美しく歳を重ねるために

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今日から7月。もう下半期に入る。何とも早い。
雨は本当によく降ったが、さすがにもう終盤だろうか。今年は嫌というほど雨に降られた。
 
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私は最近カレーへの興味関心が
以前より一層大きくなってきている。
そんな時に読んだ本。
 
■「カレーライスと日本人」森枝卓士、
講談社学術文庫、2015年8月第1刷発行
原本は、1989年講談社現代新書として刊行された。
 
著者は1955年生まれの写真家、ジャーナリスト。
際基督教大学で文化人類学を学ぶ。

大正大学客員教授。
早稲田大学などでも食文化を講じる。
 



カレーといえばインドなので、著者は早速出かけて行って調査している。
インドカレーの特徴はスパイス。野菜炒めにカレー粉をまぶした感じで、
小麦粉でとろみをつけるようなものはなかったのだ。とろみは大量の玉ねぎを油で炒めたもの。
日本のように辛さが強調されるのではなく、香りを強調したものだった。
そして日本の物とは全く別物だという結論に達したのだ。
 
次にイギリスに向かう。カレー粉はイギリスから来たのだ。C&B社のものなのだ。
しかしその会社はカレー粉専門店ではなく、食品会社のほんの一部門で、国内向けは撤退していた。
 
歴史をたどって行けばインドがイギリスの植民地になった時代がある。
イギリスがインドにかかわるようになって、カレーもイギリスに入っていったのだ。
イギリスのカレーの主役はカレーでなく肉であり、日本のような人気の料理ではなかった。
 
フランスでもカレー粉を使った料理は少なく、カレーはあまり受け入れられていない。
ドイツにもカレー粉はあったが、探してみてやっとあるという程度だった。
 
著者はさらに突き進めて、インドやイギリス式でもない日本のカレーについて考察する。

日本最古のカレー調理法は、カエルを使ったものだった。
現在のように、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎは、明治時代に日本に入ってきたもの。

本格的な「日本式カレー」の登場は大正時代から。軍隊食から国民食へとなっていく。
国民食2大横綱、ラーメンとカレーは、関東大震災により価値観の転換がきっかけだ。
 
その後即席カレーの誕生(ハウスバーモンドカレーは昭和38年発売)により、
今ではインド人から「日本のカレーはうまい」と言われるほどだ。
 
東京新宿の中村屋は「本物のインド式カレー」ということで大好評を博し、カレーの世界が広がる。

イギリスではもともとカレーをよく食べていたが、生活パターンの変化に追いつけなかった。

日本では生活様式がどう変わろうと、それに合致するだけの顔の広さ、多様性を
カレーは持ち増殖することが出来た。まさに国民食だ。まさに日本料理なのだ。
 
著者は「カレー大王」と呼ばれていて、子供は「カレーの王子さま」と言われる。
2人の息子の一人は料理人となり、もう1人は父である著者と同じ大学を出た。
まさにカレーに食べさせてもらってきたと言う。
 
たかがカレー、されどカレー。
この一つだけを極めるだけで何冊もの本が書けるのだから、カレーとは何とも奥が深い。

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