1人旅だとバイクのみの写真が多くなる、自己陶酔の世界だ
バイクの旅で一度だけ身体の調子を悪くした事がある。
その話…
大阪からフェリーで香川に到着。
四国を西へ、左回りで征服していくことにした。
低い山あいの道を走る。のどかな風景が続く。
流行の讃岐うどんには眼もくれず、ランチは生姜焼き定食だ。
今思えば、本場で食べておくべきだったなあ。
その頃は、「全国の生姜焼きを食べてやろう」なんて思ってたからね。
そんな気ありゃしない。残念。
愛媛から南下して、足摺岬に向かう。
なだらかな道ばかりを走ってきたので、アメリカンバイクといえ
コーナーを攻めたくてしょうがなかった。
足摺岬は地図上で見ても、なんともギザギザの地形で
それをきっちりトレースしてみたくて仕方なかった。
走り屋の血が騒ぐ。
迷わず足摺岬に突入することにした。
案の定、くねくねとした道が続き、バイクで走るために作ったんじゃないかと
思うくらのコースだった。
想像よりはるかに細い道だったので、車で走るのは辛いだろうな。
スラロームの連続で、岬を攻略して順調に最南端まで着いた。
ちょっと休憩。
気分は最高。適度な疲労感と久々に攻めた走りに満足感を感じていた。
今度は、最南端から北上する。
解ってはいたが岬はまだまだ続く。このスラローム状態はまだ途中なのだ。
気分良く走ってきたが、岬を攻めるというモチベーションは
もう消えていた。
だんだんバイクを傾けるのが、おっくうになってきた。
いつまでこんな道が続くんだろう?
真っ直ぐな広い道を走りたい。
しまいにはそんな事を思いながら走ることになった。
なかば呆然としながら、それでも止まることなく、
いや、止まることも出来なかったというのが近い。
足摺岬を征服し、重い疲労感と共になんとか高知までたどり着いた。
宿を探し、夕食も食べず、風呂にも入らず、
そのまま眠ってしまった。
少し熱っぽい。ちょっと頑張りすぎたかな。
眼が覚めたのは、まだ夕方だった。
でも何かおかしい。たっぷり眠った感じがする。
調べたら翌日の夕方だった。
なんと丸一日眠ってしまった。
タイムマシーンに乗った気分だった。
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