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読みたかった原作本が今頃やっと手に入った。
人気番組の原作本ともなれば、予約が殺到することになり、
今頃になって読むようなことになるのだ。
「天皇の料理番」
杉森久英・底本は読売新聞社刊「天皇の料理番」
1995年5月発行
限定500部・大活字本シリーズ・上(3811円)
発行所・社会福祉法人埼玉福祉会
印刷・埼玉福祉会・新座福祉工場
◆内容に入る前に、まずびっくりしたのが、本の厚さと活字の大きさだ。
「大活字本シリーズ」とある。こんな本は初めてだ。
「発刊の趣意」を読むと「・・・高齢化(老人)、視力障害者(弱視者)に少しでも読みやすいものを提供すること念願して、身体障害者の働く工場を母胎として、製作誌発行することに踏み切った・・・」とある。
今から20年も前の発行だが、まさに先進的な取り組みだったのだ。
◆内容はテレビドラマとあちこちがかなり違っている。
ドラマ化に当たって制約もあろうし、より面白くするためにかなり変えたと思われる。
どちらが良いということもなく、それぞれに面白さがあって甲乙つけがたい。
読み進めるうちに、面白かったドラマの場面がよみがえってくる。
上中下の三冊に分かれており、今回は上を読んだ。
篤蔵が華族会館で働き出して、その合間にそっと抜け出して
英国公使館へ駆けつけるところで終わっている。
字が大きいので、ここまでで448ページ、ずしりと重い本になっている。
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読書
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▼こんな本の広告を見つけた。
「子どもより孫の方がかわいい」というけれど、そんなことは・・・ありました!
この文章に惹きつけられて、本を探し求めて読むことになった。
椎名誠「孫物語」新潮社・2015年4月発行▲
・「岳物語」の次世代編だ!
・今度は「岳」の子、孫の話。3匹の男女男は、本好き、おませな娘、活動派。
イクジイ・シーナの奮闘スーパー・エッセイ。
・71歳、ただいまイクジイ中!
◆孫のことだから面白いのは当然だが、その筆致が何とも軽快でユーモアにあふれている。
あの冒険に明け暮れているというイメージの椎名さんが、
もう70歳代で孫と遊んでいるなんて、想像の世界を超えている。
息子の岳さん家族は、2人の子供が生まれるまではアメリカに住んでいた。
その後3人目が生まれる時に帰国し、2年後にまたアメリカに戻る予定の時に
東日本大震災が起こった。その時にはアメリカに戻ることで行動をしていたのに、
仕事の関係などで迷いに迷って結局日本で生活することを選んだ。
しばらくは父の家に住んでいたが、その後近くの家に住むことになった。
歩いてすぐだから、家族はしょっちゅう行き来している。
特に孫が椎名さんの所に遊びに来ることが多い。
だから、現在<イクジイ中>なのだ。幼子の成長を見聞してそれをまとめたものだ。
元々考えていた書名は「ジジバカ物語」だ。結局、書名は編集者が付けた。
◆現在、椎名さんは新宿に住んでいる。
私にとっても馴染みのある場所なので、文章の端々に出てくる表現から場面が浮かぶ。
「新宿の西、ちょっとした下町の気配のする住宅商店街、狭い幅の道路、
ゆるい長い坂道、窓から都庁が見える、古い木造住宅密集地、新宿の背後地、
昔は田んぼだった?今の狭い道は畦道だった?」
「都心に近いのに、下町風の雰囲気があってとてもいいところと編集者などは言う。」
椎名さんは、この新宿にもう15年以上住んでおり、終の棲家となりそうだ。
それまで住んでいた武蔵野の家は売り払った。
我が家の娘が以前住んでいて、私も何度も行って過ごした場所とかなり近い感じがする。
描かれた風景が同じなのだ。
しかし、さすがに都会だ。建物が古くなるといつの間にか壊して、駐車場になっている。
そのうちビルでも建つのだろう。行く度に大きく変化する場所もあった。今はもう行くことはないけれど。
◆孫と新宿という共通項から、一層の身近さを感じながら、面白おかしく楽しんで読んだ。
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▼「住んでいい町、ダメな町」自然災害大国・日本で暮らす
大木裕子・著 双葉社 2015年1月第1刷発行
「これ以上自然災害で亡くなる人を増やしたくない」を理念に、専門家が解説。
著者は地球科学コミュニケーター、修士(理学)、博士(学術)。中小企業診断士。
現在は京都産業大学経営学部教授。
「専門的な情報と知識をもとにしながら、分かり易く日本の“地”について解説。」
「住む土地選びが、あなたを被災から遠ざける第一歩」
「あの街に住みたいな」が落とし穴。(吉祥寺、自由が丘、新宿、横浜・・・)
首都圏を襲った歴史災害(地震、噴火、水害)、地盤、土砂災害、火山ハザードマップ、
液状化、津波、水害、避難場所、台地と低地、波打ち際、地盤沈下で海面下、
ベイエリア、谷底低地、元田んぼ、地名は警告する・・・。
■これから首都圏に家を持ちたいと思う人には、随分参考になる本だ。
首都圏以外でも何らかの参考になる。
こうしてみると、日本という国は何という災害大国なのだろう。
だからこそ、念には念を入れて少しでも知るという知識が必要なのだろう。
専門家なのだが、本当にわかりやすい文章で読みやすい。
「普通のダンナがなぜ見つからない?」西口 敦・著▲
2011年5月第1刷発行・文藝春秋
著者は1968年生まれ。結婚情報サービス大手のオ―ネットのマーケティング部長。
東大法学部卒。外資コンサルティング、長銀などの金融業界を経て
少子化にストップをかけるべく結婚情報サービスへ転身。
「現状認識編・・婚活マーケットのホラーな数字」
「普通」の人は0.8%しかいない。
年収600万円以上の独身男性は3.5%。競争率は10倍以上。
「価値観が近い」は「3高」より難易度が高い。
5人に1人は一生独身。お見合いは、今では10分の1以下に。
自然な出会いはそもそも少ない。そして出会った人と交際できる確率は0.24%。
合コンは効率悪し。行けば行くほど結婚確率が落ちる。
35歳女性、5歳年をとると、候補男性は3分の1に。
女は磨けば磨くほど男を遠ざける。アラフォー女性は譲れないものが増える。
少子化の原因も、実は結婚難だった!
「実践編・問題解決のヒント」へと続く。
成果=出会いの機会×交際成功率×決断力
「運命はやっぱり自分で作るしかない。」
■なるほどなるほど・・・結婚というものが現代ほど難しくなっている時はない気がする。
これだけオープンな時代なのに、結婚しない人や出来ない人が多いとは。
独身の娘の親としては、子どもの結婚が気になるので、何となくこの本を読んでみた。
多様化の時代なので、結婚に絶対的な思いを抱いていない人もいるだろう。 結婚しないのではなく、いい人がいればしたいが、そんな人に出会わないと言う人も多い。
やはり何もしないで待っていただけではだめなのだ。
銀行に勤めていた筆者は、銀行の同期で結婚情報サービス・オ―ネットの社長に出会った。
その人の話を聞いて、右脳を直撃されたと言う。そして、婚活ビジネスに飛び込んだ。
婚活は元・戦力コンサルタントとしての付加価値が出せる分野なのだった。
結婚に関する疑問を、コンサルタント的アプローチで事実を認識し、試算すると数字が導き出せる。
事実を知った上で、戦力的にどう行動するかが大切なのだと説く。
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早乙女勝元著「もしも君に会わなかったら」を読んだ。
2014年9月初版・新日本出版発行
早乙女さんは1932年東京生まれ。
12歳で東京大空襲を経験。
作品「東京大空襲」が話題になった。
妻の直枝さんは、2008年3月に脳の手術をした。
その後、4月と5月に北海道と沖縄に
講演会に行く夫に同行した。
しかし、手術から3ヶ月後の6月に突然亡くなったのだ。
朝元気に家を出た妻は、会議中に倒れ、意識不明のまま、
夫が夜病院に行った時にはすでに亡くなっていた。
死因は脳とは無関係の心不全だった。数分で心肺が停止したのだ。
あっという間の永遠の眠りだ。享年68歳。夫とは7歳下の若さだった。
楽しい音楽と教師生活、ひたむきに平和を追求した生涯だった。
葬儀は身内だけの密葬で済ませた。葬儀を行う気力もなかったのだと言う。
しかし、その後その密葬を後悔することになった。
妻は多くの人と付き合いがあり、亡くなってから次から次へと電話などが入ったのだ。
何度も同じことを繰り返すことに、やりきれなさを覚えたのだった。
2008年9月には妻の偲ぶ集いが催されている。
妻の死後、眠られぬ夜が続いた。そこで若き日の出会いを回想することにしたのだ。
出会い、結婚、3人の子育て、家の新築、仕事・・・・静かに思い出す。
死後6年が経過していた。それほど思い出すのが辛くて、手につかなかったのだ。
共に送った「楽しい日々」を穏やかな筆致でつづる。
「あとがき」の前の「解説と余談」は、今は作家となっている長女が書いている。
誰もがいつかは経験する身近な人との別れ。人それぞれに違った形が存在する。
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◆又吉直樹さんの「火花」を読んだ。
芥川賞受賞効果で、単行本の売れ行きはすでに240万部になっており、「又吉特需」とも言うとか。
その印税だけで3億円になるというが、吉本興業に(半分?)持っていかれるらしい。
私は純文学好きではなく、どちらかと言うとノンフィクションやエッセイ等の方が好きだ。
一応曲がりなりにも文学部卒でもあるし、芥川龍之介と森鴎外は好きだったが。
これだけ話題なのに、読まずに語るわけにはいかないと考え本を買った。
私が買ったのは「文藝春秋9月特別号」のもの。これなら他の作品も読めるからだ。
読んで、さすがにその文才にはうならされた。
読書芸人として知られるが、その読書量の多さが文章に血肉になって生きている。
「お笑い」にかける情熱を持つ主人公は、作者そのものだろう。
小説は創造の世界だが、作者の経験したことや世界がかなり反映されるものだ。
作品がこれだけヒットしたからと言って、作家になるつもりはないと言う。
ただし、次回作でお笑い以外の世界を書き切れるのだろうか、一抹の不安もある。
それが出来ればその時こそ「本物」であると証明されるだろう。
■もう一人の芥川受賞者の羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」は
祖父の介護にまつわる話。これはより身近な内容で一気に読めた。
その他、「妹・川上慶子と私の30年」(川上千春)も感涙しながら読んだ。
それ以外にもたくさんの読みものが載っており、読み応えがあった。
「文藝春秋9月特別号」も105万部を突破したとか。
こちらは1冊が970円で、内容は多岐にわたっており相当読み応えがあった。
その反面、ハードカバーは結構な値段がする。
しばらく待てばいつかは文庫本にもなるだろうから、なかなかすぐには飛びつけない。
普段読書に縁のない人も、今回は又吉効果で、多くの人が本屋に足を運んだようだ。
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