。【続く】
2008/12/29(月) 午後 8:11
【続き】御指摘の野中元官房長官は、京都府副知事時代に府内で産業廃棄物最終処分場が逼迫したときに第3セクター方式で、地元の船井郡に設置を決断されたのです。
これは、環境省(再編前は厚生省)が現在の施策を行う、20年以上も前に時代を先取りされたものです。
当然のように、産業廃棄物最終処分場周辺の住民の大きな反発があり、4年の任期をかけて説得されました。
また、設置を決断されたことから、事業を圧迫される産業廃棄物処理業者からも大きな反発がありました。野中元官房長官の副知事時代の話は、僕のコメントをお信じにならないと思いますので京都府へ公文書公開請求をなさってください。
京都市云々のお話もありますが、一般廃棄物の話です。産業廃棄物と混同をなさらないでください。(「新・まったけ日記42」におけるレス)【了】
2008/12/29(月) 午後 8:36
内緒コメント様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。
環境問題に関しては、国や地方公共団体、マスコミがウソをつくメリットはありません。しかし、武田博士は注目を浴びると本が売れて印税収入があります。武田博士は原子力工学が専門あり、内閣府原子力安全委員です。また、武田博士はプラスチック製品を製造する大手化学メーカーの出身でもあります。
学者は本来は学説を公表するには学術論文で行うべきですが、一円にもならない学術論文に環境問題について書かれたものはありません。
学術論文ではないということは学説になりません。だから、一般書では何を書いてもよいと考えておられるのかと疑ってしまいます。
2008/12/30(火) 午前 9:04
はっきり言って、武田氏の議論においても、汚泥と残土の違いとか、産業廃棄物と一般廃棄物の区分とかは末節の話で、わざわざ講釈を垂れて下さる必要などないのでは。。。京都市の環境関連の部署で逮捕者が続出した事件にしても、行政の現場においては、重要な区分であったとしても、一般市民にとっては、それが、産業廃棄物関連か、一般廃棄物関連かの区分など重要な問題ではないように思います。
処理施設の建設費用、維持費用、収集の費用、職員の人件費その他様々な経費やら、市民の手間やら、環境負荷やら、もっとあらゆる角度から総合的に検討されるべき問題であるにもかかわらず、現状は、環境問題を錦の御旗にして、危機を煽って、希望的観測のもとに事業を始めているように思える側面があり、そういう現状に対して、武田氏は、警鐘を鳴らしているのであり、私を始め、そのような警鐘には、耳を傾ける価値があると思っているのではないかと思います。
2008/12/30(火) 午後 0:26
ラリックマ@株+昼ドラ様★三度のコメントありがとうございます。
武田博士が一般の読者が廃棄物を語るにおいて、法の区分を知らないことを前提としているのかは解りません。しかし、廃棄物を語る著書において廃棄物処理法の解釈や廃棄物の区分を巧みにモザイクにして記述する武田博士の姿勢を問うているのです。
廃棄物に関しては、一般市民だから法解釈や区分などは知らないでよいという問題ではありません。一般市民が事業者や仕事で総務なり、庶務なりの担当者になって産業廃棄物処理委託契約を行う(又は同契約の事務を行う)ことはありえない話ではないでしょう。その場合、仮に同契約を委託した処理業者が不適正処理を行ったら、排出事業者が罪に問われるのです。【続く】
2008/12/30(火) 午後 4:06
一廃にしても、産廃にしても、ゴミを出したら後は人任せにするのですか。廃棄物を処理するのは面倒だという心理を利用したレトリックを武田博士は行っているのだと指摘しているのです。
京都市の逮捕者の問題でも廃棄物の区分は重要な問題です。京都市職員の逮捕を理由として、何の罪のない産業廃棄物処理業者に容疑者への眼差しを向けるとおっしゃるのですか。そのようなことはできないでしょう。(「新・まったけ日記42」におけるレス)【了】
2008/12/30(火) 午後 4:07
内緒コメント様★いつもコメントありがとうございます。
貴方は他の方と議論もできないのに武田邦彦博士の記事をエントリーしていたのですか?
そのような、いい加減な気持ちで環境問題を取り上げないで下さい。一生懸命に環境問題に取り組んでいる方に無礼です。
2008/12/31(水) 午後 7:53
まつたけさん
かえるですはじめまして。。。コメありがとうございました。お正月は実家に行ってて、今頃になっちゃいました(^o^)ゞ。えーと、私、よく読みもしないでエッチな迷惑トラバと勘違いして消しちゃいました。。。ごめんなさいペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコんでもって、トラバの仕方がよくわからなくって(*- -)(*_ _)ペコリ。。トラバし直しできなくてすいません。。。
まつたけさん、よく調べて勉強されていますね〜。私もこれから勉強させていただきます。いずれにしても大論争になれば著者は儲かる訳で、ちゃんと考えているかどうか(〃 ̄ω ̄)σぁゃιぃッすよね。
とり合えず正月早々失礼しました。。。
2009/1/4(日) 午後 3:41
かえる様★京都亀岡国際秘宝館へようこそお越しやす。
武田博士は学術論文での発表ではなく、センセーショナルなタイトルをつけた一般書籍やテレビ出演などでの発言を繰返されているのに疑問を感じます。
このブログのタイトルが誤解を生んでいるのは、重々、承知しています(涙)。
地球環境のためのメッセージを一緒に発信していきましょう。
2009/1/5(月) 午前 10:00
館長様☆チョトした誤解のせいでかえって印象深く、すっかりファンになりました(^^ゞ。。これからもよろしくお願いします<(_ _)>
私は、小さいときから自分を少数派と感じることが多かったんですが、日本人ってまじめっつうか、武田さんが言えば「そっかァエコは不用なんだ」って思い、別の論理を聞けば「( ̄∧ ̄)(_ _)フムフム・・・分別しよう(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!」って。。。集団的素直っつうかイイ人が多いっすよね。社会的な成熟の度合いとか、市民意識とか、そうゆうものが不足しているような気がします。誤解をうもうが消されようが名前を変えない信念みたいなものに一票 V(=^‥^=)v
2009/1/5(月) 午後 8:23
かえる様★再度のコメントありがとうございます。
武田博士の書籍を率直に信じてしまう人が異常に多いという、しかも、信者のようになってしまう人が多いという事実は、環境問題に関して深く関わりを持ってきた僕らの力不足であったと感じているところです。
武田博士が学術的に確信を持っているならば、一般書籍だけではなく理学や衛生工学などの学術論文でも活動してほしいと思っています。
2009/1/6(火) 午前 8:04
しょうです。お久しぶりです。
色々な考えを持った方のコメントに丁寧に応答しておられますね。 「廃棄物処理は私の苦手とする分野」ですが、勉強になりました。
私のHP(しょうのページ)の「『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』について考える」(50行目あたり)
http://sky.geocities.jp/shchan_3/uso.htm
にリンクさせていただきますね。
また、『暴走する「地球温暖化」論』で武田邦彦氏が執筆した「大失敗の環境政策」についての考察をアップしましたのでよろしければごらんおきください。
http://sky.geocities.jp/shchan_3/bousouta.htm
2009/1/7(水) 午後 9:14 [ shc*an*3 ]
しょう様★いつもコメントありがとうございます。
廃棄物処理法が難しいことが、環境問題の中でも廃棄物に係る諸問題の中でも容易に理解できない原因だと思います。
だから、おのずと回答が長くなってしまいます。
また、貴サイトへののリンクありがとうございます。また、ご紹介のページも拝読させていただきます。
2009/1/8(木) 午後 1:55
”汚泥、糞尿、ばいじんを有効な資源として使えるという剛の者はいるのか。 そんな者はどこにもいない。”こんなこと言っているやつは、浄化槽管理士の自分がセイラさんのかわりにお仕置きです。
「軟弱もの!」
(トップ記事がガンダムだったのでつい...)
こんな記事がありましたのでお知らせいたします
下水の汚泥から金! 1500万円の副収入に 長野県諏訪市
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090129/trd0901291206003-n1.htm
2009/2/19(木) 午後 9:02 [ miyagawashuji2000 ]
miyagawashuji2000様★いつもコメントありがとうございます。
「なにすんだよ。あんた、セイラとか言ったな」
しまった。条件反射でレスをしてしまいました。
これは興味深いニュースですね。地域産業の形態によって様々な金属などの資源が汚泥などに埋もれているわけですね。
機械・金属加工などの産業の集積地がる京都では、汚泥が「鉱脈」となる可能性の期待が膨らみます。
2009/2/19(木) 午後 9:57