『落椿豚』
祝島は去年よりちょうど一週間遅く桜が満開を迎え、島の山肌は一年で一番華やかな時期です。 一方で、これも祝島の特徴ですが、椿も桜に劣らずたくさん自生していて、桜の開花と引き換えに椿の花はしきりに散っています。
氏本農園内の雑木林にも何本も大きな椿が自生していて、放牧地までの作業道には敷きつめたように落花している椿が放牧地の中ではほとんど見当たりません。 なぜなら椿の花は豚たちの好物なのです。 散った椿の花を食べて育つ豚を、名付けて「落椿豚:らくちんとん」はこじつけに過ぎるでしょうか?
『平和ボケ』
祝島は航路標識なのか、枇杷の袋掛けをしている上空を、高度も方向もまちまちですが飛行機が頻繁に飛び交います。 旅客機に混じって自衛隊機もいます。 灰色の軍用機の編隊飛行を見ても動揺しないのは日本がなんだかんだ言っても他国と交戦状態にないことが判っているからです。
六十数年前と決定的にちがう点です。 若かりし頃の母たちはどんな思いで父たち(父は水兵でしたが)の出撃を見上げていたのでしょうか。 自国内が平和状態だから良しとするのでなく、自衛隊機が他国の平和を乱すことに加担しないよう、一国民として平和ボケせずにしっかり意識しようと思います。
平和ボケといえば、原子力発電の陰の側面にもっと目を向ける必要があります。日本の便利な生活を支えている使い放題の電気を作るための原子力発電は、その燃料となるウランを濃縮する過程で必然的に生産される劣化ウランが弾薬に使用されて先進国軍需ビジネスを潤し、世界中の紛争当事国の国民を殺傷しているという側面を見逃しがちです。
二酸化炭素を排出せずに地球温暖化の抑制効果が高い優れた発電システムだ、などとマクロ的論法で建設を進めようとしていますが、原発に使用される一級河川並みの膨大な量の温排水(海水)は、発電所周辺海域の生態系に致命傷を負わせていることが判ってきつつあることも見逃せません。
ミクロ的に生態系を壊す存在の原発がマクロ的に地球という大きな生態系を守るという論理には根本的な矛盾を感じます。
原発事故が発生したら自分の生命が危険に晒されるから原発反対というのでは、自分の利害だけの視点で終わってしまいます。
自分に痛みがなくとも遠い国の紛争で苦しむ人々や原発周辺の動植物の悲痛な叫びに思いを馳せる想像力は、お年寄りや障害者への思いやりにも通じる人間性だと思います。 祝島が集落としてそんな人間性を高めることが地元上関原発の建設反対への理解の輪を広げることになるのでしょう。
集落としての人間性を高めるにはどんなことが必要だろうか、そんなことを考えながらの枇杷の袋掛け作業は、何千袋もの単純作業のように見えて全く退屈ではありません。
|
和の経済研究所です。氏本さん 面白いネーミングですね。豚の白と椿の赤がよく映えています。
宮脇さんとお待ちしております。
2008/4/7(月) 午前 11:30 [ wan*k*izai ]
氏本農園・氏本です。私も久しぶりの再会、交流を楽しみにしています。
友人の有機農業検査員は、花椿、山野草の葉緑素、海の潮風ミネラルは、光の三原色理論〜赤・緑・青を重ねると白くなる〜で、豚の脂肪も白くなって肉質にも好影響では、と特異な論理で持ち上げ(冷かし)てくれています(^。^)
2008/4/8(火) 午前 0:59