氏本農園・祝島だより

万葉集に詠われ歴史豊かな自然あふれる、万葉浪漫の瀬戸内海「祝島」での暮らしを氏本農園からお伝えします

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『標的の村』

沖縄には在日米軍基地・専用施設の74%が集中している。
その沖縄で豊かなヤンバルの森に包まれた高江(東村)という住民160人の小さな集落を取り上げた映画『標的の村』は、地元放送局所属の気鋭女性ジャーナリストが制作し、2012年ギャラクシー賞(テレビ部門)を受賞したノンフィクション番組を映画化したものだ。
(公式ウェブサイト http://www.hyoteki.com )

 高江では終戦後の米国占領下でゲリラ戦用の演習地として、1960年代にはベトナム戦用の演習場となって地元住民は南ベトナム人役をやらされた。そして現在もサバイバル演習場として頻繁に大型軍用ヘりが家屋の上空を飛び交っていて、そのうえオスプレイ用に6箇所のヘリパッドの建設が強引に進んでいる。
 演習施設の拡張に反対する高江の住民たちの、反対運動を含めた日々の暮らしを追ったのがこの作品で、8月中旬のポレポレ東中野を皮切りに上映が開始され、各地で反響を呼んでいるようだ。

 農業系雑誌に映画評を寄稿することになり一足早くDVDで観ることができたのだが、「原発」と「米軍基地」という集落が直面する問題は異なっているのに、祝島と高江があまりにも共通性が多いことに愕然とする。

 地域の豊かな自然に愛着しその恩恵をうけて安らかに暮らしたい住民たちと、その自然を壊して人間の強欲を貪ろうとする利権集団(ムラ)の対峙。
 事を推し進める利権ムラの真の当事者は住民の前には決して姿を見せない。住民たちに対するのは利権ムラに属して感情を押し殺して無表情で働く役人や工事労働者だ。
 住民側が持っている唯一の対抗手段は無抵抗・非暴力・現地直接行動である座り込みだけだが、大きな権力と資金力をもった推進側利権ムラはそんな住民を多額の損害賠償請求などのスラップ訴訟(恫喝裁判)で揺さぶりをかける。
 それでも住民たちは日々の暮らしのなかで歌や踊りや祭りでしたたかに結束を図る。高江では沖縄太鼓、祝島では神舞がその役割を果たしている。

 この共通性の多さは決して単なる偶然ではない。
私たち現代日本人の、自己の便利さ、安心さ、快適さなどのために他の誰かに犠牲を強いる利己的な生活姿勢が生み出す必然なのだ。 

 東京の2020年五輪開催が決まってしまった。
福島原発事故現場では汚染水漏れが続発する状況のもとで、安倍首相は国際五輪委員会総会での誘致演説で「フクシマの状況は完全に我々がコントロールできている」と説明した。 猪瀬都知事は「東京は福島からは250kmも離れていて安全だ」とも発言した。
 彼らにもそれぞれ言い分はあるかもしれないが、いまだに避難を強いられている15万人の前で同じ発言を胸を張ってできないならば、それは少なくとも「倫理的」に問題があるということだ。
 ここにも誰かに苦しみや不都合などの犠牲を強いながら自分たちの利益しか視野に入らない利己主義が如実に表れている。
 こうして「標的の村」リストの「高江」や「祝島」に「福島」という地名が新に加わろうとしている。

 このような不合理で浅ましい状況が進むのは我われ一人ひとりがそれを容認しているからに他ならない。
これに個人で抗い得る効果的な非暴力・現地直接行動は、節電や地産地消の食生活など日常の身の回りにたくさん存在していることにそろそろ気づこうではないか。

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