今夏、氏本農園は旱魃の影響をまともに受けた。
サツマイモはマルチフィルムの後処理(焼却)の環境負荷を避けるためマルチ被覆をしていなかったので壊滅的だった。
そんななか豚が引っ越していなくなった放牧地では、豚が食べ残した種から自然発芽したカボチャやトマトが旺盛に生育し、見事なカボチャが収穫どきを迎えている。
完全な無農薬、無化学肥料栽培というだけでなく、農業機械を使っていないので化石燃料にも全く依存せずに育った完全な有機野菜だ。
本来は間違いなく豚の側に優先収穫権があるのだろうが、我が家の食卓向けだけでなく、いつも我が家にお刺身などの差し入れをしてくれる近所の漁師さんにおすそ分けすることにして罪悪感を薄めて収穫することにした。
一方、我が家の庭の渋柿が2年ぶりにたくさんの実を着けた。
昨年はたったの4個しか実が着かなかったので、柿木の働き振りはすごくメリハリがきいている。
練塀蔵の建築と同じ時期に植えたと聞かされていたから樹齢は100年以上経っているのだろう。私が物心ついたときにはすでに今の樹姿だった。
頻繁にそばを通るタミちゃんが「今年は他の家の柿の木はほとんどが裏年で、柿が少ないけえ渋を抜いたらよう売れるで」と貴重な島内市場動向を教えてくれた。
熟すまえにもいで茎を抜き、抜いた穴から一滴ほど焼酎を注いで数日間寝かせると渋が抜けるのだが、島のオバチャン10人に聞けば10通りの渋抜き方法があって、混乱してしまう。
問題はしっかりと渋が抜けるかどうかだ。
上手く抜けなかった場合は、タミちゃんから「4年も農業大学に通っちょったのに、柿の渋もよう抜かん」という評価を、次の渋抜き機会が巡ってくる表年の2年後まで甘んじて受ける覚悟をしておかなくてはならない。
収穫した実を数えると250個ほどあったので、日頃何かとお世話になっている方々におすそ分けするには十分な数だ。
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