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オゾン層破壊問題の出現


 いわゆる「フロン」は、20世紀の人類が発明した自然界には存在しない人工物質です。
 1928年、冷蔵庫などの冷媒に理想的な気体として、フロンは開発されました。
不燃性で、化学的に安定していて、液化しやすいとういうフロンは、冷媒としてまことに理想的なガスだったのです。
 さらに、油を溶かし、人体に毒性がないという性質をもつフロンは、断熱材やクッションの発泡剤、半導体や精密部品の洗浄剤、スプレーの噴射剤(エアゾール)など様々な用途に活用され、特に1960年代以降、先進国を中心に爆発的に消費されるようになりました。
 ところが、1974年、米国のローランド教授(1995年ノーベル化学賞受賞)は、フロンが大気中に放出されると、上空の成層圏層まで上がり、オゾン層を破壊してしまうというメカニズムを発見しました。
 オゾン層の破壊により紫外線が増加すると皮膚ガンや白内障など健康に悪影響をもたらすばかりでなく、動植物の遺伝子を傷つけ、生存を妨げるおそれがあり、また、1985年に南極でオゾンホールが発見され、実際にオゾン層が破壊されている証拠が確かめられると、世界中で大問題となりました。
 そして、「オゾン層保護に関するウィーン条約」(1985年)に基づき、フロン規制のための国際枠組みとして「モントリオール議定書」(1987年)が採択され、国際的にオゾン層破壊物質(特定フロン等)の規制が始まっています。
 それから十数年、特定フロン(CFC,HCFC等の生産・輸出入は段階的に規制され、着実に代替物質への転換が進められています。

地球温暖化問題へ


 一方、特定フロン等の代替物質として、オゾン層を破壊しない(代替フロン;HFC)が開発され、普及してきました
 ところが、代替フロンには、地球温暖化をもたらすという、次なる問題があったのです。
 1992年、地球温暖化を防止するための「気候変動枠組条約」が締結され、それに基づいて、具体的な温室効果ガスの排出抑制対策として、「京都議定書」(1997年)が採択され、2005年に発効しました。また、日本における温室効果ガスの6%削減約束を達成するために必要な措置を定めるものとして「京都議定書目標達成計画」を閣議決定しました。
 京都議定書の対象物質である。「代替フロン等3ガス(HFC、PFC、SF6)は、二酸化炭素の数百倍〜数万倍という大きな温室効果を持っていることから、排出抑制に向けて最大限の努力が求められています。
 フロンや代替フロン等による生活の利便性という恩恵を受ける一方で、僕たちは、その利便性をできる限り、維持しながら、オゾン層破壊物質の生産等を削減しつつ、同時に、その代替で使われる代替フロン等も削減しなければならないという、困難な課題に取り組む責任を負っているのです。

京都亀岡国際秘宝館・本館  http://www.geocities.jp/f4_ttm/index.html

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