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佐藤愛子「我が老後7・これでおしまい」・文芸春秋・2011年11月第1刷発行
1990年67歳の時から書き始めた「我が老後」も
20年間でシリーズは7になった。
一向に老後が終わる様子もなく、
87歳を機に完結としたいと「これでおしまい」にした。
著者は大正12年大阪生まれ。現在93歳。
同業の仲間はほぼいなくなったと嘆く。
「とりとめもなく・・・の話」として
15の話が載っている。最後は「粛々と終る」だ。
まあ、とにかく面白おかしい。
老後にしてこれだけの筆致なのだから、
若い頃はさぞかしだっただろうと思う。
新聞の広告欄に「我が老後7・花粉症がやってこない・・
ついに私は<完老>した。」とあった。
年を取ったら花粉症も来ないのか・・・花粉の飛散がひどいといわれる今年だが、
現在のところ私もまだそうひどくないので、ひやりとした。
文中には、やや下ネタっぽいことも平気で書いている。まさにおっさんである。
「とりとめもなく<ボケ>話」では、ボケているのは自分か相手かと悩む。
「とりとめもなく<けったいな>話」では、現代の便利この上ない家電製品、
ここではガスコンロに怒り心頭なのだ。「ややこしい家電にキレる」のだ。
取扱説明書などどいうものを読まないと扱えないことに憤る。それがまた笑える。
「とりとめもなく<暑い>話」では、老人がクーラーをつけないのには深いわけがある。
単にケチだとか、暑さを感じないとかで片づけてほしくないという。
クーラーへの抵抗感、克己精神、我慢は美徳精神・・自分がクーラーをつけずに死んでしまったら、「主義に殉じて命を落とされました」と記事にしてほしいと。
単に昔を懐かしむのではなく、現代に怒る気力、体力がある。その姿が勇ましいほどだ。
以前読んだ旅の本。これも痛快だった。⇒
佐藤愛子の旅の本・門野晴子の介護の本 2015/6/14 『娘と私のアホ旅行』
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