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mume
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夢を見た/ 死ぬならはやく死ななくては、という状況であったので、 すぐそこにあった高濃度の放射性物質をぼくは食した。 しばらく口から白い冷気のようなものを吐き出しながら、 氷を食べるようにして噛み砕き、もうこれで終わりだ と半ば楽しんでいたものだが、 いざ死ぬとなると、あれあこれやと思い残すことがあった。 どうせするなら、もうちょっとそのつもりで準備しておくべきだったと 焦る気持ちが出て来たが、落ち着け、最後を見苦しくするな自分の中の空っぽにするんだ と自分の内からのざわめきを鎮めよう、鎮めようと必死になった。 不運なことが起こった。 状況が変わりどうやら死ななくてもいいということとなってしまった様だ。 なんということ、しかし そんなことを言われても、 ぼくはもう終わるためにここまでしたんだ。 どうして、こんなものを食べてしまったんだ。 ほかのやり方はいくらでもあっただろう。 なにを言っても、ぼくの身体は取り返しのつかない状況になっている。 鎮めることの出来ない焦りが下半身からやってきて、あぶら汗がにじみ出てくる。 少しずつ、少しずつぼくは死に向かっていた。 count 900
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ゆめを見た 部屋で寝ていた ベットで寝ていた ふと、ベランダに目をやると 少しだけ硝子戸が開いていた 風を入れるように あけておいたのを 道を隔てた所の家屋の屋根から うちのベランダにかけてロープでわたってくる男が見えた ベランダにはもうすでに二人いた この二人には見覚えがあった 前にも 家に 叫んで誰か呼ばないと 誰か呼ばないと 殺される でも声は出なかった 前にも この二人の男とは戦った 家に入れまい 絶対に 叫ぶことが出来ないので 腰砕け気味であったが 鍵を閉めることにした 倒れ込むように 戸を閉め 鍵を閉めた でも、もうひとつの部屋の鍵も閉めないと そっちから はいってくる できるかな はやくしないと あ ふっと目が覚めた まだ暗い 部屋には誰もいない ああ 両手が頭より上に 枕にのりあがっていた 手が冷たくなり始めていた 布団の中に手を入れて 不安な気持ちを鎮めるようにして ふかく呼吸して また 寝た
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1) blue/purple b 2) blue/purple c 3) blue/purple a music : blue/purple
hayato yamada
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