試食会
11月1日(木)のお昼どき、初出荷した豚田兵「クルリ」のお肉の試食会を公民館で開催したところ、島内の関係者だけでなく、島外からも県農林事務所、畜産試験場、役場など約30名が参加してくださいました。
お肉は、近隣の下松市で豚肉加工品専門店「グルメロード安田」を経営されているヤスダオーナーに粗引きソーセージと肩ロースのミンチ肉を試作してもらいましたが、豚肉の味がよく判るようにと、最小限の香辛料とお塩だけで製造しました。
ヤスダオーナーは欧州のコンクールで数々の受賞歴のある豚肉加工の匠で、私と年齢も同じです。
加工場で正肉(しょうにく:加工前のお肉の塊)に接したヤスダオーナーの息子(跡継ぎ)のオサムさんが「あれ?この肉なんだか香りがするな。何の香りかなぁ?」と独り言のようにつぶやいていました。 ヤスダさんのお店では一般的な国産豚の正肉を仕入れて加工しているのですが、香りのする豚正肉は初めてなのだそうです。
試食会の応援を買って出てくれたのが、お隣の農家ハヤシのオバサンです。 試食会に出すおにぎり用としてハヤシさんが今年収穫した減農薬の新米だけでなくサトイモやカンピョウなど自家用の煮物材料も提供してくれ、そのうえ親戚のハヤカワさんやシゲムラさんに動員をかけて調理も担当してくれました。 さらにシゲムラさんは夜鍋して豚の顔をスタンプしたテーブル台紙や箸袋(画像)まで用意してくれていて、みなさんの親身なご協力に感激しました。
メニューとしては以下のような内容で、完全に地産地消、祝島食材の試食会となりました。(画像)
氏本農園放牧豚のボイルド・ソーセージ、ミンチ肉とタマネギのミンチカツ
ハヤシさんの減農薬新米おにぎりと自家用無農薬野菜の煮物
放牧豚が食べ残したメロンの種が再発芽して収穫した季節外れメロンのデザート
ビワの葉茶
試食会には加工のヤスダオーナーもわざわざ出席してくださって「長い間豚を扱っているが、皆さんに可愛がられながら、放牧という良い環境で地場のものだけを食べて育って、こんな幸せな豚にはじめて出会った。 肉質も普通の豚と明らかに違う。 脂肪が少なく赤身がしっかりしている。」と望外のコメントをいただきました。
会場には、自治会長さん、診療所の先生ご夫婦、豚の運搬カゴを製作してくれた漁師のイシイさんをはじめたくさんの関係者が顔を見せてくれました。
小学校からは食育の一環として生徒、教職員全員が参加してくれましたが、ハヤシのオバサンなど数名は「クルリをどうせて食べらりょうか!」と、調理だけしてくれるといつの間にか帰ってしまいました。
私からあらためて、ミミズや土壌微生物などたくさんのいろんないのちに支えられてクルリは育ったこと、そのクルリのいのちをいただくことで私たち人間のいのちを支えてもらっていることを話させてもらい、みんなで「いただきます」を言って試食をはじめました。
ミサキちゃんのコメント「クルリおいしい。」
リュウマくんのコメント「うちで食べちょるソーセージよりおいしい」
カズマくんのコメント「おかわりせてもえいの?」
私も自惚れるわけではありませんが、特にタマネギ以外混ぜていないミンチカツは食感も良く美味しいと思いました。 これでクルリも浮かばれると思うと、私もホッとしています。
今後ハムやベーコンもヤスダさんに製造してもらいますし、ソーセージやミンチ肉も販売する計画です。祝島だよりの皆さまにもあらためてご案内しますので、ぜひ一度お召し上がりいただければと願っています。
試食会の二次会
試食会のあと、非公開裏メニューの私が作ったヒレ肉のたたきマリネ(画像)とモツ鍋を残った関係者に振る舞いました。 最初から出さなかったのは、量が少ないこともさることながら、好き嫌いのあるメニューだったからです。
クルリの内臓は健康的で廃棄部分が全く無くて、と畜場の方も感心していたそうです。 モツは祝島原料の手作り味噌と生姜で煮込みましたが、特にレバーはヤスダさんも感心するコクのある味で、私も初体験の味でした。
食べながらヤスダさんは「氏本農園の斜面の一角に横穴を掘って、モモの生ハム熟成蔵を作ろうゃ」など気の早い提案をしてくれていました。 こういう提案はすこぶる仕事のモチベーションを高めてくれます。
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